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ロッキングは自閉症のサイン?子供が体を前後に揺らす理由

ロッキングは自閉症のサイン?子供が体を前後に揺らす理由

ロッキングとは体を前後に揺らす行動のことで、常同行動と呼ばれる自閉症の症状の一つです。ロッキングを何度も繰り返す、ロッキングが激しい場合は要注意。自閉症スペクトラムの特徴や子供がロッキングの理由を知ることで、早期発見につなげましょう。

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ロッキングは自閉症の症状?!子供が体を前後に揺らす原因は?

自分の子供が、ほかの子供とちょっと違う動きをしていたら、ちょっと不思議に感じますよね。さらに、その動きを繰り返し行っていたら、何かの病気ではないかと不安になる場合も…。

ここで紹介する「ロッキング(rocking)」とは体を前後に揺らす行動のことで、一見すると何ということのない動きなのですが、常に行われていると自閉症が疑われることから注意が必要なのです。

子どもはなぜロッキングをして、自閉症の症状とはどのような関係があるのでしょう?ここでは、ロッキングの原因や対処法についてご紹介。子供のロッキングが気になるママは要注意です。

自閉症にみられるロッキングの症状とは?

自閉症児童に多い常同行動

ロッキングという行動は体を前後に揺らすのが特徴で、頭だけを揺らす場合や上半身全体を揺らす場合など、人によってそのやり方はさまざまです。

また、ロッキングのみを繰り返し行う場合もあれば、「手を叩きながら」「奇声を出しながら」「目をつぶった状態で」など、別の行動と一緒に繰り返す場合もあります。

ただし、ロッキングをするからと言って、必ずしもその子が自閉症というわけではありませんし、自閉症の子供の中にはロッキングをしない子もいます。

目的もなく同じことを繰り返し行う、パターン化した行動は「常同行動」と呼ばれ、自閉症の症状の一つとしてあげられます。自閉症児にはロッキングのほかに、次のような常同行動がみられる場合があります。

  • 手をぱちぱち叩く
  • ジャンプをする
  • ぐるぐる回る
  • 手をぶらぶらする
  • 自分の体や机などをたたく

ロッキング以外の自閉症の代表的な3つの特徴

自閉症はアメリカ精神医学会の診断基準(DSM)の最新版のDSM-5では、「自閉症スペクトラム障害」と呼ばれ、自閉症やアスペルガー障害などを一つの連続した障害だと考えるようになりました。

自閉症スペクトラム障害の特徴には、ロッキングのような常同行動のほかに、次のようなものがあります。(注1)

1常同行動・強いこだわり
玩具の積み木を1列に並べている赤ちゃんの手

常同行動のような行動の偏りのほかに、自閉症の特徴としてあげられるのが、興味の偏りです。気に入った遊びばかりする、気になった物があると周囲の物が目に入らなくなる等、1つのものへの執着が強い傾向にあります。

また、同じものばかり食べたがる、おもちゃをきれいに並べないと気が済まない、いつもと違う道を通るとパニックを起こすなど、他の子に比べてこだわりが強いのが特徴です。

2対人関係・社会性の障害

自閉症の子供は他者の視点を取り入れることが難しいことから、対人関係を築くのが難しく、社会性の障害が現れやすくなります。逆さバイバイがみられる場合や、他者の気持ちを理解するのが苦手なため、一人遊びを好む傾向にあります。

また、想像力を働かせることができないため、見立て遊びやままごと、ごっこ遊びをしないほか、予期せぬことに対応したり計画を立てることが苦手です。

3コミュニケーションの障害

自閉症の場合、「人の気持ちが分からない」「場の空気を読むことができない」などの特徴がみられるように、人とのコミュニケーションが苦手なため、他人に対して無口になる子もいれば、逆に極端におしゃべりになる子もいます。

また、一般的に1歳前後にみられる、ママが何かを見た際の視線の先に注意を向ける共同注意(ジョイントアテンション)をしないほか、ママの手を道具のように使うグレーン現象がみられる場合があります。

自閉症児がロッキングを行う主な理由

なぜ自閉症の子は、目的もなく体を揺らすロッキングをしてしまうのでしょう?同じ行動を繰り返す常同行動をするのには、その場の状況によって主に次のような理由があります。

緊張や不安を和らげるため

知らない場所で緊張したり、不安を感じたりすると、自閉症の子供はどのように対処したらよいのか分からなくなるため、心を落ち着けるためにロッキングを行うことがあります。

緊張を和らげるための常同行動は人によって異なることから、緊張した時に、たまたまロッキングをしたら心が落ち着いた…という理由が考えられます。

気分がいい・楽しいから

手を振って喜んでいる赤ちゃん

鼻歌を歌ったり、スキップをしたり、人にはそれぞれ気分がいい時や楽しい時にする行動がありますが、それと同じように、自閉症児も気分がよいときにロッキングを行う場合があります。

体が揺れることによって、視界が一定の速度で変わるので、じっとしているよりも楽しいと感じることも…。私たちが、気分がいいとウキウキするのと同じよう、楽しい気分が体を通して現れるのかもしれませんね。

刺激が足りない

自閉症の子供の中には、重力や加速を感じる前庭感覚が鈍感な子供が多く、ほかの子に比べて動きを感じる刺激が不足している状態のため、前庭感覚への刺激を求めてロッキングをします。

前庭感覚に刺激を与えるためにロッキングをするほか、頭を振ったりグルグル回ったりする常同行動や、ブランコなどの遊具を好む場合もあります。

何となくやってしまう

何かに集中をしている時や、逆に、何も集中することがない手持ちぶさたの時、自然とロッキングをしてしまうという子もいます。

私達が普段、ふと気づくと髪の毛に触れていたり、考えながらペン回しをしたりするように、何となく癖のようになっていることを、知らず知らずのうちについやってしまうだけなのです。

子供のロッキングをやめさせるべき?

赤ちゃんとおでこを合わせて笑顔のママ

ロッキングのような常同行動は、目的もなく行っているように見えて、子供とってそれなりに理由があってする場合がほとんどのため、周囲に迷惑をかけるなどの問題がない限りは、強制的にやめさせる必要はありません。

無理矢理やめさせようとすると、かえって子供が混乱してしまって、さらに、ロッキングがひどくなるほか、気持ちを落ちつけるために別の常同行動が現れる恐れがあります。(注2)

外出先など、家以外でロッキングがひどくなり、周囲に迷惑をかけるようなことがあれば、ロッキングに替わるほかの刺激を与えることで、ロッキングを抑えることができます。

もしも、子供自身がロッキングに変わる行動を見つけることができたら、自然と現れる頻度が減ることもあるので、長い目で見守っていきましょう。

自閉症スペクトラム障害の兆候はいつから?

自閉症スペクトラム障害は、1歳をすぎたころからサインが見られるようになります。女の子よりも男の子に多く、100人に1~2人の割合で存在することが分かっています。(注3)

目と目を合わせるアイコンタクトや視線追従、指差しのような、他者意図の理解が難しい場合に自閉症スペクトラム障害が疑わるため、注意が必要です。(注4)

ただし、自閉症スペクトラム障害の症状は成長するにつれて変化するため、小さい頃にロッキングがひどくても、大きくなってほとんど見られなくなる場合や、うまく付き合いながら生活していける場合もあります。

ロッキングなどの気になる場合は、かかりつけの小児科医に相談すると、専門医や療育センターなどを紹介してもらえます。幼児期からしっかりとした療育を受けることで、常同行動を引き起こす日常的な不安が減らすことにつながります。

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