1歳以上の夜泣きは病気?幼児が夜中に泣く原因は親にあるかも!?
一般的に夜泣きは夜中の授乳がなくなる生後3ヶ月以降に始まりますが、中には赤ちゃんの頃には夜泣きがなかったのに、1歳を過ぎてから突然夜泣きが始まるということもあります。
そのため「そろそろ1歳になるから終わるかな?」と思っていたママだけでなく、「うちは夜泣きがなくて助かった」と思っていたママが、1歳以降の夜泣きに「大丈夫かしら?もしかして病気?」と不安を感じることも。
多くは心配のない夜泣きですが中には心配なケースもありますので、まずは4つの主な原因や対処法を知り、夜泣きの改善に努めましょう。
1歳以上の幼児が夜泣きする原因
大きくなってからの夜泣きには主に4つの原因が考えられ、基本的には発達の伴う一時的な症状ですが、中には親が原因で起こっているケースもありますので、思い当たる場合はご夫婦で気を付けて対処してあげましょう。
1脳の発達が未熟
1歳以上の子が夜泣きをするのは、脳の前頭葉という部分の発達が未熟なためであると考えられています。これは乳児の頃の夜泣きの原因と同じです。またまだ大人に比べて眠りが浅い時間が多いため、半分寝て半分起きている状態で夜泣きするのです。
2日中の興奮
月齢が高くなってくると活動範囲も広がります。そのため、その日にあった出来事によって、脳が興奮するようことも増えてきます。新しい体験を積むと脳は寝ている間に情報を整理するため、刺激が強すぎることが原因となって夜泣きすることもあります。
幼児には不適切な怖い経験をさせたり、パパやママが喜ぶからと激しく遊んで興奮させ過ぎたりすると、その刺激が夜泣きに繋がってしまうケースもありますので、思い当たる場合は注意しましょう。
3病気や体調不良
子どもの体調が悪い時にもグズグズと夜泣きをすることがあります。特に鼻水や発熱の症状があるときは、中耳炎や副鼻腔炎の可能性もありますので、病院の受診が必要です。また、腸重積などのお腹の病気のときも激しく泣きますので、日頃から便のチェックも大切です。
4睡眠障害
夜中に激しい恐怖を感じて泣き叫ぶ、夜驚症(やきょうしょう)という睡眠障害が隠されている場合もあります。この場合は恐怖に怯えているため、心拍数や呼吸が乱れ、大汗をかくこともあります。
夜驚症の場合は夜泣きと違い、深い眠りから突然目覚めるため、電気をつけたり大人が声をかけても泣き止みません。
1歳以上の夜泣きに効果的な5つの対処法
1歳を過ぎた幼児は基本的に生活リズムが整ってきているはずですが、たまに生活リズムの乱れた生活をすると夜泣きに繋がることがあります。
他にも親が対策することで夜泣きを改善できるケースが多いので、まずは夜驚症などを心配する前に、次のような対処法を実践してみましょう。
1生活の流れをつくろう
朝、日光をしっかり浴びると、夜には眠くなるように人間の体はできています。早起きすると夜早く眠くなり、早寝すると朝早く起きられます。早く寝かせるのが難しい場合でも、早く起こすことから始めましょう。
生活リズムをつけることは、いい眠りに入るためのきっかけとなります。興奮し過ぎや疲れ過ぎが夜泣きの原因になることもありますが、ほどよい疲れ、質のよい眠りが夜泣きを減らすことに繋がります。
天気がいい日は外に出て、公園へ行ったりお散歩したりと、体を動かして遊ばせるようにしましょう。天気が悪い日は、折り紙をしたり、絵を描いたり、指先を使った遊びをすると、脳が疲れていい刺激になります。
また、湯船に浸かって体があったまると、一日の疲れがとれます。入浴は夜7時までにすませるようにしましょう。温まった体が冷めるときに眠りに入りやすくなります。
2その子にピッタリの入眠儀式を見つけよう
入眠儀式と聞くと難しく感じるかもしれませんが、寝るための習慣のことです。毎日眠る前に繰り返して行うことで、「これが終わったら寝るんだな」とお子さんに分かるようになり、よい眠りに入ることができます。親子で楽しみながらできることが良いでしょう。部屋の電気を暗くして、ママもゆったりした気持ちで行ってください。
特に断乳したいお子さんは、授乳に替わる入眠儀式があると、うまく断乳できる場合があります。
「トレーニングパンツのテープやタオルのタグを、ペロペロ触っているうちに寝た」「ママの手の匂いを嗅ぐと寝る」など、その子によって入眠儀式は違っているようです。自分の子どもに適した入眠儀式が見つかると良いですね。
おすすめの入眠儀式
- お腹をぽんぽんする
- 絵本を5冊読む
- 歌をうたう、CDをかける
- 手をつなぐ
- 足裏マッサージをする
- お気に入りの入眠グッズを渡す
3断乳(卒乳時)する
夜に何度も夜泣きしておっぱいを欲しがる1歳過ぎのお子さんは、お腹がすいているのではなくて、口寂しくて泣いているだけの場合があります。離乳食が順調にすすんでいれば、夜間の母乳からの栄養は必要なくなるので、思い切って夜間断乳してみましょう。
それまで泣けばおっぱいがもらえていたのに、急に断乳するとお子さんは戸惑って、しばらくは夜泣きが続きます。授乳に替わる入眠儀式を見つけ、おっぱい以外に安心できる方法を身につけさせてあげましょう。
手を握ったり、お腹をぽんぽんしたり、ママが横になりながらできる簡単なことだと、ママも続けやすいのでおススメです。断乳してしばらくは夜泣きがひどくなるので、ママもお子さんもつらいですが、まずは3日を目標に、頑張ってみましょう。お子さんもだんだんおっぱいがなくても眠れるようになります。
4突然のひどい夜泣きは体のトラブル・環境の変化を疑って
1歳を過ぎて突然ひどい夜泣きが続くようになった場合は、環境の変化などからお子さんがストレスを感じている、あるいは風邪や病気でどこか痛いなどの原因が考えられますので、まずは注意深くお子さんを観察し、刺激を減らしましょう。それでも続く場合は、病院を受診するなどの適切な対処が必要です。
トイレトレーニングを始めた、保育所に通い始めた、新しい兄弟ができた(生まれた)など、新しい変化はありませんか?お子さんが新しい環境に慣れるまで様子を観察し、家では安心できるようにする、トイレトレーニングなどはしばらく延期する、などもひとつの方法です。
5パパにも助けてもらおう
夜泣きが続く毎日は、ママにとってとてもつらいものです。時々パパに交代してもらいましょう。パパが休みの日に、朝ゆっくり寝かせてもらうなど、ママ1人で抱え込まないことが大切です。子供はママのストレスや情緒不安定を感じ取り、夜泣きをすることもあります。
日中でも、悩みを相談できる人はいますか?夜泣きはいつか終わるものですが、つらい気持ちを誰かと共有できたら、少し気持ちが楽になるでしょう。つらい時期を乗り切るために、ママの心をリフレッシュさせる方法を見つけることがとても大切です。
ひどい夜泣きは病院へ
夜中に突然ひどく泣き、声をかけてもつらそうな場合は病気や障害の可能性がありますので、受診が必要です。
耳やお腹を気にして触る、痛がる様子がある、鼻水や発熱などの風邪症状がある場合は、中耳炎や腸重積などの乳幼児がかかりやすい病気で痛くて泣いている可能性があります。
夜に夢うつつで突然大きな声を出して泣き叫ぶ夜驚症などの障害も心配されますので、状態に応じて小児科医や自治体の健診などで相談してみましょう。夜泣きは月齢があがれば収まるものがほとんどですが、あまりにひどくて心配な場合は早めに専門医に相談すると良いでしょう。
夜泣きは成長の証
毎晩続く夜泣きに対応するのは、ママにとっても大変なことですよね。いつまで夜泣きが続くのか、ゴールが見えないことが一番つらいことでもあります。しかし、夜泣きは永遠に続くわけではありません。1ヶ月で終わる子もいれば、1年以上続く子もいます。終わりは必ず来るのです。
お子さんが無事に成長している証だと前向きに考えて、この時期を乗り切りましょう。お子さんやパパにとって何より大切なことは、ママが毎日笑顔でいられることです。周りの人の手を上手に借りて、ママが楽しく毎日を過ごせる方法を探してみましょう。