臍帯の働きと臍帯トラブルに関する記事

臍帯の働きとは?胎児のへその緒の異常による臍帯トラブル7

臍帯の働きとは?胎児のへその緒の異常による臍帯トラブル7

ママと赤ちゃんをつなぐ臍帯は、赤ちゃんの成長のために重要な役割をしています。ここでは、臍帯のトラブルによる赤ちゃんへの影響や、ママと赤ちゃんの血液型が違う場合の血液のやりとり、さい帯血バンクへの登録など、意外と知らない臍帯についてご紹介。

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臍帯とは?知っておきたい妊娠中の臍帯トラブル

臍帯は、ママと赤ちゃんをつなぐ紐みたいなものだということはご存知ですよね?臍帯がしっかりと働いてくれないと、赤ちゃんに大事な栄養分が届きません。

妊娠中や出産の際に、臍帯でトラブルが起こると胎児に大きな影響を与えてしまう恐れがあるため、臍帯トラブルについてあらかじめ知っておくことが大事です。

今回は、臍帯の働きを解説するとともに、臍帯に起こる可能性のあるトラブルのほか、気になるママが多いという「さい帯血バンク」への提供方法などについてご紹介します。

臍帯(さいたい)とは?

ママのおなかの中にいる胎児のイラスト

臍帯とは、お腹の中の赤ちゃんと胎盤をつなぐ管状の組織で、一般的に「へその緒」と呼ばれています。1本の臍静脈と2本の臍動脈の合計3本の血管が、羊膜鞘(ようまくしょう)と呼ばれる羊膜で包まれて1本の臍帯となっています。

臍帯はほとんどの部分で適度にねじれているので、伸縮性があるため、圧迫された場合の血流障害を防いでくれているのです。

臍帯を通してママと赤ちゃんの間に血液が流れているため、妊婦健診で行う超音波検査で臍帯の血流を調べることで、胎児が良好な状態(well-being)かどうかを確認することができます。

赤ちゃんから胎盤に向かって血液が流れている臍帯動脈の循環抵抗を調べることで、子宮胎盤機能不全や臍帯静脈波動によって代償不全などが起こっていないか分かるのです。

それでは、臍帯がどのようなものか分かったところで、次に臍帯の働きについてみていきましょう。

臍帯の主な働き

臍帯では、臍静脈がママから赤ちゃんに酸素や栄養を含む血液を運ぶのに対して、臍動脈が赤ちゃんからママに二酸化炭素や老廃物を含む血液を運んでいます。

一般的に、動脈は酸素を含む血液が心臓から全身に向かって流れている血管で、静脈は二酸化炭素などの老廃物を含む血液が心臓に戻る血管というイメージとは違いますよね。

臍帯を流れる臍帯血の謎

臍帯のイラスト

ところで、ママの血液型がA型で赤ちゃんの血液型O型というように、赤ちゃんとママの血液型が違う場合、臍帯の中でどのよう血液が流れているか気になりますよね。

実は、臍帯の中の血管には、赤ちゃんと同じ血液型の血が流れているのです。赤ちゃんのへその緒がつながっている胎盤がフィルターの役割をするため、ママと血液型が違っても影響がありません。

臍帯に含まれている臍帯血には、体の中のさまざまな細胞のもとになる「幹細胞」が含まれています。その中でも、血のもとになる造血幹細胞は、白血病や再生不良性貧血などの患者に移植することで血液の病気の治療が可能になります。

そのため、このような病気で苦しむ人を治療する目的で、さい帯血バンクへの臍帯血の提供が行われているのです。

注意が必要な臍帯のトラブル7つ

臍帯は、赤ちゃんとママの体をつなぐ大事な役割をしていますが、外からは見えないのでトラブルに気付かない場合があります。

臍帯のトラブルはお腹の赤ちゃんに直結している問題となるため、どのようなことが起こるのが知っておきたいですね。ここでは、注意が必要な臍帯のトラブル7つについて、特徴や問題点などを解説していきます。

1過長臍帯・過短臍帯

助産院で生まれたばかりの赤ちゃん

臍帯が長すぎる過長臍帯や、短すぎる過短臍帯になると、妊娠中のトラブルにつながる恐れがあります。一般的な臍帯の長さは50cm程度なのですが、長さが70cm以上になると過長臍帯、25cm以下の場合を過短臍帯と診断されます。

しかし、妊娠中は臍帯の長さを計ることができないため、一般的にほとんどの過長臍帯や過短臍帯は、出産後に分かります。過長臍帯の場合、胎児に巻きつくなどのトラブルによって血行障害が起こる恐れがあります。

また、過短臍帯の場合は、妊娠後期にお腹の赤ちゃんが下がる際に引っ張られて、胎児が低酸素状態になる可能性が高くなるほか、胎盤から切れて赤ちゃんが危険な状態になることがあります。

2臍帯ヘルニア

臍帯ヘルニアとは、臍帯の中に赤ちゃんの腸や胃などの臓器が入り込んでしまうことをいいます。臍帯ヘルニアが起こる確率は約1万人に1人で、腹壁形成不全や腸管腹腔内還納不全などが原因として考えられています。

腹壁形成不全が、赤ちゃんのお腹にできるはずの膜が作られずに、穴が開くことでヘルニアが起こるのに対して、腸管腹腔内還納不全は、臍帯に入り込んでいた腸が赤ちゃんのお腹に戻らないためヘルニアが起こります。

胃や腎臓などの臓器が飛び出ている場合は腹壁形成不全、腸の一部が飛び出ている場合は腸管腹腔内還納不全が有力と考えられています。

3臍帯巻絡(さいたいけんらく)

お腹を触る妊婦さん

臍帯巻絡とは、臍帯が赤ちゃんの体に巻き付いている状態のことをいいます。ほかの臍帯トラブルよりも多く見られる症状で、首に巻き付いていることが多いのですが、体や手足に巻きつくこともあります。

臍帯巻絡が起こる原因は不明ですが、臍帯が長いことや赤ちゃんの活発な動きが関係していると言われています。

妊娠中に臍帯巻絡と分かっても治療法がないため、出産まで赤ちゃんの様子を経過観察しながら、お産の方法を決めるのが一般的です。出産中に臍帯巻絡が見つかった場合、赤ちゃんの安全を考えて早めに臍帯を切断することもあります。

4臍帯過捻転(さいたいかねんてん)

臍帯がねじれすぎてしまった状態を臍帯過捻転といいます。臍帯は弾力性を持たせるためねじれているのが普通ですが、赤ちゃんの動きなど何らかの原因により、強くねじれてしまうことがあるのです。

臍帯が必要以上にねじれてしまうと、臍帯を通る血管が圧迫されて血流障害が起こることも…。酸素や栄養分が行き届かないことから、赤ちゃんの成長に悪影響を与える恐れがあります。

5臍帯結節(さいたいけっせつ)

臍帯結節とは、へその緒に結び目ができてしまうことをいいます。お腹の中の赤ちゃんが動いた際に、臍帯が結ばれてしまうと考えられています。

臍帯が強く結ばれてしまった場合、血流が滞り赤ちゃんの発育不全を起こす可能性があります。妊娠中に発見されても治療法がありませんので、胎動の様子を注意深く観察することが必要です。

6臍帯下垂(さいたいかすい)

公園で座ってリラックスしている妊婦さん

臍帯下垂とは、お腹の赤ちゃんより下に臍帯があることをいいます。赤ちゃんと子宮口の間にすき間があることで、その隙間に臍帯が入り込んでしまうことが原因で起こるといわれています。

逆子や低体重児などに見られますが、赤ちゃんの位置が変わることによって改善される合もあるので、妊娠中期までは経過観察となります。

7臍帯脱出(さいたいだっしゅつ)

臍帯脱出とは、お産の際に赤ちゃんよりも臍帯が先に出てしまうことをいいます。臍帯下垂などで赤ちゃんより下に臍帯がある場合、そのまま破水が起こってしまうと臍帯脱出となりやすいといわれています。

臍帯脱出が起こると、陣痛により下がってきた赤ちゃんによって臍帯を圧迫されて、赤ちゃんが危険な状態となる恐れがあるため、妊娠後期で臍帯下垂が分かった場合は安全を優先し、予定帝王切開となることもあります。

臍帯血を提供するには?

ハートを持つ看護婦さんのイラスト

本来は出産後の臍帯や胎盤は捨てられてしまうのですが、臍帯を流れる臍帯血をさい帯血バンクに提供することで、白血病などの患者さんの治療に役立てることができます。

提供する臍帯血は、役割を終えた臍帯から採取します。ママや赤ちゃんにはまったく痛みなどの負担を与えないため、安心して提供することができます。

ただし、臍帯血はどの病院でも提供できるというわけではないため、さい帯血バンクの提携採取施設のある医療機関で出産する必要があります。

臍帯血を提供するための手続きから登録までの流れは次のとおりです。

1同意書の記入

同意書にサインをしているお母さん

臍帯血の提供を希望する場合、まずは同意書の記入が必要です。同意書では、出産の際のカルテからの情報提供のほか、出産後の血液検査、産後6ヶ月後の追跡調査の協力などへの同意が求められます。

病院のスタッフからさい帯血バンクについての説明を受け、十分に理解したら、さい帯血提供の同意書にサインをします。

2出産・採血

臍帯を切切っているイラスト

赤ちゃんが生まれたら、はじめにへその緒が切られます。そして、出産後の後産によって、子宮内に残った胎盤や卵膜、臍帯などが排出される前に、臍帯血の採取が行われます。

臍帯血は、産後の臍帯に針を刺して採取します。臍帯血の採取は2~3分で済むので、出産から10~15分後に起こる後産にはまったく影響を与えません

3ママの血液検査

産院を退院する前に、ママから血液を10mL採取して、感染症などの検査を行います。検査結果に問題がなければ、次のステップに進みます。

4臍帯血の冷凍保存

採取した臍帯血をさい帯バンクに運んで、細胞の分離が行われます。必要な成分が濃縮されてから、-196℃の液体窒素に入れて冷凍保存します。

5アンケートの記入

臍帯血を提供したあと、産後6ヶ月経ったころに、赤ちゃんの健康状態についてのアンケートが送られてきます。臍帯血の提供に必要な資料となるので、必要事項を記入してアンケートを返送します。

6患者さんへの移植

アンケート結果から基準を満たしていると判断された場合、ここでようやく臍帯血移植のための登録が行われます。臍帯血の移植を希望する患者さんの中で、HLA型という白血球の型がマッチした人に臍帯血が提供されます。

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この記事を書いたライター
ひなちゃんママ

ひなちゃんママ

子育てと仕事に頑張る共働き主婦です!ルンバ貯金始めました♪