子宮内膜症と妊娠についてに関する記事

子宮内膜症でも妊娠は可能?手術・ピルによる2つの治療法

子宮内膜症でも妊娠は可能?手術・ピルによる2つの治療法

子宮内膜症だから妊娠できないって本当なの?宮内膜症の症状・原因・対処法や、子宮内膜症と妊娠の関係についてまとめました。

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子宮内膜症でも妊娠はできる?妊娠への影響と治療内容

子宮内膜症は、妊娠を望む年代の女性に多い病気で、妊娠成立への悪影響があると言われています。赤ちゃんが欲しいのに子宮内膜症になってしまった場合、妊娠できるのか不安に思いますよね。妊娠を望む場合には、どのような治療法があるのでしょうか。ここでは、子宮内膜症が妊娠に与える影響や、子宮内膜症の具体的な症状、治療方法などについて解説していきます。

子宮内膜症になると妊娠できないの?

分娩室

子宮内膜症と診断されても、妊娠することは可能です。実際に子宮内膜症と診断された後、無事に妊娠・出産をしている先輩ママがたくさんいます。では、どうして子宮内膜症になると、妊娠できないと言われているのでしょうか。それは、子宮内膜症が妊娠を妨げる病気の一つだからです。

子宮内膜症の患者数の割合は、全体で10%程度ですが、妊娠しにくい人だけの割合で見ると、30%に上がります。この病気になると、物理的に妊娠が妨げられることがあるため、どうしても妊娠しにくくなってしまいます。それが極端な表現になって、「妊娠できない」と言われるようになりました。

子宮内膜症は、生理が続く限り治りにくい病気であり、治療で良くなっても再発することがあります。これも、妊娠できない病気と思われる一因かもしれません。

子宮内膜症とはどんな病気?

診察中の女性医師

子宮内膜症があると妊娠しにくくなりますが、どのような病気なのか、よく分からない方もいらっしゃるのではないでしょうか。子宮内膜症と妊娠について知るためには、病気についての正しい知識が必要です。初めに、子宮内膜症がどのような病気なのか、確認するところから始めましょう。

子宮内膜症とは

子宮内膜症とは、子宮以外のところに、子宮内膜と似た細胞ができる病気です。子宮内膜症が起こりやすい場所として、卵巣の中や卵管、子宮を支えている靭帯や、子宮と直腸の間などが挙げられます。ごく稀に、腸や子宮から離れた肺に、できてしまうことがあります。

では、この違う場所にできた子宮内膜が、困った症状を引き起こすのはどうしてなのでしょうか。子宮内膜は、子宮の内側にある粘膜のことで、赤ちゃんを育てるための大事な役割を担っています。排卵が行われると、妊娠に備えて子宮内膜が厚くなり、妊娠が成立しないと子宮からはがれて生理が起きるのです。

ところが、子宮内膜症により、他の場所にできた子宮内膜も、子宮内部にある正常な子宮内膜と同じように、生理周期に合わせて変化し、出血が起こってしまうのです。子宮の中ではがれた子宮内膜は、経血として体の外に出ていきますが、子宮内膜症の場合、出ていく場所がありません。そのため、生理が起こるたびに血液が溜まっていき、痛みを引き起こしたり妊娠しにくくなったりする原因となるのです。

子宮内膜症は若い女性に多い

子宮内膜症は、月経のある20代から30代にかけて多く、30代前半で患者数のピークを迎えます。患者数は年々増加傾向にあり、ちょうど妊娠を希望する年代と重なるため、妊活中の女性にとって大きな問題となっているのです。

子宮内膜症の主な症状

子宮内膜症は、痛みがあったり妊娠しにくくなる病気とお伝えしましたが、具体的には、どのような症状が出るのでしょうか。子宮内膜症の症状についてまとめました。心当たりのある人は、念のため病院を受診してくださいね。

子宮内膜症の症状

  • 生理痛が、年々ひどくなってくる
  • 生理痛で、鎮痛剤を飲む回数や量が増えてきた
  • 市販の鎮痛剤を飲んでも、生理痛が治まらない
  • 生理時以外でも、下腹部痛や腰痛を感じる
  • なかなか妊娠できない

子宮内膜症が起こる原因

子宮内膜症が起こる原因は、実際のところよく分かっていませんが、原因と思われる2つの仮説があります。1つは子宮口から排出されるはずの経血が、卵管へと逆流してお腹の中に血液が溜まり、子宮内膜症が起こるのではという説です。2つ目は、何らかの原因で、腹膜が子宮内膜へと変化したのではないかという説です。

どちらかというと、一つ目の説の方が有力と考えられているようですが、確実ではないようです。子宮内膜症と妊娠の関係を知るためにも、子宮内膜症の原因について研究が進むのを期待したいですね。

子宮内膜症は遺伝する?

子宮内膜症の母親から生まれた娘が、子宮内膜症になったという症例が多いため、この病気になるのは遺伝が関係していると考えられています。もし、身内に患者が多いなら、子宮内膜症になりやすい体質を引き継いでいるかもしれません。気になる方は、こまめに健診を受けましょう。

妊娠を妨げる子宮内膜症の症状

黒板

子宮内膜症の原因ができる場所によって、症状に違いがあります。妊娠を妨げる可能性が高い、子宮内膜症の症状についてまとめました。

チョコレート嚢胞(のうほう)

チョコレート嚢胞とは、子宮内膜症のため卵巣内にできた袋に、血液が溜まってしまう病気で、チョコレート嚢腫とも呼ばれます。溜まった血液が酸化して古くなり、ドロドロとした茶色い液体に見えることから、この名前が付きました。

チョコレート嚢胞になると、生理のたびに強い生理痛に悩まされるようになり、やがて、生理以外でも腹痛や腰痛を感じるようになります。そのうち、嚢胞がどんどん大きくなり、ある日突然、破裂して緊急手術となることがあります。そのため、チョコレート嚢胞は、早期発見が大事です。「生理痛がひどいのはよくあること」と放置せず、痛みの質が変わってきた場合には、婦人科を受診することをおすすめします。

卵巣や卵管の癒着

子宮内膜症の症状が進行すると、隣り合う組織がくっついてしまうことがあります。このような状態になると、卵管や卵巣が動きにくくなることから、卵子が卵管を通れなくなったりするなど、妊娠を妨げる大きな原因となるので注意が必要です。

炎症による排卵障害

子宮内膜症があると、周りの組織に炎症が起き、排卵障害を引き起こします。子宮内膜症の部分は、生理周期のたびに出血を繰り返し、血液が溜まっていきます。古くなった血液を、身体が異物と判断するので、周りの組織が炎症を起こしてしまうのです。

炎症が卵巣や卵管の周辺に及ぶと、卵子の育ちが悪くなり、うまく排卵が起こらなくなるなど、排卵障害が起こる可能性が高くなります。また、排卵後の卵子が卵管に取り組まれないピックアップ障害になることもあります。このように、子宮内膜症による炎症で、排卵トラブルが起きやすくなってしまうのです。

子宮内膜症の治療

妊娠が分かり喜ぶ女の人

子宮内膜症の治療は、手術による治療と薬物による治療があります。どちらも一定の効果がありますが、妊娠を希望する場合には、治療法が制限される場合があるため、注意が必要です。ここでは、子宮内膜症の治療についてご紹介していきます。

手術による治療

子宮内膜症による痛みがひどく、日常生活を送れない場合や、子宮内膜症のせいで妊娠が妨げられているような場合には、手術による治療が行われます。妊娠を目指して子宮内膜症の手術をする場合、腹腔鏡下手術で病変部をきれいにすることが多くなります。癒着してしまった部分をはがし、子宮内膜が増殖した部分を焼き切ることで、子宮内膜症が軽度の場合は妊娠率が上がるとされています。もし、癒着が重度であり、手術だけでは妊娠が難しい場合には、手術後、さらに進んだ治療へとステップアップし、妊娠を目指すことになります。

また、チョコレート嚢胞が3センチ以上の場合は、手術で摘出したほうが妊娠できる確率が上がるので、腹腔鏡による手術が行われています。ただし、手術にはリスクがありますので、医師の説明をしっかり聞いて、納得したうえで決断するようにしましょう。

薬物による治療

年齢の若い女性や、子宮内膜症の症状が軽い場合には、薬物による治療を用いることが多くなります。子宮内膜症の治療には、低用量ピルや黄体ホルモン製剤を使って、痛みの原因となる子宮内膜の増殖を抑えます。一般的に、薬の服用を3ヵ月程度続けていけば、痛みなどの症状が軽減されると言われています。

妊娠希望であれば薬物治療はできない

薬物治療は、手術に比べ身体の負担が少ないですが、妊活中の人は行うことができません。子宮内膜症の進行を抑えるために、排卵を抑制してしまうからです。そのため、妊娠を希望している場合は、手術が第一選択肢となります。

子宮内膜症は早期発見・早期治療が大切

カルテとピンク聴診器

子宮内膜症は、月経によりどんどん進む病気なので、放置すると症状が悪化していきます。自覚症状がない場合もあり、ひどい腹痛で救急搬送されるケースも少なくありません。子宮がん検診などで、子宮内膜症を指摘されることがあるため、定期的に健診を受け、早く治療を始めることが大事です。普段検診を受けていない人や、月経痛や出血がひどい場合は、早めの婦人科受診をおすすめします。

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