ヒブワクチンの予防接種に関する記事

ヒブワクチンの予防接種~同時接種の回数/間隔をチェック!

ヒブワクチンの予防接種~同時接種の回数/間隔をチェック!

ヒブワクチンってどんな病気を予防する予防接種かご存じですか?「ヒブって何?」という予防接種ビギナーのために、ヒブ感染症の恐ろしい症状のほか、接種スケジュール、髄膜炎予防につながる小児用肺炎球菌ワクチンとの同時接種について分かりやすく解説。

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ヒブワクチンの予防接種の間隔は?憶えておきたいHib感染症の症状

赤ちゃんが受ける予防接種の中でも、あまりママ達に知られていないヒブワクチン。風疹や結核・B型肝炎などの予防接種の対象となる感染症はよく知られていますが、定期接種となってからまだ日が浅いヒブワクチンで予防できるヒブ(Hib)感染症は、頼りになる先輩ママでもよく知らない人が多いです。

そこで今回は、ヒブワクチンの予防接種とヒブ感染症についての基礎知識、接種スケジュールなどについて見ていきましょう。

予防接種について知りたいママはもちろん、もうすぐ赤ちゃんを出産予定のママも今後のためにぜひ参考になさってください。

そもそもヒブって何?

ヒブのワクチンを持つ医師の手

ヒブ(Hib)とは、ヘモフィルスインフルエンザ菌b型という細菌のことをいいます。そして、ヒブワクチンは、ヒブによる感染症を防ぐために作られた薬剤のです。

インフルエンザ菌という名前から冬に流行するインフルエンザと混同されがちですが、季節性のインフルエンザとは全くの別物ヒブは細菌なのに対し、季節性のインフルエンザはインフルエンザウイルスというウイルスです。

19世紀にインフルエンザが流行した際、原因を調べるために検査を行ったところ多くの患者からヒブが検出されたことから、ヒブがインフルエンザの原因だと判断されたため「インフルエンザ菌」と呼ばれるようになりましたが、1933年にインフルエンザウイルスが発見されたため、インフルエンザ菌とは呼ばず英語名(Haemophilus influenza type b)の頭文字をとった、ヒブ(Hib)という呼び名が一般的になったのです。

ヒブは乳幼児に多く感染が確認されていて、特に5歳未満でかかりやすい感染症!ヒブ感染症を発症すると命にかかわるほど重篤な症状を起こす恐れがあるため、早めに予防接種を受けて感染を予防することが重要なのです。(注1)

ヒブ感染症の症状とは?

ヒブが子供の鼻や口から入っても、子供によっては常在して発症しないまま菌を保有し続けることもあり、乳幼児の保菌率は2~3%。保育園など集団生活の場に通っている乳幼児の場合は36.3~37.5%という報告もあります。(注2)

ところが何らかの原因でヒブがのどや肺、髄膜などに入り込み炎症を起こすと、ヒブ感染症を発症してしまうのです。

初めは発熱や咳、嘔吐など風邪症状と区別がつきませんが、気付いた時には合併症を引き起こして重症化し、ぐったりしている、けいれん発作を起こしている、意識を失うなどの症状が現れることもあります。また約 15%に後遺症が残り、脳障害や聴力障害などが見られると言われています。(注3)

ヒブ感染症による恐ろしい合併症

ヒブ感染症を発症して重症化すると、肺炎や敗血症の他に次のような合併症を引き起こし子供の命が危険にさらされることがあります。重症化した子供の3~6%は亡くなってしまう恐れがあるとも言われていますので、ヒブワクチンを接種してしっかりと予防することが必要です。

敗血症

ヒブなどが原因となって感染症になることで臓器に重篤な障害が引き起こされ、生体反応の調節が困難になり命が危機的状態に陥る状態を「敗血症」といいます。

特に、感染によって毒素が全身に悪影響を与えて血圧が著しく低下する「敗血症性ショック」を引き起こすと大変危険です。(注4)

細菌性髄膜炎

脳と脳を包む髄膜の間で炎症が起こる髄膜炎のうち、ヒブや肺炎球菌細菌性髄膜炎などの細菌が引き起こすものを「細菌性髄膜炎」といいます。

悪化すると脳に膿がたまる「膿瘍(のうよう)」や、脳に髄液がたまる「水頭症(すいとうしょう)」を引き起こすことが知られています。

診断の遅れによって、知能低下や難聴などの後遺症が出る恐れがあるため、感染症では特に注意したい症状のひとつです。

喉頭蓋炎

喉頭蓋のイラスト

喉頭蓋炎とは、のどの奥にある喉頭蓋(こうとうがい)という部分で炎症が起こる病気で、炎症によって、発熱やのどの痛みが起こります。

急性喉頭蓋炎を発症した場合に急激な喉頭蓋の腫れによって起こる、呼吸の際「ゼーゼー」「ゼロゼロ」と音がする喘鳴や呼吸困難は、命に関わる恐れがあるため、早急な治療が必要です。

ヒブワクチンの予防接種の回数と間隔

ヒブワクチンの接種回数は追加接種を含めて全部で4回。2013年に定期予防接種になりましたので、費用の心配はいりません。定期予防接種とは法律で定められた法定接種ワクチンで、決められた期間内であればほとんどの地域で無料で予防接種が受けられるというメリットがあるのです。

ヒブワクチンは製造の段階で病原体の毒性をなくした不活化ワクチンのため、初回接種で十分な免疫が作られないという特徴があります。そのため確実に免疫をつけるために追加接種が必要となり、次のような間隔で予防接種を受けるのが望ましいとされています。

ヒブワクチンの予防接種間隔

  • 初回接種:生後2ヵ月から7ヵ月までの間に接種を開始し、27~56日間隔で3回受ける
  • 追加接種:3回目の接種が終了してから、7ヵ月~13ヵ月後に4回目を受ける

ただし初回接種や追加接種で発熱などの症状が現れたため医師の指示で接種スケジュールが遅れてしまった場合は、症状が治まった後に速やかに接種を行えば定期接種として取り扱われます。(注5)

また家庭の都合で初回接種が生後7ヵ月~11ヶ月になってしまった場合、通常は4~8週(医師によっては3週)間隔で1歳未満に2回、初回から1年後に追加接種1回の計3回となります。

予防接種は自治体が実施しているので、分からないことや不安な点はお住まいの市町村やかかりつけの小児科に問い合わせてみましょう。また、不活化ワクチンを接種した場合は、次に別のワクチンの予防接種を受けるまでに1週間以上あける必要があることも覚えておきましょう。

ヒブワクチンの同時接種スケジュール

注射器を持つ医師のイラスト

赤ちゃんが生後2ヶ月になると、ヒブワクチンのほかにいくつかの予防接種が受けられるようになります。特に、最近は予防接種を効率よく受けるために、同時接種がすすめられるようになりました。

1つずつ単独接種していると、全ての予防接種を受け終わるまでにかなりの時間がかかることで、その間に、予防接種で防ぐことができる感染症に感染するリスクが高くなってしまいます。

そのため、スケジュールが複雑になりがちな予防接種を効率的に受ける方法として、複数の予防接種の同時接種が推奨されているのです。

ワクチンを一度にたくさん打つのは赤ちゃんにとって負担が大きいように感じますが、接種をまとめることで受け忘れが減り、赤ちゃんを重い病気から守ることができるというメリットがあります。

ヒブワクチンは次のようなスケジュールで同時接種が可能です。スケジュールを立てる際の参考にしてください。

初回接種1回目

まず、生後2ヶ月になったら、ヒブワクチンの1回目の予防接種を受けましょう。同時接種するとよいのは、次の3つのワクチンです。

  • B型肝炎ウイルスワクチン(1回目)
  • ロタウイルスワクチン 1価・5価(1回目)
  • 小児用肺炎球菌ワクチン(1回目)

初回接種2回目

生後3ヶ月になったら、ヒブワクチンの2回目の予防接種を受けることができます。同時接種するとよいのは、次の4つのワクチンです。

  • B型肝炎ウイルスワクチン(2回目)
  • ロタウイルスワクチン 1価・5価(2回目)
  • 小児用肺炎球菌ワクチン(2回目)
  • 四種混合ワクチン(1回目)

初回接種3回目

生後4ヶ月になったら、ヒブワクチンの3回目の予防接種を受けることができます。同時接種するとよいのは、次の3つのワクチンです。

  • ロタウイルスワクチン 5価(3回目)
  • 小児用肺炎球菌ワクチン(3回目)
  • 四種混合ワクチン(2回目)

追加接種4回目

1歳1ヶ月になったら、ヒブワクチンの4回目の予防接種を忘れずに受けましょう。その際、同時接種するとよいのは次の2つのワクチンです。

  • 小児用肺炎球菌ワクチン(4回目)
  • 四種混合ワクチン(4回目)

四種混合ワクチンの3回目は、生後5ヶ月になったら単独で済ませておくとよいでしょう。

ヒブワクチンの副反応は?

ママに抱っこされて泣いている新生児

初めて予防接種を受けるママが気になるのが、副反応ではないでしょうか。予防接種を受けた後で赤ちゃんが具合悪くならないか、心配になることもあるでしょう。

ワクチンには「生ワクチン」と「不活化ワクチン」の2種類があり、生ワクチンは病原体の毒性を弱めて作られていることから、接種後に病気にかかったときと似た症状が現れる可能性があります。

それに対してヒブワクチンは毒性のない不活化ワクチンのため、ヒブに感染した際に見られるような重篤な症状が現れることはありませんが、予防接種後の発熱のほか、接種部分の赤みや腫れなどの反応が起こる場合があります。

  • 不機嫌
  • 食欲不振
  • 嘔吐
  • 下痢
  • 不眠
  • うとうとする状態
  • 号泣

帰宅後に発熱が続いたり患部の腫れがひどくなったりするようでしたら、予防接種を受けた病院に相談してみましょう。(注2)

また、ごく稀な症状ですがアナフィラキシーが起こる可能性があるため、接種後すぐに帰宅せず、30分ほど病院内で経過観察するよう病院側から指示がでます。

副反応が出た場合は次回接種でも注意して

副反応が出たワクチンを再び打つ場合、同じような症状が出る恐れがあるため、接種する前に医師に伝えておきましょう。

上の子も下の子と一緒に摂取できる?

ヒブワクチンが定期接種になったのは2013年。自治体によっては無料化していないため、上の子がヒブワクチンを摂取していないご家庭もあるでしょう。

摂取対象は生後2ヶ月~5歳未満の乳幼児ですので、下の子と一緒に上の子の摂取を希望する場合、上の子の年齢によって判断します。1歳以上の幼児へのヒブワクチン接種は1回となります。

ヒブワクチンの効果は一生続くの?

正確な持続期間は明らかになっていませんが、6~8年持続するという報告がありますので、少なくともハイリスクな生後2ヶ月~5歳まではカバーできます。

健康な乳幼児の命を脅かし、後遺症で生涯苦しめることもあるヒブ。WHO(世界保健機関)の発表では毎年およそ38万6000人が命を落とし、300万人が重症化しています。日本国内でも保護者に予防接種への努力義務があるワクチンですので、乳幼児期にきちんと予防接種して我が子の命を守りましょう。

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