着色料の種類と危険性に関する記事

着色料の種類と安全性と危険性のある食用色素の見分け方

着色料の種類と安全性と危険性のある食用色素の見分け方

着色料は最も身近な添加物の一つと言えます。着色料の見分け方と危険性について探っていきます。

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着色料の種類はどれくらい?食用色素の安全性と危険性を見分けるポイント

着色料とは、私達が生活の様々な場面で使用する物に製造過程で色を付ける色素のことです。そのなかでも「着色料」と聞いて多くの人がイメージするのが、食品添加物として食べ物に使用されている「食用色素」でしょう。

着色料の中でも食用色素は私達の健康にダイレクトに関わってくるので、その種類や使い方などについて正しい知識を持つことが大切です。

4コマ漫画:ママは見た!その着色料の正体は…!

着色料に関する子育て4コマ漫画

日本国内で使用されている着色料の種類は、大きく分けて2種類

着色料の詳細を指さし案内する女性

私達が日頃目にするカラフルな食品に使われている着色料やスーパーで売られている調理用の食用着色料には、大きく分けて2つの種類があります。

1つは多くの人に安全性が高いと思われている「天然着色料」、もう1つが体に害があると思われている「合成着色料」です。

この2種類の着色料には具体的にどのようなものがどれくらいあるのか、定義や種類、使用されている食品などを詳しく見ていきましょう。

天然着色料(植物や動物といった天然素材から抽出した食用色素)

天然色素で赤いベリー類と果汁

自然界に天然で存在し昔から広く長く食べられてきたものを「既存添加物」と言い、中でも植物や動物から抽出した物に色をつける効果がある色素は「天然着色料」と呼ばれています。

2018年現在、日本国内ではおせち料理の栗きんとんを黄色く着色する時に使われることで昔からよく知られているクチナシ色素をはじめ、51種類の色素が既存添加物として厚生労働省に使用を認められています。

一方、化学的合成品や天然物の区別なく厚生労働省に安全で有用だと指定されている添加物を「指定添加物」と言い、指定添加物の中にも天然着色料が一部含まれています

こちらではその中でも私達が目にすることの多い知名度の高い天然着色料の種類をいくつかご紹介しますので、ご家庭にある食品やスーパーにある食品に使われていないか確認してみましょう。

天然着色料の種類の一例

  • 赤キャベツ色素
    紫キャベツから抽出される色素。毒性はなく、アントシアニン系に分類されます。
  • アナトー色素
    ベニノキの種皮成分から抽出した色素。茶褐色をしているため、ソーセージや煎餅、たれなどに使用されます。
  • アントシアニン
    ブルーベリーなどのベリーから抽出される青~紫の色素。色素としてだけでなく視力回復に効果があることでも注目を浴びています。
  • カラメル色素
    砂糖やショ糖を加熱することで茶褐色にしたもの。製造法によって4種類(カラメルI、カラメルII、カラメルIII、カラメルIV)の色素があり、着色料として使うだけでなく、しょう油やソースなどの風味付け、ウイスキーの品質調整剤として使われています。
  • クチナシ色素
    天然のクチナシの実の成分から抽出するクロシンやケルセチンといったカロチノイド系の色素を主な成分とする黄色い色素です。抽出液に酵素を作用させて他の物質と化合させることで色を変え、ゲニポサイドを主成分とする「クチナシ青色素」や「クチナシ赤色素」ができ、それらを混ぜることによって「クチナシ緑色素」を作ることができます。
  • コチニール色素
    サボテンに寄生するカイガラムシ科エンジムシを乾燥させたものから抽出する虫由来の色素。アルカリ性溶液では赤紫、中性溶液では赤、酸性溶液ではオレンジ色と色を変えますので、利用しやすい点も注目されています。
  • パプリカ色素(トウガラシ色素、カプシカム色素、カロチノイド、カロチノイド色素)
    パプリカや唐辛子から抽出したカプサンチン類を主成分とする色素。赤から橙色系の色をしているため、キムチやタレ、お菓子などに使われています。
  • フラボノイド色素
    ウコンの根茎から抽出した色素。クルクミンというフラボノイドを主成分とする鮮やかな黄色が特徴で、虫歯予防効果や清涼効果も併せ持っています。
  • ベニバナ色素
    サフロミン(カーサマスイエロー)というフラボノイドを主成分とする発色の良い黄色い色素で、弱アルカリで抽出するとカルタミンを主成分とする赤色が得られます。お菓子や清涼飲料水などに幅広く使用されています。
  • ベニコウジ色素
    ベニコウジカビの菌から抽出される赤色の色素で、酸性アルコールで抽出すると黄色の色素が得られます。タンパク質を染めるのに適しているため、加工品や魚肉加工品、たれなどに使用されています。
  • ラック色素
    カイガラムシ科ラックカイガラムシが分泌する、樹脂状物質から抽出する色素。光や熱に対する安定性が非常によく、pHによって赤橙色から暗紫赤色までのさまざまな色を作ることができるため、お菓子作りに幅広く使われています。
  • 植物炭末色素(炭末色素)
    植物を高温で焼却してできた炭から不純物を取り除いて作る、炭素を主成分とする色素。高級感のある強い黒色は、お菓子作りなどに活用されるほか、家庭用の粉末着色料としても市販されています。
  • カカオ色素
    カカオの豆や外皮から抽出される、茶色や褐色の色素です。熱によって2個以上結合したアントシアニンが主成分で、お菓子作りやハム、ソーセージのスモークカラーにも使われています。
  • ビートレッド(赤ビート色素)
    サトウダイコンの一種である、ビートの根から抽出する色素。イソベタニンやベタニンを主成分とする鮮やかな赤色が特徴で、アイスクリームやチョコレートなどの着色に利用されています。
  • 銅クロロフィル、銅クロロフィリンナトリウム
    どちらも指定添加物です。植物内の葉緑素クロロフィルのマグネシウムを分子レベルで胴に置換した着色料と、銅とナトリウムに置換した着色料。色は青や青緑で、昆布やガム、魚の練り物やみつ豆の缶詰めの寒天、生菓子やチョコレートなどに使われ、銅クロロフィリンナトリウムはアメにも使われます。

合成着色料(化学合成して作り出した人工の食用色素)

合成着色料を使った食用色素の写真

厚生労働省により許可されて食品衛生法で指定された指定添加物のうち、自然界には存在せず人工的に合成して作り出した着色料が「合成着色料」と呼ばれています。食品衛生法上は天然と合成の区別がないため「合成着色料」という言葉は使われません。

2018年現在、日本国内で使用が認められている合成着色料は12種類の食用タール色素とその他の合成色素です。

食用タール色素そのものはスーパーで購入することができる着色料ですし、市販の食品にも使われています。具体的にどのようなものがあり、どのような食品に使われているかを見てみましょう。

国内で使用が認められている食用タール色素12種類

  • 青色1号(ブリリアントブルーFCF)
    お菓子やジュースなどに使われています。
  • 青色2号(インジゴカルミン)
    独特な紫青色で、チョコレートや和菓子への使用が多い。
  • 黄色4号(タートラジン)
    ゼリーなどのお菓子やシロップなど、さまざまな食品に使用されています。
  • 黄色5号(サンセットイエローFCF)
    お菓子や清涼飲料に使われることが多い。
  • 緑色3号(ファストグリーンFCF)
    ゼリーなどのお菓子や清涼飲料、シロップに使われることが多い。
  • 赤色2号(アマランス)
    イチゴシロップやゼリーに使われる、代表的なタール系色素です。
  • 赤色3号(エリスロシン)
    お菓子や魚肉練り製品、漬物などに使われています。
  • 赤色40号(アルラレッドAC)
    ジュースや駄菓子の着色に使われています。
  • 赤色102号(ニューコクシン)
    お洋菓子やソーセージ、漬物に使われています。
  • 赤色104号(フロキシン)
    でんぶんやソーセージの着色に使われています。
  • 赤色105号(ローズベンガル)
    食用色素としてだけでなく、光反応における光増感剤としても使われています
  • 赤色106号(アシッドレッド)
    食用の合成着色料としては、日本のみで使用が認可されています。

食用タール色素は使用量などの使用基準が定められていて、食用色素で有名な紅不二化学工業のHPを見ると、醤油・きな粉・鮮魚貝類・カステラ・のり・味噌・スポンジケーキ・マーマレード・麺類、加工食品以外の野菜・肉・豆類・ワカメ類・昆布類には使用できないと記されています。

指定添加物に分類されている食用タール色素以外の着色料には、次のようなものがあります。β-カロテンは指定添加物にも含まれていますが、植物由来ものは既存添加物ですので、天然着色料と合成着色料の2種類あります。

食用タール色素以外の合成着色料の種類の一例

  • 二酸化チタン
    白色の色素で、着色以外の目的では使えません。
  • 三二酸化鉄
    赤色の色素で、バナナの果柄の部分や、コンニャクの着色に使われます。
  • β-カロテン(β-カロチン)
    ニンジンなどに含まれるβ-カロテンを抽出するのではなく、化学的に合成した色素です。黄色から橙色、赤褐色とさまざまな色をつくることができますが、体内でビタミンAに変わるため、栄養強化の目的で使用されることもあります。

食品に含まれる天然着色料と合成着色料の見分け方

合成着色料のシロップを使ったかき氷を食べる子供の写真

合成着色料の代表格であるタール色素は、天然着色料に比べて色鮮やかで退色しにくいという特徴があります。ですが食品に含まれている天然着色料と合成着色料をこれだけで見分けるのは、非常に難しいことです。

「強い色や派手な色は合成着色料」「淡い色なら天然系なので安全」と思い込んでいる人もいますが、食品への色付きは量によって左右されるので、見た目で安易に判断をするのは好ましくありません

あなたはこの写真のホイップクリームに使われている着色料が、合成着色料か天然着色料か、見た目で分かりますか?

左は合成着色料、右は天然着色料で色付けしたホイップクリーム

向かって左側が合成着色料の赤色102号、右側が天然着色料のラズベリーで着色したホイップクリームです。

どちらも天然着色料で色付けしたような自然で淡い色合いですので、見た目による着色料の見分け方をあまりあてにできないことがわかります。

天然着色料で色付けされたキャンディーの食品表示

食品にどんな着色料が使われているかは、食品パッケージの原材料名の表示で確認しましょう。合成着色料の中でもタール色素は赤色2号など「色と番号」で表記されていますし、天然着色料は赤キャベツなど原料の名称が入っていることが多いです。

実は着色料が使われてきた歴史は古い!?

着色料の歴史は古く、奈良時代の文献には小豆の赤い色を着色料として使った小豆餅が宮廷行事に登場します。ベニバナの赤やゴマの黒、クチナシの黄色やシソの紫、ヨモギの緑色など。

私たちはさまざまな着色料を利用してきましたが、1856年にイギリスの化学者ウィリアム・パーキンが初めての人造色素「モーブ」の合成と工業生産化に成功し、よりバリ―ションが広がります。

ただしこれを悪用する人もいて、鮮度をよく見せるために野菜や肉類を着色して販売するなど、非常識な使用も横行しました。その結果、消費者の混乱と事故を防ぐために食品衛生法による規制が始まりました。

食品添加物に関する毒性研究が進んだ現代では、着色料は人体に悪影響を与えるリスクが少ないものだけを、特定の食品に限って数量を限定して使うように厚生労働省が厳しく管理しています。

着色料は本当に食べても大丈夫?実は人体への危険性の見解が海外と違う!

合成着色料を使ったお菓子を食べる子供

こちらでご紹介した着色料は全て日本政府によって使用が認められている「安全」なものばかりですが、残念ながら日本以外の海外の国とは安全性について見解が異なっています。

アメリカなどで使用禁止!危険性が指摘されているタール色素

ホイップクリームに合成着色料を加える様子

石油やタールで食品添加物を作ること自体、「本当に口に入れても大丈夫なの!?」と考えてしまいますが、実際に体によくないと認められているタール系色素はたくさんあります。

例えば、赤色104号・赤色105号・赤色106号・青色1号・緑色3号の5種類は発がん性があるとの見解で、日本以外のほとんどの国で禁止。

その他にも、赤色40号と赤色102号はアレルギーを誘発する恐れがあると言う理由で、アメリカを含む諸外国で使用が禁止されています。

着色料はなぜ必要なの?天然と合成の2種類が使われている理由

着色料で染まった舌を見せる子供

私達は五感を使って食を選び楽しみます。特に食材が本来持っている「色」は私達人間の視覚を刺激し、安全性や新鮮な美味しさをイメージさせるスパイスのようなもの。

野菜や果物は完熟していないと青っぽかったり白っぽかったりしますし、古くなると黄色や茶色に変色します。肉や魚は鮮度が落ちると黒や茶色っぽくなります。こうした食品の安全性や美味しさに関係する情報を、私達は視覚で感じ取り購入する商品を選びます。

ですから調理中に色の色が変わって黒や茶色っぽくなった商品や、本来の色が白っぽい食品はあまり美味しそうに感じられないことがあります。

食品は赤い色の方が新鮮で美味しそうに見えるため、多くの人が食品本来の色より着色料で色づけた方を選びますし、子供は鮮やかな色つきの食べ物を面白がって食べます。そのため着色料が必要になってくるわけです。

なぜ天然だけでなく合成着色料も使うの?

合成着色料は色味が強いため三原色の原理で色を混ぜて新しい色を作れ、天然着色料に比べて少量を加えるだけでしっかりと色がでるというのが魅力の一つでしょう。そのため合成着色料は1980年代以降に爆発的に普及しました。

  • 安価に大量生産ができる
  • 発色力が良い
  • 染着性が高く、色ムラが起きにくい
  • 熱や光に強く、加工で退色しない
  • 持続力があり、長期間色が保てる

ですが現代の日本人はどちらかというと派手な色味よりも、より自然の色に近い淡い色を好む傾向があります。

そのため現在市場には天然着色料と合成着色料を使用した2種類の食品が流通し、そのうち多くの食品にリスクや色味の嗜好からも天然着色料が多く採用されています。

天然着色料だったら安全?実は全てが安全とは言い難い

「合成」や「人工」という言葉には危険なイメージが付きまといますが、「天然」「オーガニック」という言葉を聞くと安全性が高いとイメージする人が多いでしょう。ですが私たちが口にする着色料に関しては、安易な判断は禁物です。

一昔前は食品衛生法の着色料の使用規制は合成着色料に対してのみ行われてきましたが、実際のところ、「天然着色料なら諸手を挙げて安全だ」と言える種類はそう多くはありません。そのため現在は天然・合成にかかわらず、着色料を食品に使うこと全般が食品衛生法で厳しく管理されています。

色素を抽出する薬品によっては、天然着色料の危険度が高まる

赤キャベツ色素のように水にさらすだけで色素が外部に出てくるものもありますが、ほとんどの着色料は化学薬品を用いて色素を抽出しています

また、水にさらすだけで色素が抽出できるものでも、より濃い色を短時間で抽出するために化学薬品を用いることもあります

食品の成分表示に色素の種類が書かれていても、色素を抽出する薬品については記載されていないことがほとんど。つまり色素の抽出薬品に何を使用しているかを考えると、天然着色料だからと言って100%安心できないのです。

天然素材でも原料によっては、着色料の危険度が高まる

危険性があるのは抽出薬品だけではありません。例えば天然着色料のコチニール色素の場合、原料に使用する「エンジムシ」は弱い毒性がある虫として知られていますが、アレルギーやアナフィラキシーショックを誘発することがあるとして、平成24年5月11日に消費者庁より注意喚起の情報が発表されています。

使用量を増やして危険性を増大させるリスクがある

「着色料は使用制限を守っていれば病気の原因にならない」と考えられていますが、着色料の使用を危ぶむ声があるのも事実。ところが国が着色料の使用制限を定めていても、どの程度の摂取量を危険と判断するかは、実際のところ個人の判断にゆだねられます。

例えば、国内の市販品には使用量の最大制限以下の着色料しか使われていないから安心だと考え、着色料を使った食品ばかりを好んで大量に食べていれば、その人の着色料の総摂取量は他の人より多くなります。

また着色料の色の濃さは使用量に比例しますが、天然着色料は食品の色付きが弱い分、色づきのよい合成着色料に比べて家庭でお菓子などを調理する際に量を増やしてしまいがち。その結果、家族の着色料の総摂取量が多くなってしまうリスクがあるのです。

着色料だけでなく発色剤などの添加物にも注意!

発色剤を使ったハムの写真

食品を色良く美味しそうに見せる添加物は、着色料だけではありません。ハムやソーセージなどの肉類の鮮やかな色を維持するための発色剤や、本来の色を薄く調整するための漂白剤という添加物もあります。

こういった添加物は保存性を高める効果などの別の必要性もあり、人体の安全性を確認したうえで使用が認められているわけですが、着色料と同じように見た目をごまかす効果を持っていることに変わりはありません。

食品を選ぶ時は美味しそうという見栄えの良さだけで選ぶのではなく、どこでどんな加工をされた商品なのかをしっかり確認すると安心です。

着色料は本当に必要な添加物?消費者は食の安全を再考しよう

着色料を使った市販の菓子

防腐剤は食品の安全性を高めるために必要な添加物ですし、乳化剤も食べやすさを追求するためには必要と言えるでしょう。着色料も私達の食文化の一翼を担ってきた大事な要素であり、食欲をかきたて食に華を添えるために欠かせません。

ですが、見た目が良いからと害が危ぶまれるものをわざわざ摂るのか。これは調理や育児を任され、家族の健康を担っている人がしっかりと考えたい重要な問題です。

やみくもに怯えて全てを排除しようとしたり、逆に何も考えず無制限に使ったりせず、食品添加物の危険性への意識を他の主婦たちはどのように考えているのかも参考にして、ご家庭での着色料との付き合い方を再考してみましょう。

この記事を書いたライター
木村さくら

木村さくら

自称「健康オタクで美容オタク」。最近自家栽培にハマってます。