点頭てんかんの原因と症状に関する記事

点頭てんかん(ウエスト症候群)の症状とモロー反射との違い

『点頭てんかん(ウエスト症候群)の症状とモロー反射との違い』

点頭てんかんは早期発見・早期治療が大切です。てんかんについての正しい知識を持って、赤ちゃんの様子をよく観察しましょう。

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点頭てんかんを早期発見するために

「てんかん」という病気は知っていても、「点頭てんかん」についてはよく分からないというママは多いはず。赤ちゃんに多い点頭てんかんの症状は、赤ちゃんなら誰にでも備わっている「モロー反射」の動きに似ていることから、発作と気づかないまま放置してしまって、発見が遅れてしまう恐れがあります。

点頭てんかんを早期発見するためには、具体的な症状やモロー反射との違いについて知っておくことが大切です。普段から赤ちゃんの様子を観察して、点頭てんかんかどうか見極めましょう。

点頭てんかんとは?

脳の過剰放電

てんかんとは、大脳の神経細胞からの過剰な放電によって反復性の「てんかん発作」を起こす慢性の脳疾患で、その中でも点頭てんかんは乳児期に発症する小児てんかんの一つとされています。また、点頭てんかんの発見者であるイギリス人医師の名前から「ウエスト症候群」とも呼ばれています。

「点頭(てんとう)」とは首を前に倒してから上げる動作のことで、その名の通りうなずくような仕草が点頭てんかんの特徴です。通常のてんかんのように手足の硬直やけいれんなどの激しい発作がないことから、気づきにくいので逆に注意が必要だといえます。

2歳未満の男の子に多く見られる点頭てんかんは、生後4ヶ月~1歳くらいの赤ちゃんに発症し、特に5~6ヶ月がピークとなります。

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点頭てんかんの主な発作症状

点頭てんかんは、早期に治療することでその症状の悪化を防ぐことができます。しかし、その症状がモロー反射と似ていることから、なかなか気づくことができず、発見を遅らせてしまうことも…。そうならないためには、点頭てんかんの症状とモロー反射との違いを詳しく知っておくと安心です。

点頭てんかんは、「シリーズ発作」と呼ばれる連続した発作が特徴です。うなずくような仕草や、お辞儀をするように身体を折り曲げる動作などの1~3秒ほどの発作を、数分間繰り返すことがあります。また、そのほかに通常は2ヶ月以降になるとみられる「あやし笑い(社会的微笑)」をしない場合や、周囲への関心が薄い場合も注意が必要です。

特に、頭をカクカクと倒す際の両手を広げる仕草がモロー反射に似ているため、てんかんの発作かどうかを見極めるのが難しいというママやパパが多いようです。

モロー反射との違い

医者の説明を聞くお母さん

モロー反射とは、大きな音を聞いた時や、お風呂に入った時などに赤ちゃんがびっくりして起こる現象で、「おっぱいに吸いつく」「手のひらに触れたものをギュッと握る」のなどと同じ赤ちゃんの原始反射の一つです。主に、寝ているときにビクッとなったり、指を広げて腕を伸ばし、何かに抱きつくような動作をするのが特徴です。

寝ている時に起こるモロー反射に対して、点頭てんかんの発作は眠くなった時や目覚めた時のように、意識がある場合に起こることが多いという違いがあります。また、モロー反射の特徴としては、反射にビックリして赤ちゃんが泣き出してしまうことがある点があげられます。

ここでは、代表的な違いについて紹介しましたが、点頭てんかんとモロー反射は、素人にとっては違いが大変分かりにくいものです。「赤ちゃんの動作がおかしい」「点頭てんかんが疑われる」という場合は、かかりつけの小児科を受診して早めに検査してもらうと安心ですよ。

たむたむ
29歳

Aママが安心することが一番

うちの娘が生後6ヶ月頃に、よく首をカックン、カックンしていました。最初は「頭が重いのかな~」なんて気楽に考えていたのだけど、何気なくネットで検索すると「点頭てんかん」の文字が…。ぼーっとしていたり何となく寝ているときの動きがおかしかったりしたので、かかりつけの小児科を受診しました。

小児科では「心配ないのでしばらく様子をみましょう」と言われましたが、私はそれでは納得できず、結局大きな病院で脳の検査をしてもらいました。検査では異常が見られず、結局は私の思い過ごしで終わりました。

2歳4ヶ月になった今では元気いっぱいの我が子ですが、きちんと検査したからこそ安心して子育てできたので、やはりママが納得することが一番だと思います。

点頭てんかんの原因

診察を受ける妊婦

点頭てんかんの原因は、全体の10~20%を占める原因の特定が難しい特発性のものと、妊娠中期から出産数日後の周産期のトラブルで起こる症候性の原因の2つに分けられます。

特発性の点頭てんかんは、遺伝が関係している可能性も考えられていますが、ほとんどの場合は検査を行っても原因が分かりません。それに対して症候性の点頭てんかんは、胎内でのウイルス感染や低酸素性虚血性脳症、染色体異常などの基礎疾患があげられます。

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点頭てんかんの治療

「点頭てんかんかも?」と思っていても、確信が持てないという場合は、思い切ってお医者さんに相談するのが一番です。点頭てんかんの治療は早期発見が重要なことから、速やかに受診することが重症化の防止につながります。

点頭てんかんが疑われる場合は何かを受診すればいいの?

赤ちゃんの点頭てんかんについて不安に感じたら、まずはかかりつけの小児科に相談するのがベストです。てんかんが疑われると主治医が判断した場合は、設備が整った大規模な医療機関・てんかん専門医・小児神経科などへ紹介状を書いてもらいましょう。

また、受診する際は、発作が起きた時間や回数などの記録を残すほか、症状が現れたときの赤ちゃんの動画を撮っておくと、ママが症状の説明がしやすく、またお医者さんの診断にも役立ちます。

点頭てんかんはどんな検査で分かるの?

点頭てんかんかどうかの診断は、点頭発作や精神運動の発達遅滞のほか、脳波の測定によって行われます。ヒプスアリスミアと呼ばれる無秩序な脳波が、起きている時や寝ている時に関係なくほぼ連続して見られる場合は、点頭てんかんとであると断定されます。

また、染色体異常や代謝性疾患などによる症候性の点頭てんかんが疑われる場合は、血液検査や脳検査、頭部CT、MRI検査などを行って原因を特定します。

点頭てんかんの治療法

カプセル薬や錠剤のサンプル

点頭てんかんの治療では、副腎皮質刺激ホルモンを使った「ACTH療法」という治療法がありますが、副作用が多いため、抗てんかん薬やビタミンB6の投与でてんかん発作を抑える場合もあります。また、新生児頭蓋内出血や脳腫瘍など原因が特定されている場合は、外科手術によって症状の改善が期待できます。

抗てんかん薬は、完治するためのものではなく、発作を抑制することで自然に治っていく環境にする対症療法を目的としています。現在の日本では、10種類以上の抗てんかん薬がありますが、赤ちゃんが長期にわたって服用するということで、どの薬を選択するかはとても重要なことです。

点頭てんかんの予後について

点頭てんかんは、治療が難しい「難治てんかん」で予後不良だといわれていますが、実際には、発見時期によって予後がかなり異なります

ACTH療法によって、50%以上は症状が軽くなりますが、再発する場合も考えられます。また、年齢が進んで点頭てんかんの症状が消失しても、2歳あたりになって発達障害を合併するレノックス・ガストー症候群に移行する場合があります。

反対に、早期発見によって点頭てんかんの発作の消失率が著しく高くなることから、日頃から赤ちゃんの状態を注意深く観察することが大切です。そして、いつもと違う動きをしていると不安に感じた場合は、すぐにかかりつけのお医者さんに相談しましょう。赤ちゃんの健康に関しては、注意してもしすぎることはありません。

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