体温計の正しい測り方に関する記事

体温計での熱の測り方を写真で解説!やりがちなNG例とは?

体温計での熱の測り方を写真で解説!やりがちなNG例とは?

体温計を正しく使えている人は実はとても少なく、なんとなく脇の下に、口の中に入れている人が大半です。体温の正確な測り方をマスターすることは健康管理の第一歩。正しい検温法を写真画像でわかりやすく解説します。

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体温計での正しい熱の測り方!自己流検温でやりがちなNG例

体温計を見る女の子

体温計での正しい熱の測り方を知っていますか?

特に保育園や幼稚園などに通っているお子さんをお持ちの場合、毎朝、連絡帳に体温を記入する必要がありますよね。体温は健康管理をするうえで、非常に重要なデータです。

今回は、体温計での正しい熱の測り方を写真付きで解説します。
体温測定に向いているタイミングや年齢ごとの平熱の目安なども紹介しますので、子供や家族の健康管理にお役立てください!

体温計の種類

一般的に「体温計」と呼ばれるものは、水銀式と電子式に分けられます。さらに測定部位ごとに脇・口用、耳用、おでこ用などのタイプが存在していますよね。それぞれの特徴と仕組みを簡単に説明します。

水銀式体温計

水銀式体温計の最大のメリットは、正確な体温(実測値)を測定できる点です。

水銀は熱で膨張するという特性を持っています。水銀式体温計は、水銀が体温で温められることによって、体温計内の管を上昇していき、登り切ったところの数値を読むことで体温がわかる仕組みです。

破損した場合の安全性、環境上の問題もあり、現在は一般家庭で水銀式はあまり使用されていません。ですが、水銀式体温計は正確な実測値がわかりますし、電池切れや故障などの問題が発生しないため、予備として1本持っておいても損はないでしょう。取り扱いには十分気を付けましょう。

電子式体温計

現在の主流である電子式体温計は、基本的には計算された予測値を表示しています。そのため、実際の体温とは異なった結果を表示する可能性もゼロではありません。

電子式体温計の中には温度センサーが埋め込まれています。センサーで感じ取った体温を体温計内のマイクロコンピュータが計算し、予測された体温を表示しています。そのため、測定時間は水銀式に比べると格段に短く済みます。最近では、赤ちゃんから使える体温計として、15~30秒以内で測定できる商品が人気です。

電子式体温計の形状は数多くありますので、代表的なものを紹介します。

脇・口測定タイプ

数十秒程度で予測値を表示します。最初のアラームが鳴った時の数値は計算された予測値で、正確な実測値を知りたい場合はそのままもう一度アラームが鳴るまで測定を続けます。

婦人用体温計(基礎体温計)

女性の妊娠や生理周期に関係する基礎体温を測るための体温計です。基本的な仕組みは脇・口用体温計と変わりませんが、測定は必ず口内で行う必要があります。

基礎体温には、低温期と高温期とサイクルがあるのですが、その差はごくわずか。そのため、婦人用体温計は、小数点第2位まで表示しています。

耳・おでこ測定タイプ

耳やおでこで測定するタイプは、脇や口で測定するタイプとは若干仕組みが異なっています。口・脇用などでは先端の測定部位(銀色の部分)で直接体温を検知しているのに対し、耳やおでこで測定するタイプでは、鼓膜や皮膚から放出される赤外線熱量を感じ取って予測値を算出しています。

測定時間が脇用などよりも格段に短くて済む反面、実測値との差が生じやすいのが欠点です(注1)。

口や脇など測定部位によって平熱は異なる

体温は様々な部位で測定することができますが、測定部位によって結果は異なります。一般的には、おしり(直腸)>口(舌下)>耳(鼓膜)>脇の順に体温は高くなります。これは体内(内臓)のほうが体表(皮膚)よりも高温となっているためです。

測定部位による体温の差と、一般的に測定されることの多い脇と口の平熱に関して、医学事典より引用します(注2)。

測定部位による体温の差

脇を基準値(0)とした場合、各部位の体温は以下のように高くなります。

  • おしり(直腸):プラス0.4度~0.8度
  • 口(舌下):プラス0.2度~0.4度
  • 耳(鼓膜):脇とほぼ同じ
脇の測定での平熱
  • 乳児(~1歳未満):36.5~37.5
  • 幼児(1~6歳未満):36.5~37.5
  • 学童以上(6歳以上):36.0~36.9
口の測定での平熱
  • 乳児(~1歳未満):36.8~37.8
  • 幼児(1~6歳未満):36.8~37.8
  • 学童以上(6歳以上):36.3~37.2

体温計での熱の測り方~「脇の下」で検温する場合

体温計

日本では、体温測定をするときには、脇の下に電子体温計を挟める方法が一般的です。脇の下での正しい検温方法を覚えておくと、病院や保育園、学校などで共有の体温計を使う場合でも、正確な体温を表示させることができます。

また、家族とはいえ自分専用の体温計がない場合、衛生的に脇の下で測るようにした方が良いでしょう。

それでは、脇の下での正しい体温の測定方法をご説明します。あわせてNG例も紹介していますので、参考にしてください。今回測定に使用したのは「オムロン 電子体温計 MC-681 けんおんくん」です。

正しい測定のための準備

体温を脇の下で測るのが一般的なのは、脇の下のくぼみ位置にある腋窩動脈(えきかどうみゃく)という血管が理由です。この動脈は心臓に近く、薄い皮膚の下にあるため、体表部のなかでも正確な体温を測定できる部位として知られています。

ちなみに、若干ですが左脇のほうが心臓に近くはありますが、誤差の範囲内ですから左右差は気にする必要はありません。

1. 汗をかいているときはしっかり拭き取る。

わきの下を拭き取る

汗などの水分がある状態では気化熱によって正しい結果を得られません。濡れている場合はタオルで拭いてから体温計を挟みましょう。


2.できるだけ仰向け、もしくは椅子に座る。

椅子に座っている子供の腕

体はできるだけ仰向け、もしくは椅子に座って測ります。横向きで測定する場合は上側の脇を使用してください。下側の脇には体重がかかるため、血流が阻害されてしまい正確な結果が得られなくなります。椅子やソファなどに座る際も測定側の脇が肘置き部分などで圧迫されないようにしてください。

脇の下での正しい体温の測り方

1.体温計は脇のくぼみに下から斜め45度で入れる。

脇のくぼみに下から斜め45度から体温計をあてる 体温計がずれないように脇を閉じる
脇の上45度から体温計を脇に当てた場合は正しい位置に当たらない

体温計は下から脇のくぼみに向かって斜めに入れます。その際の角度はおよそ45度が目安。この位置に腋窩動脈が位置しているため、斜めに挟むことで先端部をちょうど動脈にあてることができるからです。

【NG例1】脇のくぼみにあたっていない。

服の襟元から体温計を入れると、画像のように角度となり、正しい位置まで届かなくなってしまうことが多いです。服を着たまま測る場合は、ボタンを外すか、裾や袖口から体温計を入れるなどして正しい位置に先端部が当たるようにしてください。


体温計を脇に強くあてすぎている

【NG例2】体温計を強く押し当てる。

しっかりと脇に入れようとしすぎるあまり、脇の皮膚を圧迫しすぎてしまうことがあります。血管が圧迫されると、血流が阻害されて結果に影響しますし、なにより痛いため、子供だと嫌がって動いたり、泣いたりします。体温計挿入時には必ず脇が痛くないか確認してあげてください。


寝ながら体温計を使っている男の子の腕を支えてあげている母親

2.脇を体に密着させ、測定中は体と体温計を動かさない。

体を動かすと体温の上昇や体温計の位置ズレにつながります。皮膚がしっかりと体温計に密着するようにして、体温計を入れた方の肘を直角に曲げ、反対の手で肘の上を持つと体温計がずれにくくなります。子供に腕を固定してもらい、ママが体温計を支えましょう。


後ろから母親に抱えられて座位で体温を測っている男の子

【座位で測定する場合】

後ろから子供を抱くようにして、両腕で固定します。その際、ママの腕で体温計を挟んだ側の二の腕を抱くようにし、肘から下をママの手で握るようにすると楽に固定できます。


3.予測値アラームが鳴るのを待ち、必要なら実測値も測定する。

一般的な予測式の電子体温計の場合、最初の数十秒で聞こえるアラーム音は予測値の結果を表示しています。実測値を知りたい時は、アラーム音が鳴ってもそのまま動かさず測定を続けます。およそ10分程度で再度アラームが鳴ります。

子供の脇から体温計を肌にこすらないように抜いている

4.体温計と抜くときは、肌とこすり合わせないようにする。

測定が終わったら、体温計を持ちながら腕を少しあげます。測定時のままで体温計を引き抜こうとすると摩擦が生じて痛みの原因となります。肌の弱いお子さんや低年齢のお子さんには特に注意が必要です。

体温計での熱の測り方~「口の中」で検温する場合

口の中は空気に触れることが少なく、脇よりも体の深部にあるため、外部条件に左右されずに、より正確な体温を測ることができます。脇に比べて、微小な差を捉えやすいのが口の中での検温と言えるでしょう。

日本では脇での測定が最も一般的ですから、口で測った場合は脇との差(脇よりも0.2~0.4度高い)を考慮に入れましょう。また、使用後はアルコール綿などで消毒を行い、衛生管理を行いましょう。

個人専用の体温計であっても、体温計の劣化と雑菌の繁殖を抑えるために、口の中に入った部分は最低限ティッシュで拭き取ってください。

正しい測定のための準備

口の中で測定する場合、一番重要なのは姿勢です。体温計がずれない姿勢を保つためには、頭を固定する必要がありますので、1番おすすめなのは仰向けに寝た状態です。

横向きで体温計を口に入れるとずれやすいので寝た姿勢ならば仰向けが適しています。仰向けが難しいなら、お子さんと体温計が動かない様にしっかりと抱きかかえるか、背もたれのある椅子に深く座らせましょう。

歯が生えてきているお子さんでは体温計を噛んでしまわないように注意してください。

正しい体温の測り方

1. 舌の下の血管に体温計をあてる。

舌下動脈に体温計をあてている男の子の口内

ベロの下の中央には舌小帯というスジがあり、その左右に舌下動脈という血管が走っています。この舌下動脈に体温計の先端をあてましょう


【NG例1】舌の下の中央部(舌小帯)にあてる。

ここに先端部があたると痛みを感じます。また、舌下動脈からもずれているため正確に測れません。

【NG例2】口の奥に入れすぎる

奥まで入れすぎると口の中の粘膜を傷つける場合があります。お子さんに痛みがないか必ず確認しましょう。

【NG例3】ベロの下に入っていない

ベロの上やベロと歯の間などに体温計が入ってしまうと正しい結果が得られません。最初は正しい位置に挿入しても徐々にずれてしまうこともありますので、しっかりと固定してください。

2.測定中はベロを動かさず、手で支える。

体温計を咥えている男の子の頭を支えている母親

体温計を舌の下に入れたら舌で体温計を挟み、口を閉じます。その際、体温計は水平~やや上向きになると密着しやすく痛みも感じません。ママが押さえる場合は片手で頭を、もう片方の手で体温計を固定します。


【座位での測定する場合】

座位での測定する写真

座位で測定する場合は、大人の身体に子供の後頭部をピタリとつけて、固定します。首が動かないようにして、体温計を手で支えましょう。


口に入れた体温計が下向になっている悪い測り方

【NG例1】体温計が下向き
下から上に体温計を入れるとベロを圧迫してしまいます。痛みや血流阻害につながりますから避けましょう。


口が半開きの状態で体温計を咥えている悪い測り方

【NG例2】口が半開き
口を閉じないと体温計を十分に固定できません。また、空気にふれると正確な結果が得られません。


3.体温計を抜く

測定時間については脇と同様です。測定が終わったら体温計を持ったまま口を開きます。舌を軽く上げ体温計を抜きます。

体温測定を避けるべきタイミング

電子体温計は、手軽に測定ができますが、体温を測るのに向かない時間やタイミングというのも存在します。

体温測定を避けるべきタイミング

体温は測定時の条件によって変動します。正確な体温を測るためには次のようなタイミングでの検温は避けましょう。

  • 食後30分以内
  • 入浴後30分以内
  • 運動後30分以内
  • 激しく泣いた後30分以内
  • 冬場などで寒気にさらされた直後

これらは一時的に体温が上昇または低下している状態であるため、正常な測定結果が得られなくなります。

NGな体温測定方法

体温測定では心臓から送り出された血液の温度を計っています。そのため、血液循環が妨げられるような状態や血管から遠い部位での測定は好ましくありません。

  • 横向きの場合での下側の脇で測る
  • 骨折やねんざなどでギプス固定している方の脇で測る
  • 汗などの水分が付いた状態で測る
  • 体温計の先端部が外気に触れる状態で測る

平熱を知っておこう!体温の1日の変動と発熱ライン

体温には当然個人差がありますし、年齢によっても変動します。ママやパパは、自分の平熱は何度くらいと把握しているかもしれませんが、数年経ってずれが生じている場合もありますので、この機会に調べなおしてみることをおすすめします。

健康な状態であっても体温は24時間常に一定というわけではありませんので、この点も理解しておきましょう。
子供の平熱はいざという時のために、保護者全員で共有しておくと安心です。

体温は朝が一番低く、午後3時~6時くらいが一番高い

睡眠や空腹にリズムがあるように、体温も一日のうちでわずかですが変動しています。最低値と最高値の差は平均で0.7度ほどと言われており、体温は深夜~朝にかけてが一番低く、午後3時~6時ごろが1番高いのが一般的です。

平熱を知る方法

平熱を知るためには、決まった時刻に検温を行う必要があります。1週間程度、毎日決まった時刻に体温を測ります。その際の測定条件はできるだけ同じにしてください。起床後(朝食前)と就寝前などと決めると把握しやすいのでおすすめです。毎日の平均値が各時刻の平熱となります。

平熱プラス1度が発熱ライン

体温には個人差と、時間による変動がありますが、平熱から1度以上高くなっている場合、体が変調をきたしている可能性が高いと考えられます。

あくまで目安ではありますが、自分で体の不調を訴えることができない乳幼児が平熱プラス1度の状態にあるときは安静にさせ、その後の経過を見守りましょう。

保育園のお迎え連絡は仕方ない?

多くの保育園では、体温が37,5度以上だと発熱とみなされ登園不可です。これは、厚生労働省が定めている「保育所における感染症対策ガイドライン」の指針でもあります(注3)。

ただし、その子によって平熱には個人差があり、園側が個別に判断することも認められています。平熱が高くて悩んでいるママは、一度保育園側に相談してみましょう。

反対に、平熱が低い子は体温が上昇していても、37,5度以下というケースもありえます。ですが、やはり厚生労働省のガイドラインでは、平熱より1度以上高い場合は、登園を控えた方がよいとされています(注4)。

多くのご家庭では朝の体温を目安に登園や通学の判断を行うでしょうが、朝の時点で平熱よりも高くなっている場合は無理をさせない方が賢明です。午後になると自然と体温は上昇していきますから、ボーダーラインを越えてしまうことも十分に考えられるからです。

体温の正しい測り方を知って、健康管理に役立てよう

普段はなんとなく自己流に測っている体温ですが、正しい測り方で正確な平熱を把握することには大きな意味があります。「何だか変」という直感だけでなく、数値的な裏付けは病気の早期発見に欠かせません。特に年齢が低いほど、子供は体の異常を自分では表現できませんよね。

健康管理の第一歩として、まずは正しい測り方を実践し、家族みんなの平熱を知ることから始めてみましょう。

参考文献

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