【共働き夫婦の家事分担】家事ストレスを解消する「チームプレイ家事」のコツと最新家電活用法
毎日の掃除、洗濯、食材の買い出しや献立決め、料理、そして「名もなき家事」と呼ばれる細々とした作業…。生活を維持するためには、想像以上に多くの家事が必要です。特に共働き家庭では、「どうしてこれくらいのことやってくれないの!」と夫婦喧嘩になったり、「私もう限界…」と妻が追い詰められたりするケースも少なくありません。
家事をあらかじめ固定で分担しておくことも大切ですが、夫婦それぞれの仕事の都合で、自分の分担をこなせない日もあるのが共働きの現実です。そこで有効なのが、互いの穴を埋め合う「チームプレイ家事」です。妻のピンチを夫が補い、夫の忙しい日を妻がサポートできるため、家庭円満につながります。
チームプレイ家事を成功させるうえで最も大事なことは、お互いへの感謝を忘れないことです。相手が家事をするのを当然と考えるのではなく、「忙しいのに、〇〇をやってくれた」と考え、相手に感謝し労りあうことで、二人の生活も愛情も、もっともっと豊かなものにレベルアップするでしょう。
この記事では、5つのコツと家事分担表の作り方に加えて、「なぜその方法が効くのか」「夫への声のかけ方(NG例とOK例)」「やってみてつまずきやすいポイントと立て直し方」まで、できるだけ具体的に紹介します。全部を一度にやる必要はありません。できそうなものをひとつ選んで、今週から試してみてください。
「分担がおかしい」「自分ばかり負担が重い」と感じたときは
「なんでうちの分担はこんなにおかしいんだろう」「自分ばかり家事をしている気がする」——共働きで家事をこなしていると、こうした不公平感を覚える瞬間は誰にでもあります。まず知っておきたいのは、この感覚は決して珍しいものではなく、多くの共働き夫婦が一度は経験しているということです。
ただし、不満を感情的にぶつけてしまうと、相手も身構えてしまい、かえって話し合いが進みにくくなることがあります。「自分ばかり」「相手ばかり」という捉え方から一歩離れて、次のようなステップで整理してみましょう。
- まずは家事を「見える化」する:後述する家事メモや家事分担表を使い、実際にどれだけの家事量があるのかを二人で客観的に確認します。感覚のズレは、可視化するだけで解消されることも多いです。
- 「サボっている」ではなく「気づいていない」と捉える:家事の負担が偏る背景には、悪気なく「気づいていない」だけというケースが多くあります。相手を責める前に、まずは家事情報の共有から始めてみましょう。
- 感謝と一緒に、具体的に伝える:「もっと手伝ってよ」ではなく、「明日は〇〇をお願いしたい」と具体的にお願いする方が、相手も動きやすくなります。
- それでも改善しない場合は、時間をとって話し合う:忙しい毎日の中で立ち話で済ませず、落ち着いたタイミングで「二人の生活をもっと楽にするため」という前向きな目的を共有しながら話し合いましょう。
どちらか一方だけが我慢を重ねる分担は、長期的には夫婦関係にも毎日の暮らしにも負担がかかります。「相手を変えよう」とするのではなく、「二人のチームとしての仕組みを変える」という視点を持つことが、解決への近道です。
家事の偏りは、「やる気の差」より「見えているものの差」から生まれることが少なくありません。たとえば、妻は「洗剤が残りわずか」「子どもの靴下が小さくなった」と気づきますが、夫の目にはそれが映っていないことがあります。見えている量が違えば、「やっているつもり」の量も違ってきます。
話し合いの切り出し方で、結果は大きく変わります。
- 伝わりにくい例:「なんで私ばっかりやってるの?」(責められたと感じて、相手が身構えてしまいます)
- 伝わりやすい例:「最近、毎日の家事が回らなくなってきて困ってるの。どう分けたら二人とも楽になるか、一緒に考えてほしいな」
- 伝わりにくい例:「言わなくてもわかるでしょ」
- 伝わりやすい例:「平日の夜は、お風呂掃除をお願いできるかな。ありがとう」
場面としては、子どもが寝たあとのリビングがおすすめです。食後に片づけをしながらではなく、飲み物を用意して座り、「ちょっと相談があるんだけど、10分だけいいかな」と時間を区切って切り出します。スマホの家事メモを見せながら話すと、感情ではなく事実を軸に話せます。
つまずきやすいのは、話し合いの途中で過去の不満が次々と出てきてしまうことです。「あのときも」「前から」と広がると、解決どころではなくなります。今日話すテーマを「平日の夜の家事」のように1つに絞り、残りは次回に回すと、冷静に進められます。
共働きの家事ストレスを軽減する「チームプレイ家事」の5つのコツ
「チームプレイ家事」とは、夫婦で抱えている家事全体を共有し、自分のできる範囲で柔軟に対応しあうことです。次の5つのコツを実践することで、チームプレイが円滑になり、これまでの分担家事よりも生活がもっと楽になります。
1「名もなき家事」も含めた家事メモで負担を見える化する
「家事メモ」を作って、やらなければならない家事の全体像を夫婦で共有し、できる人が、できることをする体制を整えましょう。
家事の負担は、依然として女性に比重が大きくなりがちです。共働き家庭の主婦の場合、日中は外で仕事をしているため、家事にかけられる時間は専業主婦の半分以下しかありません。できるだけパートナーの協力を得なければ、家事がこなしきれずに家族全員の生活が回らなくなってしまうこともあります。特に「名もなき家事」(例:トイレットペーパーの補充、子どもの持ち物の点検、献立を考えることなど)は、認識されていないために負担感が偏りやすいので、これも家事メモに書き出しましょう。
ストレスなく家事が進む!家事メモの活用方法
「お風呂の掃除しておいて」とか、「明日のゴミ出しをまとめておいて」などとお願いしてばかりでは、言う方も言われる方もストレスが溜まるものです。そこで利用したいのが、近々やらなくてはいけない家事や名もなき家事を書きだした「家事メモ」です。
ちょっと気になったらメモに書いて、家族全員が目にとまる場所(冷蔵庫など)に貼りだせば、お互いにどんなことをやって欲しいのかがわかります。やり終わったら、線を引いて消していくと、達成感も味わえるので、面倒な家事がどんどん進みます。最近では、共有できる家事管理アプリを活用するのもおすすめです。
家事メモが効くのは、「頼む側」と「頼まれる側」の関係を変えられるからです。口で頼むと、頼んだ側は「お願いしている」、頼まれた側は「命令されている」と感じがちです。ところが、メモに書いてあれば、どちらも「メモの中のタスクをこなす」という同じ立場になり、感情のぶつかり合いが減ります。
書き方のコツは、「いつまでに」「何を」を一言で書くことです。たとえば次のような違いがあります。
- 書きにくい例:「掃除」(どこを、どのくらいなのかが分かりません)
- 書きやすい例:「洗面台を拭く(5分)」「明日の朝までにゴミをまとめる」
- 書きにくい例:「子どものこと」
- 書きやすい例:「保育園のお便りを確認して、持ち物を準備する」
場面としては、朝の冷蔵庫の前が典型です。出勤前に夫が冷蔵庫に貼られたメモをちらっと見て、「今日のゴミ出しは自分だな」と確認して出かけます。メモが目に入る場所にあるだけで、「言われなくても動く」流れが生まれます。
つまずきやすいのは、最初の数日だけ頑張ってメモを書いて、そのうち続かなくなることです。メモを書く人が妻だけになっていると、結局「妻の仕事が増えた」状態になります。夫にも「気づいたことは自分で書いてね」と伝え、二人とも書き込める形にしておきましょう。アプリを使う場合は、通知機能で「今日のタスク」が届くようにすると、見落としが減ります。
家事分担表の作り方とテンプレート
感覚のズレをなくし、「分担がおかしい」という不満を減らす一番効果的な方法が、家事分担表を作って可視化することです。難しく考えず、まずはシンプルな表から始めてみましょう。
家事分担表に入れておきたい項目
- 家事の項目(例:料理、洗濯、掃除、ゴミ出し、日用品の買い出し、子どもの送迎など)
- 頻度(毎日/週2回/週1回など)
- 担当(夫/妻/どちらでも/子ども)
- 所要時間の目安
- 気づいたことを書き込むメモ欄
表の作り方はいたってシンプルです。まず1週間、実際に行った家事をすべて書き出してみましょう。次に、それぞれの項目に「誰が」「どのくらいの頻度で」担当するかを二人で話し合いながら割り振ります。表計算ソフトのシートやノートに手書きでも構いませんし、無料の家事分担表テンプレートを配布しているアプリやWebサービスを活用するのも便利です。
一度作って終わりにせず、月に1回程度は「このままで無理はないか」を二人で見直す時間を設けると、状況の変化(仕事の繁忙期や子どもの成長など)に合わせて柔軟に調整できます。
書き方のイメージがわくように、シンプルな例を紹介します。担当は「固定」ではなく、「基本の担当」と「ピンチのときの交代」を分けて書くのがコツです。
| 家事の項目 | 頻度 | 基本の担当 | ピンチのときは |
|---|---|---|---|
| 朝のゴミ出し | 週2回 | 夫 | 妻が出勤前に出す |
| 夕食づくり | 毎日 | 妻 | 夫が総菜や冷凍食品を準備 |
| お風呂掃除 | 毎日 | 夫 | 妻が入浴前にさっと洗う |
| 日用品の買い出し | 週1回 | どちらでも | 宅配サービスにまとめて注文 |
| 子どもの持ち物準備 | 毎日 | 夫婦で交代 | 前夜のうちにどちらかが準備 |
表を作るときに大切なのは、「時間」と「手間」の両方を考えることです。同じ「夕食づくり」でも、献立を考える、買い物をする、調理する、片づける、といった工程があります。工程まで分けて書き出すと、「料理を担当している」と思っていた人が、実は見えない作業を多く抱えていたことに気づけます。
話し合いのときの声かけ例です。
- 伝わりやすい例:「表にしてみたら、平日の夜の家事が私に偏っていたみたい。この部分、少し分けられないかな?」
- 避けたい例:「ほら、やっぱり私のほうが多いじゃない」(結果を突きつけると、相手が防御的になります)
つまずきやすいのは、完璧な表を作ろうとして、時間がかかりすぎることです。最初は5〜6項目の簡単なもので十分です。続けながら、足りない項目を少しずつ足していきましょう。「とりあえず1か月やってみて、あとで直そう」という気軽さが、長続きのコツです。
2家の中の「家事情報」を標準化し共有する
「チームプレイ家事」では、家族全員が家事の主役です。夫や子どもが「手伝いたい」と思ったときにすぐ行動できるように、家事に必要な道具がどこにあるかなどの家事情報を家族で共有しましょう。
「家事はできるだけパートナーと分担したい」と言いながら、自分でしかわからない状況(道具やストックの場所、やり方など)を作り出していませんか?ご主人はあなたの大変そうな姿を見て、「手伝ってあげたいけれど、必要な食器がどこにしまってあるのかわからない」「掃除をしたくても洗剤の在り処がわからない」などと、困惑しているのかもしれません。
冷蔵庫にあるものやストックしてある食材、洗剤やトイレットペーパーなどのストックしてある日用品の数なども、メモやアプリなどに書いて貼り出して共有しておくと、買い忘れのイライラや、買い物時間も短縮できて便利です。
共有したい家事情報の例
- 食器や調理道具の収納場所
- 洗剤などの生活に必要な日用品のストック場所
- 掃除道具の収納場所
- 衣替えでしまった衣類の場所
- 調味料や乾物のストック状況
家事情報を共有する目的は、「誰がやっても同じ結果になる状態」をつくることです。やり方が人によって違うと、頼んだ側は「やり直したくなる」、頼まれた側は「何をしても文句を言われる」と感じやすくなります。収納場所とやり方を標準化しておけば、この食い違いが大きく減ります。
声かけの例を比べてみましょう。
- 伝わりやすい例:「洗剤のストックはシンクの下の右側にあるよ。減ってきたら、メモに書いておいてもらえると助かるな」
- 避けたい例:「洗剤の場所くらい、わかるでしょ」(知らないだけの相手を責めてしまいます)
- 伝わりやすい例:「この棚は、どれも元の場所に戻してくれたら十分だよ」
場面としては、週末の夕食づくりです。夫が「手伝うよ」と台所に立ったものの、フライパンや調味料の場所がわからずに立ち往生します。そこで、収納場所を写真に撮り、扉の内側に貼っておくと、聞かなくても自分で動けるようになります。
つまずきやすいのは、標準化したのに、妻自身が「やっぱり私がやったほうが早い」と手を出してしまうことです。やり方が多少違っても、目的が達成されていれば合格、と割り切りましょう。任せたあとは口を出さないと決めると、相手も自信を持って動けるようになります。
3家族全員が「使ったらすぐ片づける」習慣を徹底する
共働き家庭で効率よく家事をこなすコツは、「すぐやる」ことと「もとに戻す」ことです。面倒で後回しにしてしまう風呂掃除や食器洗いなどの家事は、思い立ったらすぐに取り掛かる習慣を身に着けてしまいましょう。
そして、使ったものをもとに戻す習慣を家族全員で徹底することが、最大のチームプレイです。部屋の中が物で散らかることもなく常にスッキリしますし、次に使う時の混乱もありません。「チームプレイ家事」は、掃除や洗濯などの家事だけではありません。自分のことは家族全員が自分でする(セルフサービス家事)だけでも、立派なチームプレイなのです。
子どもがいるご家庭では、子どもに何か特別なお手伝いをしてもらうよりも、使った物をすぐに片づけてもらった方が、ママは毎日ずっと楽できます。まずは後片付けという形で、家族全員にチームプレイ家事に参加してもらいましょう。
面倒な家事を後回しにすると、なおさら大変になる
食後の食器洗いや入浴後の風呂掃除など、ついつい面倒で後回しにしてしまう家事は、時間が経てば経つほど汚れがこびりついてしまい、大変な作業になるというデメリットがあります。嫌なことほどサッサと済ませてしまえば、気分も明るく次の家事に取り掛かることができますね。
「使ったらすぐ片づける」が効く理由は、片づけの「1回あたりの量」が小さくなるからです。使ったその場で戻せば10秒で済むものが、たまると10分のまとめ片づけになります。しかも、まとめ片づけは誰が担当するのかで揉めやすく、その分ストレスも大きくなります。
声かけの例です。
- 夫への声かけ:「飲み終わったコップは、シンクに置いてもらえると助かるな」(行動を具体的に伝えます)
- 子どもへの声かけ:「おもちゃで遊び終わったら、おうちに帰してあげようね」(「片づけなさい」より、行動のイメージがわきます)
- 避けたい言い方:「何回言ったらわかるの!」(相手の気持ちを閉ざしてしまいます)
場面としては、夕食後の台所です。食べ終わった家族が、それぞれの食器を持ってシンクまで運ぶだけで、洗い物をする人の負担がぐっと軽くなります。最初は「食器を運ぶ」だけを決まりにして、慣れてきたら「軽くすすぐ」へと少しずつステップアップするのがおすすめです。
つまずきやすいのは、ルールを一気に増やして、誰も守れなくなることです。まず「使ったものは元の場所に戻す」の1つだけに絞ってみてください。できたときは、「ありがとう、助かった」と、その場で伝えることも大切です。小さな感謝が、習慣を続ける力になります。
4掃除は毎日5分間で「そこそこキレイ」を目指す
汚れは時間が経つ前の方が落ちやすいので、週末に1時間かけてイヤイヤ掃除するくらいなら、毎日5分間ずつ掃除をしていったほうが断然楽で、結果的に綺麗を維持できます。毎日場所を変えて5分間掃除のローテーションを組み、まめな掃除を心掛けましょう。
5分間掃除のポイントは、「そこそこキレイ」を目指すことです。100%のキレイさではなくて、使う時に気持ちのよい程度のキレイさで満足することが肝心です。家事の品質にこだわりすぎないことも、共働き夫婦がストレスを減らすための重要なコツです。
ふとしたことで汚れが気になった時は、「いいや、週末まとめて掃除をすれば」なんて考えるのはNGです。結局は汚れを増やして、掃除に時間がかかるだけなのです。
5分間掃除を成功させるコツ
- 「そこそこキレイ」で満足し、品質にこだわりすぎない
- 毎日違う場所を掃除する(例:月曜は洗面台、火曜はトイレなど)
- 5分以上の時間をかけないよう、タイマーを活用する
- ハンディーモップやフローリングモップなど、すぐ使える道具を常備する
- ちょっとした汚れ落としはメラミンスポンジなどが早い
5分間掃除が続きやすいのは、「終わりが見えている」からです。「掃除をする」という漠然とした作業は気が重くても、「タイマーが鳴ったらおしまい」と決めておけば、取りかかるハードルがぐっと下がります。また、毎日少しずつ汚れを取っておけば、大掃除のような「やる気」も必要なくなります。
夫婦で取り組むなら、曜日ごとの担当を分けるのもひとつの方法です。たとえば、月曜は妻が洗面台、火曜は夫がトイレ、というように、交代で担当します。「今日は火曜だから、トイレの日だね」と、曜日で決めておくと、お互いに指示を出さずに済みます。
声かけの例です。
- 伝わりやすい例:「5分だけタイマーかけて、一緒に洗面所を拭こうか」
- 避けたい例:「ちょっとは掃除してよ」(何をどれだけするのかが分かりません)
つまずきやすいのは、5分で終わらせるつもりが、気になって30分かけてしまい、翌日に続かなくなることです。タイマーが鳴ったら、途中でもやめると決めておきましょう。「今日はここまで」と区切ることが、毎日続けるための秘訣です。
5早起きして朝の静かな時間に家事をサクサクこなす
一日の終わりに自分の時間をとって、こまごました家事や次の日の段取りをしたいけれども、疲れてしまって効率が悪い…。そんな時は夜は早めに切り上げて、翌日はちょっとだけ早く起きて、早起き家事をしてみましょう。
朝は家族がまだ動き出す前で、電話もメッセージも少なく、静かに作業できる時間です。夜に1時間かかっていた家事が、朝の同じ時間でサクサク進むと感じる人もいます。早起き家事で、夕食の準備や次の日の支度を済ませておけば、帰宅後の時間がグッと楽になります。
ちょっとだけ読書やコーヒータイムなどの自分だけの時間をとれば、つらい早起きも苦になりません。朝は窓を開けて気分も空気もリフレッシュ!一日を快適に始めることができます。
早起き家事でやっておきたいこと
- 野菜のカットなどの夕食の下ごしらえ
- 洗濯物を干す、または乾燥機から出す
- 買い物メモの作成や献立決め
- 簡単な掃除(床拭きなど)
早起きが家事に向く理由は、「邪魔が入らない」ことと、「帰宅後の予定が軽くなる」ことの2つです。夕方は、帰宅した家族の対応、食事、お風呂と、予定が詰まりがちです。朝のうちに「帰ってからやること」を減らしておけば、夜の時間にゆとりが生まれます。
無理なく始めるなら、いつもより15分だけ早く起きるのがおすすめです。その15分で、野菜を切って保存容器に入れる、洗濯機を回す、といった「帰宅後に助かる家事」をひとつだけ選びます。夫が早起きできる日は、「今日は私が夕食の下ごしらえをするから、お風呂掃除をお願いできる?」と、朝のうちに分担を決めておきます。
つまずきやすいのは、早起きが続かず、睡眠時間を削るだけになってしまうことです。早起きは、前の夜に早めに切り上げられる日だけでも構いません。「できる日だけ」と決めておくと、続けやすくなります。また、家族を起こさないよう、音の出る家事は避けるなど、静かにできる作業を選びましょう。
「もう限界」「しんどい」と感じたときの対処法
工夫を重ねても、仕事の繁忙期や子どもの行事が重なるタイミングでは、「これ以上は無理」と感じることもあるはずです。そんなときは、無理に頑張り続けようとせず、次のような選択肢も検討してみましょう。
- 基準を一時的に下げる:「今週は掃除は最低限でいい」「総菜や冷凍食品に頼る日があってもいい」など、期間限定で家事の質を落とす許可を自分に出しましょう。
- 家事代行サービスやミールキットを頼る:外部サービスを利用することは決して手抜きではなく、共働き家庭にとって合理的な選択肢の一つです。
- パートナーに率直に「しんどい」と伝える:一人で抱え込まず、今の状況と気持ちを言葉にして共有することが、負担軽減の第一歩になります。
- 実家や地域の子育てサポートを頼る:頼れる人や制度があれば、遠慮せずに頼ることも大切な選択です。
「しんどい」と感じるのは、それだけ頑張っている証拠でもあります。完璧を目指さず、時には手を抜く・頼ることも、家事を長く続けていくための大切なコツです。
「頼る」ことに抵抗があるのは、「自分がやるべき」「手を抜くのは悪い」という思い込みが背景にあることが多いものです。ですが、家事は二人の暮らしを回すための共同作業で、やり方に正解はありません。夕食が総菜でも、床の掃除が1日抜けても、家族が笑って過ごせていれば十分です。
夫への伝え方は、「状況+気持ち+お願い」の3点セットがおすすめです。
- 伝わりやすい例:「今週は仕事が詰まっていて、夕食まで手が回らないの。明日は総菜でもいいかな?洗い物だけお願いできると助かる」
- 避けたい例:「もう無理!なんで気づかないの!」(感情が先に出ると、相手は何を求められているのか分からなくなります)
場面としては、仕事が立て込んだ週の水曜日の夜です。帰宅後にぐったりしている日は、冷凍のおかずと炊いたごはん、インスタントのお味噌汁で「今日は手抜きデー」と決めてしまいます。夫には、「今日は簡単ごはんの日にするね」とひとこと先に伝えておくと、落胆されることもありません。
つまずきやすいのは、「手を抜いたあとに罪悪感を持ってしまう」ことです。「来週のゆとりがある日に、ちゃんと作ればいい」と、期限つきの手抜きと考えてみましょう。ずっと続けるわけではないと割り切れば、気持ちも軽くなります。
共働き家庭だからこそ、最新家電を積極的に活用しましょう
共働き家庭の「チームプレイ家事」を強力にサポートしてくれるのは、なんといっても便利な家電製品です。最新家電を使って、賢く、いらない家事の手間を省く工夫をしてみましょう。
特に「ドラム式洗濯乾燥機」は、洗濯物を干す・取り込む・たたむという工程を大幅にカットしてくれるため、共働き家庭の三種の神器の一つとされています。朝に洗濯物と洗剤を入れてセットしておけば、仕事から帰ってすぐに片付けができるので、待ち時間なく家事をこなすことができます。
また、勝手に充電して勝手に床掃除をしてくれる自動掃除機(ロボット掃除機)を使えば、毎日の掃除の場所も減らせますし、食器洗い乾燥機(食洗器)があれば、手洗いより水の使用量を抑えられる場合もあります。朝食の汚れ物も、帰宅した時にはキレイになっていて、すぐに食器棚にしまえるため、夫婦で取り合いになりがちな洗い物の負担を解消してくれます。
家電を選ぶときの考え方は、「家電を買う」ではなく、「どの家事を手放すか」から始めることです。たとえば、洗濯物をたたむのが負担ならドラム式、洗い物の取り合いが多いなら食洗器、掃除の時間が取れないならロボット掃除機、というように、夫婦で「いちばん手放したい家事」を話し合って決めます。
話し合いの声かけ例です。
- 伝わりやすい例:「私たちが一番しんどい家事って、洗い物と洗濯物をたたむことかな?どっちから家電に任せたい?」
- 避けたい例:「あの家電、買おうよ。便利らしいよ」(なぜ必要かが伝わらず、価格だけで反対されがちです)
場面としては、平日の夜、家事の合間に二人でスマホの家電サイトを見ながら、「どの家事にいちばん時間をとられているか」を話すところから始めます。実際に家事メモや分担表で見える化した結果を見ながら選ぶと、納得して選びやすくなります。
つまずきやすいのは、家電を買えば全部解決すると期待しすぎることです。ロボット掃除機は、床に物があると動きにくくなります。食洗器は、食器を入れる手間と収納の習慣が必要です。使いこなすための「ひと手間」も含めて、家族で役割分担を決めておくと、せっかくの家電が活きます。設置場所や、庫内に入れられる食器の量なども、購入前に確認しておくと安心です。
最新情報:今どきの共働き事情と、家事の「ホンネ」
ここで少し、いまの共働き家庭の様子を見てみましょう。「うちだけじゃないんだ」と思えるだけで、肩の力がちょっと抜けますよ。
令和8年版男女共同参画白書によると、令和7(2025)年時点で、雇用者の共働き世帯は1,254万世帯、専業主婦世帯(男性雇用者と無業の妻の世帯)は358万世帯でした。共働き世帯は、専業主婦世帯の3.5倍です。いまは「共働きがふつう」の時代になっています。
一方で、家事や育児の分担には、まだ差が残っています。総務省の令和3年社会生活基本調査では、6歳未満の子どもを持つ夫の家事関連時間は1日あたり1時間54分でした。5年前の調査(1時間23分)より31分増えていますが、夫婦の差は依然として残っています。
つまり、夫の家事時間は少しずつ増えていて、「分担を見直そう」という動きは確実に広がっています。ただし、まだ差があるからこそ、「うちの分担はおかしい」と感じるのは自然なことです。この数字は、ご自分を責めたり、夫を責めたりするためではなく、「二人で話し合うきっかけ」として使ってみてください。
では、ここから何を準備すればいいでしょうか。ポイントは3つです。
- 家事の量を「時間」で見える化して、二人で眺めてみる
- 月に1回、分担を見直す「家事ミーティング」の時間をつくる
- 「手放したい家事」を家電やサービスに任せる計画を立てる
たとえば、毎月第1日曜日の夜に15分だけ、「今月の家事ミーティング」を開きます。分担表を見ながら、「今月は忙しい週があるから、この家事は交代しよう」と調整するだけで、不満がたまりにくくなります。夫には「責める会じゃなくて、ラクになる作戦会議だよ」と先に伝えておくと、参加しやすくなります。
つまずきやすいのは、データを見せて「ほら、差があるでしょ」と夫に突きつけてしまうことです。数字は、あくまで一緒に考えるための材料です。「こういう調査があるんだって。うちはどうかな?」と、共有する形で話題にすると、会話がスムーズに進みます。
共働き家事分担、よくある疑問
Q. 家事の分担は、何対何がいちばんいいのですか?
決まった「正解」はありません。仕事の時間や、通勤の長さ、家事の得意・不得意は家庭によって違うので、きっちり半分ずつにこだわる必要はないでしょう。大切なのは、「どちらも納得できているか」です。月1回の見直しで、負担感のバランスを確認してみてください。
Q. 夫がやってくれても、やり方が雑で気になります。どうすればいいですか?
まずは「やってくれたこと」に感謝を伝えましょう。そのうえで、直してほしい点は、「次はこうしてもらえると嬉しい」と具体的に、夫の気分がいいときに伝えます。やり方の基準を、「ここまでできていれば合格」と二人で決めておくと、もやもやが減ります。
Q. 家電を買うなら、どれから導入するのがいいですか?
家庭によって違いますが、「いちばん手放したい家事」を基準に決めるのがおすすめです。洗濯物を干してたたむのが負担ならドラム式洗濯乾燥機、洗い物の取り合いが多いなら食洗器、掃除の時間が取れないならロボット掃除機が候補になります。設置スペースや使い方を確認してから選ぶと、導入後に困りにくいです。
Q. 子どもには、どんなお手伝いを頼めばいいですか?
最初は、使ったものを片づける、自分の食器をシンクに運ぶなど、「自分のことは自分で」を中心に始めましょう。年齢が上がったら、洗濯物をたたむ、ゴミをまとめるなど、少しずつ範囲を広げていくと続けやすくなります。できたときに、「助かったよ、ありがとう」と声をかけることが、いちばんの励みになります。
共働きの家事は、「完璧に分ける」ことより、「困ったときに補い合える」ことが何より大切です。感謝を言葉にして、見える化と仕組みづくりを少しずつ重ねていけば、家事は「どちらかの負担」から「二人のチームの仕事」に変わっていきます。できることから、今日の夜にひとつ試してみてください。




