小児てんかんの症状と原因に関する記事

小児てんかんの症状とは~投薬治療で発作の完治は可能?

小児てんかんの症状とは~投薬治療で発作の完治は可能?

小児てんかんの症状にはいろいろなタイプがあり、気が付きにくいものもあります。だからこそ、知っておきたいてんかんの知識!

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もしかして小児てんかん?!知っておくべき発作の症状と原因

「小児てんかん」という言葉を聞いたことはあるけれど、実際には、てんかんという病気が引き起こす発作症状を見たことがないママも多いのではないでしょうか。しかし、てんかんという病気は、決してめずらしくはありませんし、一度は聞いたことがあることから、自分の子どもは大丈夫?また、自分の家系にてんかん気質の人もいるから、自分の赤ちゃんは?と心配なママもいると思います。今回は、そんなママに小児てんかんについてご紹介します。

てんかん(癲癇)とは?

子供とハイタッチするお父さん

てんかんは、反復性のある慢性的な脳の病気です。私たちの体は、脳の神経細胞から、体の各部位に電気信号が伝わり、体を思い通りに、反射的に動かすことが出来ます。しかし、この電気信号がちょっと乱れると、神経の細胞が異常に興奮してしまいます。それが、てんかんのけいれん発作という形で現れるのです。

脳が異常な電気信号の興奮を起こす原因は、はっきりしていません。熱が出たときや、脳炎を起こした時などもけいれん発作が起きますが、それとは区別されて診断されます。一般的に、小児期と呼ばれる0歳から15歳まで間に発症したてんかんは、小児てんかんと呼ばれます。また、てんかんは、大人になって発症するものもあります。

てんかんを起こすときは、あまり前触れになるきっかけがなく、いきなり発作が起こることがほとんどです。けいれん発作が大きく、分かりやすいてんかんだったら、ママや周りにいる家族が早く気が付くことが出来るけれど、てんかんの中には、症状が見逃されやすいものもありますよ。そういったものに限って治りにくいので、子供の動作には、普段から注意を払いたいですね。

てんかんの発作を見たことがない時でも、ちょっとこれはおかしいかな…?というようなことを、少しでも知っておくと、てんかんの早期発見につながることがあります。

てんかんの主な2つの発作の症状

てんかんの主な発作は二つ、全般発作と部分発作があります。これは、脳のどの部分が反応して、てんかんの発作を起こしているかによって区別されます。

1全般発作の症状

全般発作は、脳全体が過剰に興奮しておこります。一般的に、小児の中で多くみられるのがこのタイプだといわれています。次に、それぞれの症状を見ていきます。

強直間代発作(きょうちょくかんだいほっさ)
寝ている子供

強直漢代発作は、一般的にみんなが持つ、てんかんのイメージかもしれません。強直とは、自分の意志とは関係なく、筋肉が強く収縮するものをいいます。そのために、強直間代発作が起きると、急に意識を失って倒れてしまいます。そして、手足を突っ張らせて全身ががくがくとなる発作が起こります。意識がなく白目をむいたり、泡を吹くこともあります。また、これが数秒から数十秒続きます。発作が長い場合は、その間にエネルギーを大量に消費しているので、発作が治まっても、神経細胞や脳の疲労で、しばらくもうろうとして眠っていることが多いです。

ミオクロニー発作

ミオクロニー発作は、突然電気が走ったように、手や足、顔や全身の筋肉がビクンとなる発作です。このことにより、急に持っているものを落とすなどの動作で、周りが発作に気が付くことがあります。発作は瞬間的ですが、連続して起こることがあります。

脱力発作

脱力発作は、突然に筋肉の緊張がなくなり、体の力が抜ける発作で、しりもちをついたり倒れたりします。発作時間がとても短いのが特徴です。

欠神発作(けっしんほっさ)
ぼんやりしている女の子

欠神とは、短時間の失神状態をいいます。欠神発作は、小児に多い発作のタイプで、急にぼんやりしたり、呼びかけても無反応だったりします。発作の直前に行っていた姿勢のままで動きが止まり、発作が治まると、先ほどの動きの続きが始まります。しかし、その発作時間は数秒から30秒ととても短いので、発作を起こしていること自体、周囲に気が付かれないこともあります。発作は一日に何度も繰り返すことがあります。

てんかん性スパズム発作

スパズム発作は、けいれんの様に、部分的に筋肉が収縮することをいいます。発作が起きると、頭を一瞬垂れる、四肢を瞬間的に縮めるなどの動きがみられます。

2部分発作の症状

脳内は、前頭葉・側頭葉・後頭葉などの部分に分かれています。部分発作とは、その脳の特定の一部分が過剰に興奮して、身体に症状が出る発作です。症状が軽く、てんかんと気が付かれないことが多いタイプです。また、部分発作は、更に単純部分発作と複雑部分発作の二つに分けられます。

単純部分発作
子供の手と腕

単純部分発作とは、発作を起こしている時に、意識がある状態を言います。体の一部がけいれんする、勝手に体が動く、目の前がピカピカするなど、視覚などの感覚器に異常が出る症状が見られます。発作中は意識があるので、本人も発作中のことを覚えていることが多いです。

複雑部分発作

複雑部分発作とは、発作中に意識がなくなる状態を言います。始めから複雑部分発作を起こすこともありますし、単純部分発作から移行するものもあります。意識はありませんが、手足が動いたり、口をもぐもぐするなどの動きが出ます。

小児てんかんが起こる2つの原因

小児てんかんは、脳の機能の未熟により電気信号の異常興奮がおこる場合と、脳の機能障害によって、てんかんが起こる場合があります。その原因から、二つの種類に分けられます。

1症候性てんかん

症候性てんかんは、もともと脳内に脳の機能を阻害する原因を持っていて、外傷や脳炎などで脳に損傷を受けた時に起こります。

2特発性てんかん

特発性てんかんは、脳に損傷などがなく、特別な原因がない場合に出るてんかんのことをいい、小児に良く見られます。

乳幼児期に多くみられる小児てんかんの種類

乳幼児期に見られるてんかんのけいれん発作は、脳障害を起こし、その後の運動や、精神発達にも影響を起こす可能性が高いことから、早期に診断をして治療を開始することが重要だとされています。それぞれの特徴を見ていきましょう。

症候性全般てんかん

点頭てんかん(ウエスト症候群)
一歳未満の赤ちゃん

点頭てんかんとは、赤ちゃん特有のてんかんで、生後4ヶ月~1歳くらいで発症することが多いです。カックンカックンとうなずくように、首を縦に振るけいれんを起こします。また、それと同時に、抱きつくように両手を開き、戻るということを繰り返すこともあります。

点頭てんかんは、短い発作を繰り返すことが特徴で、一回数秒の短い発作が5~10分続きます。発作は瞬間的なので、
意識を保っている場合も少なくありません。そのために、周りから見ると、てんかんの発作と気が付きにくいときがあります。

レノックス・カストー症候群

レノックス・カストー症候群は、点頭てんかんから移行することが多く、2~8歳で発症します。手足を突っ張る強直発作や突然力が抜ける脱力発作、ぼんやりする欠神発作などが見られ、運動や知能に発達障害を起こすことがあります。てんかん性脳症ともいわれ、治りにくいタイプです。

ミオクロニー失立発作てんかん

ミオクロニー失立発作てんかんは、生後7ヶ月から7歳で発症します。男女比では、男の子にやや多いのが特徴です。失立発作とは、突然バタンと倒れて、そのあとに脱力した状態のことをいいます。発作は瞬間的で、両手を上にあげた時、に、首と下肢の脱力があるのがよくみられる症状です。

特発性全般てんかん

乳児良性ミオクロニーてんかん

乳児良性ミオクロニーてんかんは、生後4ヶ月~3歳ごろに発症することが多いです。遺伝が関係しているといわれ、瞬間的な意識を保った状態で、筋肉が収縮した状態で脱力するなどのミオクロニー発作が繰り返されます。しかし、体のピクつきや腕のビクンとなる動きは、乳児の間は生理的にも起こることがよくあるため、てんかんと区別がつきにくいです。一日に何度も同じ動きを繰り返す場合、ママがその動きにあれ?と疑問を持ち、気が付くことが多いです。

特発性部分てんかん

良性ローランドてんかん
赤ちゃんにミルクを飲ませているお母さん

良性ローランドてんかんの正式名称は、「中心・側頭部に棘波をもつ良性小児てんかん」といいます。3~14歳にかけて発症しますが、その中でも特に5~8歳までに多いといわれます。

睡眠リズムが乱れた時の睡眠中や入眠する時、起床する時に起こりやすいです。片側の顔面や手が、ピクピクと短いけいれんを起こすのが特徴です。時に発作が大きくなり、全身がけいれんを起こすこともあります。発作は数分以下で、長くは続きません。脳障害は特に見られず、通常は知能にも影響がないので名前の通り、良性のてんかんであるとされています。

小児てんかんの治療Q&A

てんかんは、症状や分類が複雑であり、すべてを理解することは簡単ではありません。しかし、基本的にママが持つ疑問は、受診や検査のことではないでしょうか。てんかんのQ&Aをご紹介します。

Q1.何科を受診すればいいの?

気になる症状がある場合は、かかりつけの小児科に相談してみるといいですね。医師はその症状と、それが起こるきっかけなどを総合的に判断して、てんかんの検査が出来る専門医や小児神経科を紹介してくれるはずです。

Q2.検査の流れを教えてください

てんかんの検査は、問診と主に脳波の検査を行います。てんかんの症状の伝え方は、てんかんの症状に関連することを日記につけておく、また、てんかんだと思われる症状を起こした時に、動画でその様子を撮影し、客観的にわかるようにしておくなどがいいですよ。脳波の検査は、脳の神経細胞の動きを電極で観察する検査で、てんかん特有の異常な波形がないかどうかを調べます。てんかんが疑われる症状がある程度確認できると、てんかんを診断する上で重要な検査に役立ちますね。

てんかんは、いつ起こるかわかりません。でも、てんかんの疑いを持ち、検査をするという段階になっている時には、すでに何回か発作を起こしているということですよね。てんかんの発作は突発的で、ほとんどの場合は、病院外で起こっています。そのため、医師は家族の話を聞いて判断をするしかありません。家族は、てんかんを起こした時の様子を、医師に分かりやすく伝えることが大切です。

Q3.どんな治療をするの?

てんかんの治療の目的は、症状を最小限に抑え、日常生活を送ることです。そのためには、医師に指示された治療を継続することが大切です。その治療法は、主に4つあります。

抗てんかん薬治療

てんかんの基礎的な治療は、抗てんかん薬を服用する方法が中心となります。てんかん発作を起こさないように、必要な量を医師の指示を受けながら調節し、確実に内服していくことが大切です。多くの場合、年単位で長く飲み続ける必要がありますが、抗てんかん薬は、長期間の服用を前提としているので、心配し過ぎなくても大丈夫です。

ACTH療法

ACTHは、副腎皮質ホルモンで、点頭てんかんの発作を抑制する効果があります。発作を止めるために、医師が組んだ投薬スケジュールにそって、この副腎皮質刺激ホルモン注射を投薬していきます。この治療は、約8週間の予定で行われますが、始めの4週間は副作用も見られるために、入院して、医師の監視下のもとで治療を進めることが大切だとされています。

ケトン療法
炭水化物の食べ物

ケトン療法は、炭水化物を制限し、脂肪を増やした脂っぽい食事を摂ることで、てんかんを抑えるケトン体を体内に作り出す食事療法です。炭水化物を制限すると、エネルギー源としてのブドウ糖が足りなくなります。そのエネルギー不足を補うために、脂肪を燃焼させケトン体を作り出します。そのケトン体を、脳のエネルギーとして使用すると、てんかんの発作が起きにくいといわれています。

ケトン療法は、初期段階では入院して、医師や栄養士の指導を受けながら実施します。また、効果を出すためには、約2年という長期的なケトン療法の継続が目安となります。治りにくい点頭てんかんや、ミオクロニー失立発作てんかんの治療法の一つです。

外科手術

薬物治療を行ってもてんかん発作が治まらず、日常生活や仕事に支障がある場合、または、MRI検査で頭の中にてんかんの原因となる異常が見つかった場合は、外科手術を検討します。手術の方法には、てんかんが発生する脳を切り取る焦点切除と、異常な脳波の伝達を絶つ遮断手術があります。

Q4.小児てんかんは完治しないの?

小児てんかんは、適切な治療を適切に続けていれば、完治することがあります。この病気は、脳の機能が未発達のため突発的に起こることが多く、その機能が成熟すれば発作が少なくなることも多いです。しかし、その機能が成熟をするまでには時間がかかりますね。そのために大切なのは、しっかりと医師の指示を守って治療を受け続けることなのです。てんかんの種類にもよりますが、薬物療法だけでけいれん発作を抑えることが出来るようになれば、投薬量を徐々に減量することで症状が治まり、そして完治も不可能ではありません。

しかし、一つ注意も必要です。治療により症状が改善され薬をやめた場合でも、何らかのきっかけで再発する恐れがあります。そのために、治療後の経過観察中でも定期的な受診、必要があれば脳波検査をすることが大切です。

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この記事を書いたライター
木下みずき

木下みずき

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