胎便とは何かに関する記事

胎便とは~黒緑はいつまで?移行便や通常便への変化の流れ

胎便とは~黒緑はいつまで?移行便や通常便への変化の流れ

赤ちゃんが初めてのウンチを胎便と言います。一生のうちの最初の数日しか見られないレアなウンチには、どんな秘密が隠されているのでしょうか?新生児赤ちゃんのウンチの様子から、胎便が出ない病気や胎便吸引症候群のことにも触れます。

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胎便って何?いつまで続くの?新生児の正常なうんちの色の変化

新生児のオムツ

「赤ちゃんは産まれて間もなく胎便という特別なウンチをします」と、初めて赤ちゃんを出産するママ達は母親教室や育児書でうんちへの情報を得ますが、いざ子育てを始めると「赤ちゃんっていつまで胎便をするの?」「普通のうんちとの違いはきちんとわかるもの?」など、様々な疑問が浮かんできて不安になりがち。

そこで今回は、新生児の胎便についてクローズアップし、移行便や通常便への変化の流れ、赤ちゃんの胎便トラブルについてご紹介します。便は物言えぬ赤ちゃんからのメッセージ。毎回色や臭いなどをチェックして、赤ちゃんの健康を守ってあげましょう。

胎便とは?

胎便(たいべん)とは赤ちゃんが産まれてから初めてするウンチのことです。消化管などに特に異常がない新生児は、出生後24時間以内に胎便を排出します。胎便の色は緑がかった黒色で「緑黒色」「暗緑色」などと表現され、無臭粘り気があるため「海苔の佃煮みたいだ」とも表現するママもいます。

胎便という名前の他にも、地域によっては「カニババ」「蟹屎(かにくそ)」「かにここ」などと呼ばれることがあります。

胎便と羊水の成分

赤ちゃんはママの体内で羊水を飲み、ろ過した後に水分だけを尿として羊水内に排出しますが、ろ過して残った残留物は排出せず、腸内に溜め込んだ状態で生まれてきます。この溜め込んだものが、生まれて間もなく排出する胎便です。

ですから胎便の成分は羊水の中の赤ちゃんの皮膚や胎脂、毛、腸管の分泌物、コレステロール、胆汁色素などです。(注1、2)

胎便の排出を促す初乳

赤ちゃんを出産後、ママは初乳を赤ちゃんに飲ませます。初乳というとママの免疫の受け渡しというイメージが強いのですが、実は胃腸の働きを活発にして溜まっている胎便を排出させる働きもあります。

初乳にはオリゴ糖やラクトフェリンが多く含まれているため、これらの働きによって赤ちゃんの腸内環境が整い、胎便がスムーズに排出されやすくなるのです。

胎便はいつまで出る?回数は?

「胎便はいつまで出る?回数は?」イメージ

多くの場合、胎便は出生後24時間以内に排出されますが、遅い子でも異常がなければ生後48時間以内には胎便を出します。回数には個人差があり、あまり便をしない赤ちゃんもいれば、1日4〜5回ほどする赤ちゃんもいます。

そしてお乳を飲むのが上達してくると、次第に生まれる前に胎内で溜まった胎便から、お乳を飲んで排泄される通常便へと変化していきます。

移行便とは?胎便からの変化

胎便が全て排出されるまでの生後2~4日は、胎便と通常便が混ざり合った状態の便が出ます。この便は「移行便(いこうべん)」と呼ばれ、色は胎便と通常便の混ざった黒緑色と黄色です。

新生児の腸内の胎便の量が減るに従い、移行便の色も黄色みを増していきます。

移行便から通常便への変化

やがて黄色から茶色の「通常便(つうじょうべん)」へと変化しますが、便の色は摂っている栄養によって違い、粉ミルクの赤ちゃんよりも母乳のみの赤ちゃんの便は黄色が強く出ることが多いです。

白いブツブツが混ざった便

中には生後3~4ヶ月まで黄色や茶色に白いブツブツが混ざった「黄色顆粒便(黄色かりゅうべん)」が出る赤ちゃんもいますが、この白いブツブツは赤ちゃんに異常があるからではなく、未発達な腸で吸収できなかった脂肪分やカルシウム、凝固した乳汁ですので心配する必要はありません

ただし母子手帳についている便色カードと比べ、明るい部屋で見ても便全体の色が白っぽい場合は、便を持参して病院を受診しましょう。
また授乳量が多すぎると出やすいので、飲ませ過ぎには注意しましょう。

胎便ではない緑色のうんち

新生児の便が胎便から通常便へと変化しても、緑色のうんちをする赤ちゃんがいます。これはうんちの色を黄色くする胆汁の色素「ビリルビン」が赤ちゃんの便秘ガスで酸化することが原因ですが、赤ちゃんの機嫌がよくて食欲もある場合は心配いりません。(注3)

また離乳食を開始すると食べた物の色により、赤ちゃんのうんちの色が緑やオレンジになることがあります。不安な場合は日記をつけて、赤ちゃんに与えた離乳食を記しておきましょう。

胎便と病気

新生児と酸素のマスク

赤ちゃんの胎便にまつわる主な病気をご紹介します。胎便がなかなか出ない「胎便関連性イレウス」と、産まれる前に出てしまったことによる「胎便吸引症候群」です。どちらも新生児に起こり得る病気ですので、ママは頭の隅に置いておきましょう。

胎便関連性イレウス

新生児は99%以上が48時間以内に胎便をします。ところが明らかに胎便が見られずお腹が膨れ上がり、嘔吐などの腸が塞がったイレウス(腸閉塞)症状が見られる場合は、胎便が詰まったために腸が塞がってしまったと考えられます。これを「胎便関連性イレウス」いいます。この場合、腸の機能に異常があるわけではありません。

一方、腸の神経細胞が先天的にないために腸閉塞を引き起こしてしまう「ヒルシュスプルング病」という病気の可能性も疑われます。

そこで胎便が24時間以内に見られない場合は、まずはレントゲン検査を行い、胎便関連性イレウスの場合は浣腸などで治療を行い、ヒルシュスプルング病の場合は手術が必要となります。(注4)

胎便吸引症候群(MAS)

出生前や分娩時、何らかの理由で赤ちゃんがフライングで胎便をしてしまうことがあります。何らかの理由とは例えば分娩が長引いたり、逆に分娩時間が短く勢いのあるお産だったりと、その時の赤ちゃんとママの状態によって様々ですが、中でも多いのは分娩時の酸素不足です。低酸素状態は赤ちゃんにストレスを与え、腸の動きが活発化するため、胎内でウンチをしてしまうのです。

さらに、酸素不足の赤ちゃんは苦しいので胎外に出る前にあえぎ、その時に胎便で反射的に汚れた羊水を飲んでしまいます。すると、羊水と一緒に飲み込んだ胎便が赤ちゃんの気管を塞ぐため、産声をあげることができない呼吸障害などが起こります。これが胎便吸引症候群です。(注4)

出産直後の新生児が胎便吸引症候群の場合、すぐに気管に入った羊水や胎便を吸引して経過を見守りますが、酸素がうまく取り込めていないようであれば、高酸素の保育器に入ったり、抗生物質を投与したりします。

分娩中に胎便を出してしまう赤ちゃんは、全体の約10〜15%。その中の約5%で呼吸障害が起こる胎便吸引症候群を発症します。胎便を飲んだ量や炎症状態により程度はそれぞれ異なりますが、ほとんどの場合、数日から1ヶ月ほどで回復していきます。

うんちは赤ちゃんの健康サイン!

元気な赤ちゃんイラスト

赤ちゃんのウンチは胎便の時から始まって、移行便、一般便になっても親に異常を伝える健康のバロメーターとなります。

母子手帳についている便色カードは、赤ちゃんに多い胆道閉鎖症という病気を早期発見するのに特に役立つカード。胆道閉鎖症は1/9000人の非常に稀な病気で原因は不明なのですが、赤ちゃんの命の危険が高い病気です。肝臓から腸へ胆汁を排出できなくなるため黄疸、濃い黄色の尿、薄い色の便が出ます。

新生児黄疸は生後14日ほどで消失しますが、胆道閉鎖症の赤ちゃんはその後も黄疸が続き、皮膚だけでなく白目も黄色くなりますので、赤ちゃんのうんちの色や顔色は毎回確認し、異常がある時はすぐにうんちのついたおむつを持参して小児科に連れて行きましょう。(注3)

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