前期破水が起きる原因とはに関する記事

前期破水の原因~陣痛後の早期破水/尿漏れとの違いとは?

前期破水の原因~陣痛後の早期破水/尿漏れとの違いとは?

前期破水ってなに?普通の破水と何が違うの?羊水が体外に出るということは同じですが、リスクもあるので早急な対応が必要です。

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前期破水はなぜ起こる?知っておきたい早期破水との違い

子宮の中の赤ちゃんは、卵膜と羊水とともに包まれているのですが、この卵膜が破れて羊水が流れ出る状態を、破水といいます。破水という状態は、すぐに分娩につながるというイメージを持つママが多いので、正期産に入り破水が起こると、そろそろ出産の時期だ!と前向きになるママも少なくありません。しかし、週数から予測して早すぎる場合には、「なぜ、今?」と戸惑うママもいるのですね。

破水は、起こる時期によって呼び名が異なります。子宮口が全開大になった頃に起こる、「適時破水」が通常の破水なのに対して、前期破水とは一体どのような状態を指すのでしょう。

また、前期破水になってしまったら、何か問題があるのでしょうか。今回は、知識がなければわかりにくい前期破水とそのリスクなどについてご紹介します。

前期破水とは?

病院

分娩の始まり、つまり陣痛の周期が、約10分以内または1時間に6回の頻度になる前に起こる破水のことを前期破水といいます。前期破水は、英語名「Premature Rupture Of the Membrane」の頭文字をとって、プロム(PROM)とも呼ばれています。

前期破水は、妊娠のどの時期においても起こる可能性があります。また、妊娠の週数によって、病院の処置のとり方が異なってくるので、週数別にご紹介しますね。

妊娠37~41週の前期破水

妊娠37週を過ぎると、正期産の時期に入ります。赤ちゃんはおなかの中でしっかり成熟しているので、いつ生まれてもおかしくありません。その状態で前期破水が起こると、それから24時間以内に陣痛が起こることが多いので、入院してから自然分娩を待つことが多いです。

しかし、前期破水をしてから時間がたてばたつほど、細菌感染のリスクは高まっていきます。そのために、ママの頻脈や発熱、羊水の細菌検査や血液検査により、細菌感染による胎内環境の悪化が疑われる場合は、早めに陣痛促進剤などを使って誘発分娩が行われることがあります。

妊娠34~36週の前期破水

正期産の時期には達していないので、この時期に生まれると早産になります。しかし、妊娠34週という時期は、赤ちゃんの肺の機能が完成する時期。もう十分に自力で呼吸ができることから、正産期と同様に自然に陣痛が起こるのを待つか、感染徴候があれば誘発分娩が行われます。

妊娠33週未満の前期破水

安静にしている妊婦さん

妊娠33週未満の前期破水は、そのまま出産につながると早産になります。赤ちゃんも小さく、機能も未熟であるために、生まれてもNICU(新生児集中治療室)で管理することになってしまいます。そのために、前期破水後もなるべく妊娠が持続できるように、ママの子宮の中で成長が出来るように治療を行います。

行われる治療は、前期破水後、細菌に感染していないことが前提になります。その場合は、プロムフェンスと呼ばれるカテーテルで破水を止めるほか、人工羊水の注入、子宮頚管や膣内の消毒などを行って、安静にしてお腹の赤ちゃんの肺の成熟を待ちます。

しかし、もしも子宮内の細菌感染が進行したり、胎児検査でお腹の赤ちゃんに元気がないと判断された場合は、緊急の分娩が検討されます。

前期破水の主な2つの原因

前期破水が起こる大きな原因として、卵膜の異常と子宮内圧の上昇の2つがあります。

1絨毛膜羊膜炎(CAM)

赤ちゃんは、卵膜という脱落膜・絨毛膜・羊膜3層からなる膜に包まれています。この卵膜の異常の一つが、絨毛膜羊膜炎と呼ばれるものです。

女性の膣の中は自浄作用があり、菌が外から入ってこないようにする機能があります。しかし、何らかの原因によって自浄作用が低下して、絨毛膜・羊膜が膣内の常在菌に感染したり、病原性を持つ細菌などが増えてしまうと、膣から子宮頚管に、そして卵膜に感染が広がり、絨毛膜羊膜炎になってしまうのです。

絨毛膜羊膜炎になると、ママは発熱や下腹部痛のほか、脈が速くなる等の症状がみられるようになります。また、一旦感染を起こしてしまうと、卵膜が傷ついてもろくなるところが出てくるために、少しの刺激で破れやすくなり、前期破水に至ることがあるのです。

2子宮内圧の急激な上昇

咳をしている妊婦さんのイラスト

羊水が多い状態や多胎児である場合は、通常の妊娠の場合よりも、常に子宮内圧が高い状態が続いています。そのため、卵膜はいつも緊張した状態になっているのですね。

そこに重いものを持ったり、咳をするなどの腹圧をかける動作があると、その拍子に卵膜が破れ前期破水をすることがあるのです。

前期破水と早期破水の違い

前期破水と似たような言葉で、早期破水という言葉があります。ここでは、分娩までに起きる破水の種類と、破水が起こる順番の違いについて説明します。

適時破水

「陣痛→子宮全開大→破水」の順番で起こるのが適時破水です。
陣痛が来てから子宮口が全開し、卵膜が破れて、羊水が自然に流れ出る普通の破水のことをいいます。

前期破水

「破水→陣痛→子宮全開大」の順番で起こるのが前期破水です。
陣痛が来る前、つまり分娩が開始する前に起こる破水なので、破水が起こっても、いつ陣痛が来るのかわからないという問題点があります。

早期破水

陣痛が起きている妊婦さんのイラスト

「陣痛→破水→子宮全開大」の順番で起こるのが早期破水です。
陣痛が来てから子宮口が全開するまでに破水をすることをいいます。もうすでに陣痛が起こっているので、分娩がどんどん進むことも予測でき、通常の分娩管理で問題ありません

注意が必要な前期破水の合併症

前期破水をしたら、すぐに入院管理になります。無事に赤ちゃんを出産するためには、前期破水の合併症をおさえることが重要だからです。

前期破水で気をつけなければいけない合併症は、主に4つあります。どの合併症も、前期破水に気が付いて、早い段階で病院を受診するほどリスクを下げることが出来るので、おかしいなあと異常を感じたら、早めにかかりつけ医を受診することが大切です。

子宮内感染

赤ちゃんが卵膜に守られている間は、無菌状態で過ごしています。しかし、前期破水によって外界との通路が出来ると、細菌が子宮の中に入りやすくなり、その結果、おなかの中の赤ちゃんが感染しやすくなってしまいます。

一旦感染が起こると、赤ちゃんが熱を出したり、肺炎を起こすことがあります。また、元気もなくなってくるので、子宮内感染を防ぐことがとても重要です。

臍帯脱出

お腹の中の赤ちゃんのことを想像している妊婦さんのイラスト

羊水が流れ出るときに、赤ちゃんの臍帯だけが、子宮の外に一緒に流れ出るときがあります。赤ちゃんが出ていないのに、臍帯だけが出てしまって圧迫をされてしまった場合、赤ちゃんは十分な酸素を得ることが出来ません

酸欠になったり、元気がなくなってしまうのです。おなかの中で赤ちゃんが苦しがっていても、ママには自覚症状がなく、気が付きにくいです。

常位胎盤早期剥離

前期破水で、羊水が急激に少なくなってしまうこと、また、子宮の収縮が起こってしまうことの2つにより、胎盤がはがれてしまうことがあります。この状態を常位胎盤早期剥離といいます。

本来は、赤ちゃんが生まれるその時まで、酸素や栄養を送っている胎盤ですから、早くはがれてしまうと、赤ちゃんは酸素や栄養を胎盤から受け取ることが出来なくなってしまいます。常位胎盤早期剥離は、ママの自覚症状があります。出血や下腹部痛のほか、子宮の硬直などが特徴的です。

胎便吸引症候群(MAS)

通常、赤ちゃんは、生まれるまで胎便(うんち)をすることはありません。しかし、胎盤機能不全や胎児機能不全が起こり、赤ちゃんがおなかの中で低酸素の状態になってしまうと、肛門周囲の筋肉が緩んで、胎便が羊水内に出てしまうのです。

胎児機能不全によって赤ちゃんの呼吸は深くなり、胎便を吸い込んでしまう呼吸障害、胎便吸引症候群となってしまう可能性が高まります。

胎便はねばねばしているので、赤ちゃんが胎便を飲み込んでしまうと、気道をふさいでしまうことがあり危険です。また、飲み込んでいた場合は、生まれた後に気道を洗浄したり、酸素投与などの治療が必要になります。

前期破水が起こってしまったら

不安を感じる妊婦さんのイラスト

一度破水が起こると、あっという間に子宮内感染が進むため、破水したらすぐにかかりつけ医に連絡することが基本です。前期破水になると、ちょっと動いただけで羊水が流れ出てしまうので、すぐに破水とわかるママも多いです。

しかし、前期破水の卵膜の破れた位置により、気が付きにくい場合もあるのです。それは、卵膜の破れた位置によって低位破水、高位破水の2つに分けることが出来、羊水の出方が違うからなのです。

  • 低位破水-卵膜の下の方が破れるので、羊水が一気にバシャンと出る
  • 高位破水-卵膜の上の方が破れるので、羊水がチョロチョロ少量ずつ流れ出る

高位破水では、羊水がチョロチョロ流れるので、妊婦の尿漏れと間違いやすいですが、尿漏れは自分の意思で止められるのに対して、破水は自分で止めようと思っても止められないのが特徴。

動くたびに、チョロチョロと流れ出てしまうのです。

前期破水は、検査をすれば破水かどうかすぐにわかります。おかしいなと思ったら、あいまいな状態のまま放置せず、すぐに病院を受診しましょう。

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