赤ちゃんのママがいないと泣く心理~泣き止まないのはいつまで?
赤ちゃんが、ママがいないとすぐ泣くと、ママは嬉しい反面、おかげで毎日クタクタですよね。でも、赤ちゃんにはママがいないと泣く理由がちゃんとあり、それは赤ちゃんの成長過程において欠かせない行動なのです。
そこで、今回は赤ちゃんのママがいないと泣く心理について詳しくみていきましょう。
「こんな状態いつまで続くのー!」と、泣きたい気分でいっぱいのママは、この状態がいつまで続くのかを知ることで、前向きに子育てに取り組むことができるはず。
また、赤ちゃんはなぜママがいないと泣くのか、その心理を知れば、泣いている赤ちゃんにイライラしていたママも、大らかな気持ちで赤ちゃんに向き合えるようになりますよ。
ママがいないと泣き止まない原因とは?
ママがいなくなると赤ちゃんが泣くのは、ママなどの自分の面倒を見てくれる保育者との間に、「愛着」と呼ばれる心の絆を深める愛着形成のために、赤ちゃんがとっている行動の一つです。
あやされると笑う「社会的微笑」が現れる生後3ヶ月くらいの赤ちゃんは、周囲の人とのコミュニケーションを円滑に進めるために、不特定の人に対して笑ったり甘え泣きをしたりします。
これは、赤ちゃんは一人で何もできないので、本能的にお世話をしてくれる人に対して、「愛着」と呼ばれる心の絆を求めて、守ってもらおうとしているのです。
ところが、生後半年くらい経つと、徐々に自分のお世話をしてくれる人が分かるようになるため、特定の人から養育行動を引き出すために、笑いかけたり、甘えたりするように変化するのです。
そして、その特定の人というのが、ほとんどの場合がママで、赤ちゃんがママを保育者として信頼し、「この人にお世話をしてほしい!」と感じているため、ママがいないと泣くのです。
特に、ママがいないと泣く赤ちゃんには、次のような愛着行動がみられます。
泣くことでママの気を引いている
泣いたり、声を上げたりしてママの気を引くのは、「発信行動」と呼ばれる愛着行動の一つ。ママに自分のそばに来てもらいたくて、泣くことによってママの注意や関心を引こうとしているのです。
赤ちゃんは、自分からママのいる場所まで移動ができないため、泣くことによって自分がいる場所まで、ママを呼び寄せているといえます。
ママがどこにいるのか気になる
ママの動きを目で追ったり、ママの声がする方を見たりするのは、「定位行動」と呼ばれる愛着行動の一つで、赤ちゃんは常に、ママの居場所を確認することによって安心感を得ているのです。
気になる人や好きな人のことをつい目で追ってしまうように、赤ちゃんもママのことが気になってしょうがないのでしょう。
ママがそばにいないと不安を感じる
ママにしがみついて離れない、ママに抱きつくというのは、「接近行動」と呼ばれる愛着行動の一つ。この行動は、自分で移動できるようになった頃に見られます。
この時期は、赤ちゃんはママがそばにいないと、ママと離されることへの恐怖や不安を感じる「母子分離不安」によって、パニックを起こすこともあります。
赤ちゃんはどうしてママじゃないとだめなの?
赤ちゃんが「ママじゃないとダメ」なのは、ママとの愛着関係がしっかりと築けている証拠です。赤ちゃんは、ママのことを「自分のお世話をしてくれる大事な人」と認識しているからこそ、「泣く」「甘える」などの愛着行動をするのです。
ママときちんと愛着関係を構築できている赤ちゃんは、ママがいなくなると泣き、戻ってくると喜んで抱きつくというような、ごく一般的な反応を見せます。
ところが、反対にママに対して愛着を感じていない赤ちゃんは、ママから引き離されても泣かなかったり、戻ってきたママに対して無反応・怒るという、あまり一般的とはいえない反応を見せるのです。
幼児期に養育者としっかりと愛着関係を築くことができないと、大人になってから他人との関係を築くことが難しくなったり、社会で生きにくさを感じることも…。
このように、ママと愛着関係を築くことはとても大切なことなので、「ママじゃないとダメ」な赤ちゃんの愛着行動をしっかりと受け止めてあげるようにしましょう。
知っておきたい「パパ見知り」とは…
赤ちゃんがママには笑いかけたり甘えたりするのに、パパに抱かれるのを嫌がったり泣いたりすることを「パパ見知り」といいます。人見知りと同様に、パパ見知りは生後6ヶ月くらいから現れます。
赤ちゃんといっぱい触れ合いたいのに、泣かれてしまってショックを受けるパパは多いのではないでしょうか。ママじゃないとだめな赤ちゃんは、特に、パパ見知りが激しくなる場合があります。
パパ見知りを予防するためには、パパ自身が赤ちゃんと愛着関係を築くことが必要です。
赤ちゃんがお腹にいるころから頻繁に声をかけたり、生まれてからはスキンシップやアイコンタクトを取るなどして、きちんと愛着形成しておくことで、赤ちゃんはパパに対しても愛着行動を起こすようになりますよ。
ママがいないと泣くのはいつからいつまで
赤ちゃんは生後6ヶ月を過ぎたあたりから、自分のお世話をしてくれる特定の人のことを養育者として認識するようになります。
ちょうど、そのころに人見知りがはじまることから、いつも自分のお世話をしてくれるママにそばにいて欲しい、という気持ちが強くなって泣いてしまうのです。
こう毎日泣かれては、こっちの身が持たない…とうんざりしてしまうかもしれませんが、人見知りは早い子で1歳、遅い子でも2歳くらいには落ち着きます。
また、ママに対する分離不安は、1歳前後が最も激しく、一般的に2歳くらいには治まることから、いわゆる「イヤイヤ期」を迎えると、それまでは何でもママ頼みだったのが、徐々に「自分で!」という気持ちが強くなります。
ママがいないと泣いていたのが嘘のように、ママを邪魔者のように扱って自分で何でもしたがるので、少し寂しい気持ちになるかもしれませんね。
ママと離れたくない!赤ちゃんの後追いの対処法
ずりばいやハイハイができるようになる時期の赤ちゃんは、ママの姿が見えないと不安になって後追いを始めるようになります。
後追いが始まると、ママは家事が思うようにできなくなるだけでなく、一人でトイレやお風呂に入ることもできないようになるほどなので、覚悟しましょう。
後追いは、「ママと片時も離れたくない」という強い気持ちの表れなので、無理にやめさせる必要はありません。ママ以外に夢中になれるおもちゃや遊びが見つかると、ママの不在が気にならなくなります。
また、ある程度言葉が理解できるようになったら、すぐに戻ってくるということを言い聞かせて納得させる、後追いは徐々におさまります。
ついにはじまった!先輩ママの後追い体験談
これから始まる赤ちゃんの後追いがどんなものなのか、全く想像がつかないというママは、ここで紹介する先輩ママの後追い体験談を参考にしてみてください。
赤ちゃんの後追いへの対策を知ることができるので、これから訪れるであろう後追いに対して心構えができますよ。
ハイハイで激しく後追い!
息子が、ハイハイができるようになった生後半年くらいの頃、自由に動き回れるようになったのをいいことに、私が行く場所行く場所付きまとっていました。
本当にどこにでも付いてきていたので、キッチンや階段の上り口など危ない所には柵をしてみたけれど、柵のそばでこの世の終わりみたいに泣かれて、それが逆にストレスに…。
家事などは、息子の昼寝中に集中してやるしかありませんでした。大変でしたが、「後追いは今だけのこと」と自分に言い聞かせました。
なるべく赤ちゃんの気持ちに応えようとして、私が移動する時は、おんぶや抱っこで乗り切りました。
今では、私のことをあんなに追いかけてくれる異性は、もう二度と現れないだろうと懐かしく思います(笑)
トイレまで後追いするのは勘弁して!
10ヶ月で伝い歩きができるようになった娘は、壁などをつたいながら私の後を追いかけてくるようになりました。
まだ、しっかりと歩けない分、私を追いかけてきている時に足を滑らせて、コケてしまわないかとハラハラするし、私の足にしがみつかれると身動きもできないし、本当に困りました。
ほんの少しの間でも、私が離れると断末魔のように泣き叫んで追いかけてくるので、一番困ったのがトイレに行きたい時。
対策と言うほどのことでもないですが、私の場合は、開き直って、抱っこして一緒にトイレに入っていました。
こんなに後追いしていたのに、1歳を過ぎて自由に歩き回れるようになったら、他のいろいろなものに興味の対象が移ったようで、私はまったく相手にされなくなりました。
それはそれで寂しかったです(涙)。