赤ちゃん・子供の夜泣きの原因・対策・時期・放置の影響
誰でも一度は経験する、赤ちゃんの夜泣き。長期的に続くと寝不足になりやすく、ママ・パパの心と体が疲れ切ってしまうことも…。
夜泣きについての知識がなければ、「いつまで続くんだろう」「うち子だけどうして…」などとネガティブな発想が浮かんでしまうかもしれませんが、少しでも夜泣きについて知ることができたら、「こうすれば夜泣きがマシになるかな」「あとちょっとの我慢かな」などと前向きに考えることができるでしょう。
正しい知識がなく、悩んだり、疲労を蓄積したりしているママが多いようです。夜泣きについて知ることで、きっと心と体が少し楽になるでしょう。
そもそも夜泣きとは?
お腹が空いているわけでもない、オムツが濡れているわけでもない…身体的な不快感などの理由がないにもかかわらず、夜中突然泣き出してしまうことを「夜泣き」と言います。赤ちゃんは泣くのが当たり前なので、「昼泣き」という言葉がないように、「夜泣き」という言葉もない国もあるそうです。
夜泣きの概念がない国は、「たまたま夜に泣いているだけ」と解釈しているようですが、日本のママもそのように大らかに構えることができれば、「夜泣きも特別なことじゃない」と気楽に考えられるのかもしれませんね。
夜泣きはどうして起こる?対処法は?
夜泣きの原因は明確になっていないのが実状です。そのため、確実に夜泣きをストップできる対処方法がありません。
しかし、夜泣きに関する研究は勧められていて、赤ちゃんの睡眠能力が発達途中であるため、浅い眠りのときに上手に寝られずに起きてしまい、泣き出してしまうといった説などがあります。
正しい夜泣きの原因が明確でないため、有効な対処法がわかりにくいのですが、月齢によって異なる睡眠の様子や脳の発達具合に合った対処を行うことが望ましいと言えるでしょう。
生後5ヶ月~6ヶ月頃の夜泣きの特徴と対策
脳の発達が著しい時期であり、いろいろなことに興味を持ち、刺激を受けているので、寝ている間も脳が活発に働いてしまうのです。夢うつつ状態で泣いているのが、この時期の夜泣きだと思われます。
対処法
この時期の対処法としては、赤ちゃんを一旦起こして目を覚ませて、抱っこしてあげることが良いでしょう。夢から目覚め、ママの抱っこに安心して、ふたたび眠りについてくれることと思います。
生後7ヶ月~9ヶ月頃の夜泣きの特徴と対策
パパやママと他人との区別ができるようになる頃なので、人見知りをする赤ちゃんもいる時期です。それに、ずりばいやハイハイで行動範囲も広くなり、日中にたくさん刺激を受けるため、脳が過敏になっているので、夢を見て興奮して、夜泣きしてしまうようです。
対処法
対処法としては、昼間に適度に身体を動かして、夜機嫌よく眠りに入るようにしてあげることです。そして、寝る前はテレビや明るすぎる照明で脳が興奮しないように気をつけ、まったりと過ごすことが大切です。
生後10ヶ月~1歳頃
行動範囲も広がり、いろいろな体験を積むようになると、寝ている間に脳がその新しい情報を整理しようとします。そのため、日中新しい体験によって刺激を受け過ぎると脳が興奮し、それが夜泣きとなって現れるようです。
対処法
対処法としては、昼間は元気に外で遊んで、ほどよく疲れさせ、熟睡できるような質の高い睡眠になるように心がけましょう。また、外で遊ぶことは生活リズムを整える上でも大切なことなので、「日中に刺激を与えたくないから」と家にひきこもらずに、どんどん遊ばせるようにしましょうね。
1歳~2歳以上
個人差もありますが、大抵の場合、夜泣きは1歳を過ぎると治まってきます。ですから、この時期になっても夜泣きがひどい場合や、この時期になって夜泣きが始まった場合は、精神的な要因が大きく関わっている可能性が高いのです。下の子が生まれたりママが仕事に復帰したりで、情緒不安定になっているのかもしれませんね。
対処法
眠りが浅いときに強く不安を感じて泣いていたり、昼間起こった嫌な出来事を思い出して泣いていたりするので、ママは、日中なるべくお子さんといっしょにいる時間を確保してスキンシップをとるように心がけましょう。お子さんの不安を取り除いてあげることが大切なのです。
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夜泣きはいつから始まる?いつまで続く?
夜泣きは、早い子だと生後3ヶ月頃から始まると言われています。そして、生後9ヶ月頃がピークで、1歳半頃までにだんだん治まっていくことが多いようです。しかし、まったく夜泣きしない子や、2歳になって初めて夜泣きする子など、個人差が大きいので、あくまで目安として考えることが大切です。
夜泣きをしない子の特徴
夜泣きしない子の特徴としては、一人っ子だったりベッドで一人寝派だったりミルク派だったり…「これ!」と断定できる特徴はないようです。
しかし、兄弟がいる子のママは、赤ちゃんが多少泣いていても熟睡できる大らかさを持っていたり、上の子を育てているので慣れていたりするため、夜泣きの負担をそれほど感じていない可能性もあるでしょう。
また、添い寝派のママは赤ちゃんのそばで寝ている分、一人寝派のママよりも夜泣きに神経質になりがちだったりするかもしれません。
つまり、ママの気の持ち様とも言えるかもしれません。ミルク派のママにしても、母乳派と違ってパパに任せることができるため、気持ちに余裕ができるでしょう。その余裕が赤ちゃんへの接し方にも表れ、夜泣き軽減に繋がっているのかもしれません。
夜泣きの有無と育て方の関係
あまりに赤ちゃんが夜泣きをしてしまうと、体力的にもまいってしまいますが、それ以上に、「私の育て方がいけないの?」と悩むママも多いと言います。しかし、多少の寝室環境や生活習慣が影響することはあっても、育て方との関係は明確にはなっていません。
ママが「どうして夜泣きするの?」と悩めば悩むほど、赤ちゃんにもそのイライラが伝わり悪循環になります。「育て方」というよりも、ママが大らかに夜泣きと向き合えることが大切でしょう。
夜泣きを放置することの影響
「子ども第一」に考える日本の育児と違い、フランスでは「親のための」育児をしています。赤ちゃんは「小さな大人」と考えられ、親子が必要以上に依存し合わない関係を築いているのです。そのため、フランスでは赤ちゃんが生まれたときからママとは別々の寝室。泣き声に気づかず、夜泣きを放置することもあるようです。
フランス式の考えでは、夜泣きを放置することは、我慢をさせることや睡眠サイクルを体得させることに繋がると考えられていますが、日本では、夜泣きを放置することは良くないというイメージが強いと言えます。
さまざまな考え方がありますが、放置ではなく上手にみまもり、ママの負担を軽減することも大切だという考え方もあるので、ママにとって負担にならないようにすることも必要でしょう。
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夜泣きと夜驚症の違い
夜泣きも夜驚症も、睡眠障害の一種であると考えられていますが、その違いは何なのでしょうか?夜驚症の特徴については、次のようなことが挙げられます。
- 入眠後、2時間以内に起こる。(深夜や早朝はほとんどない)
- 今まで夜泣きはなかったのに、2、3歳になってから起こるようになった。
- 深い眠りのときに起こるので、泣いていても目が覚めない。
- 汗をかき、呼吸や脈が荒くなる。
一番のポイントは、眠りが浅いときに起きるのが夜泣き、眠りが深く目覚めないのが夜驚症ということです。どちらも成長と共になくなることが多いので、あまり深く考えないことが大切です。
夜泣き対策におしゃぶりが良い?
夜泣き対策におしゃぶりを使うママも多いと思います。生後3ヶ月までの赤ちゃんの吸啜反射(口にしたものを何でも吸う本能)を利用した、赤ちゃんの不安解消アイテムがおしゃぶりであり、これを上手く使うと夜中泣いた後の寝かしつけが楽になります。(個人差があります)
ただ、おしゃぶりの使い方によっては、中耳炎になりやすい、長い期間利用すると乳歯の噛み合わせが悪くなるなどのデメリットもあり、夜泣きしたからといってすぐにおしゃぶりを与えることはおすすめできません。あまりおしゃぶりに頼り過ぎずに、どうしても泣き止まないときの必殺アイテムというくらいの感覚で使うのが良いと思います。
夜泣きに困ったら・・・パパは頼りになる?ならない?
赤ちゃんの夜泣きで睡眠不足の日々。何をしても泣き止まなくてイライラ・・・。そんなときに頼りになるのはパパ!…かといって夜泣きの対応をパパに任せてしまうと翌日の仕事にも差し支えるので遠慮してしまうママも多いでしょう。
他の家事を手伝ったり、上の子の面倒をみたりとパパにできることは他にもたくさんあります。パパの少しの手伝いでママの負担も減らせるので、夜泣きを乗り越えるためにパパの協力は不可欠なのです。
パパに気持ち良く手伝ってもらうための4つのコツ
では、パパに気持ち良く手伝ってもらうには、どのようなことを心がけると良いのでしょうか。
- おだてる
「パパって器用だね」「パパが抱っこすると嬉しそう」など、とにかくおだてましょう。自分のしたことでママや赤ちゃんが喜んでくれていると実感できると、すすんで手伝おうという気になるものです。逆に、「もっとちゃんとして!」とダメだしするのはNGです。
- 具体的に指示する
男性は基本的に、言わなければわかりませんし、言われなければ動きません。具体的にこと細かく指示を出すと、パパも何をすべきかがわかり、行動に移してくれますよ。メモに書いておいても良いですね。でも、終わった後にまた新たな指示を出すようなことが続くとやる気を損なってしまうので、お手伝いは一つに絞りましょう。
- 自由時間も与える
お手伝いの後は、「自由に過ごしていいよ」とご褒美的に自由時間を与えてあげましょう。そのときに労をねぎらう気持ちも伝えると良いですね。
- 育児の大変さを身をもって知ってもらう
手伝わないパパの多くは、育児を大変なことと思っていません。荒療治ですが、ママは体調の悪いふりをして、パパにすべて任せてしまいましょう。数時間でギブアップするパパもいるかもしれませんが、育児の大変さを身をもって知ることができ、次からは手伝ってくれるようになるかもしれません。