ヒトメタニューモウイルスに関する記事

【ヒトメタニューモウイルス】春先の子供の発熱/咳に注意

【ヒトメタニューモウイルス】春先の子供の発熱/咳に注意

ヒトメタニューモウイルスは、最近発見されたばかりの感染症!RSウイルスに似ていて重症化もあり、乳幼児は注意が必要です。

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ヒトメタニューモウイルスとは?赤ちゃん子供は春先の咳に注意

子供が感染しやすい呼吸器系の感染症は数多くありますが、皆さんはヒトメタニューモウイルス(hMPV)感染症という病気をご存知ですか?赤ちゃんが春先に「コンコンッ」と咳き込んで、症状が長引いているのであれば、もしかしたらヒトメタニューモウイルスが悪さをしているのかもしれません。

今回は、最近騒がれるようになったヒトメタニューモウイルスとはどのような感染症か、流行時期や潜伏期間、人に感染させる可能性のある期間、症状や重症化、感染力、感染者の保育園登園、治療とホームケア、検査キットと保険、予防法について詳しく解説していきます。

ヒトメタニューモウイルスとは?

病院で女性医師からの診察を受けている外国人の子供と付き添いの母親

ヒトメタニューモウイルス(human metapneumovirus:hMPV)とは、呼吸器感染症の原因となるウイルスで、2001年に初めて発見されました。といっても、突然変異して誕生した新種のウイルスという訳ではなく、これまで発見が難しかっただけで、以前から世界中に存在してきたウイルスです。ですから発見前は、風邪による「喘息様気管支炎」「細気管支炎」「肺炎」などと診断されることが多かったようです。

ヒトメタニューモウイルスは、同じく呼吸器感染症の原因となるRSウイルスとよく似た遺伝子構造で、症状も見た目だけでは区別がつかないと言われています。人間だけでなく、チンパンジーや猿、ハムスターなどにも感染するので、ペットへの二次感染にも注意してあげたいですね。

流行時期は春先から!潜伏期間やうつす期間は?

春先に桜を見ている子供

ヒトメタニューモウイルス感染症は、一年を通して発症します!ただし、特に感染者が急増する流行時期は、春先から初夏の3~6月です。例年、秋から冬にかけてRSウイルスが、次いで1月頃からインフルエンザが流行しますが、不思議なことにヒトメタニューモウイルス感染症は、インフルエンザが落ち着きはじめる頃に流行を始める傾向があります。

ヒトメタニューモウイルスの潜伏期間は3~5日で、一度感染すると1~2週間にわたって患者の体内から感染力のあるウイルスが排出され、免疫力が著しく低下している状態の場合は、さらに数週間~数ヶ月ウイルスの排出が続くこともあります。ウイルスが排出されている期間はうつす可能性がありますので、幼稚園や保育園などの幼児が集団で生活する場所で、知らぬうちに感染が拡大しやすく注意が必要です。

発熱?咳?ヒトメタニューモウイルスの症状

咳をしている男の子のイラスト

ヒトメタニューモウイルスは、主に鼻や喉などの呼吸器で爆発的に増殖し、呼吸器に炎症を引き起こします。ヒトメタニューモウイルスの症状は風邪の症状と似ていますが、一般的な風邪よりも症状が長く続きますので、「なかなか風邪が治らないと思って病院に行ったら、ヒトメタニューモウイルスに感染していた」というケースが多いです。

また、ヒトメタニューモウイルスは、体力や免疫力が低い1歳未満の乳幼児低体重児心臓などに基礎疾患のある幼児高齢者が感染すると、重症化するリスクが高いため、1歳未満の乳児をもつ家庭は特に注意が必要です。

ヒトメタニューモウイルスの感染力

おもちゃで遊んでいる子どもたち

ヒトメタニューモウイルスの感染力はとても強く、「5歳までに1度は感染する」と言われるほどの感染力です。
ヒトメタニューモウイルスは、感染者の咳やクシャミ、会話などで唾液や鼻水が吹き飛んで、他の人に感染させてしまう飛沫感染により感染者が増えますが、感染者の半径1~2mの範囲は、飛沫感染する可能性がありますので、感染者がマスクをすることは、感染拡大を食い止めるのに効果的ですね。

また、接触感染もしますので、感染者の唾液や鼻水が含まれるティッシュやタオルだけでなく、「おもちゃや絵本」「ドアノブや手すり、スイッチ」など、感染者が触った場所や物にもウイルスが付着します。ですから、手掴みで物を食べたり、鼻を触ったりしないように注意し、手洗いやうがい、部屋やおもちゃなどの除菌を行うことが予防には欠かせませんね。

赤ちゃんや子供だけが感染するの?大人は?

熱が出て額に手を当てている女性

ヒトメタニューモウイルスは、前述のとおり5歳までの子供が1度は感染する、私たち人間とはお付き合いの長い、ごくありふれた病原体です。このウイルスは、ママからもらった免疫が切れる生後6ヶ月頃から、赤ちゃんが感染しやすくなり、1~2歳が感染しやすい好発年齢ですので、乳幼児のママは特に注意しましょう。

また、ヒトメタニューモウイルスは、一回罹っただけで一生再感染を防げる終生免疫を得ることができないので、一生涯のうち何回でも繰り返して罹ってしまいます。ですから乳幼児だけでなく、小学生や大人も感染します子供のウイルス性呼吸器感染症のうち5~10%、大人の場合は2~4%が、ヒトメタニューモウイルスが原因であると推測されています。

ただし、「感染する度に、症状は軽くなっていく」と考えられていて、大人はヒトメタニューモウイルスに感染しても、病院へ行かずにただの風邪として扱うことも多く、正確な発症率データーはありません。大人も子供も感染予防に努めましょう。

ヒトメタニューモウイルス感染時の登園

4人固まって話を聞いている保育園児達

厚生労働相の「保育所における感染症対策ガイドライン」では、ヒトメタニューモウイルス感染症は即登園禁止する感染症としては位置づけられていません。ただし、保育園は幼稚園に比べて保育時間が長いため密接な接触も多く、ヒトメタニューモウイルスウイルスに感染しやすい環境であることを、配慮する心遣いが大切ですよね。

保育園では幼児だけでなく赤ちゃんも保育していて、手洗いうがいが自力で出来ない低年齢の乳幼児の場合は、体力も乏しく重症化する可能性が高いです。自分の子供がヒトメタニューモウイルス感染した場合、無理をして再登園をさせるのは望ましくないでしょう。

ヒトメタニューモウイルスの治療とホームケア

マスクをして布団に寝ている女の子に冷えピタシートを貼ってあげる母親

最近発見されたばかりということもあって、ヒトメタニューモウイルス感染症の有効な治療薬は、まだ開発されていません。そのため病院での治療は対処療法で、高熱や呼吸器の炎症をやわらげる薬が処方されます。基本的には、熱をやわらげる解熱剤や咳を抑えるための鎮咳薬、痰を出しやすくする去痰薬気管支拡張薬などを投与して、自宅で安静にして治療することになります。

ただし、重症化して呼吸困難症状があったり、肺炎や喘息様気管支炎、脱水症状などを併発していたりする場合は、入院して点滴、酸素吸入などの処置をすることもありますので、医師の指導に従いましょう。

ヒトメタニューモウイルス感染症は、発熱症状が長く続くことが多く、脱水症状を起こしやすいですので、自宅でのホームケアでは、水分を充分に摂り、暖かくしてゆっくり休むことが大切!
また、ウイルスにより中耳炎や副鼻腔炎などの合併症を併発すると、発熱が1週間以上も続くこともあります。咳が酷く「ゼロゼロ」「ヒューヒュー」という呼吸(喘鳴)がある場合も、重症化している恐れがありますので、気をつけましょう。

こんな時は重症化の恐れあり!再度病院へ

  • 発熱が長引く
  • 耳を痛がったり、気にして触ったりしている
  • 喘鳴がある
  • 尿の量が減り、ぐったりしている
  • 呼吸が浅く苦しそう

ヒトメタニューモウイルス検査キットと保険適応

ヒトメタニューモウイルス感染症の症状は、風邪やRSウイルス感染症と間違えやすく、診断には検査をして特定することが必要です。2013年に鼻腔に細い綿棒を入れて擦るだけで検体を採取して検査ができる、ヒトメタニューモウイルスの迅速検査キットが開発されて、検出まで15分程度で簡単に検査ができるようになりました。

ただし、この検査法は基本的に保険適用外!2014年1月からは、「胸部レントゲンなどの画像診断で、ヒトメタニューモウイルス感染症による肺炎の疑いがある6歳未満の子供」に対しては保険適用にようになりましたが、そうでない場合は自費負担になります。

感染拡大を防ぐために、病原体の特定をすることはとても重要ですし、迅速検査キットは従来のインフルエンザウイルス検査と同様に、患者の身体に負担をかけるものではありません。子供の早期回復のためにも、検査は医師の助言や指導に従って受け入れるとよいでしょう。

ヒトメタニューモウイルス感染症の予防法

ヒトメタニューモウイルス感染症を予防するワクチンは開発されていませんので、日頃から一人ひとりが感染症を予防するように心掛けることが大事!ヒトメタニューモウイルスの基本的な予防法は、インフルエンザなどと同じです。

  • 流行期は、不要な外出をできるだけ避ける
  • 外出時はマスクをしましょう
  • 帰宅後や食事の前の手洗いやうがいしっかり行う
  • 規則正しい生活とバランスのとれた食事をとる
  • 適度な運動を心がける
  • 家庭内に感染者が出たら、室内やおもちゃなどをこまめに消毒する
  • タオルや食器の共用は避ける

ヒトメタニューモウイルスの正しい知識を得て感染症を予防しましょう

ヒトメタニューモウイルスという名称はまだまだ聞き慣れず、ワクチンもない新しい感染症には恐怖心を持ってしまいがちですが、ヒトメタニューモウイルスは世界中に存在するごくありふれた病原体です。むやみに不安に思わずに、基本的な感染症予防対策で家族を病気から守りましょう。

病気を撃退する場合には、病気に対して正しい知識を持つことが大切です。ヒトメタニューモウイルスは時に肺炎などの重篤な合併症を引き起こしてしまいますが、こじらせないように気をつければ対処が難しいものではありませんので、ママが積極的に家族の予防方法を教えてあげて、病気から家族を守りましょう。

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この記事を書いたライター
はたこ

はたこ

第一子から15年間保育園に通い続け、まだまだ記録更新中です!