妊娠中の貧血の原因と対処法に関する記事

妊娠中は貧血になりやすい!原因と早期改善のポイント

妊娠中は貧血になりやすい!原因と早期改善のポイント

妊娠中の貧血はママや胎児に大きな影響が!妊婦さんが貧血になりやすい原因と貧血の改善/予防方法について解説します。

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妊娠中に貧血が起こるのはなぜ?原因と対処法

母体や赤ちゃんの健康のチェックを行う妊婦健診には様々な目的がありますが、その目的のひとつが血液検査による妊婦さんの貧血の有無のチェックです。

男性と比べると、毎月起こる月経により血液の消耗が大きい女性はもともと貧血になりがちで、あまり重大な病気だととらえていない方も多いのですが、妊娠中は貧血のリスクが特に高くなりやすく、貧血は妊娠の継続や出産に様々な悪影響を与えます。
今回は妊娠中の貧血に焦点を当て、妊婦さんが貧血に陥りやすい理由、母体や赤ちゃんの身体に与える影響や改善方法について解説していきます。

妊娠中の貧血の原因って?

妊娠によって女性の身体には様々な変化が現れますが、貧血もその変化のひとつで、妊娠を継続するためのいくつかの原因が組み合わさって引き起こされます。
妊娠中の貧血は、本人が気づかぬ間に症状が進行する厄介な病気のため、十分な注意が必要です。

つわりで鉄分を食事から十分に摂取できないため

つわりで口を手で押さえる妊婦

妊娠中の貧血の大半は、鉄分の不足によって引き起こされる「鉄欠乏性貧血」です。
妊娠初期には何を食べても吐いてしまうつわりや食欲不振、食の嗜好の変化などで食事を満足にとれない状態が続き、必然的に鉄分の摂取量が減ってしまいがちになります。

そのため、日頃から生理の時に貧血になりやすい方は、一気に症状が進行して重篤な状態になる可能性が高いので、特に注意が必要でしょう。

母体の血液量が増加するため

妊娠すると赤ちゃんを守るために多くの羊水を必要としたり、赤ちゃんが育つ酸素やエネルギーを子宮に供給したりと、母体の身体の血液はだんだんと増加していきます。
妊娠中の血液の成分量は、血漿成分は約47%、赤血球は約17%増加するのですが、水分は増えても赤血球の量は大きく増加するわけではないため、血液量は増えるものの、血液は薄まった状態になってしまいます。

鉄分は、体内で吸収される赤血球中のヘモグロビンに変化して、体中の細胞に酸素を供給する役割を果たしますが、血液が薄まった状態では酸素を隅々まで運ぶことができず、その結果、体は常に酸素が欠乏してしまい、母体は貧血状態に陥ってしまうのです。

血液や栄養が優先的に赤ちゃんへ回るため

妊婦のお腹

妊娠中期以降はお腹の中で赤ちゃんの身体はどんどん大きくなり、栄養が必要になってきます。
鉄分は、赤ちゃんの身体に酸素を供給するだけでなく、赤ちゃんの骨の形成に関わる栄養素なので、母体からは赤ちゃんに優先的に鉄分が供給されて母体の鉄分は欠乏してしまいます。

妊娠後期になると赤ちゃんの成長は著しくなり、赤ちゃんの身体はより多くの鉄分を必要としますので、急激に母体の貧血が進んでしまいます。
お腹に赤ちゃんがいるうちは、母体の血液は二人分の栄養と酸素を供給する役割を担っていますので、常に血液をベストな状態に保つことが必要です。

気を付けたい貧血の初期症状

鉄分は私たちの身体の機能を維持するために不可欠な栄養素で「必須栄養素」とも呼ばれます。血液の材料となって体中に酸素や栄養を運ぶ媒体になったり、さまざまな生体成分の材料になる大事な栄養素ですから、鉄分が欠乏すると疲れやすくなったり、めまいや立ちくらみなどの貧血の症状が現れます。

貧血の症状の出方には個人差がありますが、めまいや立ちくらみは、急に立ち上がった時に脳への血液量が一時的に少なくなったときの脳貧血の症状と勘違いしやすく、疲れやすいというのも人によって捉え方が様々です。

めまいや息切れなどの貧血の症状が現れたときは、女性の身体はすでに深刻な鉄分不足に陥っている可能性があります。
貧血の初期症状は「よくあることだから」「ちょっと休めば大丈夫だから」と無理をして、治療を始めるのが遅れることも少なくありませんので、身体に少しでも異常を感じた場合には早めに産婦人科に相談するようにしましょう。

妊娠中の貧血がママの身体に与える影響

妊娠中の貧血は、妊娠の維持や出産に様々な悪影響を与えますが、大きな影響のひとつとして出血に関わるリスクが挙げられます。
出産に出血はつきものですが、母体が貧血状態だと僅かな出血であっても血圧が下がりやすくなり、大量出血を起こしやすくなってしまうのです。

お産では自然分娩で300~500ml程度の出血がありますが、出血が多ければ輸血も必要になり、通常よりもお産の後の回復が進まず入院も伸びてしまいます。
また、母乳の出が悪くなるなど、妊娠中の貧血を適切に治療しておかないと、出産を終えてから始まる赤ちゃんとの生活にも影響が出る可能性も否定できません。

妊娠中に貧血になると、めまいや立ちくらみなどのごく一般的な貧血の症状が現れますが、不意に立ちくらみで倒れた際にお腹を打ってしまうママも多く、これもお腹が大きくなって体のバランスが悪い女性にとっては大変危険な症状ですね。

ママの貧血がお腹の赤ちゃんに与える影響

妊娠中の母体は、酸素や栄養などの胎児の成長に必要なものを自分の血液を通して送ります。
そこで母体の血液が薄くなっていると、十分な酸素や鉄分を運ぶことができないので、赤ちゃんは正常に発育していく事が難しくなってしまいます

妊娠中期以降の貧血による胎児への悪影響は低いと言われているものの、重度の貧血の場合、低体重出生児となるケースも少なくないようです。
鉄分はカルシウムやたんぱく質とともに骨の形成にも関わる、成長著しい赤ちゃんが大量に必要とする栄養素ですので、赤ちゃんに強い骨格や健康な体をプレゼントするためにも、妊娠中に貧血の兆候があった場合には積極的に治療を行いましょう

妊娠中の貧血の治療方法

病院のベッドにいる妊婦

妊婦検診で行われる血液検査の結果、ヘモグロビン濃度が11.0g/dl未満である場合は貧血であると診断されますが、妊娠週数や貧血の程度、多胎や前置胎盤などの合併症の有無を考慮して治療方針を決めていきます。

貧血の治療には、食事療法薬剤による治療があります。
妊娠中は妊娠中毒症などの合併症や胎児の安全を第一に、食事療法はカロリー量や塩分量、タンパク質の摂取量の調整をしながら、胎児への影響のない薬剤を使って治療を進めていきますので、安心してくださいね。

貧血が妊娠特有の鉄欠乏性のものであればいいのですが、稀に骨髄での赤血球の生産量が低下している場合や、体内での継続的な出血、赤血球が破壊されているなどの緊急的な治療を要するケースもありますので、医師の診断や指導のもと、必要な治療に取り組んでいきましょう。

妊娠中の貧血改善/予防を意識した生活のポイント

妊娠後期の検査で貧血と診断されると、症状が急激に進行しやすくお産に近いことから鉄剤等を使った積極的な治療をする必要がありますが、程度の軽い貧血であれば食事や生活習慣を見直すことで自己改善が可能です。

貧血を改善すれば、妊娠中の万が一の事故を防いで安全なお産を迎えることができます。今は貧血気味ではないというママも、予防的に良い習慣は積極的に取り入れていきましょう。

食生活を見直しましょう

トン汁

妊娠中に多い鉄欠乏性貧血は、不足している鉄分を積極的に食事から取り入れることで改善できます。

食材に含まれる鉄分にはレバーなど肉類に含まれるヘム鉄と、ホウレンソウなどの葉物野菜や海藻に含まれる非ヘム鉄の2つの種類があります。
身体への吸収率を考えると、ヘム鉄の吸収率は10~20%、非ヘム鉄は2~5%とヘム鉄の方が断然吸収率が良いことがわかるのですが、動物性鉄分のヘム鉄ばかりをたくさん摂取すると、共に含まれることの多いビタミンAの過剰摂取につながり、胎児への影響が懸念されるため注意が必要です。

梅干しやレモンに含まれるクエン酸やビタミンCは、鉄分を吸収しやすくする効果もあるので、鉄分を補給する際は積極的に取り入れるとよいでしょう。
反対に、緑茶などに含まれるタンニンは鉄の吸収を妨げてしまうので、お茶が飲みたい場合は食後時間をおいてから飲むか、タンニンの少ない麦茶や番茶などに変えるなどして、効率よく鉄分を摂取してくださいね。

血液量を増やすためには、鉄分の他にもタンパク質や銅、ビタミンB、ビタミンCや葉酸など様々な栄養が必要ですから、いろいろな食材から多くの栄養をバランスよく摂るよう意識しましょう。

休息・睡眠を大目にとりましょう

眠る妊婦

貧血になると、体中に充分な酸素が行き渡らず、疲れやすくなります。
妊娠中は自分と赤ちゃんの2人分の血液を送るため、ただでさえ心臓や呼吸器に負荷がかかっている状態ですから、身体の回復を助けて貧血を改善するためにこまめに休息し、たっぷりと睡眠をとりましょう。

妊娠中はお腹に血液が集まるため、立ちくらみを起こすことも多いので無理は禁物です。
体のだるさやめまいを感じたら、椅子やソファーに座ったり横になったりと、無理のない体勢で休みましょう。また、仕事を持っている場合もできるだけ休憩が取れるように、職場に相談して周囲の理解を得ることも大切です。

外出中もこまめに休憩をとりましょう

公園を散歩する妊婦

胎児の成長が進むと体重が増え、心臓などへの負担も大きくなっていき、ちょっとした外出であっても、意外と母体に無理がかかるものです。
生活のためには買い物や仕事などの外出を避けることはなかなかできませんが、速やかに貧血を改善するためには、できるだけ体の負担を減らす方が効果は高いので、こまめに休憩が取れるよう外出の方法も見直しましょう

外出中は時間的な制限や目的があるために無理な計画をたててしまいがちですが、外出の計画は休憩時間や休憩できる場所があるかどうかを考慮して、余裕のある計画を立てましょう。
慣れない場所は自宅以上に転んだり、倒れたりといったリスクも高いので、ちょっとでも具合の悪さを感じたらすぐに休憩をとるように心がけてくださいね。

妊娠後期で貧血がある場合には、一人での長時間の外出は避けて、家族や友達などにサポートしてもらえると安心です。長時間の外出ではなくても、出かける時には必ず母子手帳を持ち歩きましょう。

入浴方法・浴室の環境を見直しましょう

貧血になるとめまいや立ちくらみなどの症状も現れやすいことから、妊娠中の貧血で懸念されるのは転倒事故のリスクです。
転倒事故で出血すれば、貧血のために急激な血圧降下を起こしかねませんし、赤ちゃんや妊娠の継続にも支障が出てくる可能性があるため、足場の滑りやすい浴室では特に注意が必要です。

入浴中は体が暖められて血流も良くなりますが、貧血が改善されないと心臓などに負担がかかってしまうため、身体を休めて速やかに貧血を改善するためにも長湯は避けましょう

浴室は足元が濡れて滑りやすいので、滑り止めのマットを敷いておくと安心ですね。その他、湯船の外にも腰掛けられる椅子や、とっさに掴まって体を支えることができるよう手すりなどを設置しておくなど、浴室内の環境も見直しておきましょう。

自分なりのストレス解消法を見つけましょう

ネコ体操する妊婦

鉄分が不足するとメンタル面にも影響が出るのですが、強いストレスや緊張、不安を感じると交感神経が一時的に緊張して自律神経系のバランスを崩して血流を妨げてしまうので、貧血の症状が強くなります。
貧血のことばかり考えているのもストレスがたまるもとですから、たまには鉄分にこだわらず好きなものを食べてもOKですし、好きな音楽を聴いたり、思いっきり楽しい映画を見て笑ったりするなど、自分なりのストレス解消法を見つけましょう。
妊娠中は激しい運動はできませんが、適度な運動習慣はストレス解消効果も高いので、軽めのお散歩もおすすめです。

健康と赤ちゃんのために適度な鉄分摂取を心がけましょう

鉄分はサプリメントなどで摂取することも可能ですが、やはり添加物も気になりますし、過剰摂取の危険性やお腹の赤ちゃんへの影響を考えると自己判断での服用はあまりおすすめできません。
食材の組み合わせに注意しながら、できるだけ自然な食材から摂取できるよう工夫すると安心ですね。

長く続く子育てを楽しむために一番大切なのはママ自身の健康です。血液は体を作り、支えるための重要なものだということを理解して、積極的に妊娠中の貧血改善・予防対策に取り組んでいきましょう。

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