赤ちゃんの肺炎に要注意!に関する記事

赤ちゃんの肺炎~知っておきたい基礎知識や風邪との見分け

赤ちゃんの肺炎~知っておきたい基礎知識や風邪との見分け

赤ちゃんがかかる感染症。気をつけないとは肺炎を引き起こして命の危険すらあります。食事や睡眠だけでなくワクチンでも予防できますので早めに受けましょう。赤ちゃんに多い肺炎の原因や主な症状、風邪との見分け方などを解説します。

マーミーTOP  >  赤ちゃん  >  赤ちゃんの肺炎~知っておきたい基礎知識や風邪との見分け

赤ちゃんも肺炎に注意すべき?予防接種で防げる?風邪との違い

肺炎とは何らかの原因によって肺に炎症が起こることです。赤ちゃんは生後6ヶ月頃になるまでママからもらった免疫により風邪にかかりにくいのですが、実は新生児でも肺炎になることがあります。赤ちゃんが肺炎を発症すると重症化しやすいためママは注意が必要。

ところが肺炎はほかの病気と見分けることが難しく、赤ちゃんの場合は特に「単なる風邪だろう」と様子を見ているうちに、どんどん悪化してしまう恐れもあるのです。赤ちゃんが肺炎にかかった場合に備え、正しい知識を確認しておきましょう。

こちらでは赤ちゃんに多い肺炎の原因主な症状風邪との見分け方、肺炎になりにくくなる予防接種などを中心にお伝えします。

赤ちゃんが肺炎になる原因

「赤ちゃんが肺炎になる原因」イメージ

厚生労働省検疫所「2016年のニュース 肺炎について」(注1)によると、2015年に世界で肺炎によって命を落とした5歳未満の乳幼児はおよそ92万人。乳幼児が肺炎を引き起こす主な原因は、「ウイルス」「細菌」「真菌(カビ)」です。

ウイルス

ウイルスとはタンパク質からできている微生物で、語源に「毒」という意味があり、細菌や真菌と比べて最も小さく電子顕微鏡を使わなければ見ることができません。自力では増殖できず、動物や人間など生きた細胞の中で増殖します。ウイルスに抗生物質は効きません

ウイルスの感染によって起こる肺炎を「ウイルス性肺炎」といいますが、ほとんどが赤ちゃんや5歳以下の幼児に見られ、年齢が上がると共に起こりにくくなっていきます。細菌性肺炎のおよそ10倍(注2)の発症率で、主に次のようなウイルスが原因となるので覚えておきましょう。

細菌

細菌とはウイルスよりは大きい微生物ですが、ウイルス同様に肉眼では見ることができないサイズ。栄養や水があれば自力で増殖することができますが、細菌には抗生物質が効きます

細菌への感染によって起こる肺炎を「細菌性肺炎」といい、赤ちゃんの細菌性肺炎の中で最も多い原因が肺炎球菌、次いでHibです。

  • 肺炎球菌
  • ヒブ(Hib:ヘモフィルス・インフルエンザ菌b型)
  • 黄色ブドウ球菌
  • マイコプラズマ

またマイコプラズマ肺炎は子供によく見られる感染症で、マイコプラズマ・ニューモニエという病原体に感染することによって起こります。秋から冬にかけて流行することが多く、肺炎の中では異色で、入院せずに通院で治療を行えることが多い疾患です。(注3)

ただし、万が一赤ちゃんが感染すると重症化しやすいので、長引く咳や発熱には十分注意しましょう。

真菌

真菌とはいわゆるカビのことです。ウイルスや細菌よりも大きく、ママが感染した状態で妊娠すると出産の際に赤ちゃんに母子感染し、新生児や赤ちゃんが肺炎を引き起こすことがあります。

またエアコンの掃除をせずに使用していると、カビをまき散らして夏型過敏性肺炎になることがあります。赤ちゃんのいる家庭では特に使用前のクリーニングをしっかりと行いましょう。

赤ちゃんの肺炎で見られる主な症状

咳をする赤ちゃんイラスト

赤ちゃんが肺炎になった場合、その症状は病原菌によって違いますが、一部を除いてはいずれも発熱ひどい咳症状で病院に連れて行くと、レントゲンで肺炎が見つかります。(注4)

また赤ちゃんが肺炎になると必ず熱が出るわけではなく、呼吸が早くなったり、通常は息を吸うと胸が広がるはずなのに内側に引き込まれるようにへこむ漏斗胸(ろうときょう)がみられたりします。ウイルス性肺炎の場合は「ゼロゼロ」という喘鳴がすることが多いです。(注1)

入院が必要な肺炎の症状とは?

赤ちゃんが肺炎にかかって重症化した場合、食べたり飲んだりすることができず、意識障害けいれん低体温などの症状が見られることがありますので入院治療が必要になります。

入院中は抗菌薬での治療が行われ、脱水症状や呼吸困難を起こしやすいため、点滴や酸素吸入などの対処療法が行なわれます。入院期間は1~2週間程度となり、その後は自宅で体力の回復を待って、普段通りの生活に戻していきます。

肺炎と風邪の見分け方

風邪をこじらせて肺炎になることがありますが、必ずしも「肺炎=重症化した風邪」ではありません。風邪であれば1週間程度で症状が治まるのに対し、肺炎を起こしている場合は1週間以上、高熱や咳などの症状が続きます。

また呼吸困難胸の痛みのほか、胸の一部がへこむのも肺炎の特徴です。赤ちゃんが風邪で病院を受診したあと、なかなか症状が改善しなかったり咳がひどくなったりする場合には、もう一度受診したほうがよいでしょう。

予防接種で防ぐことができる肺炎があります

予防接種を受ける赤ちゃん

赤ちゃんの肺炎の予防には予防接種が効果的です!赤ちゃんの肺炎を引き起こすウイルスや細菌の中には無料で予防接種を受けられる定期接種の対象となっているものもあります。

次にご紹介するワクチンは肺炎予防に役立つ厚生労働省「定期接種実施要領」(注6)に記されているワクチンです。肺炎の発症や重症化を防ぐためにも、受けられる月齢になったらすぐに接種するようにしましょう。

小児用肺炎球菌ワクチン

肺炎球菌の中でも赤ちゃんや子供に重い病気を引き起こす13種類の肺炎球菌への感染を予防するワクチン(注5)で、生後2ヶ月になってから(遅くても生後6ヶ月までには)1回目の接種をはじめます。3回目と3回目は4週間隔で受け、生後12ヶ月から生後15ヶ月までの間に4回目を接種します。

小児用肺炎球菌ワクチンでは重症化しやすい肺炎だけでなく、細菌性中耳炎や菌血症、重い後遺障害を残すことで知られる細菌性髄膜炎を予防することができます。しっかりと免疫をつけるためにも、決められた回数のワクチンをスケジュール通りに受けましょう。

ヒブ(Hib)ワクチン

ヒブ(Hib:ヘモフィルス・インフルエンザ菌b型)の感染を予防するワクチンで、生後2ヶ月になったら(遅くても生後6ヶ月までには)1回目の接種を行い、4~8週間隔で2回目と3回目を接種します。最後の4回目は7ヶ月以上あけたおおむね1年後の1歳になった早い時期に接種します。

ヒブワクチンはヒブ感染症により起こる細菌性髄膜炎の予防に効果を発揮します。細菌性髄膜炎は感染後の治療が難しく、脳に重い障害起こすことが多いので、ワクチンでの予防が一番です。同じく細菌性髄膜炎を発症する肺炎球菌ワクチンとセットで受けることで、細菌性髄膜炎をかなりの確率で予防できることが分かっています。

四種混合ワクチン

四種混合とは肺炎を引き起こす百日せきの他に、ジフテリア、急性灰白髄炎、破傷風の3種類を同時に予防するワクチンで、生後3ヶ月になったら(遅くても1歳までに)1回目の接種を行い、20日~56日間隔で2回目と3回目、4回目は初回から6ヶ月以上後の1歳~1歳半までの間に接種します。

ヒブ、小児用肺炎球菌と同時接種できますので、スケジュールをしっかりと立てて早めに接種しましょう。

MRワクチン

麻疹ウイルスと風疹ウイルスの感染を予防する混合ワクチンで、1歳になったらすぐと小学校入学前の2回接種が推奨
スケジュールとなっています。

特に風疹ウイルスは妊婦が感染するとお腹の赤ちゃんに障害を残すことが知られており、他の人にうつさないためにもワクチンを受けることが大事です。これからママが下の子を妊娠したときに大きくなった上の子から風疹をうつされないようにするためにも、赤ちゃんのうちにスケジュール通りにワクチンを接種しておきましょう。

水痘ワクチン

水痘(水ぼうそう)ウイルスの感染を予防するワクチンで、1歳になったら1回目を受けて、3ヶ月ほどあけて2回目を受けます。

小児用肺炎球菌ワクチンとヒブワクチンは、B型肝炎ワクチンや四種混合ワクチンとの同時接種が可能です。1歳になったら、MRワクチンと水痘ワクチンのほか、おたふくかぜワクチンを同時に受けると安心です。

任意接種のインフルエンザの予防接種も受けましょう

インフルエンザウイルスのワクチンは、自費で受ける必要がある任意接種です。費用はかかりますが、任意接種も感染予防に役立つため、定期接種と同様に受けた方がいい予防接種です。インフルエンザワクチンは生後6ヶ月以降に受けることができますので、既往症がある、保育園に入園している(またはこれからする)という赤ちゃんは、流行前の秋ごろには接種することをおすすめします。

うつる肺炎とうつらない肺炎の違いは?

肺炎は、うつるタイプとうつらないタイプの2つに分けることができます。ウイルス性肺炎や細菌性肺炎、マイコプラズマ肺炎は感染者の咳などから人にうつる可能性があるため注意が必要です。

それに対してアレルギー症状のほか、真菌、薬物などによって起こる肺炎は、細菌やウイルスが原因ではないので人にうつりません。

赤ちゃんに「風邪を引いた後なかなか熱が下がらない」「咳がひどくて赤ちゃんがつらそう」という症状がみられたら、肺炎の可能性がありますのでできるだけ早くかかりつけ医に相談しましょう。

スポンサーリンク

おすすめコンテンツ