子供にキラキラネームをつけてしまった親の気持ち…後悔の体験談と向き合い方
子供が生まれたとき、幸せいっぱいでつけた名前が、数年~十数年後に「キラキラネーム」と呼ばれ批判されると分かっていれば、大多数の親はきっと命名を踏みとどまったことでしょう。しかし、後悔先に立たずとはまさにこのこと。「数年前に生まれたばかりの我が子に、誰とも被らないオンリーワンの名前を!」という親の純粋な愛情や願いが、よもや子供自身を悩ませる要因になろうとは、当時は想像すらしていなかったのです。
数年前のキラキラネームブーム真っ只中において、周囲の雰囲気や産後特有の高揚感から、勢い余って読みにくい当て字の名前をつけてしまった親たちは現在、後悔してもしきれない複雑な感情を抱えています。しかし、名前は毎日呼ばれる大切なものだからこそ、過去を悔やむだけでなく「これからどう子供の心をサポートしていくか」が重要になります。
今回は、そんな親たちの名付けへの赤裸々な思いや後悔の体験談をご紹介するとともに、発達心理の観点から子供の自己肯定感を守る関わり方、日々の「読めないトラブル」をスマートに乗り切るアイデアについて、先輩ママの視点で徹底的に解説していきます。
Q子供にキラキラネームをつけてしまったときの気持ちは?
良かれと思って愛情を込めてつけた名前が、のちに「キラキラネーム」と呼ばれ揶揄される時代が来るだなんて、想像だにしなかった数年前。タイムマシンがあるなら、あの時の自分を全力で止めに行きたい…!と、「後悔先に立たず」を身をもって体感している親たちがここにいます。
名前というのは、子供が社会と繋がる最初の一歩であり、アイデンティティの核となるものです。子育ての現場では、名前の読み間違いが日常茶飯事になることで、親自身が周囲への申し訳なさからストレスを抱えてしまうケースが少なくありません。まずは、同じように悩み、後悔しながらも懸命に子供と向き合っている先輩ママたちのリアルな声を見ていきましょう。
なぜつけてしまったの?名付け当時の「マタニティハイ」と心理
そもそも、なぜ読みにくい名前や奇抜な当て字を選んでしまったのでしょうか。そこには、初めての出産に対するプレッシャーや、一時的な精神状態が大きく関わっています。
キラキラネームはこうして発生した
A仮面ライダーの名前です
子供にキラキラネームをつけてしまいました。男の子なのですが、仮面ライダーの名前です。主人が仮面ライダーが大好きで、はまってしまい半ば勢いで付けてしまったのです。もちろん、子供はスポーツもそこそこできるのですが、ずば抜けているわけではありません。
周りの子にもキラキラネームが多い地域なので、一人だけ恥ずかしいということはありませんが、やはり今になって定番の名前の方が学校でも入試でもいいような気がしています。幼稚園のお受験も受けが良くなかったのか不合格でした。名前のせいだけではありませんが、もっと、普通にしておいたら良かったと思っています。名前は一生ついて回るので、その時の衝動というよりも、おじいちゃんおばあちゃんにも相談したほうが良かったです。
衝動的な名付けの背景にある「家族の力関係」と反省
ゆうまさんのように、パパの強い希望や趣味に押し切られて名前が決まってしまうケースは意外と多いものです。出産直後のママは心身ともに疲れ切っており、「パパがそこまで言うなら…」と同意してしまいがちですが、冷静になった数年後に「やっぱり普通の名前にしておけばよかった」と後悔の念に駆られることになります。
先輩ママたちの間では、「名付けは夫婦だけの閉じた世界で決めず、一度第三者の客観的な意見を入れるべきだった」という後悔の声がよく聞かれます。おじいちゃんやおばあちゃんに相談することは、世代を越えて親しまれる読みやすい名前かどうかを確認する強力なフィルターになります。「パパが好きでつけてくれたんだよ」と子供にポジティブに伝える工夫をしながら、これからは家族全員で子供の成長を温かく見守る姿勢を大切にしていきたいですね。
A容姿とかけ離れました
あまりにも可愛い響きなので、子供にキラキラネームをつけてしまいました。しかしみなさん読めないので、もっと、普通のお名前が良かったと思っています。また、女の子なのですが、あまり容姿が良くないのです。かわいいのは名前だけです。名前を言うと、なんだか不思議そうな顔をみんなにされるのが辛いです。子供も、自分の名前が好きではないようです。
名前を付けた親的には、もっと、可愛らしく育つ予定だったのに、あまりにも普通で、どちらかというと不釣り合いな名前にがっかりしています。自分とそっくりな子供が生まれて当然なのに、なんとも偉大なる希望を抱いてしまったのかと、子供に詫びる気持ちでいっぱいです。いたって普通の子の方が、可愛いです。
親の理想と現実のギャップ!子供の個性をそのまま愛する
「お姫様のように可愛らしく育ってほしい」という願いを名前に込めたものの、成長するにつれて名前のハードルが高すぎると感じてしまう…。あらたさんの体験談には、親の理想と子供のありのままの姿とのギャップに対する葛藤が滲んでいます。しかし、育児の一般論をあえて裏返せば、「名前のイメージに縛られず、飾らないありのままの子供の姿こそが一番魅力的で可愛い」ということに気づけたのは、大きな成長の証でもあります。
発達の観点から見ると、親が「名前負けしている」と感じてしまうと、その無意識の空気は子供に伝わり、自己肯定感を下げる原因になりかねません。「どんな容姿でも、どんな性格でも、あなたは世界で一番大切な存在だよ」という無条件の愛情を日々の言葉で伝えていくことが、名前のコンプレックスを跳ね返す最強の盾になります。
Aやりなおせるなら・・・
いわゆるマタニティハイで、いわゆるキラキラネームを娘に付けてしまった私。当時は読みづらいけれど、華やかな名前に憧れて夫や家族の反対を押し切ってつけた名前だけど、その子も小学校に入って、小学校の名簿を見た時に、思ったよりもキラキラネームの子供が少ないことにびっくりでした。それに、小学校でも勉強がデキる子はやっぱりフツーの名前の子どもがおおい。キラキラしてなくても、感じのいい今時の名前をつけてあげることができたはずなのに。。。
キラキラネームでも大丈夫、なんてことを書いてあった当時の育児本はホント責任をとってもらいたい。今からでも娘のために改名ってしてあげられないのかなぁ。そんな感じで後悔でいっぱいです。ごめんね。
マタニティハイの魔法が解けたあとの深い自責の念
まなさんのように、妊娠・出産という人生のピークイベントの中で生じる「マタニティハイ」によって、周囲の反対を押し切ってしまうケースは後を絶ちません。当時は「誰よりも特別で華やかなものを!」という情熱に突き動かされていたものの、小学校というリアルな社会集団に入った途端、名簿の中で浮いている我が子の名前にハッと我に返るのです。
「当時の育児本に責任をとってもらいたい」という気持ちも痛いほどわかりますが、一番大切なのは「今、目の前にいる子供をどうサポートするか」です。「ごめんね」と心の中で謝り続けるよりも、「ママはこの名前を一生懸命考えたんだよ。でも、読みづらくて嫌な思いをさせていたら教えてね」と、子供の気持ちに寄り添う対話のドアを開いておくことが、親として次にとるべき大切なアクションです。
子供が成長して直面する「名前の壁」と親の後悔
子供が小さいうちは親の庇護下にありますが、保育園や小学校へと社会が広がるにつれ、子供自身が自分の名前に疑問を持ったり、恥ずかしいと感じたりする場面が増えてきます。
子供に名前を拒否される不安と後悔
A子供につけた名前を今頃反省
現在12歳になる娘に祈星(きらり)というキラキラネームを付けてしまった私。子供が幼い頃はキラキラ星みたいでカワイイ名前だね!と周囲からも好評でした。ところが子供が大きくなるにつれて事態は変わっていきました。こういった読みにくい当て字のような名前をキラキラネームと称するようになった頃にうちの娘は小学校に入学。する周囲から”祈星ちゃんってまさにキラキラネームそのものだね”と悪意はないのでしょうが、しきりに言われるようになっていきました。娘自身も自分の名前はキラキラネームというカテゴリーのもので恥ずかしいということをしきりに訴えるようになり、それまで自分のことを”祈星ちゃん”と呼んでいたのに、”きぃちゃん”と呼ぶように。
娘にオンリーワンの名前を付けたかった私の意図は娘には伝わらず、むしろ自分の名前がキラキラネームであることに反抗心を持つようになってしまいました。現在娘は思春期です。落ち着いたらいつか自分の名前に誇りを持ってくれることを願っている今日この頃です。
思春期のアイデンティティ揺らぎと「名前」の重み
きぃさんの娘さんのように、10歳前後から始まる思春期・反抗期は、自分を客観視できるようになる反面、周囲からの見られ方に極度に敏感になる時期です。発達心理の観点からも、この時期の子供は「自分とは何者か」というアイデンティティの確立に向けてもがき苦しみます。その際、最も象徴的な「名前」が目立ってしまうことは、子供にとって大きな葛藤の種になります。
娘さんが「きぃちゃん」と自らニックネームで呼ぶようになったのは、自分を守るための賢明な防衛策と言えます。この時期の親の望ましい対応は、無理に名前の素晴らしさを押し付けるのではなく、「嫌な思いをしているんだね」と共感を示すことです。「名前を否定されても、あなた自身の価値は絶対に揺るがない」という絶対的な安心感を、家庭という安全基地の中でたっぷりと注いであげてください。
A皆に親しまれる名前のほうが
子どもが生まれた当時は、流行りということもあり周りの子どもたちがキラキラネームでしたので、自分の子どもにも当て字のような名前をつけてしまいました。その時は、この子に一生ものの特別な名前をつけてあげたいという一心で考えたのですが、その後にキラキラネーム批判などもあり今では少し後悔しています。
小学校に上がると名前の由来を調べるなどの宿題が出て、子どもが由来を聞いてくるのですが、子どもが納得するような説明ができません。漢字自体は当て字なのですが、子どもが自ら字の意味を調べて名前の由来として発表してしまいました。子どもにとっては、歳をとってもそのままの名前で過ごしていくわけですから、もっと皆に親しまれる名前にしてあげれば良かったです。
小学校の宿題「名前の由来」をどう乗り切るか?
小学校の生活科や道徳の授業で必ずと言っていいほど出されるのが、「自分の名前の由来を親に聞いて発表する」という宿題です。はなのいさんのように、響きや当て字だけで決めてしまった親にとって、この宿題は試練の時となります。子供が自分で漢字の意味を調べて発表してしまったというエピソードは、子供の自立心の芽生えであると同時に、親としての準備不足を痛感させられる瞬間でもあります。
先輩ママたちの間では、「後付けでもいいから、その漢字にポジティブな意味を込めて物語を作ってあげる」という対応が推奨されています。「この字には『優しい』という意味も隠れているんだよ。あなたが周りに優しくできる子になるようにって祈っていたんだよ」と、子供がクラスの前で誇らしげに発表できるような「愛情の理由」を一つプレゼントしてあげましょう。
【年齢別】キラキラネームの子供が直面する壁と親のサポート
名前に関する悩みは、子供の成長段階によって変化していきます。ここでは、年齢別に起こりやすい「名前の壁」と、親としてどう対応すべきかの目安を解説します。
0歳〜2歳(乳幼児期):親の事務手続きでの苦労がメイン
この時期は子供自身が名前を認識していないため、苦労するのはもっぱら親です。役所での児童手当の手続きや、保育園の入園申し込み、図書館のカード作りなど、ありとあらゆる公的な受付で「えっと、これは何とお読みするのでしょうか?」と尋ねられます。何度も説明するうちに親の方が疲弊してしまいがちですが、「毎回聞かれるのがデフォルトだ」と割り切り、ふりがなを振ったメモをサッと出せるようにしておくと手続きがスムーズになります。
3歳〜6歳(幼児期・保育園/幼稚園):お友達からの「なんて読むの?」
文字に興味を持ち始める年中・年長さん頃になると、お友達同士でお手紙交換が始まります。ひらがなで書けば問題ありませんが、名札の漢字を見たお友達の保護者から「なんて読むの?」と聞かれる機会が増えます。この時期から、子供自身に「私の名前は〇〇って読むんだよ!」と元気よく自己紹介できる練習を一緒にしておくことが、子供の自信に繋がります。
小学生〜思春期:自己客観視と名前へのコンプレックス
前述の体験談にもあったように、小学校の中学年以降は「自分の名前が世間一般からどう見られているか」を客観視できるようになります。いじられたり、からかわれたりした時に、「ママが一生懸命考えてくれた名前だから大切なんだ!」と言い返せるだけの自己肯定感が育っているかが勝負の分かれ目になります。家庭内で日頃から「あなたのことが大好きだよ」と伝え続けることが、名前の壁を乗り越える最大のサポートになります。
日常生活での「読めない」トラブルと対処法
キラキラネームの最も現実的なデメリットは、「初見で絶対に読んでもらえない」という日々の小さなストレスの積み重ねです。
一度で読まれることのない名前に一抹の不安…
A事前に読み方を教えています!
9歳と2歳の子供がいるママです。下の子の名前がキラキラネームです。名前の読み方は上の子が考えました。感じが当て字なのでキラキラネームになってしまったのですが、本当は他の漢字を使いたかったのですが、名前の画数で運勢が良かったものを選んだので、結果キラキラネームになってしまいました。役所の手続きに行くと名前が読めないと言われ、毎回読み方を間違われたりする度に、他の漢字を使えば良かったと思ってしまいます。
しかしながら、最近では子供の名前を覚えてくれた人も多く、読み方を間違われたりすることも少なくなってきました。初めて子供の名前を聞く人に対しては、事前に読み方を説明することによって、読み間違えなどのトラブルも避けることができるようになりました。
先手必勝!「事前に読み方を伝える」というスマートな知恵
画数を重視した結果、意図せず読みにくい当て字になってしまったというみゆみさん。役所の窓口や習い事の受付などで毎回名前を間違えられるのは、親にとって地味にメンタルを削られる作業です。しかし、みゆみさんが編み出した「初対面の人には、先手で読み方を説明する」という方法は、まさに生活の知恵と言えます。
「この漢字で〇〇と読みます。少し珍しいですよね、よく間違えられるんです」と、親の方から明るく自己申告してしまうことで、相手に「読めなくて申し訳ない」という気まずさを与えずに済みます。親が堂々と明るく振る舞う姿を見せることで、子供自身も「自分の名前は恥ずかしいものではないんだ」と安心感を持って育つことができます。
A出産後ハイ…
初めての子供の出産前は舞い上がっていたと思います。というのも、出産を控えていろんな本を読んで頭でっかちになっていたと思います。子供にとって名前は一生もののプレゼント…その言葉がとっても頭に残り、妊娠後期は毎日こどもの名前を考える日々でした。わたしの両親にとっても夫の両親にとっても初孫だったのでたくさんの人の気持ちがあってそれもプレッシャーでした。どうにか良い名前をつけなくては!と。最初は名前の音の候補をいくつか出したのですがどれも友人にいたり、芸能界で有名な方だったりとイメージがついてしまっているものばかりでした。
なので、あだ名というか呼び名としてくーちゃん、というのがかわいい、ということになり「く」のつく名前で考え始めました。そこで思いついた名前がどうしても良い漢字がなく、当て字のようになってしまいました。そうこうしているうちに無事に出産し、出生届を出す段取りになって産後ハイで舞い上がっていたのだと思います。音は普通ですが字面は結構なキラキラネームになってしまいました。産後ハイ、恐ろしいです!でも現在子供は気に入ってくれています。
「あだ名先行」での名付けと、子供自身の納得感
初孫というプレッシャーと、「一生もののプレゼント」という言葉の重圧から、あだ名先行で当て字になってしまったぱおたんさん。響きは普通でも漢字が読めないパターンの典型例ですが、救いなのは「現在子供は気に入ってくれている」という点です。
実は、響きが愛らしく呼びやすい名前であれば、子供は周囲から「くーちゃん」と親しみを込めて呼ばれる機会が多くなり、自己肯定感が高まりやすいという発達心理的なメリットもあります。漢字の難しさは生活の工夫でカバーしつつ、愛称でたくさん呼んであげて、親子の絆を深めていくことが何よりの処方箋です。
A読み間違えられる時が多いのが後悔を感じます
私たちが子供に名前をつけた時にはまだキラキラネームという呼び方が定着する前でした。私は三国志や水滸伝など中国の歴史小説が大好きなので登場人物にちなんだ名前を付けました。漢字も難しいものでほとんど誰も読み方がわからない名前をつけました。
キラキラネームをつけたことに後悔を感じてしまう時は役所の窓口や習い事の受付などで読み方が間違えられる時です。キラキラネームをつけた親がよく感じることなのですが間違えられたり読めなかったりした時すごく申し訳ない気持ちになってしまいます。せめて子供が自分の名前を気に入ってくれていると良いのですが、全くそんなことはなく自分の名前をまだ漢字で書けないことをコンプレックスに感じているのがショックでした。
漢字が書けないコンプレックスへの寄り添い方
親の趣味や思い入れが強すぎて画数の多い難しい漢字を選んでしまった結果、子供自身が「自分の名前を書けない」というコンプレックスを抱いてしまうのは、親として非常にショックな出来事です。小学校低学年で、周りの子はスラスラと自分の名前を漢字で書いているのに、自分だけ画数が多すぎてバランスがとれない…というのは、子供にとって大きな挫折体験になり得ます。
こういう時は、「難しくて書けないよね」と子供の悔しい気持ちに寄り添うことが第一歩です。「大きくなったら絶対にカッコよく書けるようになるよ。今はひらがなで十分素敵だよ」と逃げ道を作ってあげましょう。週末に親子で一緒に大きな紙に筆で名前を書く遊びを取り入れるなど、「書けないコンプレックス」を「特別な漢字を持つ誇り」へ少しずつ変換していく関わりを意識してみてください。
A読み間違いは多いですね
子どもが生まれた時には、うれしくて、この子に世界で一番素敵な名前を付けてあげたいと思っていました。夫は、女の子らしいかわいい響きの名前を希望していました。私は、これからの世の中海外へ行っても、そのまま使えるような名前が良いと思っていました。ですから、ちょっと西洋風のかわいい響きの名前を付けることにしたのです。結果的には、漢字は当て字っぽくなってしまいました。
親としては、名前の響きも漢字も気に入っているのですが、今現在思うことは、漢字が当て字なので、読み方を良く間違えられてしまうということです。確かに、だれが読んでも間違いようのない名前というのは、便利ではあっただろうと思います。後悔しているとまでは言いませんが、漢字を使わないで、ひらがな表記のままの名前にしても良かったかなあとは少し思ったりもします。
「グローバルな活躍」を見据えた名付けと日本での現実
「将来海外でも通用する名前を」という願いは、現代の親御さんに非常に多い名付けの動機です。しかし、西洋風の響きに無理やり日本の漢字を当てはめた結果、日本国内での生活においては常に「読み間違い」のリスクと隣り合わせになってしまいます。ちかこさんの「ひらがな表記のままにしておけばよかった」という気づきは、これから名付けをするプレママたちにとって非常に有益なアドバイスです。
ただ、つけてしまった後で悔やむ必要はありません。読み間違えられた際には、「実は将来海外でも活躍できるように、この響きにしたんです。漢字はこういう字を書くんですよ」と、名前に込めたポジティブなストーリーを添えて笑顔で訂正するのが、周囲にも好印象を与えるスマートな対応です。
A当時はかわいいと気に入っていた名前だったのですが…
娘の名前を決める際、私の希望で当て字となりました。だから、他人はなかなか読めない名前です。最初はそれが何だか特別な感じがしてカッコ良いとさえ思っていました。ただ、それも本当に最初のうちだけでした。お店の順番待ちなどで名前を呼ばれる際も、違う読み方で呼ばれるので気付かないことも多々あります。電話などで名前を説明する時も、漢字の普通の読み方ではないので時間もかかってしまったりします。
親の私がこんなに苦労するのですから、きっと娘が大きくなった時に、恨まれるだろうと思っています。悪い名前ではないですし、響きと字画と字の感じで決めたのですが、今では後悔しかありません。娘が一生面倒な思いをするのかと思うと、申し訳ないです。
電話口や順番待ちでの「説明コスト」を減らす工夫
歩美さんのように、お店の順番待ちのリストや、電話での会員登録などで「どういう漢字を書きますか?」と聞かれた際の説明コストは、塵も積もれば山となる大きな負担です。「海という字に、月の右側を書いて…」と毎回説明するのは骨が折れますよね。
先輩ママが実践している解決策としては、「電話口や一時的な受付の際は、割り切って一番簡単な別の漢字で説明する」あるいは「ひらがな・カタカナで登録してしまう」という手抜きワザがあります。公的な書類でなければ、正確な当て字にこだわる必要はありません。「娘に恨まれるかも」と先回りして落ち込むのではなく、「こういう時はひらがなで書いちゃえばラクだよ!」と、子供に生活の知恵として教えてあげるくらいの明るさを持つことが大切です。
【シーン別】名前を読み間違えられた時のNG対応と望ましい対応
公共の場や学校などで子供の名前を読み間違えられた時、親がどう反応するかを子供はよく見ています。ここでは、子供の自己肯定感を守るための対応例を対比してご紹介します。
| NGな声かけ・対応例 | 望ましい声かけ・対応例 |
|---|---|
| 「ちがいます!〇〇です!」とムッとして不機嫌に訂正する | 「すみません、少し珍しい読み方で、〇〇と読むんです」と笑顔でさらりと訂正する |
| 間違えた相手に対して「やっぱり読めないですよね…」と卑下する | 「よく間違えられるんですよ〜!でも〇〇って呼んでくださいね」と明るく笑い飛ばす |
| 子供の前で「こんな難しい名前つけなきゃよかったね」と親がため息をつく | 「間違えられちゃったね。でもママはこの漢字が世界で一番かっこいいと思ってるよ」とフォローする |
| 子供が「自分の名前嫌だ!」と泣いた時に「せっかく考えたのに!」と怒る | 「嫌な気持ちになったんだね。毎回訂正するのは疲れちゃうよね」とまずは子供の気持ちに深く共感する |
| 親が毎回代わりに訂正してあげる | 小学生以上になったら、「『〇〇です』って自分で教えてあげようか」と自立を促す |
名前を間違えられた時、親が過剰に申し訳なさそうにしたり、逆に腹を立てたりすると、子供は「自分の名前は厄介なものなんだ」と認識してしまいます。親が「珍しい読み方だけど、素敵でしょ?」というスタンスを貫くことが、子供にとって最大の味方となります。
家族や夫婦間で起こる名付けのすれ違いと温度差
名付けの後悔をさらに複雑にするのが、夫婦間や祖父母との間にある「名前に対する温度差」です。
Aキラキラネームをつけた事に若干後悔しています。
私には6歳になる長男がいます。長男が産まれた時は、だんだんキラキラネームが増えてきていました。名前をつけるにあたっては特にキラキラネームでも気にしない私とキラキラネームを嫌う旦那で揉めました。結果的には私が押し切った形で今の名前をつける事になりました。
そして今、保育園やイベントに行くと、大体間違われています。すんなりと呼んで貰った事は未だに一回もない状況です。私も息子もその名前を気にいっていますしまだ特に大きな支障はありませんが、何かちょっと微妙な感じになってしまいます。もっとキラキラネームが流行すると思っていましたが、そんな感じでもないので、旦那の言う通りにしておけば良かったかなと思う事もあります。息子が大きくなったときに、名前の事で不利益になる事がなければいいなと心配しています。
反対を押し切った側の親が抱える「孤独な後悔」
くるみさんのように、パパが反対していたにも関わらずママが押し切ってキラキラネームをつけてしまった場合、「ほら見ろ、だから言ったじゃないか」と言われるのが怖くて、名前の苦労をパパに相談できず一人で抱え込んでしまうケースがよくあります。イベントや保育園で毎回訂正する労力をママ一人で引き受けていると、やがて「旦那の言う通りにしておけば…」という若干の後悔が膨らんでいきます。
家族視点から見ると、このような夫婦のすれ違いは子育ての他の場面にも悪影響を及ぼします。思い切ってパパに「毎回訂正するのが少し大変になってきちゃった。パパの言う通りだったね、ごめんね」と素直に弱音を吐露してみるのも一つの手です。パパも、ママが反省しているとわかれば「でも、〇〇って響きは可愛いし、俺も今は気に入ってるよ」とフォローしてくれるはずです。夫婦で協力して子供のサポート体制を再構築していきましょう。
Aキラキラネームで正しく読んでもらえない
私は、下の子にキラキラネームを付けました。旦那様が好きな一文字と私が好きな一文字を合わせてあて字ではなくきちんと読めるように付けたのですが、やはり名前自身があまりない名前なのできちんと正しく読んでもらえないのが現実でした。
旦那様も私も子供本人も気に入っているのでいいのですが、子供が大きくなって就職等の時にきちんと読んでもらえず確実に「こう読みます」と伝えなくちゃいけないのだろうなと思います。それが理由で自分の名前が嫌いにならないかと少し心配しています。でも子供達が大きくなった時にはキラキラネームでも周りがキラキラネームの人が多ければ、違和感もなくなるのかなと思ったりもしています。子供が自分の名前を好きでいてくれる事を願います。
夫婦と子供本人が気に入っているなら堂々と!
soraさんのご家庭のように、パパの好きな漢字とママの好きな漢字を組み合わせた結果、少し珍しい読み方になってしまったパターンは「名付けあるある」です。就職活動などの将来の心配は尽きませんが、一番重要な「夫婦と子供本人が名前を気に入っている」という絶対的な基盤があるのなら、周囲の目を過剰に気にする必要はありません。
「将来自分の名前が嫌いにならないか心配」と先回りして不安を抱くよりも、「パパとママの一番好きな字をプレゼントしたんだよ」という事実を、子供の心の根っこにしっかりと植え付けてあげてください。親からの確かな愛情を感じていれば、就職の面接で「珍しい名前ですね」と突っ込まれても、子供は「両親の思いが込められた、自慢の名前です!」と胸を張って答えられる大人に成長します。
Aキラキラネームの浸透力
長男にキラキラネームをつけてしまいました。音だけならごく普通の名前ですが、字面が・・・ちょっとキラキラしています。一文字で表せる名前なのにわざわざキラキラした字を当ててしまいました。と言うのも、ありがちですが、よくある苗字のためせめて下の名前は少し個性を出そうと思ったのが間違いでした。多分産後ハイもあったんだと思いますが、主人と辞書を見ながら挙げた名前に私も何も感じず・・・。
でも、呼ぶ分には何も支障もなくじじばば世代にも呼びやすいと言われますし、最近はたいてい一発で読んでもらえます。恐るべし、キラキラネームの浸透力。今は何にでも名前に仮名を振ってあるので逆に聞かれることもなくなりましたね。私は一文字にすれば良かったと未だに少し後悔していますが、本人は音も字も気に入っている様なので良かったのかなとも思います。ちなみに次男にはごく普通で誰も読み間違えない一文字の漢字にしました。
「よくある苗字だから名前で個性を」という落とし穴
「佐藤」や「鈴木」など、日本に多い苗字を持つご家庭によくあるのが、「せめて下の名前だけで個性を爆発させたい」という反動から、わざわざ複雑な漢字を当てはめてしまう現象です。おしんこさんのケースも、まさにこの心理と産後ハイが重なった結果でした。
しかし、おしんこさんが言うように「最近はたいてい一発で読んでもらえる」「何にでもふりがなが振ってある」というのも、現代のリアルな側面です。IT化が進み、役所のシステムや学校の名簿など、あらゆる場面で「ふりがな(カナ)ベース」での管理が徹底されるようになったため、ひと昔前ほど「漢字が読めなくて業務がストップする」といった深刻なトラブルは減りつつあります。親は少し後悔していても、本人が気に入っているのなら、それが何よりの正解です。
子供の名前・キラキラネームに関するよくある質問(FAQ)
子供の名前を改名することは法的に可能ですか?
家庭裁判所に「名の変更許可申立」を行い、正当な事由(いじめの原因になっている、社会生活上著しい支障をきたしている等)が認められれば、改名することは法的に可能です。15歳以上の子供であれば自分自身で申し立てができます。ただし、手続きには時間と労力がかかり、必ず認められるとは限らないため、まずは子供自身が本当に改名を強く望んでいるのか、心のケアを含めた十分な対話が必要です。
子供が自分の名前を恥ずかしがって泣く時、どう返事をすればいい?
まずは「恥ずかしい思いをさせてごめんね。辛かったね」と、子供の感情を100%受け止め、共感してあげてください。その上で、「ママとパパは、あなたが生まれてきてくれたのが嬉しくて、この名前に一生分の愛情を込めたんだよ」と、名付けた時の幸せなエピソードを丁寧に伝えます。名前を無理に好きにならせようとするのではなく、「あなた自身が大切だ」というメッセージを届けることが最優先です。
「キラキラネームをつける親は非常識だ」という世間の声が辛いです。
ネット上や一部のメディアでは批判的な声が目立ちますが、それに親自身が押しつぶされてしまっては本末転倒です。「非常識」というレッテルは顔の見えない他人の無責任な言葉であり、目の前の子供への愛情とは全く無関係です。「あの時はマタニティハイで少し暴走しちゃったね」と笑い飛ばせる強さを持ち、世間の声よりも「我が子が笑顔で毎日を過ごせているか」にフォーカスして生活を楽しんでください。
習い事などのゼッケンは、ひらがなで書いてもいいですか?
もちろん全く問題ありません!スイミングや体操教室など、先生がパッと見てすぐに名前を呼ぶ必要がある習い事では、むしろ「ひらがな」や「カタカナ」で大きく書くのが親切であり、子供自身も先生からすぐに名前を呼んでもらえて嬉しく感じます。公的な書類以外の日常の様々なシーンでは、柔軟にひらがな表記を活用して、親子のストレスを減らしていきましょう。
まとめ:愛情を込めてつけた名前。これからの親子の歩み方
名付けには、多かれ少なかれその時代の流行が色濃く反映されるものです。産後ハイ特有のテンションだけでなく、キラキラネームブームに乗っかった当時の名付け本や、インターネットの名前ランキングサイトなどの影響が全くなかったわけではありません。近年では、キラキラネームのデメリットが広く知れ渡り「子供の名付けは責任重大!」と考える人が増えたため、余計に「あの時もっと立ち止まっていれば…」と命名を後悔してしまう親の気持ちは痛いほどわかります。
しかし、親が我が子の幸せを願い、愛情をたっぷり込めてつけた名前を、他人が頭ごなしに批判できる権利などどこにもありません。子供が自分の名前を気に入るか、あるいは反発するかは、名前が普通であろうとキラキラしていようと、いつの時代にも普遍的に存在する成長の通過儀礼です。一昔前は「『〇〇子』なんて古臭くて嫌だ!」と泣いていた子供がたくさんいたことを考えれば、名前に対する価値観は常に揺れ動くものだと言えます。
過去に戻って名前をつけ直すことはできませんが、今から子供の自己肯定感を高め、名前の壁を一緒に乗り越えていく工夫はいくらでもできます。読み間違いトラブルは「先手必勝」でスマートに乗り切り、名前の由来を聞かれたら世界一愛に溢れた物語を語ってあげてください。親が堂々と笑顔でいることこそが、子供にとって一番の特効薬になります。後悔の念は一旦引き出しの奥にしまって、これからもお子さんとの毎日を明るく楽しく歩んでいきましょう。



