虫から作られる着色料に関する記事

着色料の原料に虫?!コチニール色素が含まれる食品と安全性

着色料の原料に虫?!コチニール色素が含まれる食品と安全性

着色料の中には虫から作られるものもあります。コチニール色素と呼ばれる虫由来の着色料が含まれる食品や安全性をチェック。

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着色料の原料は虫から作られる着色料も

食品をより美味しく見せるために様々な種類の着色料が存在しますが、着色料によってはあっと驚くような物質が原料として用いられていることがあります。日本で一般的に使用されている着色料について、それぞれどのような原料からできているのかを見ていきましょう。

着色料は食品や虫、石油など様々なものから作られています

食品や植物由来の着色料

天然着色料としても使われるパプリカ

着色料は添加物ですが、食品や植物など自然由来のものはなんとなく安心できると感じる方も多いのではないでしょうか?比較的、加工が簡単なために、古来使用されているものが多いのも特徴です。

着色料として使用されている原料と色

  • ベニバナ:黄色
  • ウコン:黄色
  • クチナシ:黄色、赤、青
  • パプリカ:黄色、オレンジ色
  • 紫キャベツ:赤、赤紫
  • イカスミ:黒
  • 炭:黒

石油由来のタール色素

石油生成物であるタールから作られている色素もあります。タール系色素で厚生労働省において安全性が承認されたものは、2016年時点では赤色が7種類、青色が2種類、黄色が2種類、緑色が1種類あります。

その他を原料とする着色料

その他にも、カイガラムシ科の虫や虫の分泌物を使用したコチニール色素、化学合成によって精製した色素など、様々な原料の色素が存在します。日本では食品に用いる添加物は全て厳しく実験が行われ、毒性や発がん性があることが分かったもの、アレルギーを引き起こすものは使用を禁止し、また体に有害となる恐れがある場合には使用量を著しく押さえるように指導を行っています。

虫から抽出した着色料 コチニール色素

コチニール色素はハムの着色料としても使われる

カイガラムシ科の虫から抽出される着色料「コチニール色素」は、日本を含む多くの国々で使用されている着色料です。コチニール色素の生成方法と使用されている食品、どのような点に注意すべき添加物なのかについて探っていきましょう。

原料はコチニールカイガラムシ

カイガラムシが住むサボテン

コチニールカイガラムシ(エンジムシ)は、中南米に生息するカイガラムシ科の生物です。サボテンなどの植物に寄生し、遠目で見ると白い斑点のように見えますが、潰してみると濃い赤色を呈し、赤色色素として使用されます。

コチニール色素として使用するのはコチニールカイガラムシのメスです。オスは翅があり自由に動き回りますが、メスは翅が無く寄生した植物に住み着く形で3カ月ほどの生涯を送ります。体調は3mm程度ですが、卵を体内に抱えると体が2倍ほどに大きくなりますので、大きくなった時点で採集してコチニール色素として加工するのです。

コチニール色素の加工方法

コチニールカイガラムシから抽出された赤の色素

通常は、サボテンなどに寄生するとなかなか体を引きはがすことができないのですが、体内に卵を抱えると、刷毛で簡単に採集できるようになります。集めたコチニールカイガラムシのメスを熱湯で煮沸し、天日で乾燥させて粉末に加工すると、鮮やかな赤いコチニール色素ができあがります。

コチニール色素という呼び方以外にも、カーマイン(カーミン)、カルミン、コチニールエキスなどと呼ばれることがあります。なお、カーミンと言う名前からも分かりますように、実験室で利用する赤色色素『酢酸カーミン』はコチニール色素を使った染色液なんですよ。

ラックカイガラムシとの違い

アジア圏に生息する同じくカイガラムシ科のラックカイガラムシも、赤色色素として使用されます。コチニール色素はカイガラムシそのものを加工して作りますが、ラックカイガラムシから生成するラック色素は、ラックカイガラムシの分泌物で作られる巣を加工して作ります。つまりラック色素は、虫本体ではなく虫の分泌物由来の色素なのです。

また、ラックカイガラムシの分泌物は色素以外にもコーティング剤として使用されます。『シェラック』と呼ばれるラックカイガラムシ由来の添加物は、錠剤やチョコレートなどにも使用されています。

虫由来の着色料『コチニール色素』が使われる食品

バーベキューで美味しそうに焼かれたウインナー

虫由来というとなんだか気持ち悪く感じてしまいますが、コチニール色素は意外と多くの食品に利用されており、私たちの生活には欠かせない着色料となっています。

お菓子

イチゴジャム、いちごシロップなど赤色の果物加工品。カラーコーティングされているチョコレート菓子などにも使用されていることがあります。

肉・魚肉加工品

かまぼこ、魚肉ソーセージなどの魚肉加工品。ソーセージやハムなどの赤く着色された部分。

その他

鮮やかな赤色が特徴のイタリアのリキュール『カンパリ』もかつてコチニール色素を利用していました。2007年10月以降は合成着色料に切り替えましたので、それ以前のカンパリを使用している場合にはコチニール色素が入っているかもしれません。また、食品ではありませんが、口紅などの化粧品にも使用されています。

コチニール色素の安全性

コチニール色素はタールなどの合成着色料とは異なり天然由来ですので安全だと考える向きがありますが、まれにアレルギーや喘息、呼吸困難を起こすことがあります。

ですが、コチニール色素そのものが原因と言うよりは、コチニール色素の製造工程において不純物が取り除き切れなかったことや、コチニール色素製造工場で粉末を大量に吸い込むことが原因と考えられています。

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この記事を書いたライター
木村さくら

木村さくら

自称「健康オタクで美容オタク」。最近自家栽培にハマってます。