子供の一生を決める大切な名前
親から子供への初めてのプレゼントが「名前」です。生まれてくる前から一生懸命考えた、可愛い我が子への一生の宝物になる名前は親の過度な愛情や流行り、マタニティハイなどにより世間的には「キラキラネーム」と呼ばれる名前になることがあります。
親は個性的な「キラキラネーム」に沢山の想いや愛情を込めます。生まれた子供は親に取って大切な愛の結晶だからこそ自信をもって名付けた名前ですが、その後子供が成長するにしたがい自分でつけた名前に違和感を覚え、後悔する親が1割もいる実態があります。
自分達が付けた名前で大切な子供に苦労をかけるのではないか、心配が後悔に変わる理由を子供の成長期に併せて紹介します。
子供につけた名前で親が後悔する理由は「読めないから」
子供につけた名前で親が後悔する理由は、読めないからです。名前というのは誰でも読めるのが前提ですが、テレビや雑誌やインターネットでよく話題になるキラキラネームの特徴は「当て字」や「非常識な読み方」が殆どです。
これらの名前は、「読めないから」名前の役割を果たしていないと言えます。赤ちゃんの頃の生活環境は親類などごく僅かな人としか関わりがないため読み間違えがありません。それが小学生、中学生、高校生、大学生、社会人となるにつれコミュニティが広がり名前の大切さが理解できます。
最近では「キラキラネーム」や「読めない名前」のために就職活動が不利になるという噂もインターネット上を駆け巡っています。名前が理由で就きたい仕事や企業に入社できないとなると、後悔する親がいるのも納得できます。
幼児期は子供が嬉しい気持ちになる反面、親は恥ずかしい
漢字の意味や言葉のイメージの固定概念のない幼児期は、キラキラネームや個性的な名前を恥ずかしがる子供はいません。むしろ親戚などから「かっこいい名前だねー。」と言われ喜び純粋に親の思いをありがたく受け取っています。
反対につけた当事者の親が恥ずかしがり、隠そうとしている傾向もあるようです。あまりの当て字に周りが読めないので、ニックネームなど別名や通称で呼ぶこともあり、本末転倒な結果になることもあります。
想いを込めて命名したにもかかわらず子供の顔や性格が名前のイメージと違い過ぎることから、子供に申し訳ない気持ちになっていきます。
児童期は自分でも個性的名前だと理解し始める
この時期の子供は極端に目立ったことを嫌う傾向がありみんなと同じが安心し、他者との比較をして自己評価をします。物事のイメージや漢字の意味を理解し自分は個性的な名前だと気付くのもこの頃で周りの目も気になりだします。
イメージ通りの名前ならまだ「可愛い」で良いのですが、キラキラネームランキングで上位に入るような「皇帝=シーザー」や「黄熊=ぷう」など、自分で意味は理解できなくても周りの親や学校の先生などは名前負けしている、変わった名前だと思われることもあるでしょう。
名付けた親としても名前負けしていると周りが思っていることに感づいて、後悔してしまうこともあるようです。
成人期には就職活動で苦労する可能性もある
名前の考えは時代によって変化してきました。女の子であれば「子」が付く名前、男の子であれば一文字の名前など当時であれば、その名前も「キラキラネーム」に映った事でしょう。
個性的な名前で世間一般に言われる「キラキラネーム」ですが今となってはさほど抵抗は無い方も多いでしょう。しかし前述した名前以外にも「幻の銀侍=まぼろしのぎんじ」や「爆走蛇亜=ばくそうじゃあ」など名前としてはどうなのか、親の常識を疑われる可能性もあります。
子供が成長してから名付けで後悔するのが顕著になるのがこの時期です。それは子供の就職活動が関係してきます。ある大手企業では名前が個性的過ぎる「キラキラネーム」は書類選考の時点で不採用になる、という噂がインターネット上に広がっています。
「そんなことはない!」と思う方もいるかもしれませんが、その意図を読み解くと答えは簡単で、それは親の常識が疑われているからです。常識は大手企業が大切にする項目の一つです。採用試験の面接は常識を図る試験といっても良いでしょう。
それが個性的過ぎて読めない名前の場合は有無を言わさず書類選考で不採用にされる、という噂もあながち嘘では無いのかもしれません。
子供の名付けには責任を持つことが大切
前述した成長段階に合わせた子供の気持ちや親の気持ちはほんの一例に過ぎません。名前が理由で幼稚園に落ちた、就職に失敗したというのは単なる言い訳に過ぎないかもしれませんが、個性的過ぎる名前=常識のない親が命名した、という思いを持つ方がいるのも、また事実でしょう。
名前に後悔するのは名付けの親だけではありません。子供も自分の名前が理由で嫌な思いをしてきた可能性もあります。ではこの名前は改名することはできないのでしょうか。
名前変えるというのは、戸籍の変更が必要になり、家庭裁判所の許可を得られなければいけません。家庭裁判所の許可を得るには、「正当な事由」というのが必要となります。改名するも命名するも名前とは、一生ついてくるものなので責任を持ち子供にふさわしい名前をプレゼントするのが親の努めと言えます。
愛情の証である子供の名前に自信を持つ
個性的な名前を付けてくれた親に感謝している子供もいます。個性的な名前なので人付き合いが広がった、学校や職場でも目立つ名前なので人気者になれた、など個性的な名前は全てにおいて不利には成り得ません。
親が後悔していても子供は感謝しているケースも多いです。「名前が個性的すぎた!」「もりかして自分の子供はキラキラネーム!?」なんて思う前に、愛情の証である子供の名前に自信を持つことも親としての責任ではないでしょうか。
A素敵な名前ですよ。
今から15年ほど前のお話ですが、幼稚園で4歳児の担任教諭をしていました。丁度、キラキラネームが一般的にも増えだした頃だと思います。どの子も名前に違和感や嫌悪感もなく、今よりもお母さま方が、温かく受け入れていたように思います。
なぜ、キラキラネームを後悔してらっしゃるのでしょう?確かに、読みづらく毎回聞き直されるというのは、納得ですが、気に入って命名されたのであれば、もっと胸を張るべきだと思います。子供の自我が芽生えたら恥ずかしい思いをさせてしまう。と思っているということは、赤ちゃんの時は、物も言わずただかわいいだけでキラキラネームを付けたのですか?
そうではないはずです。「こういった子になってほしい。」「みんなから愛される子になってほしい。」親なら名前に込めた思いがあるはず。私の場合、想いと画数と名字の相性といっぱい考えすぎてパニックでしたよ。皆さんもそんな思いをして、決めた「名前」なのでちょっと変わっていたっていいじゃないですか。
親なんて、完璧じゃないけどそこには、大きな愛情があるのです。子育てと同じく、間違っていたとしても、その時の最善を尽くしているのですから。もしかすると「名前を馬鹿にされた」「からかわれた」「名前負け」と言ってくるかもしれません。でもそれって本当に名前のせいだけでしょうか。みんな自分の自信のないところを穴埋めするかのように○○のせい。と言い訳しているのではないでしょうか。
だからこそ、命名したのならばしっかりと胸をはって子供に向きあい、想いを伝えれば良いと思いますよ。親が「名前のせいで、悪いことが起こったら」なんてくよくよ後悔していたら、子供に失礼ですよ。大丈夫、きっと「素敵な名前ですね。」と言ってくれる人に出逢えますよ。