肺炎球菌ワクチンの予防接種に関する記事

肺炎球菌の予防接種~髄膜炎を予防するワクチンの接種間隔

肺炎球菌の予防接種~髄膜炎を予防するワクチンの接種間隔

肺炎球菌ワクチンの予防接種は、生後2ヶ月から受ける理由とは?接種回数や間隔は?など、予防接種ビギナーのために、小児用肺炎球菌ワクチンの予防接種について詳しく解説。小さな赤ちゃんを恐ろしい病気から守るために、正しい知識を身につけましょう。

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肺炎球菌の予防接種~ワクチンの接種スケジュールとは

肺炎球菌に感染することで起こる肺炎球菌感染症は、免疫機能が未熟な5歳未満の乳幼児と、免疫機能が低い65歳以上の高齢者に多い病気です。

私たちは、常に病原菌に接していることから、いつ感染症を発症してもおかしくない状況にあります。また、病原菌の種類によっては、小さな子供が感染すると重症化して、取り返しのつかないことになってしまうのです。

特に、肺炎球菌感染症は、抵抗力がない子供には重篤な症状を引きおこすことから、ここで紹介する時期にきちんと小児用肺炎球菌ワクチンの予防接種を受けておきましょう。

小児用肺炎球菌ワクチンの予防接種を受ける時期

寝ている新生児

小児用肺炎球菌ワクチンは、WHO(世界保健機関)が接種の必要な重要なワクチンの一つと推奨したことにより、日本でも2013年から定期接種になりました。そのため、決められた接種対象年齢では、無料で受けることが出来ます。

生後2ヶ月から受けられるのが特徴で、13種類の肺炎球菌に予防効果がある13価ワクチンが採用されています。また、次のような2回の接種がのぞましいとされています。

1初回接種

生後2ヶ月以降に接種を受け始めて、それぞれ27日以上あけて3回受けます。生後6ヶ月ころになると、ママからもらった免疫が切れるといわれていることから、それまでに出来る限り免疫をつけておくのが理想的です。

そのため、3回目は生後6ヶ月までに受けることが出来るようにスケジュールを組みましょう。

2追加接種

小児用肺炎球菌ワクチンは、体内の免疫をより強くするために、追加接種を受ける必要があります。3回目の予防接種から60日以上あけて、かつ12~15ヶ月までに4回目の追加接種を受けるのが理想的です。

追加接種を受けておかないと、初回接種の効果は持続しないため忘れずに受けましょう。

肺炎球菌に感染しやすい年齢

肺炎球菌に感染することでさまざまな症状が現れる肺炎球菌感染症は、乳幼児の場合2歳未満に特に多く発症します。

その中でも、半数以上が0歳児のため、ママからもらった免疫力が弱くなる生後6ヶ月までには、予防接種によって確実に免疫を獲得しておく必要があることから、生後2ヶ月になったらすぐに予防摂取を受けましょう。

肺炎球菌とは?

赤ちゃんの手を繋ぐお兄さん

一般的な日本人の肺炎の原因として、最も多いのが肺炎球菌だといわれています。

肺炎球菌は、2つの菌がつながっていることから「肺炎レンサ球菌」とも呼ばれます。莢膜(きょうまく)という膜に保護されているため、白血球などの攻撃から身を守る能力が高いことから重症化しやすいという特徴があります。

通常は、幼児の鼻の中やのどに常在している細菌で、咳やくしゃみによって周囲に菌が飛び散り、拡大していきます。

菌をもらっても、抵抗力がある場合はすぐに感染せず、症状が出ない間は保菌者のままですが、もともと免疫のない小さな子供は、保菌状態でいられないため、肺炎球菌が活発化してしまうのです。

鼻やのどから体内に侵入した肺炎球菌が、粘膜を伝わって耳や肺などに入り込むと、さまざまな症状を引き起こします。

肺炎球菌感染症の5つの症状

肺炎球菌に感染することによって何らかの症状を発症した場合、「肺炎球菌感染症」と診断されます。肺炎球菌感染症には、主に次のような症状があります。

1肺炎

肺炎とは、鼻や口から入った細菌が肺に入り込んで炎症を起こす病気です。

肺炎球菌性の肺炎は、風邪やウイルス感染などと同じように呼吸器に症状が現れます。38度以上の高熱が出て、さらに咳がひどく、黄色や緑色の痰が続く場合は肺炎が疑われます。

肺炎球菌による肺炎は、呼吸器感染症の中でも病原性が強く、薬の効かない耐性菌も多いことから、重症化しやすいため注意が必要です。

2細菌性髄膜炎

病院で受診する赤ちゃんとママのイラスト

髄膜炎とは、脳と脳を包む髄膜の間で炎症のことで、肺炎球菌やヒブなどの細菌が原因の髄膜炎を「細菌性髄膜炎」といいます。

細菌性髄膜炎の原因菌は複数ありますが、その4分の3が肺炎球菌とヒブが原因とされています。初期は風邪に似た症状のほか、不機嫌、発熱が現われ、次第に嘔吐、けいれんの症状が出始めます。

炎症によって脳に水や膿がたまって、水頭症や膿瘍を発症することがあるほか、重症化すると難聴のほか、四肢麻痺やてんかんなど後遺症が残る場合もあるので、早めに治療を開始する必要があります。

細菌性髄膜炎は髄液検査で確定診断ができますが、菌の特定には時間がかかります。特に、初期症状はほかの病気との区別もつきにくいため、単なる風邪と勝手に判断せずに、しかるべき検査を受けた方がいいといえます。

3菌血症

本来なら無菌状態であるべき血液中に、何らかの原因によって細菌が入り込んでいる状態を菌血症といいます。

菌血症を発症すると、突然39度以上の高熱が出るのが特徴です。発熱初期は、風邪と症状の区別がつかないために、すぐに診断できない場合もあります。また、菌血症は、細菌性髄膜炎を引き起こすきっかけとなります。

治療の際は、点滴で薬を投与しますが、耐性を持つ菌も多いことから、薬での治療は難しいため、予防接種によってしっかりと感染を予防することが大切なのです。

4中耳炎

鼻から入った肺炎球菌が耳の奥で炎症を引き起こすと、中耳炎になることがあります。

風邪などのウイルスに感染してのどや鼻の粘膜の抵抗力が落ちた時に、肺炎球菌を保菌していると、菌の活動が活発になって、体の中で悪さをし始めることがあります。

中耳炎になった場合、発熱や耳の痛みなどの症状のほか、炎症がひどくなると内耳に膿がたまり、鼓膜が破れてしまうことがあります。鼓膜が破れると耳垂れのほか、炎症が続き聴力に影響を与える恐れがあるので注意が必要です。

赤ちゃんの中耳炎は気づきにくいことから、赤ちゃんが耳を触る、風邪をひいた後で機嫌が悪い、夜泣きが続くという場合は、かかりつけ医を受診すると安心です。

5副鼻腔炎

鼻水が出る赤ちゃんのイラスト

副鼻腔炎とは、小鼻の横にある副鼻腔という空洞に細菌が入り込んで、炎症をおこすことをいいます。

炎症が進んで化膿すると、膿が副鼻腔に溜まってしまうため、「鼻づまりがひどい」「緑の鼻水が出る」という場合は、副鼻腔炎が疑われるので、早く治療を受ける必要があります。

病院では、たまった鼻水や膿を取り除いてきれいにする吸引処置や、ネブライザーという機械を使用して薬液を副鼻腔に送る治療を行います。

副鼻腔炎は再発しやすいため、しっかり治療を受けて完治することが大切です。

肺炎球菌ワクチンは同時接種を受けましょう

肺炎球菌感染症の中でも、症状が最も重い細菌性髄膜炎を予防するためには、小児用肺炎球菌ワクチンとヒブワクチンをセットで受ける同時接種がおすすめです。

同時接種は、一つのワクチンを約2.5㎝以上離れたところに一本ずつ接種することで、一度に複数の免疫をつけることができるというメリットがあります。

また、単体接種に比べて予防接種スケジュールが簡単なので、接種のし忘れがなくなります。

一度にたくさんワクチンを受けると副作用が心配というママもいますが、その安全性も副作用の頻度も単独接種の場合と変わらないため、同時接種が推奨されているのです。

小児用肺炎球菌ワクチンの同時接種は、次のようなスケジュールで受けるといいでしょう。

  • 生後2ヶ月:肺炎球菌・ヒブ・B型肝炎・ロタウイルス(1価・5価)
  • 生後3ヶ月:肺炎球菌・ヒブ・B型肝炎・ロタウイルス(1価・5価)・四種混合
  • 生後4ヶ月:肺炎球菌・ヒブ・ロタウイルス(5価)・四種混合
  • 生後5ヶ月:四種混合・BCG
  • 生後8ヶ月:B型肝炎

小児用肺炎球菌ワクチンを接種することで、重篤な症状を防ぐことができることから、予防接種は受けられる時期になったら早めに受けることをおすすめします。

特に赤ちゃんは、予防接種を予定していても、体調不良などで受けられないことがあるので、当初の予定よりスケジュールがずれてしまった場合は、かかりつけ医や保健所の窓口で相談をしてみるといいでしょう。

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