添い乳で寝かしつけ!知っておきたい方法と注意点

ママと赤ちゃんが横になった状態で授乳を行う添い乳による寝かしつけは、おっぱいを飲みながら自然と赤ちゃんが寝てくれるので、ママにとっては通常の寝かしつけよりも楽です。しかし、いつまでもおっぱいで寝かせるわけにはいかないので、添い乳をやめる時期も問題ですよね。
今回は、添い乳のメリット・デメリットや寝かしつけの方法を中心に、添い乳以外の寝かしつけについてもご紹介します。現在授乳中のママや、これから赤ちゃんを出産するママに役立つ情報満載です。
添い乳による寝かしつけの3つのメリット
赤ちゃんの寝かしつけに添い乳は良い方法だと考えているママもいますが、その反面添い乳による寝かしつけは良いことばかりではないと、添い乳を反対する人達もいます。赤ちゃんの寝かしつけを始める前に、まずは添い乳のメリットから見ていきましょう。
1スムーズに寝てくれる
添い乳の一番のメリットは、赤ちゃんがすんなり寝てくれることです。ママのおっぱいを吸うことで、赤ちゃんが安心感を得られるので、眠くなるのでしょう。寝かしつけに手間がかからないので、ママにとっても楽ですよね。
2赤ちゃんとのスキンシップにつながる
添い乳により、赤ちゃんとのスキンシップが取れるので、親子の絆が深まるという利点があります。赤ちゃんもママの体温を感じながらおっぱいを吸うことで、気持ちが満たされるでしょう。
3楽に授乳ができる

添い乳は、抱っこしながら授乳するよりも楽におっぱいをあげることができます。小さい子供がいると、抱っこする機会が多いので、ママの手首や腕、肩などを痛めがちです。添い乳では、はじめから寝たままおっぱいを飲むので、ママの体への負担が減ります。
また、赤ちゃんも寝た状態なので、抱っこの途中で寝てしまった時に起こる背中スイッチの発動の心配がいらないのも嬉しいメリットです。
添い乳による寝かしつけの3つのデメリット
赤ちゃんへの沿い乳による寝かしつけは、実は赤ちゃんだけでなくママにもデメリットがあります。添い乳による寝かしつけのデメリットもしっかりと理解してから、どの方法で赤ちゃんを寝かしつけていくのを決めましょう。
1添い乳が癖になる
赤ちゃんへの添い乳による寝かしつけが癖になってしまうと、卒乳後の寝かしつけが大変になることがあります。添い乳によって安心感が得られるようになると、添い乳以外で眠らなくなくなる可能性があるため、やめる時に苦労するでしょう。
2夜泣きしやすい
添い乳により、夜泣きしやすくなると言われています。添い乳をしたまま眠ると、途中で目覚めた際に、くわえていたはずのおっぱいがなくなっていることに気づいて、不安で泣き出してしまうことがあるためです。一晩に何度も夜泣きをされると、ママも赤ちゃんも熟睡できず、お互いイライラする原因となってしまう恐れがあります。
3乳歯が虫歯になりやすい

添い乳で寝かしつけを行うことで、乳歯が虫歯になる可能性があります。赤ちゃんの乳歯は、生後6~7ヶ月に上下の前歯(乳中切歯)から順番に生え始めます。母乳には乳糖という糖分が含まれるため、母乳を飲みながら寝てしまうと虫歯になりやすいのです。特に、寝ている間は唾液の量が減って、虫歯ができやすい状態になるので、歯が生えてきてからの添い乳は気をつけなければなりません。
添い乳で寝かしつける方法
添い乳のやり方が間違っていると、おっぱいのくわえ方が浅くなり、赤ちゃんがうまく吸えないことがあります。正しいやり方を確認して、スムーズに寝かしつけしましょう。添い乳の具体的なやり方は次のとおりです。
- ママと赤ちゃんが向かい合うように横向きに寝る
- 体の下にくる腕を腕枕にするか、邪魔にならないように伸ばす
- 赤ちゃんのあごがおっぱいにくっつくように身体を密着させる
- おっぱいに対して赤ちゃんの顔が正面を向くようにくわえさせる
添い乳をする際はどちらか一方に偏らず、左右のおっぱいをあげることを心がけましょう。赤ちゃんの顔だけでなく、体ごと横を向くようにすると、おっぱいをしっかりくわえることができます。
添い乳で寝かしつける際の注意点
間違ったやり方で添い乳を行うと、思いもよらない事故につながる恐れがあるため注意が必要です。添い乳で寝かしつける際の注意点をまとめました。
おっぱいによる窒息
添い乳したままママと赤ちゃんが寝てしまうことで、おっぱいによる窒息事故の恐れがあります。寝てしまったママが何かのタイミングで赤ちゃんに覆いかぶさり、胸で赤ちゃんをつぶしてしまうことが原因です。添い乳をしているとママも眠くなりがちですが、赤ちゃんが眠るまではしっかり見届け、おっぱいを口から離してからママが眠るように気をつけましょう。
授乳後のげっぷ

添い乳では、おっぱいを飲んだまま寝てしまうことがよくあります。しかし、おっぱいを飲んだ後にきちんとげっぷをしないと、吐き戻す恐れが高まります。また、吐き戻しが気管支に入り込んでしまうと、気管のつまりや気管支炎の原因となる場合も。おっぱいを吐きやすい赤ちゃんは、寝てしまう前に体を起こして、げっぷをさせてから眠らせた方が安全だといえます。
吐き戻しによる中耳炎
添い乳をすると、赤ちゃんが安心してすんなり寝てくれるのでママは大助かりなのですが、赤ちゃんが寝たまま吐き戻すことで、中耳炎を起こす恐れがあります。仰向けで添い乳をすると、吐き戻しや口から溢れた母乳が、耳の中に流れ込んでしまうため気をつけましょう。添い乳の基本通り、横向きで行うのがベターです。
乳腺炎の危険性
添い乳の際、いつも同じ姿勢で授乳をしていると、乳腺炎になる危険性が高まります。おっぱいの同じ部分に母乳が残ってしまうため、しこりや張りの原因となってしまうのです。日中は色々な抱き方で母乳を吸わせると、乳腺からまんべんなく母乳が出て、乳腺炎を予防することができますよ。
添い乳の寝かしつけはいつまで?
添い乳の寝かしつけは楽ですが、いつまで行っていいのか迷いますよね。ここでは、添い乳の卒業タイミングをご紹介します。
断乳や卒乳まで
断乳・卒乳まで、添い寝による寝かしつけを続けるママもいます。しかし、いつまでも添い乳による寝かしつけに頼っていると、断乳や卒乳の際、どうやって寝かしつけたらいいか分からなくなってしまう恐れが。添い乳をしないと寝ない赤ちゃんは、スムーズに断乳や卒乳ができないため、できるだけ断乳や卒乳の前に添い乳による寝かしつけは、卒業しておく必要があるでしょう。
乳歯が生えるまで
乳歯が生えたのをきっかけに、添い乳による寝かしつけをやめるのもよいでしょう。添い乳をしたまま寝てしまうと、お口の中でミュータンス菌が増えて、虫歯になりやすくなります。基本的に乳歯が生え始めたら、寝る前の歯磨きが必要になるので、添い乳は卒業したほうがいいのです。乳歯が生え始めるまえに、添い乳による寝かしつけはやめて、水分補給をする際は、白湯やお茶を飲ませるようにするとスムーズですよ。
添い乳以外の寝かしつけの方法
添い乳をやめるには、どのようにして寝かしつけたらよいのでしょうか。添い乳以外の効果的な寝かしつけ方法をご紹介します。
トントンする

添い乳がなくても、背中トントンで眠る習慣をつけさせましょう。どんなにギャン泣きされても、添い乳はせずにトントンし続けるのがポイントです。おっぱいを飲まなくても、ママの存在をそばに感じることで、安心して眠ることができるようになるでしょう。
ひたすら寝たふり
赤ちゃんがおっぱいを欲しがっても、ママが寝たふりをするのも効果的です。おっぱいをもらえないと分かると、意外とあっさり寝てくれるようになるものです。しかし、中には、勝手におっぱいをゴソゴソ探し始める赤ちゃんがいます。ここでおっぱいを与えたくなりますが、うまく阻止して、添い乳しなくても眠れるように持っていきましょう。
入眠儀式を定着させる
寝る前の習慣である入眠儀式を定着させると、添い乳しなくても眠れるようになります。寝る前の習慣的な行動により、「眠りの指令」が脳に伝わって、自然と赤ちゃんが眠りやすくなるためです。「電気を消す」「子守唄を歌う」「絵本を読む」など、赤ちゃんに合った入眠儀式を見つけて毎日続けてみましょう。
寝る前にスキンシップをとる

添い乳の代わりに、寝る前のスキンシップを取るようにしましょう。添い乳でママと触れ合うことで安心感を得ていた赤ちゃんは、添い乳がないと不安になってしまいます。抱っこやベビーマッサージなどで十分にスキンシップをとってあげると、安心して寝られるようになるでしょう。
添い乳しないと泣いてどうしても寝かしつけできない時は?

寝かしつけの際に急に添い乳をやめると、赤ちゃんがギャン泣きして寝てくれない場合があります。どうしても寝てくれない時は、無理に添い乳を止めようとしなくてもいいでしょう。添い乳をやめるために、赤ちゃんが泣き止まなくても頑張ることで、逆にママのストレスとなってしまいます。これではかえって逆効果ですよね。
添い乳の辞め方として、まずは、「昼寝の寝かしつけで添い乳をやめてみる」「夜間の添い乳の回数を減らす」などの方法で、徐々に添い乳での寝かしつけをやめてみましょう。ネントレで赤ちゃんが成長して興味の幅が広がれば、おっぱい以外の方法で寝てくれるようになるはずです。