産後の肥立ちと産褥期ケアに関する記事

産後の肥立ちが悪いとは?肥立ちの意味と床上げとの違い

産後の肥立ちが悪いとは?肥立ちの意味と床上げとの違い

産後の肥立ちが悪いと一体どうなるのでしょう?ママが体調を崩してしまっては大変です。しっかりと産後ケアに取り組みましょう。

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産後の肥立ちの意味とは?産褥期のママが注意すべきこと

「出産後に無理をすると、産後の肥立ちが悪くなる」なんてことをよく聞きますが、一体どういう意味なのでしょう。肥立ち(ひだち)とは、病気や体調が日を追って回復するという意味で、赤ちゃんを産んだ後のママの身体が、少しずつ妊娠前の状態に戻ろうとすることを「産後の肥立ち」というのです。

特に、出産後のママは赤ちゃんのお世話に追われて、自分のことを後回しにしがち。そんなママたちに「もっと自分をいたわって欲しい」という気持ちを込めて、昔から産後の肥立ちは大切にされているのです。

ここでは、産後の肥立ちが悪いとどんな症状になるのか、また、産後に肥立ちにママがしてはいけないことや、ママが意識して取り組むことについてみていきましょう。赤ちゃんのお世話も大切ですが、ママが元気に回復することが赤ちゃんにとっても一番良いことです。ここで紹介する注意点を参考にして、産後の肥立ちには十分注意しましょう。

産後の肥立ちとは

産後の肥立ちってよく耳にするけど、具体的にはどういうことなのでしょうか。ここでは産後の肥立ちの意味や、具体的な期間についてみていきましょう。

産後の肥立ちはいつまで?

ソファに横になって休む女性

ママの身体が出産前の元の状態に戻ろうとする「産後の肥立ち」とは、身体がすっかり回復するまでの6~8週間ほどの期間を指します。一般的に、この期間のことを産褥期(さんじょくき)といって、ママが身体を回復させるための重要な休養期間であると考えられています。

「産褥」とは、もともと出産の際に妊婦が使う布団のことで、出産後も布団を敷いたまま養生していたことから、産後の回復期間が産褥期と呼ばれるようになりました。産褥期の過ごし方が産後に肥立ちに影響を与えることから、この期間は産後の肥立ちが悪くならないようのんびり過ごすことが大切なのです。

産後の肥立ちと床上げの関係

古くから「床上げまで21日」といわれていますが、昔は自宅で出産することが多かったことから、出産後の21日間は布団を敷きっぱなしにして、休息をとったり育児に専念していました。そして、産後の21日目をめどに布団を上げて徐々に家事を始めることを「床上げ(とこあげ)」と呼んでいたのです。

6~8週間かけて身体が元の状態に戻る「産後の肥立ち」の中でも、特に床上げまでの期間は身体を休めるための重要な期間です。そのため、1ヶ月ほどの間は無理をせずにゆっくりと休んで、1ヶ月検診で問題がなければ床上げをして、日常生活に身体を慣らしていくのがベストだと考えられています。

産後の肥立ちに起こる体の不調

お腹の中の大事な赤ちゃんを守るために大きくなっていた子宮が、出産後6~8週間かけて元の状態に戻ろうとする際、ママの身体もそれに応じて変化していきます。ママの身体には次のようなつらい症状が起こりますが、これらの症状が順調に回復しているかどうかの目安になるので、きちんと経過を見守る必要があります。

会陰切開による痛みや腫れ

分娩で赤ちゃんが出てくるときに自然裂傷が起こったり、会陰切開を行った場合は分娩後、すぐにその部分を縫合します。この傷は産後2~3日ほどは痛みが続くのですが、中には傷そのものよりも縫合した糸に引っ張られて痛みを感じる人もいるようです。もし痛みやひきつりが続くという場合は、1ヶ月検診のときに先生に相談してみましょう。

産後の会陰の痛みが心配!という方は、イスやベッドに座る際に患部が直接触れないために、ドーナツ状のクッションや座布団を用意しておくと便利です。また、妊娠中にカレンデュラオイルや白ごま油のような、植物性マッサージオイルを使って会陰マッサージをしておくと、出産後の傷や痛みの症状が軽くて済みますよ。

悪露がひどく産褥パッドが手放せない

出産後、子宮の中に残った血液や子宮内膜の一部、胎児の卵膜などが、産後の悪露(おろ)となって排出されます。特に、最も量が多い産後3~4日ほどは、お産用の産褥パットの一番大きいサイズが必要になるほどです。徐々に悪露の量が少なくなると、生理用ナプキンでも対応できるようになり、長くても産後2ヶ月頃にはなくなります。

ところが、無理をして身体を動かした後や身体の調子が悪いと、悪露の量が増えたり大量の血液のかたまりが出ることも。悪露は産後の肥立ちのバロメータの役割を果たしてくれることから、悪露の異常を感じたらかかりつけの産科医を受診するようにしましょう。その際は、悪露の色や状態をしっかり確認してお医者さんに伝えることが大切です。

悪露の色や状態の注意点

悪露は、産後3日くらいまでは血液の成分が多いので赤色ですが、その後茶褐色になり、しだいに薄いピンク色になっていきます。産後10日を過ぎる頃には黄色のクリーム状になって、ときどき血液が混ざる程度になりますが、急に血液の量が増えたり大きな血の塊が出たりすると要注意です。

後陣痛によるお腹の痛み

暗い寝室で静養する女性

妊娠中に大きくなったママの子宮が、徐々に元の大きさに戻ろうとする際、急激な子宮の収縮が起こると痛みを感じることがあります。この痛みは後陣痛といって、その名のとおり、陣痛のように強い痛みを感じるママも多いようです。母乳を与える際に分泌される「オキシトシン」というホルモンには子宮を収縮する作用があるため、授乳中に強い痛みを感じるほか、巨大児や双子などの出産した場合も注意が必要です。

産後の肥立ちにはここで紹介したほかに、便秘や下痢、肌荒れ貧血など、人によってさまざまな不調が現れることから、昔から産後の肥立ちに無理をしてはいけないと言われていたことがよく分かりますよね。

産後の肥立ちが悪いとどうなるの?

「床上げまでの間は、上げ膳据え膳の生活で…」なんて言われますが、家にいると何かと気になって、家族のためについ無理してしまうものです。しかし、無理をして産後の肥立ちが悪くなってしまうと、その時だけでなく後々も身体に悪影響を与えることがあるのです。具体的にどのような影響があるのか見ていきましょう。

骨盤の歪みによる体調不良

出産の際に赤ちゃんが通るために開いた骨盤は、産後3~4ヶ月かけて元に戻ります。もし、その時期に無理を重ねると、骨盤が開いたままズレた状態から戻らなくなる恐れがあるので注意しましょう。骨盤が歪んだまま放置すると、血流の悪化やホルモンバランスの崩れによって、めまいや冷えなどの体調不良のほか、尿漏れが起こりやすくなります。

出産後2ヶ月くらいから徐々に骨盤矯正が可能になることから、産後の恥骨痛などが気になる場合、骨盤矯正ベルトを使って骨盤を正しい位置に戻してあげましょう。

更年期障害の悪化につながる

額に手を当てながら苦しそうな女性

「少しくらいなら大丈夫!」と、家事や育児を頑張り過ぎてしまうママは更年期障害の悪化が心配されます。産後の肥立ちが直接、更年期障害に影響を与えるわけではありませんが、血行不良やホルモンバランスの崩れの影響が徐々に体に蓄積されることで、この時期に無理をしてしまったツケが、更年期になって回ってくるのです。

女性ホルモンの「エストロゲンの」急激な減少によって40代から50代にかけて起こる更年期障害は、ほてりやだるさ等の身体の症状のほか、落ち込みや不安などの精神的な症状を引き起こすことも…。産後の肥立ちが良いか悪いかは、長い時間をかけてママの身体に影響を与えることから、産後ケアには十分な注意が必要なのです。

産後うつのきっかけに!

妊娠や出産の疲労に加えて、産後は慣れない育児による寝不足などが重なり、赤ちゃんに手がかかるようになる魔の三週目ともなるとママの疲れはピークに達します。さらに、産後の肥立ちが悪く体調が回復しないことが、精神的な落ち込みにつながって産後のうつを引き起こす恐れがあるのです。

「疲れが抜けない」「思うように身体が動かない」「イライラする」などの症状が気になる場合は、産後の一時的なものと片づけてしまわずに、まずはかかりつけの産婦人科医に相談してみましょう。体調を整えることで、スムーズに体を動かすことができるようになれば、魔の三週目だって怖くなくなりますよ。

産後の肥立ちにやってはいけないこと

産後の肥立ちには無理をしてはいけないといいますが、具体的にはどんなことをしてはいけないのでしょう。産後のママの身体は、自分で思っているよりもデリケートです。産後だからこそやってしまいがちな行動もあるので、次のようなことには十分に気をつけましょう。

長時間のスマホの使用

寝そべりながらスマホを見る女性

「産後100日針持つな」という言葉があるように、産後すぐに針仕事や読書などのような、目が疲れることをしてはいけないといわれています。これは、出産後のママがしっかり休息をとるための戒めだと考えられていますが、目の使いすぎは睡眠の質を下げることから、授乳などで睡眠不足になりがちなママにとってはあながち間違いではありません。

産後のしばらくの間、睡眠はママの体力維持のためにとても重要になります。産後は身体が動かせないので、気分転換のためにスマホを見る時間が長くなってしまいますが、特に寝る前のスマホの使用は控えることで、質の良い睡眠をしっかりとることを心がけましょう。

激しい運動

産後の体型が気になって、一刻も早く妊娠前の体型に戻したいと焦るあまり、無理なトレーニングや運動は絶対にやめましょう。無理に身体を動かすことは、骨盤のゆがみや子宮の回復が遅れにつながることから、産後1ヶ月はできるだけ安静に過ごすことが大切なのです。

そのため、はじめは産褥体操のような、脚の曲げ伸ばしやなどの簡単な運動から始めることが大切です。産後太りが気になるという場合でも、産後2ヶ月~6ヶ月を目安にして、産後ヨガや赤ちゃんとの散歩などのような軽い運動で徐々に身体を動かすことから始めましょう。

産後すぐの外出

電車内で具合が悪そうに俯く女性

1ヶ月検診やお宮参りまでは不要な外出を控えることは、抵抗力が弱い赤ちゃんのためだけでなく、ママの産後の肥立ちのためにも大切です。車の運転なら体力も消耗しないし大丈夫だと思われがちですが、産後は体力が消耗しているほか体調が不安定なことから、やはり床上げと同様に21日~1ヶ月をめどに再開するのがのぞましいといえます。

買い物はスーパーの宅配サービスやネットショッピングを利用する、パパが休みの日に買い出しに行ってもらうなど、できるだけ産後の1ヶ月間は外出しないように工夫して、産後の肥立ちをお家で穏やかに過ごすよう心がけることが大切です。

身体を冷やす

産後の大事な時期に身体を冷やしてしまうと、血行の悪化により子宮の回復が遅れることで、産後の悪露や後陣痛が長引くことにつながります。さらに、体が冷えると母乳の量が少なくなってしまうので、産後はできるだけ身体を温めるようことを心がけることが大切です。

おっぱいを出すために水分を摂る必要があるからといって、冷たい飲み物をガブガブ飲んでしまうとお腹が冷えるほか、授乳中は代謝が上がることによって暑く感じることから、エアコンの設定温度の下げ過ぎには要注意。飲み物はなるべく常温または温かい飲み物を選びましょう。特に、ハーブティーの中でもラズベリーティーは子宮の回復を促進するのでおすすめですよ。

産後の肥立ちを良くするための対処法

産後の肥立ちが悪いと、ママの身体にさまざまな悪影響を及ぼすことはお分かりいただけましたか?とはいえ、赤ちゃんのお世話に追われていると、ママは自分のことはどうしても後回しになってしまいます。そこで、産後の肥立ちを良くするために、意識して行ってほしいケアについてご紹介。次のような対処法で産後の肥立ちを良くしましょう。

できるだけ休息をとりましょう

赤ちゃんが機嫌の良いときや寝ているときは、ママも横になって休みましょう。眠らなくても身体を休めるだけで随分楽になりますよ。パパがお休みの日は、赤ちゃんの寝かしつけやお風呂などのお世話をお願いして、意識的の休憩をとることを心がけましょう。

規則正しい食生活を心がける

健康な身体をつくるためには食生活が大切です。特に母乳をあげるママは、授乳中の食事の注意点を守って、規則正しい食生活を心がけたいですね。高カロリー・高脂質なものは避け、タンパク質やカルシウム、鉄分を意識した和食中心の食事を3食しっかり食べるようにしましょう。

特に、身体を温める効果があるショウガやネギ類、免疫力を高める効果があるレンコンや長イモ、疲労回復に効果があるイカや貝類などの、産後の肥立ちに効果的な食材を毎日の食事に上手に取り入れて、身体の中から働きかけることも大切です。

適度に気分転換しましょう

出産後は、赤ちゃんのお世話をしなければならないし、自分の体調を気遣わなければならないので、自分のやりたいこともできないことで、ママは知らず知らずのうちにストレスを溜め込んでしまっています。特に、産後1週間から10日くらいになると、精神的に不安定になる「マタニティブルー」が起こりやすいため注意が必要です。

産褥期の女性の半数以上は、急に不安になったり、悲しくなって涙が出るなどのマタニティブルーを経験します。「子育てに自信が持てない」「育児への不安が強くなる」など、情緒不安定になりやすい時期なので、パパに話し相手になってもらうなどして、無理のない程度に気分転換することを心がけましょう。

つらい時は遠慮せず周囲の人に頼って!

産後、体調が妊娠前の状態に戻っていないうえ、育児と家事を両立することはとても大変なので、この時期は何でも自分でやろうせずに、困った時には周囲の人に頼ることが大切です。パパや実家の両親に頼るほか、ファミリーサポートや家事代行サービスなどを利用しましょう。多少費用がかかっても、ママの健康には変えられませんよね。

出産後は慣れない赤ちゃんのお世話で、「家事がいっこうに進まない」「夕食を作る暇がない」などの家事に関するお悩みが続出します。そんな時は、一人で溜め込んだりせずに、家事の手抜きをすることも必要。日常生活に支障をきたさない程度に家事をサボって、できるだけママが楽をすることを考えましょう。

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この記事を書いたライター
れんプー

れんプー

趣味は野球観戦!カープ女子がライバルのアラフォー腐女子です。

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