【お食い初め】歯固めの石の正しい準備・やり方・意味を徹底解説!どこで手に入る?代用できる?
生後100日頃に行うお食い初め(百日祝い)は、赤ちゃんの一生と健やかな成長を願う大切な儀式です。このお食い初めと一緒に行われるのが「歯固めの儀式」であり、その際に使用されるのが「歯固めの石」です。
お食い初めの準備リストに「歯固めの石」と書かれていても、「どこで手に入れるのか?」「どうやって使うのが正しいのか?」など、具体的な方法が分からず困ってしまう新米ママやパパも多いのではないでしょうか。こちらでは、そんな歯固めの石に関する疑問について詳しくご紹介します。
歯固めの石とは?儀式の意味と正しいやり方
歯固めの石とは、お食い初めと一緒に行う「歯固めの儀式」で使う小石のことです。生後100日頃はちょうど乳歯が生え始める時期にあたります。
この儀式には、「石のように固く丈夫な歯が生えて、長寿と健康に恵まれますように」という、赤ちゃんの未来の健康を願う大切な意味が込められています。
歯固めの儀式の正しいやり方(手順)
歯固めの儀式は、お食い初めの献立を赤ちゃんの口元に運ぶ「真魚始め(まなはじめ)」の儀式の後に行うのが一般的です。正式なやり方は次の通りです。
- お祝い膳の器に用意した歯固めの石を置きます。
- 儀式を執り行う人(養い親:祖父母などの年長者)が、お箸の先を石に軽く触れさせます。
- 石に触れたお箸の先を、赤ちゃんの歯茎に優しくチョンと当てるように触れさせます。(強く押し付けたり、口の中に入れたりしないように注意してください。)
地域や家庭の慣習によっては、儀式の前に歯固めの儀式を行ったり、石を直接赤ちゃんの口元に近づける場合もあります。ただし、誤飲や口腔内の怪我を防ぐためにも、お箸越しに行う方法が最も安全です。
歯固めの石はどこで手に入る?入手方法とマナー
歯固めの石の入手場所について、必ずここでなくてはいけないという厳格な決まりごとはありません。ご家庭の状況に合わせて、様々な入手方法がありますので、参考にしてみてください。
1お宮参りをした神社・氏神様の神社から借りる
最も伝統的で一般的な方法が、神社で石をお借りすることです。お宮参りのご祈祷の後に、歯固めの石としてお札などと一緒に配ってくれる神社もあります。
もしもらえなかった場合は、お宮参りをした神社の境内にある小石を拾って「お借りしてくる」のが習わしです。遠方である場合は、地元の氏神様の神社の境内から拾ってきても構いません。
神社から石を借りる際のマナー
- 石は神社の「もの」であるため、勝手に持ち帰るのではなく、「お借りする」という意識を持ちましょう。
- 儀式が終わったら、感謝の気持ちを込めて元の場所(または神社が指定する場所)にきちんとお返しするのが正式なマナーです。
2お食い初めセットと合わせて通販で購入する
「神社が遠方で拾いに行けない」「衛生面が気になる」「記念として残したい」という理由から、ネットショップやベビー用品店で販売されている歯固めの石を購入する人も増えています。お食い初めセットや、お食い初め用の食器セットに、歯固めの石が付属している場合も多いです。
通販で購入する際のメリットと注意点
- メリット:衛生的に管理された石であるため安心。桐箱や乳歯ケースとセットになっており、記念品として保管しやすい。
- 注意点:有名な神社の石として販売されている場合、ご祈祷が行われているかなど、商品情報を事前に確認しましょう。
また、ホテルや料亭のお食い初めプランを利用する場合は、お食い初め膳とセットで歯固めの石を用意してくれることがほとんどですので、事前に確認しておくと安心です。
3近所の河原や庭などから拾う
自宅付近に河原や海辺がある場合は、そこからきれいな小石を拾って使用しても問題ありません。京都の鴨川のように、地域によっては特定の場所で石を拾う風習が残っているところもあります。
ただし、公有地以外の場所から無断で石を持ち帰ることは避けましょう。また、使用する前には必ず洗浄し、煮沸消毒を行って衛生面に配慮することが大切です。
歯固めの石の選び方・個数と準備の注意点
神社の境内などからお借りする際は、丸くて角がなく、表面がツヤツヤしたきれいな小石を選ぶ人が多いです。しかし、厳密な決まりはありませんので、持ち帰りやすい大きさ(1〜5cm程度)であれば問題ありません。
個数としては、黒、赤、白の石を一つずつ合計3つ用意するのが正式な場合もありますが、地域の風習によって違いがあり、一つでも問題ありません。見つからない場合は、色にこだわる必要はありませんので、安心してください。
【重要】使用前の準備と注意点
- 神社や河原から拾ってきた石は、必ず中性洗剤で丁寧に洗い、その後10分程度煮沸消毒を行ってから使用してください。
- 儀式で使う際には、石がお膳から転がり落ちたり、赤ちゃんが誤飲しないよう、目を離さないように注意しましょう。
儀式の後、歯固めの石はどうしたらいいの?
歯固めの儀式が終わった後の石の扱いは、入手方法によって異なります。
- 神社からお借りした石:
感謝の気持ちを込めて、元の場所や社務所が指定する場所にきちんとお返ししておきましょう。 - お宮参りなどでいただいた石:
神社から「授与品」として受け取った石は、記念としてそのままご自宅で保管しても問題ありません。 - 通販で購入した石:
乳歯ケースなどとセットで販売されているものが多いので、記念品としてそのまま保管するのが一般的です。
歯固めの石がない場合の代用品と地域の風習
地域によっては、石ではなく他の食品や硬いもので代用する風習があります。「石が用意できない」という場合に参考にしてください。
1縁起の良い食品で代用する地域
- タコ:関西〜四国地方などの地域では、歯固めの石ではなく、タコを使う風習があります。「硬いタコでも噛み切れる丈夫な歯が生えますように」という願いや、「多幸(たこう)」の語呂合わせで縁起物とされています。
- 栗、くるみ、豆:これらも「硬いものでも噛める、丈夫な歯が生えてきますように」という石と同じ願いを込めた代用品です。
- 梅干し:地域によっての代用品ですが、「梅干しのようにシワだらけになるまで長生きできますように」という長寿の願いが込められています。
- あわび:主に岩手県などで使われます。「堅いあわびも噛み切れるほど、丈夫な歯がはえてきますように」という願いです。
2自宅にある硬いもので代用する
ご自宅にある硬い石や、碁石、パワーストーンなどで代用することも可能です。ただし、食品で代用する場合を除き、代用品も石と同じように使用前に必ず丁寧に洗浄し、煮沸消毒してから使用してください。