加配保育士とは?に関する記事

加配保育士とは~障害児と園の架け橋役?先生の3つの役割

加配保育士とは~障害児と園の架け橋役?先生の3つの役割

加配保育士とは、保有資格や補助保育士との違い、保育園や幼稚園での役割や申請に必要な手続き、配置基準や自分の子だけ見てくれない現状、小学校入学後の加配と特別支援学級への選択について、保育士として施設や園で働いていた経験等を元に解説します。

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加配保育士の役割とは?幼稚園や保育園で先生が行う障害児支援

加配保育士とは、幼稚園や保育園で障害児を支援してくれる先生のこと。「加配の先生」と呼ばれることが多いです。

我が子に障害の疑いがあったり診断を受けたりすると、親は先のことが心配になり入園や入学後の生活について調べます。

そこで「加配」という言葉を初めて知るママやパパもいますが、実際に申請してもイメージとは違うこともありますので、実際の様子をより詳しく見ていきましょう。

加配保育士とは?資格は?

加配と書いて「かはい」と読みます。加配制度とは、幼稚園や保育園、小中学校に通う発達障害などがある障害児への対応のために、サポートする専任職員を学級に配置する制度です。

加配保育士とは、加配職員のうち保育園や幼稚園で障害児サポートしてくれる保育士のことをいいます。

加配保育士は保育士資格を持っていれば誰でもなることができます。ただし実務につくと保育士資格だけでは対応しきれないため、療育や障害児対応への知識を増やすための研修を行っている園もあります。

ちなみに加配は障害児対応だけでなく、小中学校の嫌がらせや不登校などへの対応、外国人対応のために配置されることもあります。

加配保育士と補助保育士の違い

幼稚園や保育園の保護者の中には、加配保育士と補助保育士の意味を混同している人もいます。どちらも学級内で子供達の支援を行いますが、加配保育士と補助保育士では意味が異なります。

加配保育士は、いわば『その障害児の専門保育士』です。基本的には申請をした障害児にマンツーマンでぴったりと寄り添います。

一方補助保育士は、クラスの他の子も全体的に支援する『サポート保育士』です。

加配保育士の役割とは?

申請により我が子に配置された加配保育士は、幼稚園や保育園、あるいは小学校でどのようなサポートをしてくれるのでしょう。

指示が通りにくい子への個別対応

幼稚園や保育園では、先生が園児に「お絵かきをするので、クレヨンとお絵かき帳をもって椅子に座ってください」といった指示を出します。

けれど発達障害がある子供の場合、何か興味のあることがあると先生の話が耳に入らなくなって興味のある方へと真っ直ぐに向かってしまったり、自分のしたいことや遊びを中断されると怒って大きな声を出したり叩いたりするなど、次の行動へ切り替える事が苦手で、同じ部屋にいても全然聞こえなくなるなど、指示が通りにくくなってしまいます。

幼稚園や保育園の1クラスに数十名の子どもがいる中で、1人の子にじっくりと関わってクレヨンとお絵かき帳を自分で持ってくるまで待っていることは、難しいことがあります。そんな時障害児に声をかけ、担任の先生の指示を個別に伝えるのが、加配の先生の役割です。

生活に必要な力を身に着けるサポート

発達障害児の手を取る加配の先生

幼稚園児や保育園児の場合、トイレトレーニングが完了していない状態で入園することもあります。そのような場合、加配保育士が行う生活サポートの一つがトイレトレーニングになります。

『トイレはおしっこをするところ』と覚えてもらうのは大変ですが、トイレが嫌なところにならないように子供のペースに合わせながらトイレまで歌を歌って誘ったり、トイレの絵本を読んだり、楽しい気持ちにしながら根気よくトレーニングを続けます。その結果、少しずつトイレでおしっこができるようになります。

他にもトイレの後のズボンを履くことから着脱に興味を持たせ、出来た時はタッチをして喜び合うなどのサポートも行います。何回も続けていくうちに、一人でズボンを履けることが増えていきます。

また時間でトイレに行くことが多い幼稚園や保育園はで、にぎやかな雰囲気が苦手な障害児の場合、他のお友だちと同じタイミングでトイレに行くことが難しいことがあります。そんな時は加配の先生が少し時間をずらして誘ってあげることで、落ち着いていくことができます。他にも食事、片付けなど生活に必要なことを身につけるお手伝いを行います。

心のよりどころになる

先生やお友達に自分の気持ちを上手に伝えることが難しい発達障害児の場合、かんしゃくを起こすこともあります。そんな時、加配保育士はお友達に障害児の気持ちを伝えたり、反対にお友達が思っていることを障害児に分かりやすく伝えたりします。

お友達には興味はあるもののなかなか一緒に遊ぶことができない障害児にも、加配保育士はお友達との架け橋になるサポートをします。例えば少しずつですがおもちゃを貸してほしい時に「かして」ということなど、どんなふうに自分の気持ちを伝えるかを学んでもらいます。

加配保育士のサポートがあっても、思い通りにいかないとかんしゃくを起こすことはあります。けれど加配の先生が側で寄り添っていてくれることによって気持ちが安定していられる日が増え、自分のペースで出来ることが増えていくのです。

加配保育士の配置基準

加配保育士は、希望すれば誰でもつけてもらえる訳ではありません。

主に次のような配置基準でつけてもらうことができます。

  1. 障害があると医療機関で診断を受けている子
  2. 療育手帳等、障害者手帳を持っている子
  3. 診断は受けていない、障害者手帳も持っていないが個別の支援が必要と、園で判断された子

支援の必要な子供3人に対して加配保育士1人であることが多いのですが、市によっては2人に加配保育士1人のところなどもあります。

職員配置基準については、3:1としている市が最も多いが、2:1以上の基準を設けている市も19.6%ある。また、その他(41.2%)と回答した中で障害の程度に応じて基準を設定しており、重度又は中度の障害の障害について、配置基準を2:1以上としている市は17市(全体の33.3%)である。

引用先:障害児に対する支援について

また同じ自治体の中でも、実は園によって違いがあります。職員の人数によってそもそも受け入れ自体が難しいという園もあれば、中にはマンツーマンで受け入れ可能な園もあります。

障害児の入園を考える場合は、まず園希望の園に相談して過去に障害のある子の受け入れがあるかどうかや、現在の受け入れの状況等を確かめましょう。

また園を見学して、園に行った時のお子さんの様子や先生の対応、その園にいる子どもたちの状況、先生が相談を親身に聞いてくれているかなど実際に行ってみないとわからないこともあります。幼稚園の先生との無駄なトラブルを回避するためにも、子供を傷つけないためにも、しっかりと見極めて発達障害児保育に積極的な園選ぶことをおすすめします。

加配保育士をつけるのに必要な手続き

字を書く発達障害児

お子さんのために加配の申請を行いたい場合は、お住まいの自治体にまず保護者から加配の申請をしましょう。その後面談等の審査があり、その結果認定されると園に予算が下りるという仕組みになっています。

通っている療育施設がある、あるいは医療機関で発達障害があると診断された場合は、自治体指定の申請用紙に『加配が必要である』という証明をしてもらってください。

自分の子だけ見てくれない!加配の現状

たとえ加配の先生がついてくれたとしても、「私は加配保育士として配属されているので、この子以外の支援はしません」なんてことは、実際にはありえません。先生はどうしても多動や手足が出てしまう子の方に手がかかってしまいますので、同じクラスの中に発達障害の子が他にいる場合などは、そちらの子供の支援も行います。

保育士の待遇を考えると他の職業と比べて働いても報われないため、資格を取っても保育士として働かないという同期の友だちがいました。そんな『隠れ保育士』が多い中、どこの自治体も保育士不足というのが現状です。

そのような状況の中、なかなかマンツーマンで自分の子だけを見てくれる加配保育士をつけてもらえるかは、難しいものがあることを保護者は予め理解しておきましょう。

小学校入学後の加配と特別支援学級の選択

発達障害児と加配の先生

小学校入学後も自治体によっては普通学級でも申請すれば、きちんと加配の先生をつけてくれますし、問題ないというところもあります。

ただしその一方で、学区の中に支援学級がなく加配もつけられないので、お子さんが慣れるまでお母さんがクラスに入り毎日一緒に学校に通ったというお話も聞きます。

まずはお住まいの学区内の受け入れができる学校の状況等をリサーチしましょう。通学できる範囲にない場合は、送迎しなくてはなりません。

我が家の15歳と10歳の息子たちにも、長男は知的障害(小学4年生程度)と広汎性発達障害、次男にはADHDと自閉症スペクトラムと、それぞれに違う発達障害があります。現在は市内の小中学校の特別支援学級に通っています。

思いどおりにならないと癇癪をおこすことがまだありますが、落ち着いて過ごせる時間はだいぶ増えて、担任と支援員の先生に見守られながら過ごしていく中で、癇癪を起しても立ち直れる時間が早くなりました。

次男の場合は普通学級で次男にあった支援が受けられそうにありませんでした。そこで迷いましたが次男の性格や行動パターンなども考えて、特別支援学級に移動させることにしました。

小学校の授業で走る発達障害児

その結果、次男は少しずついろいろな事を学び、小学4年生になった今も生き生きと「学校が楽しい」といって毎日元気に学校に通えているので、私は後悔していません。

我が家は入学後に考えることが山々ありましたが、子どもは成長します!
お子さんにとって学校が楽しく、ともに成長できる場所であるということが一番。子供が楽しく通学できる環境な何かをよく考えて、普通学級で加配を申請するか特別支援学級に入るかを選んであげましょう。