飛行機の子供運賃と一人旅の時期とは?耳抜き方法と体調不良対策
年末年始、ゴールデンウィーク、夏休み…初めて飛行機に子供を乗せて旅行や帰省をするママは、いざ飛行機に乗せると大変な目に合うことがあります。それは、子供が騒いだり大泣きしたり、体調不良になるためです!
耳が痛くて泣き叫び、周囲から白い眼で見られるだけでなく、文句を言われることもあります。また、子供もつらそうで、中には耳の痛みから嘔吐してしまう子や、航空性中耳炎になる子供も…。けれど、知っていれば予防することができますので、ぜひこちらで、飛行機の子供運賃が無料の年齢や一人旅ができるようになる年齢と一緒に、チェックして下さいね。
JAL/ANAの飛行機子供運賃はいつまで無料?
飛行機には、電車やバスのように子供運賃があります。赤ちゃんや子供用の座席を確保するかどうかで、金額も変わってきますが、国内線で座席を利用しない場合は、大人1人につき3歳未満の子供運賃1人分が無料となっています。
ただし、3歳未満の子供が座席を使用する場合は、子供運賃と同額の運賃がかかります。また、同伴する大人が妊娠中の場合は、子供の座席が必要になることがあります。
また、国際線では、生後8日で座席を利用しないケースでも、運賃が無料になることはないので注意しましょう。
2018年8月現在JALやANAでは、生後8日の赤ちゃんから飛行機に乗ることができます。他の国内線も同じ時期からOKの航空会社が多いのですが、航空会社の規定は頻繁に変わるため、どの航空会社であっても予約前に航空会社や旅行会社に確認しましょう。
国内線
国内線の飛行機の子供運賃は、搭乗日の年齢で分けられます。3歳のお誕生日の前と後が、子供運賃無料か半額かの境目になっています。また、電車やバスのように12歳でも小学生なら小児運賃というわけにもいかないようです。
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3歳未満
同伴者1人につき子供1人無料。座席を利用する場合は「小児運賃」扱い -
3歳以上12歳未満
小児運賃となる。大人運賃の約50% -
12歳以上
大人運賃と同じ
ただし、ANAの「旅割」「特割」で、子供の運賃が規定の小児運賃(大人運賃の50%)より安くなる場合には、自動的に安い方の運賃割引額を適用してくれるようになっています。
国際線
国際線の場合も、運賃は搭乗日の年齢で分けられますが、年齢区分が国内線とは若干変わってきています。それに小児運賃の設定も高価になり、国内線のように、座席を利用しない赤ちゃんが無料になることはなく、航空券の購入が必要なため注意が必要です。
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2歳未満
大人運賃の10%である幼児運賃がかかる。ただし、座席を利用する場合は「小児運賃」扱い -
2歳以上12歳未満
大人運賃の75%である小児運賃がかかる -
12歳以上
大人運賃と同じ
飛行機で子供だけで一人旅できるのはいつから?
子供によっては幼稚園の年中~年長くらいになると「一人でおじいちゃんおばあちゃんのお家に行く」などと言い出しますので、あちらの空港で祖父母に待っていてもらい飛行機の一人旅に出そうか悩むパパやママもいるでしょう。
ただし子供の一人旅には同伴者についての年齢の規定がありますし、規定も各会社によって異なりますので一人旅を検討しているご家庭のパパママはチェックしておきましょう。
同伴者の規定について
子供が飛行機に乗るときには、基本的に国内線では5歳まで、国際線では12歳までが同伴者が必要になっています。
しかし、子供だけで飛行機に乗るのをサポートしてくれるJALの「キッズおでかけサポート」や、ANAの「キッズらくのりサポート」の利用により、国内線でも国際線でも5歳から一人で乗ることが可能になっています。
子供の一人旅をサポートする航空会社のサービス
「飛行機に子供だけで乗せるのは心配」「手続きなどがわからないと思う」というママ必見!ANAには「キッズらくのりサービス」、JALには「キッズおでかけサポート」という、子供の飛行機一人旅をサポートしてくれるサービスがあり、ママも安心して子供だけで飛行機に乗せることができます。
これらのサービスは、手続きカウンターから飛行機に乗るまで→機内→降機から到着ロビーまでの間、航空会社が子供を案内しサポートしてくれ、オリジナルグッズが貰えるなどの特典もあり、子供が一人で飛行機に乗れた自信や、一生の思い出にもなりますよ。このサービスの年齢制限など国内線・国際線に分けて詳しくみていきましょう。
国内線(JAL/ANA)の場合
6歳~7歳までの子供が対象で、8歳からは一人で飛行機に乗れますが、希望によっては11歳まで申し込むことができ、飛行機での子供の一人旅をサポートしてもらえます。
出発空港の荷物検査場まで保護者が付き添い(搭乗口までOKの場合もあり)、到着空港では係員が到着ロビーのお迎えに来ている保護者のところまで誘導してくれる、安心のサービスです。
ただし、サービスの利用には事前申し込みが必要です。
国際線(JAL/ANA)の場合
国際線の場合は、5歳~11歳が対象で、12歳~16歳の子供でも心配な場合は、ANAなら「エアポートサポート」、JALなら「ファミリーサービス」という空港内での案内をしてくれるサービスが利用できます。
「エアポートサービス」「ファミリーサービス」も、「キッズらくのりサービス」「キッズおでかけサポート」と同様に、飛行機に子供が乗るまでと、降りてからの手続きや案内をサポートしてくれます。
子供一人旅の運賃はどうなる?
国内線の子供の一人旅の運賃は、通常通りの小児運賃で変わりません。
ところが国際線の子供の一人旅の運賃は、大人運賃が適用されます。大人が同伴する場合は5歳から11歳まで小児運賃のため、間違えないように注意しましょう。
飛行機で子供におすすめのおもちゃ
飛行機で子供が退屈して騒ぎ出したり、ぐずったりして周りに迷惑をかけるような事態は避けたいところ。ママとしては万全のおもちゃ対策で臨みたいですね。そこで、機内で役立つ子供におすすめのおもちゃを、年齢別にみていきましょう。
1~3歳まで
目新しいおもちゃや本の方が退屈しのぎにはなるのですが、馴染みのある「お気に入りのぬいぐるみや人形」は機嫌を直すのに効果アリ。また、手触りや意外性で楽しめる「仕掛け絵本」(音が鳴るものはNGです)や「ミッケ」や「ウォーリーを探せ」などの「探し絵本」があると間が持ちます。
TinyLove(タイニーラブ)タイニースマート ソフトブック
福音館
価格:2,100 円 (税込)
0歳からの幼児におすすめの布絵本です。手先が器用になってきた1歳過ぎの幼児が、布の草をかき分けてテントウムシを探したり、ポケットの川から魚を取り出したりして遊びます。
めくったり、引っ張ったりして発見する楽しさや、布素材の触感などを楽しめるので、ママが読んであげなくても、子供が楽しく遊べます。
「金魚が逃げた」
絵・文 五味太郎
出版社:福音館
価格:800 円 + 税
2歳からの幼児におすすめの絵探し絵本です。金魚鉢の中にいた金魚が、金魚鉢を飛び出し、カーテンの中や、キャンディーの中、鏡の中に隠れます。
様々なところに隠れる金魚を探し出せた喜びを味わえる、子供に人気の1冊です!話を聞くのではなく自分で探す本なので、飛行機の中でも静かに過ごせ、繰り返し楽しめます。
3歳~6歳まで
3歳から6歳になると、座っていろいろな作業もできるので、「シールブック」がおすすめ。100均でもいろいろな種類がありますよ。「てれびくん」「幼稚園」などの「付録のついた子供本」は、本も付録も楽しめるので最新号を買っておくと良いですね。
「折り紙」や「あやとり」も、本があると、今まで作ったこともないものにも挑戦できるので、時間稼ぎにグッド。女の子なら「ぬりえ」も良いですね。男の子だと戦隊もののフィギアを持って行く人もいますが、興奮しすぎて声がでやすいアイテムなので、あまりおすすめはできません。
それいけ!アンパンマン シールあそびブック
小学館
価格:780 円 + 税
子供に大人気のアンパンマンシリーズのはって剥がせるシール絵本です。シールは全部で88枚ついていて、アイスクリーム屋さん遊びなどもできます。
指先を使うシール絵本は夢中になってシールを貼ってくれるので、飛行機の旅がグッと楽になるだけでなく知育にもなるため幼児のもってこいです。
超迫力恐竜おりがみ
トーヨー
価格:300 円 + 税
子供達に大人気の恐竜が折り紙で作れます。全部で5種類の恐竜が作れ、折り方の説明書やパノラマステージが同封されているので、簡単に恐竜のジオラマが手作りできます。恐竜の柄が印刷された折り紙なので、普通の折り紙では作れないリアルな恐竜が完成します。
小学生
小学生になると、いろいろできますが、「タブレットPC」が、ゲームをしたり動画を観たりできるので便利ですね。でもタブレットPCだけだと目に悪影響なので、アナログな「ルービックキューブ」や「パズル系のおもちゃ」などで気分転換しても良いですね。
「ミニブロック」や「プラモデル」など時間をかけて組み立てるものも、小学生ならではの時間つぶしになりますね。あと、「ポータブル型のオセロ」で、ママもいっしょに遊んで楽しむのも良いでしょう。夢中になり過ぎて、声を上げないように注意しましょうね。
大回転オセロミニ
株式会社メガハウス
価格:1,200 円 + 税
携帯用のオセロです。これまでのマグネット式オセロは、何かのはずみでひっくり返し、機内にコマを落として散らばってしまったり、なくしてしまったりすることがありましたよね。ところがこのオセロは本体とくっついていて、親指でひっくり返して使うため落とす心配がありません。親子で安心して楽しめます。
飛行機で子供に起こりやすい航空性中耳炎
鼓膜の内側(中耳)にはもともと少量の空気が入っていて、耳管によって咽頭部とつながっています。この耳管が開閉することで空気が通り、外部の気圧と中耳の気圧を一定に保っているのです。ところが、離着陸時には急激な気圧の変化が起こり、耳管が閉じたままになってしまい、外部と中耳の気圧を一定に保てなくなります。
この鼓膜の外側と内側と圧力の差によって、航空性中耳炎が起こります。子供の耳管は大人に比べると太くて短いため、痛みを感じやすいのですが、泣くと圧力の差が解消されやすいため、子供は航空性中耳炎になりにくいとも言われています。ただし子供の場合、「扁桃腺が肥大しやすい」「鼻炎になりやすい」などの特質あるため、中耳炎を悪化させやすく注意が必要です。
飛行機で子供に耳抜きする方法
小さな子供は耳抜きが一人で上手くできませんので、耳抜きの方法を教えて親がサポートしてあげましょう。飛行機内での子供の耳抜きの方法には次のようなものがありますので、同乗するパパやママは搭乗前に準備をお忘れなく。
飲み物を飲ませる
子供に耳抜きする方法としては、ミルクやジュースを飲ませることが最もお手軽です。顎を動かすことや何かを飲み込むことが良いので、機内に乗り込む前に、飲み物を用意しておくと良いでしょう。
また、離着陸の気圧差で耳が痛くなるため、離着陸時におやつを食べさせるのも効果的です。
バルサルバ法
バルサルバ法とは、スキューバダイビングでおこなう耳抜きのことで、飲み物や食べ物で耳の不快感が改善しないときに試してみましょう。強くやりすぎると鼓膜に傷をつけて、かえって悪化させてしまうこともあるので注意が必要です。この方法は幼児には難しく、小学生以上の子供に向いています。
飛行機を降りても耳の不快感が続くときは、早めに耳鼻科を受診するようにしましょう。
バルサルバ法の手順
- 鼻をかむ(このときに偶然治ることもあります)
- 鼻をつまんで口から空気を吸い込んだ後、口を閉じて吸い込んだ空気を耳へ送ります
- この動作を耳が抜ける感じがするまで、数回繰り返します
航空性中耳炎の予防
航空性中耳炎は、気圧などの環境の変化によるものなので、100%完全に予防することは難しいのですが、航空性中耳炎になりにくくしたり、症状を緩和したりするための予防法はあります。特に気圧の変化の激しい離着陸時に、次のような予防法を試してみてはどうでしょうか?
- 飴をなめる
- ガムを噛む
- お茶などの飲み物を飲む
- あくびをする
- 気圧の変化が大きい降下時は、眠らないようにする
- 気圧変化予防用の耳栓をする
- 血管収縮剤の点鼻薬を噴射する(風邪やアレルギー鼻炎症状がある場合)
アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎がある場合
飛行機に子供を乗せる予定がある場合は、専門医で治療を行い、薬を服用してから搭乗させるようにしましょう!放置したまま乗せると、航空性中耳炎になる恐れがあり、本人も非常に痛がります
飛行機で子供に起こりやすいその他の体調不良と予防法
飛行機に搭乗することによって起こる気圧の変化は、時として子供の体に苦痛を与えることもあります。これらの症状は大人にも起こる体調不良ですが、子供は大人と異なり心身ともに成長過程ですので、体調不良が深刻だと飛行機嫌いになることもあります。
顔(特に前頭部)が痛くなる
顔の表面にある副鼻腔といういくつかの空洞と鼻は、通常は空気が自由に出入りしているのですが、風邪やアレルギー性鼻炎などによって鼻がつまっていると、気圧の変化により副鼻腔内の空気が膨張したり収縮したりして副鼻腔炎になり、痛みが生じるのです。
副鼻腔炎による顔の痛みには、基本的に航空性中耳炎と同じ対策・予防が効果的です
吐き気・嘔吐
車や船で乗り物酔いするように、飛行機でも「空酔い」することがあります。特に気流の悪いところで起こりやすかったり、もともと体調が優れなかったりする場合には、普段乗り物酔いしない子にも起こりうることなので、気をつけてあげましょう。
食べ過ぎや飲み過ぎ、空腹も空酔いにはNG。また、揺れが激しいときに絵本などを見ることはやめさせましょう。乗り物酔い止めの薬を、前もって服用することも一つの手段ですよ。
お腹が張ったり痛んだりする
人間の胃腸の中にはもともと1~2ℓ近くの空気があり、この空気は飛行機が上昇することで膨張し、お腹が張ったり腹痛を起こしたりすることがあるのです。特に便秘だったりガスを多く含む炭酸飲料などを飲んだりすると、さらに空気が膨張しやすくなるため注意しましょう。
飛行機に乗る前に排便をすませ、機内でも排便を我慢しないように気をつけましょう
歯が痛くなる
虫歯や処置中の歯があると、その歯の中の空気が飛行機の上昇・下降の際に膨張・収縮するため、歯に痛みが生じてしまいます。飛行機に乗る前に、必ず虫歯の治療をしておきましょう。また、歯の痛みはそのまま放置せず、到着後は歯科医を受診するようにしましょう。
鼻や喉が乾燥する、目が痛くなる
飛行機内は空気が乾燥しているため、体内の水分が不足し、喉が渇いたり、鼻や喉の粘膜が乾燥したり、目が痛くなったりすることがあります。こまめに水分を摂ることを心がけ、目薬の点眼、マスクの着用などで予防するようにしましょう。
飛行機で子供に睡眠薬を飲ませてOK?
飛行機で子供が騒がないように、寝かせておきたい気持ちはわかりますが、睡眠薬を飲ませることはおすすめできません。子供用の睡眠薬は、通常病院の検査などで医師や看護師の監視下で使用することが鉄則になっています。副作用で呼吸が止まることもあるため、飛行機で保護者が飲ませるのは非常に危険です。
睡眠薬は脳に作用するため、頭がボーッとしたりフラフラしたりするというリスクもあります。それに、たとえ子供に睡眠薬を飲ませたとしても、すんなり眠ってくれるとは限らず、眠りから目覚めたときに、不快感で泣き出す子も多いので、飛行機内で静かにさせるために睡眠薬を使用することは、ハイリスク・ノーリターンなのでやめましょう。