更年期障害の治療に関する記事

更年期障害の治療は注射だけ?ホルモンは副作用にも要注意

更年期障害の治療は注射だけ?ホルモンは副作用にも要注意

更年期障害を治療したい!受診する病院の選び方や、納得のいく病院での治療方法の選び方などについて詳しく解説しています。

マーミーTOP  >  ライフスタイル  >  更年期障害の治療は注射だけ?ホルモンは副作用にも要注意

更年期障害の治療はどんなことをするの?病院で行う4つの治療法

女性にとって、いいえ男性にとっても避けて通ることができないのか、加齢と更年期障害です!顔のほてり、いてもたってもいられない程のイライラなど、さまざまな体の不調を引き起こす更年期障害ですが、意外とその治療方法や検査方法を知らない人は多いようです。

症状の改善を目指すには、更年期障害について正しく理解しておくことが必要ですが、あわせて病院での治療方法や家庭でのケアについて知っておいた方がスムーズに、安心して治療に専念することができますよ。今回は、更年期障害の治療法や検査方法などについて詳しくご紹介していきます

更年期障害の主な治療法4つ

更年期障害で悩んでる女性

一般的に、女性の場合は平均閉経年齢を挟んだ45歳~55歳、男性は40歳以降を更年期と呼ぶことが多いのですが、この時期特有の生殖器の老化に伴う心身の体調不良が更年期障害です。更年期障害を引き起こす一番の原因は、加齢によるホルモン分泌量の急激な低下ですが、症状には個人差があり、人よっては病院での治療を受けないと生活に支障が出てしまうこともあります。

更年期障害の病院での治療方法には、主に次の4つの方法があります。症状が辛い時には無理をせず、お医者さんの力を借りて対処しましょう。

ホルモン補充療法

更年期障害の治療で最も効果を発揮するのが、ホルモン補充療法(HRT)です。ホルモン充当療法では、加齢によって低下しがちなホルモンを充当します。女性の場合は女性ホルモンの一種であるエストロゲンプロゲステロン、男性の場合はテストステロンデヒドロエピアンドロステロンを補充することが多いです。

ホルモン療法と聞くと「副作用があるんでしょ?」というイメージが多いのですが、欧米ではメジャーに行われている有効性の高い治療方法です。治療の前には医師からの説明がありますし、決して強制されることはありませんので、有効性や副作用に関する説明をよく聞いて、自分の判断で治療を受けるかどうか選んでいきましょう。

漢方を含む薬物療法

ホルモン療法は、失われがちなホルモンを薬で補うことで更年期障害の症状を抑えることを目的としていますが、ホルモン療法をするほどの症状でない場合や、患者本人がホルモン剤による副作用に抵抗がある場合には、漢方薬や西洋薬を使って不快症状を緩和させる薬物療法を行います。

薬物療法はホルモン療法程の速効性は期待できませんが、つらい症状を緩和させながらホルモンが減っていく状態に体を慣らしていくため、身体に負担をかける心配があまりありません。

更年期にはイライラや不安などの心的症状が現れて、それ自体が強いストレスになって症状を悪化させてしまうこともありますので、不安を取り除きメンタルを落ち着かせる作用のある薬を上手に取り入れることで、心身の状態を良い状態に改善させて治療に専念することができるようになります。

カウンセリング療法

強いストレスは更年期障害を引き起こす原因でもあり、メンタル面の症状から動機やほてりなどの身体的な症状を悪化させるケースも多いので、専門的な知識を持つカウンセラーによるカウンセリングで、更年期にありがちな悩みを取り除いて、ストレスを軽減させていくカウンセリング療法が行われることもあります。

専門家の面接だけでなく、自律訓練法音楽療法アロマテラピーなどで体をリラックスさせる療法も効果的で、更年期障害の治療によく用いられますよ。

食事や運動療法

運動不足解消のためにウオーキングをしてる女性

運動不足や栄養不足になると、体を健やかに保つことができず身体を回復させることができません。そのため、ホルモン療法などと並行して食事療法や運動療法が行われます。激しい運動は体を疲労させてしまいますが、適度な運動は筋肉を鍛えて体力と抵抗力を向上させる良い効果がありますし、ストレス発散や食欲増進、睡眠の改善など、更年期障害の症状を改善する効果も得られます。

ホルモンを作り出すためには、日々の食事はとても大事です。普段の食生活を見直して栄養を補う食事療法は、ホルモン療法や薬物療法と同等の効果を得やすく、体に優しいうえに再発を防ぐ効果もあります

更年期障害の治療で受診すべき病院は何科?

更年期障害はさまざまな症状が同時に現れることが多いので、いざ病院を受診しようと考えても、どの科を受診すべきか悩んでしまいますよね。そんな時には、女性は婦人科、男性は内科や泌尿器科をまず受診しましょう

最近は、更年期障害専門外来を設けている婦人科や、男性更年期外来を設置している総合病院もあります。こういった病院であれば、診察からスムーズに治療に移れるので、近くにないか探しておきましょう

一般的に、更年期は加齢によって高血圧や糖尿病などのさまざまな病気もかかり易い状態になっていますので、その症状が更年期障害であるのか、それとも別の重大な病気にかかっているのかを検査する必要があります。

更年期障害であるかどうかの診断は、血液中のホルモン量の検査をすればわかりますので、まずは「ちょっと、おかしいな?」と感じたら婦人科や内科を受診して検査をしてもらうことが大切です。検査の結果、他の科での治療が必要だと判断されれば紹介状を書いてもらえますので、専門的な科での治療もスムーズに進みますよね。

ホルモン補充療法(HRT)で使われるホルモンの作用と副作用

一言にホルモン療法といっても、性別や症状に応じて投与するホルモンの種類は違います。それぞれに作用や副作用にも違いがありますので、しっかりと理解しておきましょう。

エストロゲンとプロゲステロン

女性の場合、エストロゲンの減少により更年期障害が起こりますので、不足するエストロゲンを薬剤で補充しますが、エストロゲンだけを連続して使うと、副作用として乳ガンや子宮体ガンのリスクが高まります。

そのため、エストロゲンを投与する時にプロゲステロンも一緒に投与します(ただし、既に子宮を摘出している女性の場合は、エストロゲンだけを投与することもあります)。エストロゲンを投与することで、更年期に起こりがちな症状をスピーディーに改善する効果が期待できます。

ホルモン療法は、更年期障害の症状の改善だけでなく、加齢によって引き起こされる脂質異常や肌荒れなどを改善する嬉しいメリットもありますが、その反面使う薬剤によって、次のような副作用が起きることもあります。

  • 不正出血
  • 乳房のハリや痛み
  • おりものの増加/現象
  • 下腹部のハリ
  • 吐き気

副作用は治療を始めた直後に顕著に現れ、身体が治療に慣れてくる1~2ヶ月後くらいには治まるものがほとんどなのですが、症状が辛い場合は薬の種類や頻度、量などを調節して症状を緩和させることができますので、遠慮せずにお医者さんに相談しましょう。

テストステロン

男性の場合のホルモン療法は、加齢によって分泌量が低下する男性ホルモンのアンドロゲンを投与します。「男性ホルモンってテストステロンじゃないの?」と思う方もいると思いますが、テストステロンは3種類ある男性ホルモンの一つですので、アンドロゲンを投与することで、テストステロンの量も増加します。

布団に入っても寝られない女性

また、女性に男性ホルモンであるテストステロンを投与する場合もあります。女性の体は量こそ女性ホルモンに比べて少ないのですが、男性ホルモンも分泌していますので、検査の結果必要に応じて投与する病院もあります。テストステロンには、睡眠の質を改善し、やる気をアップさせ、女性ホルモン投与では効果がなかったホットフラッシュを改善する効果があります。

テストステロンを使った治療を開始すると、3~4ヶ月で改善が見られ、多くの場合は1年ほどで回復する程の効果があるのですが、その一方で次のような副作用が起こりやすいです。

  • 多血症
  • 睡眠時無呼吸症候群の悪化
  • 女性化乳房
  • ニキビ
  • むくみ
  • 女性の場合、声の低下や体毛増加 など

これらの副作用は、治療をする前にしっかりと検査を受けて、医師の指導に従って治療をすすめればそう心配なものではありません。また、女性の男性化に関しては、エストロゲンの投与を行うことで改善しますので、医師の意見を参考にしながら治療を検討していきましょう。

DHEA

DHEA(デヒドロエピアンドロステロン)は、主に副腎皮質で分泌されるホルモンで、性ホルモンの原料になります。また、抗ストレスホルモンとして知られているコルチゾールの原料にもなります。このホルモンも20代をピークに加齢によって減少してしまうので、更年期に補うことでエストロゲンやテストステロンを補充するのと同じ効果が得られます。

多量のDHEAを長期間ホルモン療法に使うと、次のような副作用が起きるリスクもあります。

  • ニキビ
  • 脂性肌
  • 倦怠感
  • 鼻詰まり
  • 頭痛
  • 不整脈や頻脈
  • 動悸
  • 不眠
  • 前立腺ガン、乳ガン

ただし、投与する量や期間を調整することで副作用は抑えられますので、気になる症状がある場合には遠慮なく医師に相談をしましょう。

メラトニン

メラトニンは、脳の松果体から分泌されるホルモンで、身体に夜を知らせて休ませるために睡眠を促す効果があります。このホルモンも思春期以降分泌量が低下してしまうので、更年期に補うことによって体を若い状態に保つことが期待できます。

メラトニンを補充することで、更年期障害の症状のうち睡眠の質を改善するだけでなく、身体のダメージを速やかに回復させて更年期に低下しがちな体力を維持して、更年期障害に打ち勝つ健康な体を作ることをサポートできますし、副作用が起こらないとも言われています。

ホルモン補充療法の薬の種類

治療で補充するホルモンの効果には個人差が大きく、人によっては反応が強すぎたり、弱すぎたりといった違いが出ますので、定期的にホルモンレベルを検査しながら、次のような3つの方法からの摂取方法を選べます。医師の説明をよく聞きながら、自分の身体にとって一番良い摂取方法を選びましょう。

内服薬

ホルモン剤を錠剤などで口から飲んで摂取する方法で、薬剤は胃腸から吸収されて血液中に入り、効果を発揮します。薬剤の吸収がスムーズで量のコントロールがしやすいのですが、胃腸に負担がかかるため消化器系の症状や疾患がある場合は使うことができません。また、食事の内容などの影響をうけて効果が左右されやすい傾向があります。

貼り薬や塗り薬

ホルモン剤の含まれた「パッチ」と呼ばれる貼り薬や、ゲル状の塗り薬を皮膚に付着させる方法です。薬剤は皮膚から吸収されて直接血液に入り効果を発揮します。胃腸を経由しないため体への負担がかからないので誰でも使うことができるのですが、効き目が遅く、薬剤の量のコントロールが難しい、皮膚の弱い人は痒みや爛れなどの皮膚症状が現れるリスクがあります。

注射

ホルモン補充療法と聞くと、注射を連想する人は多いですよね。ホルモン剤を含んだ水溶液を、筋肉注射などで直接血管に注入する方法で、効果が早く、最も効率よく薬剤を摂取できます。量のコントロールもしやすいのですが、摂取量が多いと副作用も現れやすいので注意が必要です。

薬物療法で使われる治療薬

薬物療法に使う治療薬は、つらい症状をやわらげて、身体の中から症状を改善することを目的としています。使う薬剤は患者本人の症状や体質、効果を考えて医師がすすめてくれますので、薬剤のメリットデメリットなどの説明をよく聞いて、自分の身体にあった物を選ぶことが大切です。

漢方

生薬を使った漢方薬は、昔から更年期障害の緩和に用いられてきました。本人の体質にあわせて、主に次の漢方を使います。

  • 当帰芍薬散
    冷えや貧血症状、むくみ、めまい、疲れなどに効果がある
  • 加味逍遥散
    イライラや気分の落ち込みなどに効果がある
  • 桂枝茯苓丸
    ホットフラッシュや多汗、肩こりなどに効果がある
漢方薬

漢方薬は症状を取り除きながら体質を改善していくということを目的としていて、幅広い症状に対応して身体への副作用も少ないというメリットがありますが、効き目が遅く効果を実感できるまでに時間がかかるといったデメリットがあります。

また、稀に体質に合わないために強い副作用がでることもありますので、服用後に異常を感じたら、一旦服用をやめて病院を再受診しましょう。

向精神薬

更年期障害と自律神経失調症やうつなどの病気は症状もよく似ており、更年期障害の症状の中でもイライラや不安などのメンタル面の症状が大きい場合は抗うつ剤抗不安剤睡眠導入剤などの向精神薬が治療に使われます。

西洋薬は効果が高くスピーディーな効き目が魅力ですが、薬剤の併用などで副作用が起きることがありますので、自分が使っている薬などを医師に相談して治療薬を選んでいきましょう。

プラセンタ

プラセンタは胎盤を原材料として作られる薬剤で、原材料のホルモンやタンパク質は製造過程で取り除かれているのでホルモン剤には含まれません。プラセンタは、多くのアミノ酸やミネラルを含み、卵巣機能を整えて体を若返らせるとして更年期障害の治療に使う病院もあります。

現在は注射で摂取するメルスモンだけが更年期障害の治療薬に認められていますが、アレルギー反応が出やすいといったデーターもありますので、医師の説明をよく聞いて使うかどうかの判断をしましょう。

更年期障害とカウンセリング

更年期障害の症状の中には不安やうつなどの心的症状がありますが、女性にとっても男性にとっても長引く体の不調は不安が募りますので、次のような症状がある場合には精神的なケアが効果的なこともあります。

  • 寝つけない
  • やる気が出ない
  • 訳もなくイライラする
  • いつまでも不安な気持ちが続く
  • 憂鬱な気持ちが晴れない

カウンセリングが効果を発揮しやすい人には、真面目で責任感が強い人が多いので、辛い症状が長引く場合には一つの手段として受診してみるとよいでしょう。悩んだ結果カウンセリングを受けて見たら、「実は更年期障害ではなく、うつ病だった」というケースもありますよ。

食事・運動療法

バランスの良い和食中心の食事

食事療法では、バランスよくきちんと食事をとることでホルモンバランスの安定を意識しつつ、減少するホルモンを補い骨や血管、脳や肌に良い食生活をするよう指導が行われます。

また運動療法では、運動不足を改善するのに効果的なウォーキングやヨガなどの有酸素運動の運動指導が行われます。適度な運動はストレスや自律神経系の症状をやわらげる効果があり、年齢と共に衰えがちな身体機能を高めるため良い効果があります。

更年期障害は食生活や日頃の生活習慣が原因で引き起こされることもありますが、専門知識が乏しいと症状を悪化させる一因にもなりますので、専門家に指導してもらうことで、症状の改善や再発の防止、更年期に起こりやすい高血圧などの生活習慣病も予防していきましょう。

更年期障害の治療費

一昔前には「更年期障害は病気ではない」といわれてきましたが、生活に支障が出る更年期障害は立派な病気です。ホルモン療法などの耳慣れない治療方法は「高額だと!」いうイメージがあって、治療を踏みとどまってしまう人も多いのですが、今回ご紹介した更年期障害の治療やそれに関連する検査には、基本的に健康保険が適用されます

一部の漢方薬は実費負担になりますが、一回の通院でも数千円程度の費用で済みますよ。安心して治療を受けましょう。ただし、更年期障害の治療は病院によっても特色があり、カイロプラクティックや鍼治療などを行う場合は実費負担になります。いずれにしても医師が提示する治療方法は患者が選ぶことができますので、効果や費用などの説明をよく聞いて、必要な治療を選んでいきましょう。

かかりつけ医を見つけて更年期障害に備えましょう

残念ながら、更年期障害は症状に軽重こそありますが、誰でも経験する病気です。若いうちから病気について正しい知識を持っておくことも大事ですが、更年期に入る前から定期的な健診を受けて体の健康を維持するためにも、かかりつけ医をもっておくことをおすすめします。

更年期障害は早めに対処をすることが一番ですが、早めに治療を開始できるかどうかはあなたが症状を自覚できるかどうか、正しい判断ができるかどうかにかかっています。日頃から自分の身体の状態に興味をもって、病気に備えていきましょう。

スポンサーリンク

スポンサーリンク