巨大児の出産リスクと予防法に関する記事

巨大児になる原因とは?胎児が大きい出産のリスクと予防法

巨大児になる原因とは?胎児が大きい出産のリスクと予防法

巨大児は病気ではありませんが、ママや赤ちゃんへの負担が大きいことから、妊娠が分かったら予防のための対策が必要です

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巨大児の出産リスクとおすすめの予防法

お腹の中の赤ちゃんが標準よりも小さいと言われて、「栄養が足りないの?」と落ち込んでしまったというママは多いはず。ところが、赤ちゃんが大きくなりすぎるのも、心配なケースが考えられます。お腹の中で大きく育った「巨大児」は出産時のリスクが高まるほか、大きくなった原因によっては出産後に深刻な症状が現れることがあるのです。

赤ちゃんを安心して出産するためには、赤ちゃんが巨大児になる原因や、巨大児の出産の際に起こりうるトラブルを知っておく必要があります。ここで紹介する巨大児にならないための予防法を参考に、赤ちゃんにできる限りの対策をしてあげましょう。

巨大児とは?

胎児のスキャン画像を持つ妊婦

巨大児は、出生時の体重が4000g以上の赤ちゃんのことをいいます。決して病気というわけではなく、目に見える異常がないのが特徴です。ほとんどの場合が、出産予定日の前後に生まれる満期産児のため、お腹の中で育ちすぎてしまったというわけではありません。

お腹の中の赤ちゃんの体重は、超音波計測値を用いた計算式によって求められることから、±200g~300gの誤差は当たり前のため、体重が重いからといってあまり神経質になる必要ないのですが、かかりつけ医から巨大児について注意を受けた場合には、出産までの間、お医者さんの指示をきちんと守って過ごす必要があります。

赤ちゃんが巨大児になる原因

遺伝による影響

遺伝が原因で大きくなった巨大児のことを「対称性巨大児」といいます。他の赤ちゃんに比べて、対称性巨大児は体重が重い以外は何も異常がないのが特徴です。両親のどちらかが肥満体質の場合や巨大児だった場合は、赤ちゃんが巨大児になる可能性が高くなります。

子宮内環境の影響

ママの子宮内の環境が原因で大きくなった「非対称性巨大児」は、主にママが糖尿病の場合に起こりやすいのが特徴です。ママと赤ちゃんをつなぐ胎盤を介して赤ちゃんが高血糖になることで、血糖値を下げるために胎児インスリンというホルモンが分泌されます。この胎児インスリンには血糖値の低下のほか、成長を促す働きがあることから胎児の体重が増加してしまうのです。

その他に、出産予定日の超過によって、育ち過ぎて赤ちゃんが大きくなるケースがありますが、巨大児になる原因のほとんどは、遺伝または子宮内環境のどちらかだといえます。

巨大児出産の5つのトラブル

病床で深呼吸する妊婦

丸々太った赤ちゃんは可愛いとはいえ、大きな赤ちゃんを産むということはとても大変なことです。最悪の場合は外傷による後遺症が残る恐れがあることから、巨大児の出産のリスクをしっかり理解しておく必要があります。トラブルを避けるための帝王切開も視野に入れて、出産にむけて心の準備をしておきましょう。

1分娩の長期化

母体の骨盤の大きさに比べて赤ちゃんが大きいと、産道を通るのに時間がかかることから難産になってしまうことも…。分娩時間が長ければ長いほど母子にかかる負担が大きくなることから、場合によっては自然分娩から帝王切開に切り替えることがあります。

肩甲難産(けんこうなんざん)

巨大児は通常の赤ちゃんよりも大きいことから、分娩の際に、赤ちゃんの肩が引っかかって外に出てこられない「肩甲難産」となる可能性が高くなります。さらに、肩に無理な力がかかることで、鎖骨や上腕骨の骨折、神経の損傷につながる恐れがあります。

3産道裂傷(さんどうれっしょう)

胎児の体が大きいことで、分娩時に産道を通る際、子宮頚管や膣、会陰を傷つけてしまう「産道裂傷」が起こる可能性があります。裂傷が大きい重症の場合は大量に出血する危険性があるほか、次の妊娠以降に悪影響を及ぼす危険性が考えられます。

4子宮弛緩出血(しきゅうしかんしゅっけつ)

ママの子宮は、巨大児を守るために通常よりも大きく広がっていることから、筋肉の疲労によって出産後に子宮が正常に収縮できずに出血する「子宮弛緩出血」を起こす恐れがあります。出血多量によりママは危険な状態になることもあるため、たとえ安産であっても、産後の経過を気をつけなければなりません。

5激しい後陣痛(こうじんつう)

出産後に子宮が元の大きさに戻るために、急激に収縮する際に起こる痛みを「後陣痛」といいます。双子などの多胎児や巨大児の妊娠中は、通常の赤ちゃんよりも子宮の広がりが大きいことから、子宮の収縮が激しいため後陣痛による痛みがひどくなる可能性があります。

赤ちゃんが巨大児にならないための予防法

ママやパパがアレルギー体質の場合に、赤ちゃんにも体質が遺伝してしまうように、遺伝が原因の対称性巨大児は予防することはできません。しかし、ママの糖尿病が原因の非対称性巨大児の場合は、日頃からママが気をつけることで、赤ちゃんが巨大児になることを防ぐことができるのです。
さらに、巨大児にしないための対策は妊娠中の健康管理にもつながるので、ぜひ参考にしてください。

糖分を控えた食事による体重管理

体重計にのる女性

妊婦さんは妊娠による糖の代謝異常により、妊婦特有の「妊娠糖尿病」を発症することがあります。そのため、妊娠前まで健康だったママでも、赤ちゃんが糖尿病が原因の非対称性巨大児になる恐れがあるので注意しましょう。

妊娠糖尿病を改善するためには、糖分を抑えた食事療法を行う必要があります。甘い物だけでなく、ご飯・パン・麺類などの炭水化物にも糖が含まれているため、決められた摂取量を守りましょう。また、何気なく口にしているジュースやスポーツドリンク、果物にも糖分が多く含まれるため、過剰摂取には注意が必要です。

妊娠中のため過度のダイエットの必要はありませんが、妊婦健診の体重管理の指導をもとに、体重の増えすぎには十分気を付けましょう。

適度に体を動かす

運動する妊婦

妊娠中の体重の増加や妊娠糖尿病を防ぐためには、食事のカロリーコントロールも大切ですが、適度に体を動かす運動療法も大きな効果があります。

ウォーキングや踏み台昇降などで体を動かすことは、体重の増加を防ぐだけでなくストレス解消にもつながります。そのほかに、マタニティヨガのような習い事では、同じ妊婦さん同士で知り合いが増えるので、よい気分転換にもなるはず。かかりつけの産科医と相談した上で、安全に身体を動かしていきましょう。

糖尿病の治療をきちんと受ける

妊娠前から糖尿病だった方も、妊娠後に妊娠後糖尿病にかかってしまった方も、赤ちゃんを巨大児にしないために、糖尿病の治療によって血糖値をしっかりコントロールしましょう。

食事療法や運動療法で血糖値の改善がみられない場合は、一般的にインスリン療法が必要になります。インスリン療法では、血糖値を安定させるためにインスリン注射を行うのですが、その際、胎盤を通って赤ちゃんに移行しない安全性が確認されたインスリンを選ぶことにより、安心して治療を受けることができます。

分娩中や出産後に注意すべき巨大児の症状

保育器に入った新生児

両親の遺伝が原因の対称性巨大児は、出産後に特に大きな異常は見られません。しかし、非対称性巨大児は、見た目には異常がない場合でも、高血糖の影響によって特定の症状が見られる可能性があることから、出産後に注意深く経過を観察する必要があります。巨大児に起こりうる症状には、主に次のようなものがあります。

呼吸障害

赤ちゃんの肺は、お腹の中では肺液と呼ばれる液体で満たされていますが、出産の際に肺液が排出されることで、肺の中に空気が送り込まれます。ところが、赤ちゃんが巨大児で難産になると、呼吸のシステムがうまく働かないことから、一時的に呼吸障害や呼吸困難になってしまうことがあります。

低血糖

高血糖の状態が続くと、血糖値を下げるためにインスリンが大量に分泌されることから、逆に低血糖になってしまうことがあります。症状が軽い場合は糖を摂取することで改善されますが、低血糖が重症化してしまった場合はブドウ糖の輸液が必要となります。

低カルシウム血症

母体が糖尿病の場合、赤ちゃんの低血糖状態が進むことによって副甲状腺の機能が低下することで、低カルシウム血症を発症することがあります。血漿中のカルシウムイオン濃度が低下する低カルシウム血症は、軽症の場合は無症状ですが、知覚異常や手足のけいれんが見られることがあります。

多血症

多血症は別名「赤血球増多症」といって、血液中の赤血球の数が異常に増える病気です。高血糖になると尿の量が増えることで脱水症状を起こしやすいことから、血漿が減少することで赤血球の数が相対的に増えてしまいます。肌が赤くなったり、食欲が低下するほか、ひきつけを起こす場合があることから注意が必要です。

新生児黄疸

多血症の症状が進むと、血液中のビリルビンという物質が増えることから、新生児黄疸(新生児高ビリルビン血症)が起こりやすくなります。特に、産まれたばかりの新生児の肝臓はビリルビンをうまく処理できないことから、新生児黄疸になりやすいため、白目が黄色みがかっていないかなどの新生児の目の症状には注意しましょう。

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