赤ちゃんと手遊びしよう!気になる効果と上手な遊び方
子どもの頃に「これっくらいのぉー♪おべんとばこにぃー♪」と歌いながら遊んだ経験のあるママは多いのではないでしょうか。
この身振り手振りを交えながら歌う遊びのことを「手遊び(てあそび)」と言います。手遊びは、ねんね期のうちはママが歌いながら赤ちゃんの体を動かしてあげることから始まりますが、少し大きくなると赤ちゃん自身も手を動かしながら一緒に遊ぶようになります。
普段、赤ちゃんとどんな遊びをしたらいいのか分からないというママには、手遊びがおすすめです。ここでは、なぜ手遊びが赤ちゃんにとって良いのか、その効果やメリットについてご紹介します。
手遊びには、他の遊びにはないメリットがたくさんありますので、ここで紹介する情報を参考にして、赤ちゃんと一緒に手遊びを始めてみましょう。
手遊びにはどんな効果があるの?
赤ちゃんの時から手遊びをすることで、成長面においてさまざまな効果が期待できます。どのような効果があるのか知っておくと、赤ちゃんと手遊びをするモチベーションもさらに上がりますよ。
主に手遊びには、次のような効果があると考えられています。
ママとの愛着形成につながる
愛着(アタッチメント)とは、特定の人との間に形成される情緒的な結びつきのことで、特にママや主要な養育者と赤ちゃんの間に生まれる強い心のつながりを指します。赤ちゃんの頃から手遊びを通じてコミュニケーションをとることで、この愛着形成がスムーズに進みやすくなります。
安定した愛着関係は、赤ちゃんが安心感や信頼感を育み、後の自己肯定感や人間関係を築く基礎になるとされています。手遊びは、そのための大切なコミュニケーション手段の一つです。
手足を動かす運動能力を育む
「ちょちょあわわ」や「きゅうりができた」などの手や足を動かす手遊び歌は、ママが歌いながら赤ちゃんの手や足を動かしてあげることで、手足の動きを意識する訓練になります。
ただし、月齢が低いうちは、関節などに負担をかけないよう、無理に動かすのは厳禁です。手や足を持ち上げたり、優しくゆらゆら揺らしたりする程度でも、十分な効果があります。
言葉の発達を促す
手遊び歌は、一曲の長さが短く、歌詞が分かりやすいのが特徴です。「トントン」や「ポンポン」など、繰り返しの言葉を使った歌詞が多いため、喃語を話し始めた赤ちゃんにとっては馴染みやすくなっています。
また、楽しいリズムとメロディーは、赤ちゃんの言葉に対する興味を引き出し、話そうとする意欲を促すことにもつながります。
協調運動能力が身に付く
「歌う」と「手を動かす」という複数の動作を同時に行うことを通して、協調運動(コーディネーション能力)が幼い頃から身に付きやすくなります。
協調運動とは、目や耳から入った情報を基に、体(手足など)をスムーズに動かす能力のことで、「転びそうになったときに手が出る」「ボールを拾って投げる」「服のボタンをかける」など、日常生活の基本的な動作につながる大切な運動能力です。手遊びは、楽しみながらこの能力を育むことができます。
知育につながる
手遊びでは、ママの真似をしながら手を動かし、耳で聞いた歌を理解しようとします。この一連の動作によって、手遊びは小さい頃から簡単に知育遊びに親しむ機会になります。
手遊びを繰り返し行うことで、赤ちゃんは成長とともに歌詞の意味や、歌の内容と手の動きのつながりなどを理解できるようになり、記憶力や思考力の発達を助けます。
手遊び歌の4つのメリット
手遊びは、赤ちゃんの成長面で良い影響を与えるだけでなく、他の遊びにはない実用的なメリットがあります。このメリットを知れば、今まで手遊びに馴染みがなかったママも「手遊び歌に挑戦してみようかな」という気持ちになるかもしれません。
道具がいらない
手遊び歌は、特別な道具を用意する必要がなく、ママと赤ちゃんがいればすぐに始められます。ママがうろ覚えの場合は、替え歌にしたり、手の動きにアレンジを加えたりすることも可能です。あらかじめ準備が要らないので、「手遊びを始めよう!」と意気込む必要もなく、オムツ替えや着替えなど、お世話の合間のちょっとした時間にも簡単にはじめられます。
どこでもできる
手遊び歌は、遊ぶ場所を選ばないのも大きなメリットだと言えます。大きな声を出さなければ、病院の待合室や電車の中など、赤ちゃんが退屈してしまうような場所でもできるため、赤ちゃんがぐずった時にぴったりです。
普段からお家で手遊び歌に慣れさせておくことで、外出先でもよりスムーズに、楽しく遊ぶことができますよ。
簡単にスキンシップがとれる
新米ママの中には、赤ちゃんと上手くスキンシップをとる方法が分からないという方も少なくありません。手遊びは、ママと赤ちゃんが自然に触れ合うことができるため、スキンシップをとる絶好の機会につながります。
ママが優しく声を掛けながら赤ちゃんの体に触れることで、赤ちゃんは安心感を得られるため、愛着形成を深める最高のスキンシップと言えます。
幅広い年齢で楽しめる
手遊びには、「大きな栗の木の下で」のような簡単な歌から、手の動きが複雑な「ずいずいずっころばし」まで、バリエーションが豊富にあります。
ねんね期の赤ちゃんから楽しめるほか、幼稚園や小学校の低学年くらいの年齢でも遊びに取り入れることができ、長期間に渡って親子で楽しむことができます。
手遊びはいつからできるの?
生まれたばかりの赤ちゃんはまだ視力が低く、目線が定まっていませんが、生後3ヶ月頃になると動くものを目で追うようになり、ママとアイコンタクトがとれるようになります。この時期から手遊びを始めることができます。
まだ首がすわっておらず、自分で手や足を動かせない時期には、仰向けに寝かせた状態で、ママが歌いながら赤ちゃんの手や足を優しく動かしてあげると良いでしょう。
また、生後5ヶ月頃になると、お座りができるようになって視野が広がるため、赤ちゃんを安定した場所に座らせて、ママが歌いながら手を動かす様子を見せてあげると、自分でも真似しようとする意欲を引き出すことができます。
このように手遊びは、赤ちゃんの月齢に合わせて、同じ歌でも違う遊び方ができるため、赤ちゃんの成長を感じながら親子で長く楽しむことができます。
先輩ママおすすめの赤ちゃんの手遊び歌!0歳児の手遊び体験談3
赤ちゃんとどんな遊びをすればいいのか迷っている新米ママのために、先輩ママが厳選した手遊び歌の体験談をご紹介します。実際の体験談は、赤ちゃんとの手遊びの具体的なイメージを持つ助けになりますよね。
次のような先輩ママたちの体験談を参考にしながら、自分流にアレンジしてみるのもおすすめです。
「あたま・かた・ひざ・ポン」は今でもお気に入り
オムツ替えのときや、入浴後など寝かせた状態でよくやっていたのが、「あたま・かた・ひざ・ポン」の手遊び歌です。
歌に合わせて頭や肩、膝を触っていくのですが、寝かせたままでできるので、生まれてすぐくらいからやっていました。
声を出して笑うようになった生後3ヶ月頃には、「ポン」のところになると決まって大はしゃぎでした。
わざと「ポン」をなかなか言わずにじらしていると、「あれ?ポンは?」という感じで熱いまなざしを私に注ぐ姿がたまらなく可愛かったです。
お気に入りのフレーズに大興奮!
娘が、生後4ヶ月頃になって始めた手遊び歌が「1本橋こちょこちょ」です。
首がすわっていたので、軽く支えるだけで縦抱っこができるようになった時期で、縦抱っこした状態で、空いている手の方で「こちょこちょ」していました。
何回も繰り返しているうちに、「階段上って」の後にくすぐられることが分かってきたみたいで、「階段上って」のフレーズですでに興奮状態になりました。
そのため、「こちょこちょ」は他の部分より長めにしたり、何度も繰り返すなどして、娘の反応を楽しんでいました。
子遊び歌は、子どもの反応に合わせてその場でアレンジできるので、子どもも飽きずにずっと楽しんでくれると思います。
手を叩くよりも足ならすのが好き
息子が、おすわりができるようになった生後6ヶ月頃に、「幸せなら手を叩こう」の手遊び歌でよく遊んでいました。
私の膝の上に、向かい合うように座らせて、「手を叩こう」の部分では息子の手を持って、拍手のしぐさをしました。
さらに、「肩叩こう」では息子の肩をポンポン。「足ならそう」では足を持ってドンドン。「笑いましょう」では、私が「ワハハハハ」と言うのに合わせて、息子をくすぐりました。
生後8ヶ月くらいになると、自分でも手を叩くようになり、特に、足をバタバタさせるのがお気に入りでした。
あの頃は、息子の遊びに付き合っていたつもりが、私にとっても手遊び歌をする時間はとても楽しい時間になっていました。
赤ちゃんと上手に手遊びするためのポイント3つ
いろいろな手遊びがあることが分かりましたが、ではどのようにすれば、より赤ちゃんが喜んでくれるのでしょう?
手遊び歌マスターになるために、次の3つのポイントを押さえておきましょう。
赤ちゃんにも分かるようにはっきりと歌う
手遊び歌を歌う場合は、赤ちゃんにも伝わるように、はっきりと歌うようにしましょう。赤ちゃんはママの歌った歌詞を聞きながら覚え、そのうち自分でも歌えるようになるのです。
新米ママは恥ずかしがらずに、自分も楽しむ気持ちでトライしてくださいね。ただし、周囲の人の迷惑にならないよう、場所や時間帯に配慮することも大切です。
手の動きは大げさに
赤ちゃんの興味を惹くためには、小さな動きはNGです。大げさなくらいのジェスチャーで、赤ちゃんを楽しませるだけでなく、「ママも楽しんでいるよ!」という気持ちをアピールしましょう。
少しくらい赤ちゃんがぐずっていても、ママの大げさな身振り手振りを見ることで、赤ちゃんのいい気分転換につながり、ご機嫌になってくれるはずです。
メリハリをつける
例えば、「一本橋こちょこちょ」の場合は、赤ちゃんをくすぐる「こちょこちょ」という部分で、声を高くしたり、顔を近づけたりするなど、歌い方や振りにメリハリをつけるのがおすすめです。
特に、赤ちゃんの気持ちが盛り上がるフレーズになったら、ママもテンションを上げるようにすると、赤ちゃんと気持ちを共有でき、楽しさが倍増します。



