絨毛膜羊膜炎の原因と症状に関する記事

絨毛膜羊膜炎の症状とは?早産や前期破水を予防するために

絨毛膜羊膜炎の症状とは?早産や前期破水を予防するために

絨毛膜羊膜炎は早産や前期破水を引き起こす、妊娠中に気をつけたい感染症の一つです。膣内の常在菌も原因となることから、日頃からできる予防法をきちんと知っておくことが大切です。些細な症状を見逃さずに、お腹に赤ちゃんを細菌感染から守りましょう。

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絨毛膜羊膜炎は早期発見が大事!早産が起こりやすい原因とは?

妊娠中は、少しでも体調の変化があると、赤ちゃんに影響があるのではないかと不安に感じるママは多いはず。何か具体的な症状があれば病院に行きますが、何も症状がなければ、妊婦健診以外で病院に行くこともないでしょう。

妊娠すると妊娠前の状態よりも、ママの体の抵抗力が下がるため、それまでは大人しくしていた常在菌が、急に体の中で動きが活発になって悪さをし始めることがあります。

特に、妊娠中の細菌感染の中でも絨毛膜羊膜炎は、普段の生活で予防が可能なため、ここで紹介する基本的な知識を身につけて感染を防ぎましょう。

絨毛膜羊膜炎(じゅうもうまくようまくえん)とは

妊婦さんのイラスト

お腹の赤ちゃんは卵膜という膜に包まれています。卵膜は、ママの子宮内膜の表面を覆っている脱落膜、細かい毛のような細胞によって脱落膜にくっ付いている絨毛膜、直接赤ちゃんを包んでいる半透明の羊膜の3層構造になっています。

絨毛膜羊膜炎とは、膣から子宮内に侵入した細菌への感染で起こった炎症が、羊膜から絨毛膜に広がることをいいます。

更に炎症が広がると絨毛膜羊膜炎になり、最終的には、羊水炎や胎児感染につながるために注意が必要です。その絨毛膜羊膜炎の原因となる細菌は決して珍しいものではなく、膣内の常在菌によっておこることもあります。

絨毛膜羊膜炎の原因菌に次のようなものがあります。

代表的な絨毛膜羊膜炎の原因菌

  • B群溶連菌(GBS)
  • ガードネラ菌
  • バクテロイデス
  • マイコプラズマ・ホミニス
  • ウレアプラズマ

ここで紹介した5つの細菌は、どれもヒトの体の常在菌として知られています。常在菌は、健康時には何も問題がなくても、妊娠期間中に子宮に悪影響を与えることで、早産や前期破水の原因となるのです。

絨毛膜羊膜炎が早産を引き起こすメカニズム

絨毛膜や羊膜で炎症が起こると、なぜ早産などが起こりやすいのでしょう。ここでは、絨毛膜羊膜炎が早産を引き起こす仕組みについて解説していきます。

1サイトカインの分泌

細菌に感染した場合、細菌がエンドキシンという毒素を出すことによって、細菌をやっつけるマクロファージという細胞によって、ほかの細胞に情報を伝えるための物質「サイトカイン」を分泌されます。

2絨毛膜や羊膜の炎症

絨毛膜や羊膜では、細菌感染によって炎症性のサイトカインが作られることで、絨毛膜や羊膜で発熱や腫れ、痛みなどの炎症が起こります。

3子宮頚管の熟化

お腹を触る妊婦さん

サイトカインは炎症だけでなく、子宮頚管を柔らかくする子宮頚管熟化や子宮収縮を引き起こすことから、正産期前に子宮口が開いて早産が起こりやすくなるのです。

子宮収縮が起こると、更に卵膜に負荷がかかり破水のリスクが高まります。絨毛膜羊膜炎を発症すると早産のほかに、陣痛前に破水する前期破水が起こりやすくなるので注意が必要です。

絨毛膜羊膜炎の自覚症状

絨毛膜羊膜炎は突然、早産や破水が起こるわけではありません。次のような自覚症状があるため、見逃さないよう注意が必要です。

臭いのきついおりもの

悩んでいる妊婦さん

膣内は乳酸菌のような善玉菌によって酸性の状態が保たれることで、悪玉菌の繁殖が抑えられています。しかし、何らかの原因によって乳酸菌が減ると、悪玉菌が増えやすくなります。

おりものは無臭か、少し酸っぱい臭いがするのが特徴です。しかし、細菌が増殖することで魚の腐敗臭に似たアミン臭が発生するため、おりものから独特な臭いがする場合があります。

おりものの色が灰色っぽい

おりものは、子宮内や子宮頚管、膣などからの分泌液で、体の外からの細菌の侵入を防ぐことで、膣内を清潔に保つ働きがあります。

正常なおりものは、半透明か白っぽい色で、少し粘度がある性状をしています。しかし、細菌の感染によって絨毛膜羊膜炎を発症すると、サラサラの状態に変化。普段よりも灰色がかった色のおりものが出ます。

下腹部の圧痛

腹痛の妊婦さんのイラスト

絨毛膜羊膜が細菌感染すると、炎症による痛みが起こります。絨毛膜羊膜炎の痛みは、下腹部を指で押した時に痛みを感じる圧痛が特徴で、人によっては、恥骨部のあたりが痛いと訴えるママもいるようです。

その他にも、炎症の程度が重症化すると、発熱や頻脈などの症状がみられることもあります。

絨毛膜羊膜炎の診断基準

絨毛膜羊膜炎と診断するためには、自覚症状がみられるほか、血液検査によって次のようなことをチェックします。

白血球の増多

血液検査の結果

白血球の増多とは、異物から体を守る働きをしている白血球の数が増えることいいます。何らかの細菌感染症があると、明らかに白血球が増多するのです。

妊娠中の白血球の数値は、通常よりも少し高めの場合がありますが、正常値の3,500~9,800/μlに対して、150,000/μl以上の場合は絨毛膜羊膜炎が疑われます。

炎症マーカーのチェック

体内で炎症が起きているかどうかを、炎症マーカーという体内で起きている炎症の程度が示す指標によって判断します。絨毛膜羊膜炎については、次のマーカーで判断されます。

  • 頸管粘液中顆粒球エラスターゼー炎症、感染がある場合に放出されるもの
  • 膣分泌液中胎児性フィブロネクチンー卵膜の傷みの程度、羊水のしみだしがないかを見る指標

絨毛膜羊膜炎を予防するには

絨毛膜羊膜炎の確実な予防法はありませんが、日頃の体調管理によって発症を予防することができます。絨毛膜や羊膜の細菌感染を防ぐためには、次のようなことに気を付けるといいでしょう。

体を清潔にする

シャワールーム

毎日のシャワーによって体を清潔に保つことが、細菌の繁殖を防ぐことにつながります。特に、デリケートゾーンは蒸れると雑菌が繁殖しやすいため、注意が必要です。

普段から蒸れないように通気性の高い下着を選ぶほか、同じおりものシートを長時間、使用していると雑菌が繁殖しやすいため、こまめに取り替える必要があります。

しっかりと睡眠をとる

寝ている妊婦さん

抵抗力が落ちている状態で、病気にならないために必要なのは、規則正しい生活と十分な睡眠時間によって、免疫力のアップさせることです。

細菌などが体内に入ってきた際、NK(ナチュラルキラー)細胞というリンパ球が細菌と戦ってくれるのですが、疲れているとNK細胞の働きが低下することから、しっかり睡眠をとって疲労を回復する必要があります。

食事の栄養バランスに気を付ける

暴飲暴食は、胃や腸に負担をかけ体調を崩す原因になります。胃や腸に負担がかかると、腸内細菌のバランスも崩れて、免疫力が下がる原因に。そのため、栄養バランスに注意して食事をとることが大切です。

理想的な食事は、肉魚などのたんぱく質・カルシウムを含む乳製品・緑黄色野菜・穀類・油脂などをまんべんなく摂取することです。高カロリーの食品や糖分・油分の多い食品は、体重増加につながるため、摂り過ぎに注意しましょう。

適度に体を動かす

ヨガをしている妊婦さんのイラスト

適度に体を動かすことは、血流を良くし、その結果体温が上昇します。体温の上昇は、免疫を上げる効果があるため、免疫力アップにもつながるのです。

絨毛膜羊膜炎は、膣の常在菌が原因となることが多いため、普段から体調を整えて免疫力をつけておけば、たとえ細菌に感染したとしても、症状の悪化を防ぐことができます。

ストレスを溜めない

ストレスがあると、細菌をやっつけてくれるリンパ球のバランスが崩れてしまいます。また免疫を抑制するコルチゾールというホルモンが分泌されるため、免疫力の低下につながってしまいます。

妊娠中の慣れない生活の中ではストレスが溜まりやすいことから、普段から上手に息抜きをして、リラックスした生活を心がけましょう。

妊婦健診は必ず受けましょう

入院している妊婦さん

妊娠初期に何も菌が検出されず順調な妊婦生活を送っていても、妊娠中期の妊婦健診でおなかの張りや子宮口の開きを指摘されることもあります。これらの症状は、感染によって絨毛膜羊膜で炎症が起こっているサインかもしれません。

もしも絨毛膜羊膜症で早産のリスクが高くなると、安静に過ごすだけではなく、時には入院が必要になることがあります。妊娠を正常に維持するためには、医師の監視下のもとで経過を見なくてはいけないのですね。

絨毛膜羊膜症は早期発見とママの気づきが重要となるため、普段からきちんと妊婦健診を受ける必要があります。また、何かおかしいなと感じることがあれば、些細なことでもかかりつけ医に相談することが大切です。

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この記事を書いたライター
ひなちゃんママ

ひなちゃんママ

子育てと仕事に頑張る共働き主婦です!ルンバ貯金始めました♪