洗濯機のカビ!簡単な掃除方法に関する記事

洗濯槽の黒カビ掃除:酸素系漂白剤のつけ置き手順と頻度、安全に使うための注意点

洗濯槽の黒カビ掃除:酸素系漂白剤のつけ置き手順と頻度、安全に使うための注意点

洗濯槽クリーナーは塩素系と酸素系のどちらを選べばよいのでしょうか。違いを表で整理し、「まぜるな危険」の注意点と、掃除しても黒いカスが出続けるときの原因と対処法も紹介します。

マーミーTOP  >  ライフスタイル  >  洗濯槽の黒カビ掃除:酸素系漂白剤のつけ置き手順と頻度、安全に使うための注意点

【徹底解説】酸素系漂白剤で洗濯槽の黒カビを撃退!掃除の頻度と効果的なつけ置き方法

洋服のお洗濯ではなく、洗濯機自体のお掃除はどのぐらいのペースで行っていますか。洗濯機のお掃除頻度として推奨されているのは月に1回です。しかし、そんなに頻繁に洗濯機のお掃除をしない方も多いかもしれません。

ところが、大量の黒カビや石けんカスが付着したままの洗濯槽では、どんなにお洗濯をしても衣類をキレイに仕上げることはできません。洗い上がりの衣類に黒いカスが付着したり、嫌な臭い(生乾き臭)の原因にもなります。

こちらでは、家庭にある酸素系漂白剤(過炭酸ナトリウム)を活用し、安価かつ効果的に洗濯槽を掃除する方法をご紹介します。洗濯槽をきれいに保つことで、普段のお洗濯の仕上がりが良くなり、大好きな柔軟剤の香りもより楽しめるようになりますよ。

この記事は2026年10月時点の情報をもとにしています。洗濯機の種類や製品によって、使える洗濯槽クリーナーや水温、つけ置きの可否が異なります。実際に掃除する前に、お使いの洗濯機の取扱説明書と、洗剤や漂白剤のパッケージの表示を確認してください。

そもそも洗濯槽の黒カビはなぜ発生するの?

洗濯槽の裏側に発生する黒カビの主な原因は、「洗剤・柔軟剤の溶け残り」「衣類から出る皮脂や汚れ」「洗濯槽内に残った水分」の3つです。特に見落とされがちなのが、すすぎが不十分なまま洗剤成分が洗濯槽の裏側にこびりつき、それがカビの栄養源になってしまうケースです。洗剤や柔軟剤を規定量より多く使っていたり、すすぎ回数を減らす設定にしていたりすると、溶け残りが発生しやすくなります。まずは、この根本原因を意識しておくことが、カビを繰り返し発生させないための第一歩です。

もう少し仕組みを整理します。カビが育つには、水分、栄養、そして適度な温度がそろう必要があります。洗濯槽の裏側は、洗濯のたびに水が入り込み、洗剤の残りや皮脂、糸くずが集まりやすいうえ、洗濯機の使用後はふたを閉じて湿気がこもりがちです。つまり、カビにとって育ちやすい条件がそろう場所になっています。しかも槽の裏側は目に見えないため、表面がきれいに見えていても、裏側には汚れがたまっていることがあります。洗濯物に付く黒いカスは、カビそのものだけでなく、石けんカスや皮脂汚れが固まったものが混ざっていることも少なくありません。このため、黒いカスが出始めてから慌てるよりも、汚れがたまる前に定期的に掃除する習慣をつけておくほうが、結果的に手間が少なく済みます。

伝わりにくい例:「洗剤は多めに入れたほうが、きれいに洗えるよね」
伝わりやすい例:「洗剤は量の表示どおりに入れて、すすぎの回数は減らさずにいこう。余った洗剤が槽の裏にたまると、カビのえさになるみたいだよ」

ありがちな場面として、気づいたときには洗い上がりの黒いカスが目立ち、お気に入りの白いシャツに点々と付いてしまった、ということがあります。そんなときは慌てて洗い直す前に、まず洗濯機の中を見直しましょう。この記事の手順で槽を掃除してから、洗い直すと効率的です。

1.洗濯槽掃除に必要なものと準備

まめに洗濯機を掃除することで、室内干しする洗濯物の嫌な臭い(カビ臭)も防げます。ぜひ月一度の洗濯機の掃除を習慣化しましょう。

  1. 粉末の酸素系漂白剤:500g程度(成分が過炭酸ナトリウムのもの。液体よりも粉末の方が洗浄力が強力でおすすめです。)
  2. 40℃~50℃程度のお湯:お風呂の残り湯でも構いません。水温が低いと酸素系漂白剤の効果が半減するため、必ず熱めのお湯を準備しましょう。
  3. 使い古した歯ブラシ
  4. ゴミすくいネット:浮き上がったカビをすくい取るために使用します。100円ショップで手に入ります。
  5. ゴム手袋:粉末や、つけ置き後の汚れた水が手に触れないようにするために使います。
漂白剤の容器2タイプ

一般家庭の台所などで使われている漂白剤は塩素系が多いですが、洗濯槽の掃除にはパッケージに「酸素系漂白剤(過炭酸ナトリウム)」と書かれている商品を使わなければなりません。キッチン用や洗濯用などでも、塩素系と酸素系がありますので、必ずパッケージを確認するようにしてください。

塩素系漂白剤は、強力な洗浄力がありますが、洗濯槽の部品を傷めたり、金属を錆びさせてしまうことがありますので、縦型洗濯槽の掃除には、発泡作用で汚れを剥がし取る酸素系漂白剤(過炭酸ナトリウム)を選びましょう。

準備の段階で押さえておきたいのは、分量と水温です。漂白剤500gはあくまで目安で、洗濯機の容量や製品によって適切な量は異なります。購入した製品の表示にある使用量を優先してください。お湯の温度も、洗濯機の取扱説明書に使用できる上限が書かれていることがあります。浴槽の残り湯を使う場合は、温度が下がりすぎていないかを温度計で確認すると安心です。また、粉末が目や皮膚に付かないようにゴム手袋をつけ、お湯を扱う際はやけどにも注意してください。使い終わった粉末は、子供やペットの手が届かない乾いた場所に保管します。

伝わりにくい例:「漂白剤ならなんでもいいでしょ」
伝わりやすい例:「パッケージの成分欄に『過炭酸ナトリウム』って書いてあるか、買う前に一緒に確認しよう。台所用と同じ見た目でも、塩素系のものがあるから」

つまずきやすいのは、売り場で「漂白剤」と書かれたものを手に取って、成分を確認せずに買ってしまうことです。帰宅してから塩素系だと気づいた場合は、洗濯槽には使わず、別の用途に回しましょう。買い直すときは、パッケージの表示で「酸素系」と「過炭酸ナトリウム」の記載を確認してください。

「ハイター」など塩素系の洗濯槽クリーナーとの違いは?

「洗濯機の掃除にハイターを使ってもいいの?」と迷う方も多いですが、キッチン用のハイター(塩素系漂白剤)を洗濯槽の掃除にそのまま使うのはおすすめできません。キッチン用の塩素系漂白剤は洗濯槽の部品を傷める可能性があるほか、酸素系漂白剤のような発泡力がないため、剥がれ落ちたカビをすくい取る工程には不向きです。

一方で、市販されている「洗濯槽クリーナー(塩素系)」は、洗濯槽の掃除専用に成分が調整された製品です。カビを溶かして分解する力が強く、つけ置き時間も酸素系より短く済むというメリットがあります。ただし、カビが剥がれ落ちて目に見える形で浮いてこないため、汚れの落ち具合を実感しにくいという特徴もあります。どちらも正しく使えば効果的なので、汚れの状態や好みに応じて使い分けるとよいでしょう。

2つの違いを、この記事の内容に沿って整理します。使う洗濯機が縦型かドラム式かによっても選べる製品が変わるため、最終的にはお使いの洗濯機の取扱説明書を優先してください。

比べる点 酸素系漂白剤(過炭酸ナトリウム) 塩素系の洗濯槽クリーナー
汚れへの働き 発泡して、槽の裏の汚れを剥がして浮かせる カビを溶かして分解する
汚れの見え方 浮いてきた汚れをすくい取れるため、落ち具合が見えやすい 汚れが浮いてこないため、落ち具合を実感しにくい
つけ置き時間 3時間~一晩ほど(この記事の手順) 酸素系より短く済む(製品の表示に従う)
使うときの注意 40℃~50℃程度のお湯を使い、すくい取りまで行う 酸性タイプの洗剤などと混ぜない。換気を十分に行う

絶対に混ぜないで!

塩素系漂白剤と酸性タイプの洗剤(クエン酸・お酢など)を混ぜると、有毒ガス(塩素ガス)が発生して大変危険です。絶対に混ぜないでください。また、塩素系クリーナーを使ったあとに酸素系漂白剤を使う場合は、洗濯槽内や排水経路に塩素系の成分が残っていないか必ず確認し、直前・直後に続けて使用しないようにしてください。作業中は必ず窓を開けるなど換気を行いましょう。

伝わりにくい例:「どっちの洗剤も強いから、一緒に入れたらもっと落ちるかも」
伝わりやすい例:「洗剤は1回に1種類だけ使おう。種類を変えるときは、別の日にして、槽の中も排水も水でしっかり流してからにしよう」

情景として、洗濯機の前でパッケージを手に取り、「塩素系」「酸素系」の表示を指でなぞりながら家族に確認する、というひと手間が、取り違えを防ぎます。2種類の洗剤を並べて置かず、使わないほうは別の棚に片づけておくと、うっかり使うことも減ります。

洗剤を使わずに洗濯槽を手入れする方法はある?

「毎回漂白剤を買うのは面倒」「洗剤を使わずに手軽にお手入れしたい」という場合は、以下のような方法も併用できます。ただし、頑固な黒カビがすでに発生している場合は、洗浄成分を含まない方法だけでは落としきれないことが多いため、月1回程度は酸素系漂白剤によるつけ置き洗いを行うのがおすすめです。

  • 洗濯後に空運転(洗い・すすぎ・脱水のみ)をして、槽内に残った水分と糸くずを減らす。
  • 糸くずフィルターを毎回外して水洗いし、乾かしてから戻す。
  • 使用後はふたを開けたままにして、洗濯槽をしっかり乾燥させる。

これらは「カビを発生させない予防策」としては有効ですが、「すでに付着したカビを除去する」効果は限定的です。洗剤を使わない方法はあくまで日常的な予防のためと考え、定期的なつけ置き洗浄と組み合わせましょう。

日常の手入れと定期のつけ置きは、役割が違います。前者は「水分と汚れをためない」ことが目的で、後者は「すでに付いた汚れを落とす」ことが目的です。予防だけで済ませたくなる気持ちは自然ですが、黒いカスが出始めている洗濯機では、予防のみでは追いつかないことが多いでしょう。反対に、つけ置きだけを月1回行っても、普段のふたを閉めっぱなしの習慣が変わらなければ、汚れは早くたまり直します。両方を組み合わせることで、掃除の間隔を空けても状態を保ちやすくなります。

伝わりにくい例:「洗濯が終わったら、そのままでいいよね」
伝わりやすい例:「洗濯が終わったら、ふたを開けて糸くずフィルターを外しておこう。夜のうちに乾くから、朝には戻せるよ」

つまずきやすいのは、フィルターを外して洗ったのに、濡れたまま戻してしまうことです。濡れたままだと、そこにカビが生えやすくなります。洗ったあとは、タオルで軽く拭き、風通しのよい場所で乾かしてから戻すと安心です。

2.酸素系漂白剤を使った洗濯槽掃除の具体的な手順

洗濯機があまりにも汚れていると黒カビが取り切れず、何度もすすぎを行う必要があるため、洗濯槽の掃除は洗濯の予定がない日の朝から行うようにしましょう。

全体の流れを、1日の作業としてイメージしておくと迷いません。時間は目安で、つけ置きの長さは汚れの程度や製品の表示で調整します。

手順 作業の内容 ポイント
1 投入口やフィルターを歯ブラシで洗う ゴム手袋をつけ、パーツは外して洗う
2 最高水位まで40℃~50℃のお湯を入れ、粉末の酸素系漂白剤を入れる 洗剤は他のものと混ぜない。窓を開けて換気する
3 5分間回転させたあと、3時間~一晩つけ置きする つけ置きの工程が最も重要
4 浮いた汚れをゴミすくいネットですくい取る 取り残すと、次の洗濯で衣類に付く原因になる
5 標準コースで運転し、すすぎ、脱水まで行う 汚れがひどいときはすすぎを数回繰り返す
6 ふたを開けて乾燥させる 乾いたタオルで内部を拭くとより早く乾く

1目に見える細かい汚れを落とす

まずは、使い古した歯ブラシを使って洗濯機内部の細かい汚れを落とします。洗剤投入口の周りや、糸くずフィルター(ネット設置部)も外して歯ブラシでよくこすりましょう。これらの部分は洗剤カスが溜まりやすく、カビの温床になっています。

2酸素系漂白剤と熱めのお湯を入れる

いよいよ洗濯槽の洗浄です。洗濯槽の最も高い水位までお湯を入れましょう。水ではなくお湯を使うことで、酸素系漂白剤の主成分である過炭酸ナトリウムが活性化し、発泡してカビを剥がし取る力が強くなります。

温度の目安は40℃~50℃程度です。高温すぎるお湯(60℃以上)は洗濯機を傷める可能性があるため、熱すぎないよう注意が必要です。

その後、計量しておいた粉末の酸素系漂白剤500g程度を投入します。

絶対に混ぜないで!

塩素系洗剤と酸性タイプの洗剤を混ぜると、有毒ガス(塩素ガス)が発生して大変危険です。絶対に混ぜないでください。酸素系漂白剤を使う場合は、洗濯槽内に塩素系洗剤が残っていないかを必ず確認してから作業を開始してください。

3洗濯機を5分回転後、長時間つけ置きする

稼動中の洗濯機

酸素系漂白剤とお湯を入れたら、最初に5分間「洗い」で回しましょう。これにより、漂白剤が水としっかり混ざり、洗濯槽の裏側まで行き渡ります。

その後、3時間~一晩(8時間程度)おくことで、洗濯槽の裏側にこびりついたカビやヘドロ状の汚れが、酸素の泡の力で徐々に剥がれて浮いてきます。この「つけ置き」の工程が最も重要です。

4浮いてきたカビをすくい取る

汚れをゴミすくいで取る主婦

つけ置き後、水面に大量に浮いた黒いカビや汚れを、ゴミすくいネットでしっかりと取り除きましょう。この工程をサボってしまうと、次回洗濯時、取りきれなかった汚れがお洋服についてしまう原因になりますので、必ず丁寧に行ってください。

ゴミをすくい終わったら、そのまま一度「標準コース」で洗濯機を最後まで回し、すすぎと脱水を行います。汚れがひどい場合は、すすぎだけを数回繰り返す必要があるかもしれません。

5洗濯槽を乾燥させる

洗濯機の内部

すすぎが終わったら、洗濯機のふたを開けたままにして内部を乾燥させましょう。カビの繁殖には水分が必須です。乾いたタオルで洗濯機内部を拭き取る「乾拭き」を行うと、より早く乾燥させることができます。

これで洗濯槽の洗浄は完了です。洗濯槽の裏側にこびりついていた頑固な汚れやカビまでスッキリと除去できたはずです。

手順を進めるうえで押さえておきたいのは、排水まわりの扱いです。洗濯槽の水は、洗濯機の排水ホースを通って排水口に流れます。この排水の通り道に、以前に使った別の洗剤が残っていることがあります。そのため、洗濯槽の掃除の日は、同じ排水口へ流れる場所で別の種類の洗剤を使う掃除(浴室のカビ取りなど)を重ねない予定にしておくと、混ざる心配を減らせます。作業中は、窓を開けるか換気扇を回して、空気の流れをつくっておきましょう。

伝わりにくい例:「つけ置きしている間に、お風呂のカビ取りもやっちゃおう」
伝わりやすい例:「洗濯槽のつけ置き中は、お風呂のカビ取りは別の日にしよう。使う洗剤が違うから、同じ日に重ならないようにしておくね」

ありがちな場面として、つけ置きの待ち時間がもったいなくて、その間に浴室や洗面所の掃除まで進めたくなることがあります。気持ちはよく分かりますが、洗剤の種類が重なる日は避けて、待ち時間は部屋の片づけなど洗剤を使わない作業に使うのが安全です。

掃除したのに黒いカスが出続けるときの原因と対処法

一度しっかり掃除したはずなのに、洗濯のたびに黒いカスが出続けるという場合は、以下のような原因が考えられます。

  • 1回のつけ置きでは、槽裏に何層にも重なったカビをすべて除去しきれていない:長年掃除していなかった洗濯機は、1回の掃除では汚れが落ちきらないことがあります。1~2週間の間隔をあけて、もう一度同じ手順でつけ置き洗いを行ってみましょう。
  • 糸くずフィルターや洗剤投入口の奥にカビが残っている:手順1で紹介した細部の手洗いが不十分だと、そこから黒いカスが再び流れ出すことがあります。パーツを取り外せる場合は、外して個別に洗いましょう。
  • 洗濯槽の裏側と表面の間(二重槽構造の隙間)に大量の汚れが蓄積している:これは家庭での掃除では対応しきれない場合があり、洗濯機クリーニングの専門業者に分解洗浄を依頼することも選択肢の一つです。

数回つけ置き洗いを繰り返しても改善しない場合は、無理に自己流で分解しようとせず、メーカーのサポート窓口や専門のクリーニング業者に相談することをおすすめします。

黒いカスが出続けるときは、「掃除が足りない」のか「掃除では届かない」のかを切り分けると、次の行動が決まります。1回目のつけ置きで大量の汚れが浮いてきた場合は、汚れの層が厚い可能性が高く、間隔をあけて2回目を行うと落ちることがあります。反対に、2回行っても同じ量の黒いカスが出るなら、家庭で届く範囲を超えていると考えて、メーカーや専門業者に相談するのが効率的です。分解は、感電や水漏れ、故障につながるおそれがあるため、自己流では行わないでください。相談する前に、使用年数や、行った掃除の方法、洗濯機の型番をメモしておくと、話がスムーズに進みます。

伝わりにくい例:「掃除したのに、また黒いのが出る。壊れてるのかな」
伝わりやすい例:「1回目で汚れがたくさん浮いたから、2週間あけてもう1回やってみよう。それでも同じなら、型番をメモして、メーカーに相談してみよう」

つまずきやすいのは、黒いカスが出るたびに、すぐに掃除を繰り返してしまうことです。短い間隔で続けると、洗濯機の負担が増えるだけでなく、効果も実感しにくくなります。1~2週間の間隔をあけるという手順を守り、その間に、フィルターや投入口の手洗いも見直してみてください。

3.洗濯槽をキレイに保つためのカビ予防対策

定期的にお掃除が必要な洗濯機ですが、せっかくキレイになった洗濯機が汚れないように普段から心掛けたいことがいくつかあります。毎日のほんの少しのカビ対策で、洗濯機の汚れは劇的に減らせます。

カビには水分と汚れ(皮脂、洗剤の残りかす)が大敵です。特に水分を減らす努力は日々行いましょう。

  • 洗濯機のフタは常に開けておく:洗濯後は特に、フタを開けておき、内部の湿気を逃がしてカビの繁殖を防ぎましょう。
  • 洗濯物を入れっぱなしにしない:濡れたバスタオルや汚れた衣類をそのまま洗濯槽に入れて放置すると、湿度と栄養分が供給され、カビを招いているようなものです。洗濯カゴを使い、汚れ物は洗う時まで洗濯槽に入れないようにしましょう。
  • 洗剤の使用量を守る:洗剤や柔軟剤を入れすぎると、溶け残りや石けんカスとして洗濯槽にこびりつき、カビの栄養源になってしまいます。規定の使用量を正確に守りましょう。
  • すすぎをしっかり行う:時短のためにすすぎ回数を減らす設定にしていると、洗剤成分が槽内に残りやすくなります。特に洗濯物の量が多い日は、すすぎ回数を減らさないようにしましょう。
  • 使用後すぐに槽内を乾燥させる:乾燥機能付きの洗濯機の場合は、月に一度は「槽乾燥」コースを活用して、内部の湿気を除去することをおすすめします。

ドラム式洗濯機をご利用の方へ

ドラム式洗濯機は縦型に比べて使用水量が少ないため、高水位でのつけ置き洗いができません。メーカー推奨のドラム式専用の液体クリーナーを使用し、取扱説明書に従って掃除することをおすすめします。

予防は、がんばりすぎず、習慣に組み込むのが続くコツです。たとえば、洗濯物を干し終えたら、ふたを開ける、フィルターを外す、の2つだけを毎回の決まりにします。洗剤の量は、計量カップや付属のスプーンで量る習慣をつけ、目分量で入れないようにすると、溶け残りが減ります。家族が多い家庭では、洗濯機の横に「ふたは開けておく」と書いた紙を貼っておくと、誰が洗濯しても同じ習慣が保たれます。ふたを開けたままにするときは、小さな子供やペットが覗き込んだり、物を落としたりしないよう、置き場所にも気をつけてください。

伝わりにくい例:「洗濯機、ちゃんと使ってね」
伝わりやすい例:「洗濯が終わったら、ふたは開けっぱなしにして、フィルターも外しておいてくれる? 朝になったら私が戻しておくね」

情景として、洗濯機の横に月ごとの掃除予定をひとこと書いたカレンダーを貼り、実施した日に印をつけておくと、家族全員が「前回はいつだったか」を一目で確認できます。印が増えるごとに達成感も得られ、続ける意欲につながります。

洗濯槽掃除で気をつけたい「まぜるな危険」の最新情報(2026年10月時点)

以前の前提:「まぜるな危険」の表示は広く知られており、塩素系と酸性タイプ(クエン酸やお酢など)を同時に使わなければ、混ざる心配はないと考えられがちでした。使い終わった洗剤は水で流せば残らない、という受け止めも一般的でした。

現在の状況:国民生活センターは2026年3月18日に、住宅用塩素系洗浄剤の使い方について注意喚起を公表しました。厚生労働省の「家庭用品に係る健康被害の年次とりまとめ報告」では、2021~2024年度の家庭用品による吸入事故等の原因は洗浄剤が最も多く、なかでも浴室で使われることの多い次亜塩素酸塩類を含むカビ取り用洗浄剤による事故が多くの割合を占めています。国民生活センターのテストでは、次亜塩素酸塩を含む塩素系洗浄剤を酸やエタノールと混ぜると塩素ガスが発生しました。塩素化イソシアヌル酸塩を含む塩素系洗浄剤は、酸やエタノールに加え、次亜塩素酸塩と混ぜた場合にも塩素ガスが発生しました。スプレータイプの塩素系洗浄剤と酸性洗浄剤を浴室内で一緒に使ったところ、数分後には浴室内の塩素ガス濃度が16ppmを超えています。さらに、塩素系洗浄剤を使った後に流す水の量が十分でないと、洗浄剤が排水トラップに残留することも確認されています。

家庭での対応:塩素系洗浄剤は必ず単独で使い、換気を十分に行い、保護具を着けて作業します。排水トラップ内には以前に使った洗浄剤が残っていることがあるため、使用後は十分に水を流し、他の洗浄剤を続けて使うことは避けます。塩素ガスが発生したら、その場を離れてください。吸い込んでしまったら、医師に相談します。洗濯槽の掃除に塩素系のクリーナーを使った場合は、次に酸素系漂白剤を使うまでに日を空け、槽内も排水経路も水でしっかり流してから作業を始めましょう。

場面 以前の前提 現在の状況 家庭での対応
塩素系と酸性洗剤の同時使用 「まぜるな危険」の表示を守れば足りると考えられがち 酸やエタノールとの混合で塩素ガスが発生する 塩素系洗浄剤は必ず単独で使う
塩素系を使ったあとに別の洗剤を使う 洗い流せば残らないと考えられがち 水の量が不十分だと、排水トラップに残留する 十分に水を流し、続けて別の洗剤を使わない
スプレータイプの塩素系洗浄剤 換気すれば大丈夫と考えられがち 酸性洗浄剤との併用で、数分後に浴室内が16ppm超になった 換気と保護具を欠かさず、他の洗剤と併用しない
ガスが発生したとき 換気して作業を続けようとしがち 救急搬送された事例もある その場を離れ、吸い込んだら医師に相談する

伝わりにくい例:「ちょっとにおうけど、換気扇を回しながら続けちゃおう」
伝わりやすい例:「においがしたら、いったん作業をやめて、その場から離れよう。吸い込んだ気がしたら、医師に相談しよう」

ありがちな場面として、洗濯機のそばで排水口の掃除や浴室のカビ取りを同じ日に続けてしまい、あとから「何か混ざったかも」と不安になることがあります。そうならないよう、洗剤を使う掃除は1日に1種類にそろえ、使った洗剤の名前をメモしておくと、あとで状況を伝えやすくなります。

洗濯槽の黒カビ掃除でよくある質問

Q1.洗濯槽の掃除は、どのくらいの頻度で行えばよいですか?
A.この記事では月に1回を推奨しています。ただし、洗濯機や洗濯槽クリーナーの製品によって、目安となる頻度や使い方が異なります。製品の表示や取扱説明書に書かれている頻度がある場合は、そちらを優先してください。黒いカスが出始めたときは、頻度にかかわらず早めに掃除しましょう。

Q2.塩素系のクリーナーを使った直後に、酸素系漂白剤を使ってもよいですか?
A.直前や直後に続けて使うのは避けてください。塩素系の成分が洗濯槽内や排水経路に残っていると、他の洗剤と反応するおそれがあるためです。日を空けて、槽内も水で十分に流してから作業を始めます。使う前に、製品の表示や取扱説明書も確認してください。

Q3.ドラム式洗濯機でも、この方法でつけ置きできますか?
A.ドラム式洗濯機は縦型に比べて使用水量が少なく、高水位でのつけ置き洗いができません。この記事で紹介したつけ置きの手順は縦型を想定しています。ドラム式は、メーカー推奨の専用クリーナーを使い、取扱説明書の手順に従って掃除してください。

Q4.洗剤を混ぜてしまったり、においが気になったりしたときは、どうすればよいですか?
A.国民生活センターは、塩素ガスが発生したらその場を離れるよう呼びかけています。吸い込んでしまったときは、医師に相談してください。作業を再開する前に、使った洗剤の種類を確認し、換気が十分にできる状態であることを確かめてから進めましょう。

洗濯槽をきれいに保って、気持ちよくお洗濯を

洗濯槽の掃除は、粉末の酸素系漂白剤、お湯、歯ブラシ、ゴミすくいネットがあれば、家庭で手軽に取り組めます。ポイントは、洗剤を混ぜないこと、つけ置きの時間をしっかり確保すること、浮いた汚れを取り除くこと、そして掃除のあとに槽内を乾かすことです。

月に1回の掃除と、日々のふた開けやフィルター掃除を組み合わせて、洗濯槽の黒カビを寄せつけない習慣をつけましょう。洗い上がりの衣類の仕上がりも、柔軟剤の香りの楽しみ方も、きっと変わってきます。

この記事を書いたライター
木村さくら

木村さくら

自称「健康オタクで美容オタク」。最近自家栽培にハマってます。