トキソプラズマの妊娠中のQ&Aに関する記事

トキソプラズマ症の予防法~妊娠中は猫と馬刺しに要注意!

トキソプラズマ症の予防法~妊娠中は猫と馬刺しに要注意!

トキソプラズマの感染は、妊娠中の猫との接触や土いじりが原因?!正しい感染源や感染経路を知っておけば恐れることはありません。

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トキソプラズマは妊娠中の感染に要注意!主な症状と感染源

感染症の中には、妊娠中のママが感染すると胎児にも影響を与えるものがいくつかあります。感染症とは、目に見えない細菌やウィルスなどの病原体が体内に入って起こるものなので、日常的に不安を感じているママも少なくありません。

その感染症の一つがトキソプラズマによる感染症です。最近のガーデニングや猫のブームによって、トキソプラズマはとても身近な存在になりました。妊婦さんに感染をする機会も多いことから、軽視することはできませんね。そこで、今回はそんなトキソプラズマの感染についてご紹介します。

トキソプラズマについて知っておこう

トキソプラズマという名前は聞いたことはあるけど、詳しい原因や病状はよく分からないという人は多いはず。ここで紹介する情報を参考に、正しいトキソプラズマについての知識を身につけて、大切なお腹の赤ちゃんを病原体から守りましょう。

トキソプラズマとは?

トキソプラズマ

トキソプラズマは人につく寄生虫の一種で、その中でも特に小さい「原虫」と呼ばれる微生物です。家畜や動物にごく当たり前に寄生している、決して珍しい原虫ではないため、実は知らないうちに感染して、抗体を持っているという人も多いようです。ところが、妊婦さんが感染をするとお腹の赤ちゃんに影響があるのです。

皮膚や傷口から感染する経皮感染や空気感染はありませんが、口やまぶたの粘膜(眼瞼結膜)から入り込んだ場合に感染します。トキソプラズマの感染の多くは、生活環境の衛生状態と食習慣が関連していることから、誰でも感染するという訳ではありません。

そのため、日本国内では感染者数が決して多い感染症ではなかったのですが、実は最近、生活スタイルの変化によって、感染が認められた赤ちゃんの数が増えているため注意が求められています。

妊娠していない人と妊婦の感染の違い

妊娠している嫁のお腹を触ってる旦那

通常、健康な大人や子供がトキソプラズマに感染した場合、免疫機能が働くことであまり重症化することはありません。症状は人によって異なりますが、感染したことに気が付かないという人が多く、ほとんどの場合は自然治癒します。また、一度感染すると抗体ができることから、それ以降は感染しません。ただし、抵抗力が弱っていたりHIVなどによる免疫不全の場合は、発熱・倦怠感などの風邪に似た症状が現れることがあります。

それに対して、妊娠中に初めてトキソプラズマに感染すると、たとえママ自身に症状が現れなくても、胎盤を通じて胎児に原虫が感染する可能性があるため注意が必要なのです。

トキソプラズマの母子感染に注意しよう

ママが妊娠中に初めてトキソプラズマに感染して胎児に母子感染した場合、お腹の中の赤ちゃんは「先天性トキソプラズマ症」という感染症になってしまう恐れがあります。ただし、赤ちゃんに感染するまでは数か月ほどかかることから、運よく早い段階でママの感染が確認することができると、赤ちゃんへの感染を防ぐことが可能なのです。

それでは、トキソプラズマ症とはどのような病気なのでしょう。ここからは、感染のタイミングと具体的な症状についてご説明します。

ママの感染のタイミングが胎児の症状に影響?!

妊娠初期は胎盤の機能が未発達なため、ママから赤ちゃんへの感染率は低い反面、この時期の胎児は脳や神経系などに発育が始まる時期なので、一旦感染が起こってしまうと重症度が高くなります。

反対に、妊娠中期になると胎盤がほぼ完成することから、胎盤を介して胎児に感染しやすくなるのですが、症状が軽いため、大人になってから症状が現れたり、感染自体に気づかないこともあります。

先天性トキソプラズマ症とは

先天性トキソプラズマ症は、妊娠中のママが初めてトキソプラズマに感染した場合に、胎児が感染することによって起こる病気で、妊娠前の6ヶ月より前に感染した場合は問題ないと考えられています。特に脳や眼への影響が大きいことから、胎児が感染すると運動や精神の発達に影響を与えるほか、視力に障害が出る可能性が高くなります。

代表的な症状には、脳内石灰化・水頭症・精神運動機能障害・視力障害の4つがあります。妊娠初期は重症化しやすいのに対して、妊娠中期以降は肝機能障害、黄疸、貧血、血小板減少などの内臓への影響や、目の裏側にある網脈絡膜が剥がれて色素沈着が起こる眼トキソプラズマ症などの比較的、軽い症状がみられます。

トキソプラズマの3つの感染源

世界的にみて3分に1以上の人が感染しているといわれているトキソプラズマに、私たちは一体どのように感染するのでしょう。主な感染源には次の3つがあります。

1.猫の糞

猫用トイレを使ってる子猫

トキソプラズマは、小鳥からクジラまでさまざまな動物に感染しますが、ほとんどの動物はトキソプラズマが一時期だけ渡り歩く「中間宿主」です。そして、最終的に「終宿主」と呼ばれる猫の腸内で、成熟したトキソプラズマが赤ちゃんを産んで増殖します。そのため、猫の糞の中にトキソプラズマが多く含まれることから、猫の糞に接触する機会があると感染する可能性が高くなるのです。

基本的に、生まれた時からずっと室内で飼っているような、感染の機会を持たない猫の場合は問題ありませんが、自由に外を移動している猫は特に注意が必要です。これから妊娠を予定している場合や、飼っている猫の感染が心配な場合は、動物病院を受診して猫の血液検査を受けておくと安心ですね。

2.花壇や畑の土・公園の砂場

猫は外を自由に歩き回ることができるため、さまざまな場所に糞をしている可能性があります。残念ながら、自宅の庭や畑も例外ではありません。また、猫には排泄物に砂をかける習性があることから、公園の砂場は猫にとって格好のおトイレスポットになっています。

トキソプラズマは、糞を取り除いた後も土の中で生き続けることができるため、たとえ周辺に糞が見当たらなかったとしても安心はできません。花壇の土いじりや砂場で子供と一緒に砂遊びをした場合、指や爪を介して経口感染する可能性が高くなります。

3.生肉

馬刺し

トキソプラズマはほとんどの鳥類や哺乳類に寄生するため、当然、牛・豚・鶏・馬などの家畜にも感染します。そのため、新鮮だからと言って生肉を食べたり、加熱が不十分な生の状態の肉を食べることは、トキソプラズマを体内に取り入れることにつながります。

さらに、生肉を調理した包丁やまな板を洗わずにそのまま使用すると、他の食材を調理した際に汚染を広げる恐れがあります。

トキソプラズマ感染の予防方法

トキソプラズマには、口から病原体が体内に入り込む経口感染と、眼の粘膜から感染する2つの感染経路があります。トキソプラズマの抗体検査の結果が陰性だった場合や、感染を未然に防ぎたいという場合は、次の4つの予防法が効果的です。

1猫の排泄物に直接触れない

妊娠中は、ネコの世話をほかの家族にお願いするのが基本です。でも、どうしても自分でお世話をしたい、自分しかお世話する人がいないということもあるかもしれません。そんな時には以下の2つのことに気をつけましょう。

猫用トイレはこまめに掃除しましょう
猫用トイレを掃除する女性

猫は一生のうち、初期感染してから2週間ほどの間のみ糞からトキソプラズマが排出されます。そのため、すべての猫の糞にトキソプラズマが含まれているというわけではありません。血液検査で感染歴があることが分かった猫は心配ありませんが、逆に感染歴のない猫のトイレの扱いには十分に注意が必要です。

また、猫がトキソプラズマに感染した場合、排出したばかりの糞に含まれるトキソプラズマは感染力が弱いのに対して、排泄してから一日以上たつと人に感染しやすい状態になるため、猫のトイレ掃除は毎日行い、排泄物を密閉して捨てる必要があります。また、必ず手袋を着用し、もし手に触れてしまった場合はきれいに洗い流すことも大切です。

猫の感染を防ぎましょう

自分や家族への感染を防ぐためには、猫への感染自体を防ぐことも大切ですよね。次のような点に注意をして猫のお世話をしましょう。また、飼い猫に感染歴があるかどうかを知るために検査をしておくことも飼い主としての義務かもしれません。

猫の感染を防ぐ注意点

  • 外に出さず屋内で飼う
  • 新しい猫を飼う際は感染歴の有無を検査する
  • 他の猫に触れさせない
  • 清潔な水を与える
  • 生肉を食べさせない
  • ネズミとの接触を避ける

2土いじりの際はガーデニンググローブや手袋をする

猫の糞と同様に、自宅でガーデニングや畑仕事をする場合も、直接土に触れないための注意が必要です。土いじりをするときには必ず手袋を装着し、土がついたガーデニンググッズはしっかり水洗いをしてから保管しましょう。

さらに注意が必要なのが、野菜についている泥。特に、サラダなどの生野菜を食べる際は十分に注意が必要です。流水でしっかりと野菜の表面を洗い流し、気になる場合は皮をむく、加熱するなどの調理をしてから食べることが予防につながります。

3子供との砂場遊びに注意する

公園の砂場

最近は、猫の糞尿による砂場の汚染が広く知られるようになり、猫や犬除けの網が設置するなどして猫の排泄物対策を行っている公園も増えています。しかし、猫が自由に出入りできるような場所は、汚染されている可能性が高いため注意が必要。衛生状態が悪い場所では、絶対に子供を遊ばせないということも選択肢の1つだといえます。

また、子供を砂場で遊ばせた場合は、必ず手洗いやおもちゃの洗浄を行いましょう。さらに、トキソプラズマは乾燥に強いため、風で舞い上がった砂が目や口に入ることで感染する恐れがあることから、子供を公園で遊ばせる際には間接的な感染から身を守るための注意も必要となります。

4生肉は食べない

基本的に、お肉を食べるときには加熱してから食べることが大切です。特に、ステーキなどの厚いお肉を調理する際は、しっかり火を通すことを心がけましょう。レストランでステーキを注文する場合、レアやミディアムなどの避け焼き加減は避けた方がよいといえます。

また、家庭で調理前の生肉を扱う時には、肉を触った手でほかのものを触らないようにして、しっかりと石鹸で洗う習慣をつけましょう。さらに、包丁やまな板は野菜用と肉用を分ける、調理器具を清潔に保つなどの注意も必要です。

トキソプラズマの抗体検査Q&A

赤ちゃんへのトキソプラズマの感染を防ぐためには、ママの感染の有無を調べるために抗体検査を受けておく必要があります。ここでは、トキソプラズマを受けるべきかお悩み中のママのために、検査内容や時期、費用などの疑問についてお答えします。

Q1.抗体検査は受けなければいけないのですか?

トキソプラズマの抗体検査は強制ではなく、妊婦健診の検査項目にも含まれていません。あくまでも任意の検査のため、自費で検査を受ける必要があります。

最近は猫を飼う人が増えているほか、猫カフェのように気軽に猫に触れる場所が多くなっていることから、これから妊娠を予定している人や妊娠中のママで、お腹の赤ちゃんへの感染が気になるという場合は、検査を受けておくとよいでしょう。

Q2.どのような方法で感染を調べるのですか?

血液検査によって赤血球凝集反応のほか、抗体の陽性の有無を確認します。検査で陽性が確認された場合、初期感染かどうかを判別するために、更に詳しいトキソプラズマ特有の抗体検査を行います。通常は1~2週間ほどで結果が分かります。もし初期感染と分かった場合は、さらに胎児の感染を診断するための羊水検査が必要です。

また、検査で陰性だった場合は、これまでトキソプラズマに感染していないことから、今後トキソプラズマに感染しないよう十分な注意が必要です。

Q3.トキソプラズマの検査時期はいつごろが良いのですか?

トキソプラズマの感染は早期に治療を始めることで、胎児への感染を防ぐことができます。妊娠初期の抗体検査が推奨されていることから、検査時期は妊娠初期の4~12週がのぞましいといえます。ただし、胎児の成長とともに感染リスクが高くなることから、妊娠初期に検査し忘れた場合のほか、猫を飼っている、馬刺しを食べてしまったなどの場合は、時期に関わらず妊娠中期や後期に抗体検査を受けることは可能です。

Q4.トキソプラズマ抗体の検査費用はいくらかかるのですか?

抗体検査は任意のため病院によって費用は異なりますが、検査自体は1000~2000円程度かかります。さらに、診察料のほか、かかりつけの病院でない場合は初診料がかかるため、3000~5000円ほど用意しておくとよいでしょう。費用の詳細が知りたい場合は、事前に病院に確認すると教えてもらえます。

正しい知識を身につければトキソプラズマは怖くない!

胎児にトキソプラズマをうつさないためには、やはり予防が大切です。お腹の赤ちゃんを守ることができるのは、ママしかいないのです。そのため、妊娠が分かったら早めに抗体検査を受け、感染の有無を確認しておくことも大切ですね。また、妊娠中は感染源を遠ざけることが、感染経路を断つことにつながります。

予防策を知っておけば感染を恐れることはありません。日頃から「トキソプラズマの予防」を意識することで、確実に感染を避けることができるのです。

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