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ブーツの手入れ方法:素材別の簡単ケアと100均で揃う道具の選び方

ブーツの手入れ方法:素材別の簡単ケアと100均で揃う道具の選び方

お気に入りのブーツをきれいなまま長持ちさせたい方へ。毎日3分でできるデイリーケア、月に一度の本格ケアの手順、ブラシの使い分け、合皮の汚れ落とし、シーズンオフの保管方法を写真の流れに沿って解説します。今シーズンから真似できます。

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ブーツのお手入れ方法!ピカピカのまま長持ちさせるコツ

冬のファッションに欠かせないアイテムといえばブーツですね。防寒目的だけでなく、温かくて機能性にも優れているブーツですが、日頃からしっかりとお手入れをされていますか。つい毎日のように履き、特にケアをせずに次のシーズンまで下駄箱に保管してしまう方も多いのではないでしょうか。

ブーツは適切にケアすることで、より長く愛用できます。種類や素材が多いため、お手入れの方法に迷ってしまうかもしれませんが、実は意外と簡単にできるデイリーケアを取り入れるだけで、本格的なメンテナンスがずっと楽になります。

結論からお伝えすると、毎日必要なのは「ブラシで払う」ことだけです。クリームを使う本格的なお手入れは月に一度で十分ですし、道具も100均で揃うものから始められます。お気に入りのブーツをしっかりケアすれば、愛着も増し、素材特有の「味」も深まります。子どもの送り迎えで泥はねしてしまう日も、雨に降られた日も、この記事の手順どおりに動けば大丈夫です。そんなお手入れのコツをご紹介しますので、ぜひ試してみてください。

ブーツのお手入れ頻度はどのくらい?

ブーツを履いている女性

ブーツのお手入れは、履いた後に毎回行うのが理想です。とはいえ、毎日クリームで磨くのは大変ですので、毎日のケアはブラシで表面のホコリや汚れを落とす程度で問題ありません。気づいたときにこまめにケアをしていきましょう。

革靴の本格的なお手入れである、基本のお手入れ(クリーナーによる汚れ落とし、クリームによる栄養補給・保湿など)は、ブーツの使用頻度にもよりますが、2週間から1か月に一回を目安に行いましょう。少なくとも1か月に1回はブーツの状態を確認してあげるのがおすすめです。

なぜ毎日のブラッシングがそこまで大切なのかというと、革の表面についた砂やホコリが、そのままヤスリのような役割をしてしまうからです。歩くたびに細かい粒子が革をこすり、表面の艶を少しずつ削っていきます。さらに、砂ぼこりは革の油分を吸い取る性質があるため、放っておくほど革は乾いて硬くなり、履きジワの部分からひび割れが起きやすくなります。逆にいえば、帰宅後の30秒のブラッシングで、この二つのダメージをまとめて防げるということです。月に一度のクリームケアが「栄養補給」だとすれば、毎日のブラッシングは「土台を守る作業」にあたります。土台が守られていれば、月に一度のケアの効果もぐんと長持ちします。

タイミングやることかかる時間
履いた日の帰宅後ブラシでホコリを払う、キーパーを入れる1分ほど
雨や雪に降られた日水分を拭き取り、日陰で乾かす3分ほど
2週間から1か月に一度クリーナーで汚れ落とし、クリームで栄養補給15分ほど
シーズンの終わり基本のお手入れ、乾燥、立てて保管30分ほど

ブーツのお手入れセットは何を揃えればいい?

「お手入れをしよう」と思っても、道具が揃っていないと結局そのまま下駄箱行きになってしまいます。まずは最低限の道具を、玄関のすぐ手が届く場所にまとめておきましょう。専用のケースでなくても、かごや空き箱で十分です。道具が視界に入る場所にあることが、続けられるかどうかの分かれ道になります。

市販のお手入れセットは、ブラシ、クロス、クリーム、クリーナーが一式になっているものが多く、初めての方には便利です。ただし、いきなり全部を揃える必要はありません。まずはブラシと布の二つから始めて、必要になったときにクリーナーとクリームを足していく順番で十分間に合います。

道具役割優先度
馬毛ブラシ毎日のホコリ落とし最初に揃えたい
柔らかい布(クロス)拭き取り、クリームを塗る最初に揃えたい
防水スプレーおろす前と雨対策早めに揃えたい
レザークリーナー古い汚れとクリームを落とす月一ケアで必要
シュークリーム、保革クリーム油分と栄養の補給月一ケアで必要
ブーツキーパー、シューキーパー型崩れと湿気の対策ロングブーツは必須

100均で揃うものと、専門店で選びたいもの

お手入れ道具は、100円ショップでもかなりの種類が手に入ります。消耗品や補助的な道具は100均で十分です。具体的には、クリームを塗るための布、ホコリを払う靴用ブラシ、細かい部分を磨く小さめのブラシ、乾燥剤、シューズ用の消臭スプレー、収納用の不織布カバーなどが挙げられます。ブーツキーパーの代わりになる筒状のグッズや、丸めて詰められる新聞紙の代用品も見つかります。

一方で、革に直接長く残るものは、靴売り場や専門店で選ぶと失敗が少なくなります。クリームやクリーナーは革との相性があり、色つきのクリームは色味の合わせ方も大切です。また、毎日使う馬毛ブラシは、毛の密度と長さで使い心地が大きく変わります。最初の一本だけ良いものを買い、あとは100均で補う。この組み合わせがいちばん現実的です。

初めて売り場に立つと、似たような缶や瓶が並んでいて迷ってしまいますよね。そんなときは、店員さんに「スムースレザーのロングブーツで、月に一度手入れをしたい」と素材と頻度を伝えると、話が早く進みます。素材がわからない場合は、購入時のタグや箱を確認するか、ブーツそのものを持って行くのもひとつの方法です。

ブラシの種類と使い分け

ブーツのお手入れで、いちばん出番が多い道具がブラシです。ところが「ブラシならどれでも同じ」と思って一本で済ませてしまうと、汚れが落ちなかったり、逆に革を傷めてしまったりします。ブラシは毛の素材によって役割がはっきり分かれていますので、目的に合わせて使い分けましょう。

ブラシの種類向いている場面使い方のポイント
馬毛ブラシ毎日のホコリ落とし、スムースレザー全般毛が柔らかいので全体をさっと払う
豚毛ブラシクリームを塗った後の仕上げ磨きやや硬めでクリームを馴染ませる
ペネトレイトブラシクリームを塗り込む色ごとに分けて使うと色移りを防げる
起毛素材用のブラシスエード、ヌバック、ムートン毛並みを起こすように一方向に動かす
使い古した歯ブラシコバ、縫い目、金具まわり細かい溝の砂をかき出す

ブラシは使うほど汚れが溜まっていきます。毛先にホコリが絡まってきたら、指で毛をほぐしてゴミを取り除いておきましょう。ブラシ自体が汚れていると、せっかく磨いても汚れを塗り広げることになってしまいます。また、クリーム用のブラシは、色の違うクリームに使い回さないほうが無難です。黒いクリームを塗ったブラシで茶色のブーツを磨くと、色がくすんで見えることがあります。

ブーツを長持ちさせるコツ

お気に入りのブーツはできるだけ長持ちさせたいものです。デザインが気に入っているものや、奮発して購入したものは特に丁寧に扱いたいですよね。間違ったお手入れ方法は、かえってブーツを傷めてしまうことがあります。長持ちさせるための大切なコツを二つご紹介します。

新品のときからお手入れを始める

新品のブーツ

素敵なブーツを購入したら、すぐに履いて出かけたくなるでしょう。しかし、ブーツを長持ちさせるためには、履き始める前にひと手間加えることをおすすめします。革はとてもデリケートな素材です。ホコリやゴミ、突然の雨などから大切なブーツを守るためにも、新品のうちから保護するためのお手入れを開始しましょう。

新品のときのケアがなぜ効くのかというと、まだ革の表面に汚れが入り込んでいないからです。一度シミや汚れが繊維の奥まで入ってしまうと、あとからどれだけクリーナーで拭いても完全には戻りません。まっさらな状態で膜を作っておけば、汚れは表面にとどまり、ブラシや布で払うだけで落とせるようになります。

ブーツをおろす前に防水スプレーをかける
ブーツに防水スプレーをかけている

具体的には、新品のブーツに防水スプレーをかけます。防水スプレーは、革や布といった靴の素材を水分から守るだけでなく、汚れの付着もある程度防ぐ効果が期待できます。靴の素材に合ったスプレーを選び、記載されている使用方法(噴射距離や乾燥時間)を守って使用しましょう。一般的に、ロングブーツの場合は全体にムラなく吹きかけ、乾燥させます。

スプレーは、ベランダや玄関の外など風通しのよい屋外で行うのが基本です。室内で使うと、細かいミストが床に降りて滑りやすくなったり、家具についてしまったりします。小さなお子さんがいるご家庭では、子どもが寝た後や、外遊びに出ている時間帯に済ませてしまうと安心です。缶を持つ手は20センチから30センチほど離し、一か所に集中させず、シャッと通り過ぎるように動かすとムラになりません。

防水スプレーが浸透し完全に乾いた後は、柔らかい布で軽く拭き取っておきましょう。これだけでホコリやゴミを防ぐことができ、急な雨でも後のケアがずっと楽になります。効果は永久には続かず、履く頻度にもよりますが、数回履いたら掛け直すくらいのペースが目安です。天気予報で雨マークを見つけたら、前の晩に掛けておくと安心して出かけられます。

ブーツキーパーで直立させておく

ロングブーツの場合は、ブーツキーパーを使ってシャフト(筒の部分)を直立させておきましょう。きれいなラインを維持できるだけでなく、筒の中にたまる湿気対策にもなりますので、新品の状態からケアすることが大切です。また、ショートブーツも、型崩れや革が傷む原因になりますので、シューキーパーなどを使い、立てた状態で保管しましょう。

ブーツキーパーが手元にない場合は、丸めた新聞紙やラップの芯、ペットボトルなどでも代用できます。大切なのは「筒が折れたまま長時間放置しない」ことです。一度深い折りジワがついてしまうと、そこだけ革が薄くなり、履くたびに同じ場所が曲がってひび割れの起点になってしまいます。

毎日続けて履かない

お気に入りのブーツは、毎日履きたくなりますよね。しかし、革靴は基本的に一日履いたら、最低でも一日以上は休ませましょう。一日履くと汗などで湿気がたまり、革にダメージを受けてしまいます。靴を休ませて湿気を乾燥させることで、型崩れを防ぎ、革の状態を回復させることができます。長く履くためにも、ローテーションを組んで革が復活する時間を作ってあげましょう。

とはいえ、冬に履けるブーツが一足しかないというご家庭も多いはずです。その場合は、無理に買い足さなくても、帰宅後すぐに脱いで風を通すだけでかなり違います。玄関のたたきに置きっぱなしにせず、筒の口を広げて壁に立てかけ、扇風機やサーキュレーターの風を10分ほど当てるだけでも湿気の抜け方が変わります。翌朝までに乾ききらないときは、その日はスニーカーにして一日休ませる。この切り替えができると、ブーツの寿命はぐっと延びます。

履いた後のブーツのお手入れ方法

ブーツのお手入れ道具

ブーツを履いた後のお手入れは面倒に感じるかもしれませんが、コツをつかめば毎日のケアは意外と簡単です。しかも、ほんのひと手間でブーツの寿命がぐんと長くなります。大切にお手入れしているブーツには愛着がわき、デイリーケアも続けられるでしょう。基本的なブーツのケアの方法をご紹介します。

ブラシで全体の汚れを取る

ブラシでブーツの汚れを落とす

一日履いたブーツには、砂やホコリ、泥などさまざまな汚れが付着しています。まずは、しっかりと一日の汚れをブラシで落としましょう。ここで汚れが残っていると、後の工程で革に傷をつける原因になりますので、丁寧に行ってください。

スムースレザー(一般的なツルツルした革)のブーツには、天然毛で柔らかい馬毛のブラシがおすすめです。スエードやヌバックなどの起毛素材には、専用のブラシ(真鍮やナイロンの混合ブラシなど)がありますので、素材に合わせたものを選びましょう。また、靴底や側面の細かい汚れを落とすには、使い古した歯ブラシを使うのも効果的です。

ブラッシングは、上から下へ、そして最後にソールとの境目(コバ)を丁寧に、という順番が基本です。特に見落としやすいのが、履き口の内側とファスナー部分。ここには汗と繊維くずが溜まりやすく、放っておくと次第に黒ずんできます。歯ブラシでファスナーの溝をなぞるだけで、金具の動きもスムーズなまま保てます。

靴紐をはずす(レースアップブーツの場合)

クリームなどを塗る際に、靴紐が邪魔になりますので、外してからお手入れを始めましょう。面倒に感じるかもしれませんが、靴紐に隠れた部分がしっかりお手入れできていないと、そこから革が傷んでしまう場合があります。ひと手間惜しまずに全体をケアしましょう。

ここでつまずきやすいのが、外した紐を元どおりに通せなくなることです。外す前にスマートフォンで一枚写真を撮っておくと、迷わず戻せます。紐そのものも、ぬるま湯に中性洗剤を溶かして軽く押し洗いし、日陰で干すと見違えるほど白さが戻ります。紐を洗っている間にブーツ本体を磨けば、乾く頃には全部の作業が終わっている計算です。

クリーナーで古い汚れやクリームを落とす(月1回など)

定期的なお手入れでは、レザークリーナーを使って、革の表面の汚れや古いクリームを拭き取ります。クリーナーは直接靴に塗らず、必ず、柔らかい布に少量取ってから、優しく拭きあげていきましょう。縫い合わせの部分なども忘れずにお手入れしてください。

クリーナーを使うときは、いきなり全体に広げず、かかとの内側など目立たない場所で試すのが鉄則です。革の種類によっては色が布に移ることがあり、その場合は力を入れずに軽く撫でる程度にとどめます。布は人差し指と中指に巻きつけて使うと、力加減がコントロールしやすくなります。ゴシゴシこすりたくなりますが、汚れは「浮かせて拭き取る」もの。ひと拭きごとに布のきれいな面に替えていくほうが、結果的にきれいに落ちます。

シュークリームで栄養を補給する

クリームでブーツのつやを出す

汚れを拭き取った後は、シュークリーム保革クリームで革に油分と栄養をプラスしていきます。この時も、少量ずつ柔らかい布(または専用ブラシ)にクリームをとってから全体的に薄くムラなくのばしていきます。塗りすぎてしまうと、ベタつきの原因になったり、ホコリが付着しやすくなったり、カビの原因になったりしますので注意しましょう。

量の目安は、片足で米粒二つ分ほど。「少なすぎるのでは」と感じるくらいでちょうどよく、足りなければ後から足せます。塗り終えたら5分ほど置いてクリームを馴染ませ、豚毛ブラシで全体を軽く磨き、最後に乾いた布で乾拭きすると艶が出ます。この「置いてから磨く」ひと呼吸を入れるかどうかで、仕上がりの印象がかなり変わります。

また、シュークリームを塗る用のブラシ(ペネトレイトブラシなど)もあります。布よりも油分を浸透させやすいだけでなく、細かい部分までクリームを塗れるのでおすすめです。

消臭スプレーをかける

ブーツの内側には、靴用の消臭スプレーをかけましょう。ブーツはどうしても湿気を帯びやすく、匂いも気になります。愛着をもって履き続けるためにも、消臭スプレーでしっかりエチケットしておきましょう。

スプレーをかけるタイミングは、脱いだ直後ではなく、少し乾かしてからがおすすめです。湿ったままスプレーをすると水分が増えて乾きが遅くなってしまいます。玄関に置いておき、「脱ぐ、風を通す、寝る前にひと吹き」という流れを習慣にしてしまうと、忘れずに続けられます。

ブーツキーパーで形を整える

ブーツキーパーが入ってるブーツ

せっかくお手入れしたのに、そのまま収納したり、横向きに寝かせたりすると、型崩れしたり革を傷めたりしてしまいます。お手入れした後は、ブーツキーパーやシューキーパーでしっかり形を整えてから保管しましょう。キーパーがない場合は、新聞紙を丸めて詰めておくのも、形を整えつつ湿気を吸い取るのでおすすめです。

新聞紙を使う場合は、履いた直後の湿気を吸わせる用と、保管用を分けて考えます。帰宅後に詰めた新聞紙は湿気を吸っていますので、翌日には取り替えましょう。詰めたまま何日も放置すると、インクが移ったり、湿気がこもったりすることがあります。

革ブーツのクリームはどう選ぶ?

売り場に並ぶクリームは種類が多く、どれを選べばよいのか迷ってしまいますよね。名前は違っても、役割は大きく分けて「汚れを落とすもの」「潤いを与えるもの」「艶を出すもの」の三つです。ご自身のブーツの状態と、目指したい仕上がりから逆算して選ぶと迷いません。

種類特徴こんなときに
乳化性クリーム水分と油分をバランスよく補う迷ったらこれ。月一の基本ケアに
デリケートクリーム水分が中心でごく薄い仕上がり色の薄い革や繊細な革に
油性クリーム、ワックス油分が多く艶と保護膜が出るつま先をしっかり光らせたいとき
オイル系の保革剤油分をたっぷり入れる厚手のワークブーツや乾いた革に
色つきクリーム擦れて色が抜けた部分を補うかかとやつま先の色落ちに

色つきのクリームを選ぶときは、ブーツより少し薄い色を選ぶのがコツです。濃い色を入れると後戻りできませんが、薄い色なら重ねて調整できます。色に自信がないときは、無色のクリームを選べば失敗がありません。

また、厚手のオイルを含んだ革を使ったワークブーツは、一般的な薄手の革とはケアの考え方が少し違います。もともと油分をたっぷり含ませて作られているため、乾いてきたと感じたらオイル系の保革剤を薄く入れ、ブラシで馴染ませます。ただし、オイルを入れすぎると革が柔らかくなりすぎて型崩れしやすくなりますので、年に数回、履きジワの部分を中心に、というくらいの控えめなペースが向いています。購入時に付属していた説明書きがあれば、まずはそれに従ってください。

忙しい日でも続く簡単ケアの3分ルーティン

「手順はわかったけれど、そんな時間はない」というのが正直なところではないでしょうか。夕方に帰宅して、荷物を置いて、夕飯の支度をして、子どもをお風呂に入れて。ブーツの前にしゃがみ込む余裕なんてない日のほうが多いはずです。そこで、時間のない日でも回せる最短ルートを決めておきましょう。

やることは三つだけです。脱いだらブラシでひと払い、筒にキーパーを入れる、風の通る場所に置く。慣れれば1分もかかりません。この三つさえ守れば、月に一度のクリームケアを少しくらいさぼっても、ブーツはそう簡単に傷みません。

続けるための工夫としては、ブラシを下駄箱の中ではなく、玄関のドアノブの近くやシューズラックの上など「目に入る場所」に出しておくことです。しまい込んだ瞬間に、お手入れは習慣から外れてしまいます。かごにブラシと布とスプレーだけを入れて、玄関の隅に置いておく。それだけで実行率が変わります。

お子さんがいるご家庭なら、ブラッシングを一緒にやってしまうのもおすすめです。「ママのブーツ、シャッシャッてしてくれる人ー」と声をかけると、意外と喜んで引き受けてくれます。自分の長靴やスニーカーも並べて、「ぜんぶピカピカにしよう」と誘えば、ものを大切にする感覚が自然と身についていきます。うまくできなくても構いません。革を傷つけにくい馬毛ブラシを渡し、力の加減だけ「なでるみたいにね」と伝えておけば十分です。

雨に濡れた後のお手入れ

雨の日に傘をさしてる女性

ブーツにとって水分は天敵です。雨に濡れたまま放置すると、革を傷めてしまうだけでなく、シミやカビ、匂いの原因にもなってしまいます。雨に濡れた後は、まず乾いた柔らかい布で表面の水分をしっかりと拭き取り、風通しのよい日陰で乾かしましょう

ここで絶対に避けたいのが、ドライヤーの熱風やストーブの前での急速乾燥です。革は急激に乾かすと縮んで硬くなり、そのまま元に戻らなくなります。早く乾かしたい気持ちはわかりますが、扇風機の風を当てる、中に新聞紙を詰めてこまめに替える、という方法で時間をかけて乾かしてください。丸一日は見ておきましょう。

水が蒸発する際に、革に含まれている油分や栄養分も一緒に抜けてしまいます。完全に乾いた後は、通常の基本のお手入れ(クリーナー、クリームによるケア)を改めて丁寧に行い、失われた栄養分を補給してあげましょう。

雨ジミが輪のように残ってしまったときは、部分的に拭くとかえって境目が目立ちます。固く絞った布で全体をまんべんなく湿らせ、そのまま日陰でゆっくり乾かすと、境目がぼやけて目立たなくなることがあります。それでも気になる場合は、無理に自己流で対処せず、靴の専門店に相談したほうが安全です。

スエードブーツのお手入れ方法

スエードやヌバックといった起毛素材は、「水に弱くて手入れが難しい」と敬遠されがちですが、実はクリームを塗る工程がない分、手順そのものはシンプルです。ブラシで毛並みを整えることが、ケアのほとんどだと考えて構いません。

手順は、まず乾いた状態で専用ブラシをかけ、毛の間に入り込んだホコリをかき出します。このとき、あちこちに動かすのではなく、毛が寝ている向きと逆方向に、一定のリズムで動かすのがポイントです。次に、全体を同じ方向にとかして毛並みを揃えます。仕上げに起毛素材用の防水スプレーを吹きかけ、完全に乾いてからもう一度軽くブラッシングすれば完成です。

部分的な黒ずみやテカリには、スエード用の消しゴムタイプのクリーナーが便利です。汚れた部分を軽くこすり、出た消しかすをブラシで払い落とします。強くこすると毛が寝てしまうので、力は最小限に。かかとや履き口など、こすれてテカりやすい場所を重点的にケアすると、全体の印象がよみがえります。

やりがちなこと起きること代わりにすること
水拭きするシミや毛のごわつき乾いた状態でブラッシング
革用クリームを塗る毛が寝てテカる起毛素材用のミストを使う
強くこする毛が抜けて色がまだらに軽い力で回数を分ける
濡れたまま放置する硬くなって風合いが変わるすぐ拭いて日陰で乾かす

カビが生えてしまったら

大切に履いていたのにカビが生えてしまったらとてもショックですよね。カビを見つけたら、まずは屋外で乾いたタオルかブラシでカビを優しく払い落とします。室内で作業すると細かい粉が部屋に広がってしまいますので、必ずベランダや庭など外に持ち出してから行いましょう。

払い落とすだけでは落ちないカビや、再発防止のためには、靴用のカビ取りクリーナーを浸み込ませた布で拭き上げていきます。カビが生えた部分だけでなく、全体的に行うとよいでしょう。その後、風通しの良い日陰でよく乾燥させ、最後にクリームで栄養補給をしておきましょう。

ここで見落としがちなのが、カビが出たブーツを戻す「下駄箱そのもの」の掃除です。中身をいったん全部出し、乾いた布で棚板を拭き、扉を開けたまま半日ほど風を通しましょう。原因になった湿気を残したままブーツを戻すと、また同じことが繰り返されます。以降は、収納する前に必ず数日乾かす、乾燥剤を入れる、という二点を徹底してください。

ムートンブーツのお手入れはどうする?

ムートンブーツ

ムートンブーツなどの起毛素材のお手入れには注意が必要です。まずは、スエード・ムートン専用のブラシ(ナイロンや真鍮の混合ブラシなど)で、毛並みを起こすようにして全体の汚れを丁寧に落とします。その際、強くこすりすぎると革や毛がすり減ってしまうので気を付けましょう。

次に、スエード専用のミスト栄養剤や防水スプレーを全体的に吹きかけていきます。乾いた後は、もう一度ブラシをかけて毛並みを整えましょう。汚れがひどい場合や、シミができた場合、または高価なムートンブーツの場合は、無理せず靴の専門店へ相談するのがおすすめです。

ムートンブーツで特に傷みやすいのが、内側のボア部分です。素足やごく薄い靴下で履くと汗が直接ボアに染み込み、毛がぺたんと寝てへたってしまいます。厚手の靴下を合わせる、または中敷きを一枚入れておくだけで、内側の状態は驚くほど長持ちします。履いた日は必ず口を大きく開けて風を通し、中まで乾かしてから収納しましょう。

合皮ブーツの汚れ落としはもっと簡単

お手頃な価格で手に入る合皮のブーツは、実はお手入れがいちばん簡単です。本革のように油分を補う必要がなく、基本は水拭きだけで済みます。子どもの送り迎えや公園で泥はねしやすいママにとっては、気兼ねなく履ける心強い一足ですよね。

手順としては、まず乾いた布やブラシでホコリを払い、その後、水で濡らして固く絞った柔らかい布で全体を優しく拭きます。汚れが気になる部分は、こするのではなく、とんとんと軽く叩くようにすると素材を傷めません。それでも落ちない場合は、薄めた中性洗剤を含ませて固く絞った布で叩き、その後、水拭きで洗剤分をしっかり取り除きます。最後は乾いた布で水気を拭き、風通しのよい日陰で乾かしましょう。

合皮で気をつけたいのは、強い薬剤や高温です。アルコールを含んだシートで拭くと、表面が白っぽくカサついた状態になることがあります。また、直射日光やドライヤーで急に乾かすと、表面がひび割れる原因になります。加えて、合皮は時間の経過とともに表面の層が少しずつ劣化していく素材ですので、湿気の多い場所に長期間しまい込むのは避け、風通しのよい場所で保管してください。汚れが付く前に保護スプレーをかけておくと、その後の拭き取りがぐっと楽になります。

ブーツを長い間収納するときの注意点

ワンシーズン履いたブーツも夏の間は出番がなくなります。次の年にカビが生えていたり、型崩れしていたりといった後悔をしないためにも、長期間収納する際は、入念なお手入れと適切な保管方法が必要です。ここでは、ブーツを長い間収納する時の注意点をご紹介します。

しっかり乾燥させる

繰り返しになりますが、ブーツは湿気がたまりやすい靴であり、革にとって湿気はカビや劣化の大きな原因になります。保管する前に、風通しの良い日陰で数日間、しっかりと乾燥させるようにしましょう。

しまう作業は、天気のよい乾いた日を選ぶのがコツです。雨の日や梅雨どきにしまうと、湿った空気ごと箱に閉じ込めることになってしまいます。「よく晴れた日に、最後の仕上げをしてしまう」と決めておくと、失敗がありません。

乾燥剤を入れておく

備長炭

ブーツの内側や靴箱の中に、市販の靴用乾燥剤や除湿剤を入れておくようにしましょう。湿気を取り除くことは、カビの発生を防ぐために非常に重要です。乾燥剤が直接ブーツの革に触れないように、不織布や靴下などに入れて使うとより安心です。

乾燥剤は入れっぱなしにせず、シーズンの途中で一度交換しましょう。梅雨明けの頃にひとつ、秋口にもうひとつ、というタイミングで見直すと、いちばん湿気の多い時期を乗り切れます。カレンダーやスマートフォンにメモしておくと忘れません。

立てた状態で保管する

ブーツは必ずブーツキーパーを使い、形を整えた状態で、立てて保管しましょう。ロングブーツは立てた状態だと下駄箱にしまいにくいかもしれませんが、横向きに入れたり折りたたんだりすると、型崩れや革を傷めることになりかねません。必ず立てた状態で保管してください。

下駄箱に高さが足りないときは、クローゼットの下段や、押し入れの手前側を定位置にする方法もあります。100均で手に入るファイルボックスを縦に並べ、そこに一足ずつ立てて収める形にすると、倒れずに省スペースで収まります。

風通しのいいところに保管する

ブーツに湿気は大敵ですので、保管場所の風通しはカビ対策においてかなり重要なポイントになってきます。下駄箱の風通しが悪く湿気がたまりやすい場合は、定期的に扉を開けて換気したり、ブーツを箱から出して部屋で保管(インテリアとして飾るなど)したりするのも一つの方法です。

密閉できるビニール袋に入れて保管するのは避けましょう。ホコリは防げますが、内部に湿気がこもって逆効果になります。ホコリが気になる場合は、通気性のある不織布のカバーを使うのがおすすめです。

ブーツのお手入れでよくある質問

お手入れの道具はすべて100均で揃えても大丈夫ですか

ブラシや布、乾燥剤、収納カバーなどは100均のもので十分に役目を果たします。ただし、革に長く残るクリームやクリーナーだけは、素材との相性があるため靴売り場や専門店で選ぶことをおすすめします。まずは100均で道具を揃えて習慣をつくり、必要になったらクリームだけ買い足す、という順番が現実的です。

ブーツの素材がわからないときはどうすればいいですか

購入時のタグや箱の表示を確認してみてください。表示がない場合は、表面がツルツルしていればスムースレザーか合皮、起毛していればスエードやヌバック、内側までふわふわしていればムートンと見分けられます。判断がつかないときは、水拭きやクリームを使う前に、靴の専門店で見てもらうと確実です。

クリームを塗りすぎてベタついてしまいました

乾いた柔らかい布で、余分なクリームを丁寧に拭き取りましょう。その後、豚毛ブラシで全体を磨くと余分な油分が均されます。次回からは、片足で米粒二つ分ほどを目安に、薄く伸ばすことを意識してください。少なく塗って足すほうが、多く塗って落とすよりずっと簡単です。

子どもの送り迎えで毎日履いています。休ませられないときは

帰宅後すぐに脱いで、履き口を広げて風を通してください。扇風機の風を10分当てるだけでも湿気の抜け方が変わります。それでも湿っている朝は、その日だけスニーカーに替えて一日休ませましょう。ローテーションが組めない場合は「乾かす時間を最大化する」ことが代わりになります。

シーズンの途中でも本格ケアは必要ですか

使用頻度にもよりますが、2週間から1か月に一度を目安にしてください。履く回数が少ない方でも、月に一度は下駄箱から出して状態を確認しておくと、乾燥やカビの兆しに早く気づけます。

今シーズンから始める小さな習慣

ブーツのお手入れというと、道具を並べて時間をかける本格的な作業を思い浮かべてしまいますが、実際に効いているのは帰宅後のひと払いと、風を通すことという地味な習慣です。月に一度のクリームケアは、その土台があってこそ生きてきます。

今日からできることは、玄関にブラシを一本出しておくだけ。それだけで、来シーズン下駄箱を開けたときの気持ちがまったく変わります。しっかり手をかけたブーツは、履くたびに少しずつ足に馴染み、色に深みが出て、既製品だったはずの一足が「自分のブーツ」になっていきます。

お子さんが「ママの靴、ピカピカだね」と気づいてくれる日もきっと来ます。ものを手入れして長く使う姿は、言葉で教えるより確かに伝わるものです。お気に入りの一足と長く付き合っていくために、今シーズンはぜひ、玄関でのひと呼吸を習慣にしてみてくださいね。

この記事を書いたライター
木村さくら

木村さくら

自称「健康オタクで美容オタク」。最近自家栽培にハマってます。

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