羊水量が異常な時の治療法に関する記事

羊水量の過多と過少で気を付けたい!異常が起こす症状2つ

羊水量の過多と過少で気を付けたい!異常が起こす症状2つ

羊水量が多い・少ないと赤ちゃんにどんな影響が出るの?羊水過多症と羊水過少症について、原因と症状、治療法などを解説します。

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羊水の量の異常が引き起す2つの妊娠トラブル

羊水の量は見た目で分からないので、自分の羊水の量が正常なのか、不安になるプレママさんもいるのではないでしょうか。子宮を満たす羊水の量が多い・少ないといった異常は、妊娠中のトラブルに発展する恐れがあるので、病院でチェックしてもらう必要があります。

そこで、今回は、羊水の量が多い羊水過多症と量が少ない羊水過少症について、ママが感じる症状や赤ちゃんに及ぼす影響をお伝えしたいと思います。羊水の役割や量り方といった基礎知識もまとめましたので、ぜひ参考になさってください。

羊水にはどんな役割があるの?

子宮を満たしている羊水には、赤ちゃんの成長にかかわる大事な役割がたくさんあります。羊水の主な役割を3つご紹介します。

衝撃から赤ちゃんを守る

赤ちゃんの足

羊水は、赤ちゃんを衝撃から守るクッションの代わりとなる役割をしています。もし羊水がなかったら、ママが動くたびにお腹の赤ちゃんにもダイレクトに衝撃が伝わり、成長に悪影響を与えてしまうことでしょう。羊水があることで赤ちゃんに伝わる衝撃が和らぎ、赤ちゃんへの影響も出にくくなっているのです。

細菌感染を予防する

羊水には抗菌作用があり、赤ちゃんを細菌感染から守る働きをしています。成長段階の赤ちゃんは、体が未熟なため、細菌に対する抵抗力もありません。お腹の中で細菌に感染してしまったら、その後の成長に重大な影響を及ぼしてしまいます。そのようなことがないよう、羊水が細菌の侵入を防ぎ赤ちゃんを守る役割を果たしているのです。

肺や皮膚などの機能を高める

羊水には、肺や皮膚などの機能を高める働きがあります。お腹の中の赤ちゃんは、羊水を吸ったり吐いたりして、肺の機能を高め、生まれた直後から息が吸えるように練習しています。羊水の成分には、肺の成長に重要な役割を果たす物質が含まれているので、羊水を吸いこむことで肺機能の成長が促されるというわけです。

また、羊水には、皮膚の細胞増殖を促すヒアルロン酸などの成分も豊富に含まれており、丈夫な皮膚を作るためにも一役買っています。このように、羊水は赤ちゃんの体の成長を助ける、大事な役割を果たしているのです。

羊水の量の量り方

お母さんのお腹にいる赤ちゃんをイメージにしたイラスト

妊娠後期の羊水量は、およそ500~700mlが正常値です。羊水の正確な量を量ることは難しいですが、超音波検査を行うと大体の量が推測できます。一般的に行われている量り方には、羊水ポケット測定法とAFI測定法があり、どちらも外来で調べることが可能です。

羊水ポケット測定法は、子宮の中の赤ちゃんと子宮壁の距離から、羊水の量を推測する方法です。赤ちゃんと子宮壁の距離が一番長い場所を羊水ポケットと呼び、その長さから羊水の体積を計算します。大体の目安として、羊水ポケットの長さが8cm以上あると羊水の量が多すぎる羊水過多、1cm未満だと少なすぎる羊水過少と診断されます。

一方、AFI測定法は、子宮を上下左右に4つに分けて超音波を当て、各部分ごとの羊水深度が一番深いところを合計した長さから、羊水の体積を調べる方法です。羊水の量が正常であれば、合計の長さが5~24cmとされています。

羊水が多い~羊水過多症とは

羊水検査を行った結果、羊水の量が800ml以上あり、ママにも羊水過多による自覚症状が出た場合は、羊水過多症と診断されます。それでは、羊水過多症になると、赤ちゃんにどのような影響が出るのでしょうか。症状や原因、赤ちゃんに与える影響や治療法をまとめました。

羊水過多症の症状

羊水は見えないため、自分で羊水量を知ることはできませんが、羊水量が増えたことで、体調の変化を覚えることがあります。羊水過多症による自覚症状で多く見られるものは、次の通りです。

羊水過多症の自覚症状

  • むくみ
  • 胃の圧迫感
  • 急にお腹周りが大きくなる
  • 頻尿になる
  • 息苦しさを感じる

羊水が多い原因

羊水が多くなる原因は、ママの身体が羊水を多く作ったケースと、赤ちゃんの体に問題があり羊水の吸収量が減ったケースの2つが考えられます。

ママ側の原因としては、妊娠糖尿病やウイルス感染、胎児側の原因としては脊椎や脳、消化器の病気が考えられます。特に一卵性の双子の場合、片方の赤ちゃんに血液が多く流れたことで尿の量がふえて羊水が多くなる、双胎間輸血症候群が広く知られています。しかし、母体や胎児の検査をしても原因が見当たらない場合もあり、約半数は原因不明の羊水過多であると言われています。

赤ちゃんに与える影響

かごに入っている赤ちゃん

羊水過多の原因が赤ちゃんにある場合、赤ちゃんの脊椎や内臓などに奇形がある可能性があります。また、羊水が多いことも、赤ちゃんの動けるスペースが広くなるため逆子の原因になり得えます。

それに、早期破水や微弱陣痛といったリスクも高まるため、出産時に赤ちゃんへの影響を与える可能性もあります。ただし、羊水過多の原因が分からない場合も多く、妊娠の経過に気を付けていれば、元気な赤ちゃんを産んでいるママさんも多いです。妊婦健診で胎児に異常がなさそうであれば、必要以上に心配しない方が良いでしょう。

羊水過多症の治療法

羊水過多症は、自然と治まることもあるので、そこまでひどくなければ安静にして経過観察を行うことが多いです。それでも回復しない場合は、早期破水の恐れがあるので管理入院をして様子を見ます。入院後は、利尿剤を使って体の水分を出したり、お腹に針を刺して羊水を吸いだしたりする治療が行われます。

羊水過多の状態が正産期近くまで続いた場合は、安全にお産をするため、予定帝王切開となる場合が多いです。自然分娩では母子共にリスクが高まる可能性もあるため、医師とよく相談して安全な方法を選んだ方が良いでしょう。

羊水が少ない~羊水過少症とは

羊水量が100ml未満である場合は、羊水過少症と診断されます。もし、羊水が少ないと言われたら、羊水を増やすことができるのか気になりますよね。羊水過少症の症状や原因などについてまとめました。

羊水過少症の症状

羊水過少症は、同じ妊娠週数の妊婦さんに比べるとお腹が小さめで、お腹を触ると赤ちゃんの体に直接触れたような感覚を覚えます。しかし、羊水過多症のように、ママの体調が悪くなるようなはっきりと分かる自覚症状がないため、健診で指摘されるまで全く気がつかないケースが多いです。

羊水が少ない原因

超音波の検査機械

羊水が少なくなるのは、母体に原因がある場合と、胎児に原因がある場合の2パターンがあります。母体に原因があるケースとしては、妊娠高血圧症候群による胎盤機能の低下や、破水により羊水が漏れているケースが考えられます。赤ちゃん側の原因としては、腎臓機能が低下して尿の出が悪くなっている、赤ちゃんの発育が遅れているなどがあります。

一般的に、妊娠初期から羊水量が少ないのであれば、赤ちゃんが先天性の病気を持っている可能性が高く、妊娠後期であれば母体側の原因であることが多いようです。ただし、原因不明の羊水過少症である場合もあるので、まずは検査して、重大な原因がないか確認することが大事でしょう。

赤ちゃんに与える影響

羊水が少ないことで一番影響を受けるのは肺機能です。赤ちゃんは、羊水を吸うことで呼吸の練習をしていますが、羊水量が少ないと、きちんと羊水を吸うことができません。そのため、生まれた後の呼吸に影響を残す恐れがあるのです。

また、羊水が少ないと赤ちゃんが動けるスペースが減るため、体がきゅうくつな状態となります。狭いお腹の中で手足を伸ばすことができないので、関節が変形してしまったり、手足の正常な成長が妨げられたりする可能性も考えられます。

また、羊水には、皮膚や内臓の成長に必要な成分がたくさん含まれているので、羊水が少ないことで体の成長を妨げてしまう恐れもあります。それに、お腹の外からの衝撃がダイレクトに伝わるので、ママが転んだ拍子に赤ちゃんに影響が出るかもしれません。このように、羊水過少症は、赤ちゃんの成長に様々な悪影響を引き起こす可能性があるのです。

羊水過少症の治療法

妊娠後期で羊水過少と診断されると、軽い場合は自宅での安静を指示されます。水分を多めに摂って体を休め、羊水量の増加を促しましょう。血行を良くすることで、赤ちゃんに送られる水分量が増えるので、体の冷えに気を付けたり、血管を縮めてしまうタバコやストレスを遠ざけたりすることも効果的です。

それでも改善しない場合は、早めに入院し、赤ちゃんの心拍などをチェックしながら安静に過ごします。人工的に作られた羊水を注入して、赤ちゃんの成長を待つ治療法が行われることもあります。また、赤ちゃんが出産できる状態まで育ったら、予定帝王切開を行うケースが多いので、赤ちゃんの様子が危険な状態であれば、緊急帝王切開で早めに出産してしまうこともあります。

羊水過少症で転院する場合もある

羊水過少症は、羊水過多症と比べて治療が難しいため、大学病院など設備の整った病院に転院して出産することがあります。もし、羊水過少症と診断されたら、治療法や今後の出産について、医師からしっかりと説明を受けることが大事です。

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