RSウイルスとは?症状と予防策に関する記事

RSウイルスとはどんな病気?感染症予防のポイントと対策

RSウイルスとはどんな病気?感染症予防のポイントと対策

RSウイルスとはどんな症状を引き起こす感染症?乳幼児の重症化リスク大のRSウイルスの症状、家庭でできる予防方法を解説します。

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RSウイルスとはどんな感染症?症状/予防方法は?

気温が下がり空気が乾燥する冬はウィルスの動きが活発になり、風邪やインフルエンザなどの様々な感染症を引き起こします。
冬はのどの痛みを訴える子供が多いのですが、もしかしたらそれは風邪などではなく、RSウイルス感染症かもしれません。

あまり知らないママも多いのですが、RSウイルス感染症は小さな子供にとってリスクの高い感染症です。
今回はRSウイルスとはどんな感染症なのか、RSウイルス感染症にかかったときの症状や治療方法・予防方法についてご紹介します。

RSウイルスとは?感染経路/流行時期/掛かりやすいタイプ

呼吸器で増殖するウィルス

RSウイルスのRSとは「Respiratory Syncytial(呼吸器の合胞体)」の略で、このウィルスに感染すると呼吸器の細胞が合わさって1つの合胞体を作る特徴があることから名付けられました。

RSウイルス感染症を引き起こす「RSウイルス」は、主に呼吸器で増殖して呼吸器疾患を引き起こします
このウィルスは日本だけでなく世界中に存在しますが、ウイルスの大きさは直径80~350nm程度で、球形であったり細かい糸状であったりと形は様々です。

主に人やチンパンジー、牛などを宿主にしており、エーテルやクロロフォルム、55℃以上の熱や界面活性剤を使うことで消毒ができるとされています。

RSウイルスの感染経路

RSウイルスとはどのように感染するのかというと、ウイルスが含まれる患者の唾液や鼻水などの体液に触れた手指を介して感染する接触感染か、咳やクシャミなどで飛び散った体液を浴びることで感染する飛沫感染によって拡大します。

初めて感染する場合と再感染の場合とで違いがありますが、患者の身体からウイルスが排泄される期間は3~8日、乳幼児の場合だと3、4週間はウイルスの排泄が続くことが報告されており、幼稚園や保育園では、元気になり登園し始めた子供から感染するケースも多いようです。

家庭でウイルスが付着しやすい物品は?

・ドアノブ
・手すり
・電気のスイッチ
・机
・椅子
・おもちゃ・絵本
・文房具
・コップなどの食器
・タオル・バスタオル など

RSウイルス感染症の流行時期は?

RSウイルスとは、冬期に活発に活動を始める傾向があり、日本では例年11月頃から患者数が増え始めて12月をピークに迎え、春先の3月を迎える頃に徐々に収束を迎えます。

熱帯地域では雨期に流行することが多く、沖縄では夏に感染者数が高くなる傾向があります。
しかし、2011年は夏から全国的にRSウイルス感染症の発生報告が増加しており、年によっても流行の程度や時期にも違いがあるため、国内では年間を通して感染に注意する必要があるでしょう

RSウイルスの感染に注意すべき年齢層は?

母親が抱いた乳児を診察する医者

RSウイルスは性別や年齢を問わず感染するウイルスですが、主な発症患者は0~1歳までの乳幼児です。生まれて初めて冬を迎える赤ちゃんの50~70%以上が感染すると言われるほど代表的な呼吸器感染症のひとつです。

入院治療を必要とするケースもありますが、多くの場合は風邪によく似た症状で済んでしまい、RSウイルスにかかったことに気付かないママも少なくありません。

それがなぜ厚生労働省などが注意喚起をしているのかというと、入院治療を必要とする患者の大部分は生後6ヶ月以下の赤ちゃんに集中し、生後6ヶ月以内の乳幼児がRSウイルスに感染すると重症化しやすいというデータがあるからです。
乳幼児は自分で感染を防ぐことはできませんから、身近にいるママやパパがしっかり予防してあげることが大切です。

重症化するリスクが高い小児

・生後6ヶ月以内の乳児
・早産児・未熟児
・低出生体重児
・心臓や肺に基礎疾患がある2歳以下の乳幼児
・神経・筋疾患がある2歳以下の乳幼児
・免疫不全の基礎疾患がある2歳以下の乳幼児 など

RSウイルスに感染するとどんな症状が出るの?

額に熱さましシート貼って寝る子供

RSウイルスは感染後2~8日(多くの場合は4~6日)の潜伏期間を経て、鼻水や発熱などの初期症状が現れます。
終生免疫ができないことから一度回復しても再感染するケースも少なくありません。
ひとシーズンに繰り返し感染症にかからないよう、しっかりその症状を見極めて対処していきましょう。

RSウイルス感染症の一般的な症状

RSウイルスに感染すると38℃前後の発熱や鼻汁、咳などの一般的な風邪とよく似た症状が出ますが、大半は軽症で済みます。

赤ちゃんはママからある程度の免疫抗体を受け取って生まれてきますが、RSウィルスは母体移行抗体のある乳幼児期にも感染してしまう怖い病原菌です。
油断せず子供の様子を観察し、症状の悪化があった場合には速やかに病院へ向かいましょう。

RSウイルス感染症の症状が軽い場合

・呼吸が浅くなる
・痰がつまる
・鼻水が増える
・咳が増強する
・嘔吐
・のどの痛みや腫れ
・38℃前後の発熱 など

重症化した場合はどうなるの?

乳児の胸に聴診器を当てる医者

RSウイルス感染症は、一般的に最初の感染が最も症状が重くなる傾向があります。
初感染の乳幼児の25~40%は下気道にウィルスの影響が及び、細気管支炎や肺炎などの重篤な下気道炎症状が現れます。

重症化すると入院治療が必要になる場合もあるため、症状を風邪と混同しないようしっかり観察すること、安易に自己判断せず早めの受診を心がけましょう。

月齢・年齢別の重症化症状

・無呼吸発作…生後1ヶ月未満に多い
・細気管支炎…生後6ヶ月未満に多い
・喘鳴を伴う肺炎…3歳未満に多い
・喘鳴様気管支炎…4歳未満までに多い
・喘鳴を伴わない肺炎…5歳未満までの子供に多い

RSウイルスの予防接種/ワクチンはあるの?

医学は目まぐるしく進歩していますが、現時点でRSウイルス感染症を予防するワクチンは開発されていません
加えて、RSウイルス感染症には今のところ特効薬はなく、高熱なら解熱剤を使って熱を下げる、咳がひどければ咳止めの薬を処方して様子を見るなどの対症療法で治療していくほか手段がありません

RSウイルス感染症はありふれた病気だとはいいますが、かかれば苦しい思いをすることは間違いありませんし、小さい赤ちゃんの場合は一歩間違えば命にも危険が及びます。
だからこそ大人がしっかりと日々の予防対策をして、大事な子供の命を守ってあげることが大切です。

重症化を予防する「パリビズマブ」って?

RSウイルスの感染自体を予防するものではありませんが、重症化を防ぐ予防方法として、心臓疾患などを持つ赤ちゃんや早産時を対象としたパリビズマブ(別称シナジス)の事前投与があります。

健康保険適応や公的な負担制度により、実質的な負担金は下がる可能性がありますが、パリビズマブは1回につき約80,000~320,000円と大変高価な薬剤で、今のところ重症化リスクの高い小児に対する投与しか推奨されていません。
あくまで重症化を予防することを薬剤であることを理解して、リスクが少ない健康なお子さんの場合は日々の生活に気を配って感染症の予防に力を入れていきましょう。

パリビズマブの投与対象

・在胎期間28週以下の早産で生まれた、生後12ヶ月未満の乳児
・在胎期間29~35週の早産で生まれた、6ヶ月未満の乳児
・過去6ヶ月カ月以内に気管支肺異形成症の治療を受けた経歴のある、2歳未満の乳幼児
・24ヶ月未満で、ダウン症候群を伴う乳幼児
・24ヶ月未満で、血行動態に異常のある先天性心疾患を持つ乳幼児
・24ヶ月未満で、免疫不全の基礎疾患を伴う乳幼児  など

RSウイルスから身を守る!予防対策は?

RSウイルスは感染力が強いウイルスですが、決して予防できないものではありません。
ウイルスが接触や飛沫感染で広がるといった特徴を理解して、かからない・広げない予防対策をしていきましょう。

こまめに手洗いうがいを行いましょう

うがいをする子供

RSウイルスは、ウィルスに感染した唾液が付着したものを触ることで広がりますので、まず手をキレイにしておくことが大事です。

外出から帰った後、食事の前には流水と石鹸を使ってしっかり手を洗うか、アルコール製剤を使って消毒をしましょう。
また、うがいには感染症の発症確率を40%も下げる効果があるという報告もあります。外出先から帰った場合は手洗いと一緒に忘れず行ってくださいね。

マスクをしましょう

RSウイルスのように咳やクシャミなどの飛沫によって感染する病気を予防するために効果的なのは、マスクの着用です。
感染症の多い冬の時期は、外出するときにマスクを着用することを習慣にしましょう。

RSウイルスは特に鼻の粘膜から感染するケースが多いので、マスクはしっかり鼻を覆って着用します。
子供は顔が小さくて、マスクが鼻からずれてしまいがちですから、小さ目サイズのマスクを選ぶ、ゴム紐を調整するなど、大人がひと手間かけて正しく着用してあげましょう。

身の回りの物を消毒しましょう

テーブルを拭く女性

RSウイルスは熱や消毒薬剤で不活性化させることができますので、RSウイルスに感染した子供の唾液や鼻水などが付着しやすいドアノブや手すり、おもちゃなどの身の回りの物は、できるだけこまめに消毒用のアルコールや塩素系消毒剤で消毒しましょう。

薬品が使えない枕カバーやクッションカバーなどの布製品などには、煮沸消毒が有効です。
RSウイルスにかかると治っても約3週間は体からウイルスが排出されますので、治ったあともしばらくは消毒を続けてウイルスを根絶させましょう。

部屋の換気をしましょう

RSウイルスに感染した子供のクシャミや咳などで空気中に飛び散ったウイルスは、長時間室内の空気中を浮遊して感染を引き起こします。
冬は室内の空気を定期的に換気してウイルスの数を減らすことで、感染のリスクを予防しましょう。

感染症を引き起こす多くのウイルスは、低温・乾燥した空気を好みます。
湿度や温度を調整すればウイルスの生息しにくい環境を作ることができるため、加湿器の使用やぬれタオルを1枚部屋にかけておくなど、程よく湿度を上げるように心掛けましょう。

患者との濃厚な接触を避けましょう

RSウイルス感染症にかかりやすい0歳児は病気に対する抵抗力も弱いので、RSウイルスに感染している家族がいる場合には室内でもマスクをかけて、小さな子供への親密な接触を避けましょう

この感染症は治ってもしばらくは感染力のあるウイルスが体から排出されますので、感染の疑いがある場合には早めに長く対策することが必要です。寝室はできれば別にしたほうが安心でしょう。

人混みはできるだけ避けましょう

人ごみに立つ幼児

冬期はRSウイルス感染症に限らず多くの病気が流行する時期で、いつどこでウイルスに感染してしまうか予測できません。
小さな子供が家庭にいる場合にはできるだけリスクを下げるため、人込みや不特定多数の人が出入りするデパートなどのお店は避けた方が無難です。

タバコの煙は、子供の気道を刺激して呼吸器の働きを阻害するだけでなく、気道の状態を悪くして病気への抵抗力を下げてしまいます。
タバコの煙に長時間晒されていると感染するリスクも高くなりますので、分煙されている外出先を選ぶとよいでしょう。

規則的な生活とバランスの良い食事を心掛けましょう

感染症の予防はまず病気に打ち勝つ強い体を作っておくことが大切です。寒い時期ではありますが、子供は外で適度に運動をさせて、身体を鍛えておきましょう。
充分な睡眠と休養をとり、規則正しい生活をして体の調子を整えておくと、感染リスクはグッと下げることが出来ます。

また、免疫の主役となる白血球や抗体を作るタンパク質や、免疫強化機能のある緑黄色・淡色野菜と、ご飯などの主食となる炭水化物をバランスよくとって、日々の食事でウイルスを寄せ付けない健康な体を作りましょう。

流行情報に耳を傾けて子供を感染から守りましょう

家庭で小さな子供がRSウイルスなどの感染症にかかる原因で怖いのは、家族が持ち込むウイルスです。
家族がいれば小さな新生児でも外の世界との交流は避けられませんから、日常生活の中で積極的に感染症にかからない予防対策をしていきましょう。

また、幼稚園や保育園、学校や職場などの感染症情報に注意しておくことも大切です。感染症の予防は家庭からが基本ですので、子供の世話をするママやパパが正しい知識を持って、しっかり子供の健康を守ってあげてくださいね。

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この記事を書いたライター
はたこ

はたこ

第一子から15年間保育園に通い続け、まだまだ記録更新中です!