重曹を使った子供向けの実験に関する記事

重曹と酢とクエン酸の実験:小学生と中学生の自由研究に使える分量と手順

重曹と酢とクエン酸の実験:小学生と中学生の自由研究に使える分量と手順

重曹と酢、重曹とクエン酸で泡が出る理由を化学反応式から解説。実験ごとの分量早見表、失敗したときの原因と対処、中学生向けの質量保存や量的関係の発展実験まで掲載しています。お菓子が膨らむしくみを確かめる比較実験も自由研究向きです。

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重曹を使った家庭でできる科学実験!親子で楽しむ幼児・小学生の理科体験4選

重曹とクエン酸を使った実験は、雨の日や休日の親子遊びにぴったりです。

実験から生まれる感動や驚きは、理科への興味や知的好奇心を育むきっかけになります。自由研究のテーマとして選ぶ小学生も少なくありません。

特に、実験後に使えるもの(お菓子や掃除、入浴剤)だと子どもの喜びはさらに大きくなります。ぜひ親子で一緒に、楽しく学びのある時間を作りましょう。

この記事では、ラムネ菓子・サイダー・銀製品磨き・バスボムの4つに加えて、検索でよく調べられている重曹と酢を使った火山噴火実験、お菓子が膨らむしくみを確かめる比較実験、中学生向けの発展実験まで7種類を紹介します。実験ごとの分量早見表、学年別の楽しみ方、自由研究のまとめ方の型もそろえたので、テーマ選びから提出用のレポートまでこの1ページで進められます。

子育て4コマ漫画:おっかなびっくりの重曹実験!

重曹実験の子育て4コマ漫画

実験の前に確認!重曹とクエン酸と酢の選び方と安全上の注意点

今回ご紹介する実験には、重曹(炭酸水素ナトリウム)とクエン酸を使用します。

これらの材料には次の3つの種類があり、グレードによっては口にすることができませんので、特に食品に利用する実験を行う前に必ず種類を確認する必要があります。

重曹とクエン酸の主なグレード

  • 医療用(最も高品質)
  • 食品用(食品添加物として使用可能)
  • 工業用(掃除用など、食品には使用不可)

重曹やクエン酸はドラッグストアやスーパーで購入できますが、食べたり飲んだりする実験を行う場合は、必ず「食品用」もしくは「医療用」を選んで使用してください。工業用(掃除用)は口にできない品質です。

酢を使う実験では、台所にある穀物酢や米酢がそのまま使えます。すし酢や味付きのポン酢は糖分や調味料が入っていて泡の出方が変わるため、分量を比べる実験には向きません。同じ銘柄の穀物酢を最後まで使い切るほうが、条件をそろえた比較ができます。

口にする実験を行うときの約束

重曹(炭酸水素ナトリウム)は厚生労働省が食品添加物として指定している物質で、ふくらし粉やかんすいの原料として日常的に使われています。ただしナトリウム(塩分)を含むため、実験で作ったラムネやサイダーは味見やコップ1杯程度にとどめ、続けて何杯も飲むような使い方は避けてください。

塩分の摂取量に配慮が必要な方や妊娠中の方が口にする場合は、事前にかかりつけの医師や薬剤師に相談してください。判断に迷うときは、飲食を伴わない実験(火山噴火実験や銀製品磨き)を選ぶという方法もあります。

実験に使うのは重曹・クエン酸・酢だけにし、塩素系の漂白剤やカビ取り剤は近くに置かないでください。塩素系のものと酸性のものが混ざると有害な塩素ガスが発生するため、家庭用品品質表示法で「まぜるな危険」の表示が定められており、国民生活センターも家庭での使用について注意を呼びかけています。

そのほか、実験全体を通して守りたい約束は次の3つです。どれも小学生なら自分で確認できるので、始める前に子どもに読み上げてもらうと安全意識が育ちます。

  • 泡が出ている容器にふたをしない(ペットボトルやびんを密閉すると中の圧力が上がります)
  • 粉が目に入らないよう、顔を近づけて息を吹きかけない
  • 実験に使った容器や道具は、食事用と分けて洗う

重曹と酢を混ぜるとどうなる?泡の正体と反応のしくみ

重曹に酢をかけると、勢いよく白い泡が湧き上がります。この泡の正体は二酸化炭素です。酸性の酢(酢酸)とアルカリ性の重曹(炭酸水素ナトリウム)が出会うと中和反応が起こり、酢酸ナトリウムと水と二酸化炭素に変化します。反応式で書くと次のようになります。

NaHCO3 + CH3COOH → CH3COONa + H2O + CO2

クエン酸を使った場合も、できるものの名前が変わるだけでしくみは同じです。重曹3に対してクエン酸1の割合で反応し、クエン酸三ナトリウムと水と二酸化炭素ができます。この記事のサイダーやバスボムがシュワシュワするのも、ラムネ菓子を口に入れた瞬間に泡が弾けるのも、すべてこの反応が起きているためです。

子どもに説明するときは、いきなり反応式を見せる必要はありません。「この泡、何でできていると思う?」「サイダーの泡と同じかな、違うかな?」と質問から入ると、自分で考える時間が生まれます。答えを先に言ってしまうと、そこで観察が終わってしまうためです。年長さんくらいなら「炭酸のシュワシュワと同じ気体だよ」で十分伝わります。

酢とクエン酸はどちらを使うべきか

同じ反応でも、酢とクエン酸では扱いやすさが違います。目的で選び分けると失敗が減ります。

比べる点酢(酢酸)クエン酸
形状液体。注いだ瞬間から反応が始まる粉末。水が加わるまで反応しない
泡の勢い強く、一気に噴き出す穏やかで長く続きやすい
におい酸のにおいが部屋に残るほとんど気にならない
向いている実験火山噴火実験、気体を集める実験ラムネ、サイダー、バスボム
入手のしやすさ台所にあるものでそのまま使えるドラッグストアなどで購入する

粉のまま保存できて、水を入れるまで反応が始まらないという性質があるからこそ、クエン酸は口に入れるまで固形でいられるラムネや、お湯に落とすまで泡立たないバスボムに向いています。逆に、その場でド派手に噴き出させたい火山噴火実験には、液体の酢のほうが圧倒的に迫力が出ます。

知っておくと観察が深まる3つのポイント

ひとつめは、泡がいつか止まるという点です。重曹か酸のどちらかが先に使い切られると反応は終わります。「まだ粉が残っているのに泡が止まった」という場面は、酸のほうが足りなくなった証拠で、中学生の量的関係の学習にそのままつながります。

ふたつめは、容器が少し冷たくなることです。重曹と酢の反応は周囲から熱を奪うため、反応中の液体に触れるとひんやり感じることがあります。料理用の温度計があれば、注ぐ前と泡が収まった後の温度を記録してみてください。数字で変化が残ると、それだけで立派な研究データになります。

みっつめは、二酸化炭素が空気より重いという性質です。背の高いコップの中で泡を発生させ、その上でシャボン玉をそっと落とすと、目に見えない気体の層の上に浮かんで見えます。空気とは違う何かがそこに溜まっている、という実感が持てる場面です。

【理科実験1】ほんのりピンクで可愛い!ラムネ菓子づくり実験

重曹で作ったラムネ

ラムネ菓子は、口の中で重曹とクエン酸が反応し、二酸化炭素の泡が発生することで、シュワシュワとした独特の食感が楽しめるお菓子です。

ここではイチゴシロップを使って、ほんのりピンクのラムネ菓子を作ってみましょう。シロップはかき氷のシロップなどでも代用できます。

シロップで色づけ!重曹ラムネ菓子の材料(食品用を使用)

重曹を使ったラムネづくりの材料
  • 重曹(食品用)小さじ1/2
  • クエン酸(食品用)小さじ1
  • 粉砂糖 40g
  • 片栗粉かコーンスターチ 40g
  • イチゴシロップ 小さじ1
  • 水 少々
  • はかり
  • 計量スプーン

家に粉砂糖がない場合は?

粉砂糖が無い場合は、上白糖やグラニュー糖をミルサーで粉末状にすれば作ることができます。すぐ使う場合はそのままで良いですが、作り置きする時は片栗粉を5%混ぜると固まりにくい粉砂糖が作れます。

混ぜて固めるだけ!重曹ラムネ実験のやり方

  1. ポリ袋にクエン酸などを入れる様子 ポリ袋に粉砂糖、コーンスターチ、クエン酸を入れて口を閉じてシャカシャカとよく振って混ぜます。
  2. ラムネの生地を握って固まる様子 1にイチゴシロップを入れて塊を潰すように混ぜます。ギュッと握って固まる程度でOKです。固まらなければシロップを少しずつ足して生地の硬さを調整します。丁度良い硬さになったら重曹を入れてしっかり混ぜます。
  3. スプーンからラムネを横に滑らす様子 計量スプーンや小さなシリコン型で形を作ったら、半日~1日冷蔵庫や冷暗所でしっかり乾燥させて固めれば完成です。

型は小さめのシリコン型でも良いのですが、複雑な型だったり乾燥が不十分だったりすると、取り出す時に崩れるので注意しましょう。

崩れてしまったラムネ

写真のラムネはシリコン型に詰めて1日置いた後、型から出したものです。底の方が乾燥していなかったため、取り出す時に崩れてしまいました。詰める際は厚みにも注意が必要です。

また、金属製の型抜きに詰めて乾燥させると、酸(クエン酸)で金属が傷む恐れがありますのでやめましょう。ペットボトルの蓋にラップを敷くと、型崩れしにくく取り出しやすいです。

ここでつまずく!ラムネ実験の失敗と対処

いちばん多い失敗は、混ぜている途中で泡が出てしまうことです。シロップを入れる前に重曹とクエン酸を一緒にしておくと、粉に含まれるわずかな水分で反応が始まり、口に入れたときのシュワシュワが弱くなります。手順どおり重曹は最後に入れるのがコツで、これは「水がないと反応しない」というクエン酸の性質を体で確かめる場面でもあります。

次に多いのが、生地がまとまらないケースです。シロップを足しすぎるとべたついて乾燥に時間がかかるので、小さじ1/4ずつ加えて、握って軽く固まるところで止めてください。梅雨時や湿度の高い日は乾燥に2日ほどかかることもあります。

自由研究として発展させるなら、クエン酸の量を小さじ1/2、1、1と1/2と変えて3種類作り、シュワシュワの強さと酸っぱさを家族に評価してもらう方法があります。「どの配合がいちばんおいしかったか」を表にまとめれば、味覚という主観をデータに変える練習になります。

【理科実験2】重曹とクエン酸で作れる!サイダーづくり実験

重曹実験でできたオレンジのサイダー

水と重曹とクエン酸のたった3つの材料で、サイダーが作れます!

クエン酸(酸性)と重曹(炭酸水素ナトリウム/アルカリ性)が水と出会うと、中和反応を起こして化学変化し、水、二酸化炭素、クエン酸三ナトリウムになります。

サイダーの泡は化学反応で発生した二酸化炭素。炭酸飲料のシュワシュワの正体を体験できる実験です。

ジュースで代用もOK!重曹サイダーの材料(食品用を使用)

重曹を使ったサイダーづくりの材料
  • 重曹(食品用)小さじ1(約5g)
  • クエン酸(食品用)小さじ1(約5g)
  • 砂糖 50g
  • 水 500ml
  • 800ml以上の炭酸飲料のペットボトル

材料の割合は、水100:クエン酸1:重曹1が基本ですが、炭酸を強くしたい場合は水を減らします。

サイダーといえば透明な飲み物ですが、糖分を抑えたい場合は砂糖を使わず、水を果汁100%ジュースに替えても作れます。今回は子供用ということでオレンジジュースを使って作りました。

泡が楽しい!重曹サイダー実験のやり方

重曹とクエン酸が反応している様子

炭酸飲料のペットボトルにクエン酸と重曹と砂糖を入れ、そこに冷蔵庫で十分に冷やした水を入れます。水を入れたら素早く蓋をして、ペットボトルを振って溶かしたら完成です。

素早く蓋をしないと発生した二酸化炭素が抜けてしまうので注意してください。また、炭酸が抜けないように完成したらすぐにいただきましょう。

炭酸飲料のペットボトルが無い場合は、よく冷やした水に砂糖とクエン酸を入れて溶かし、そこに重曹を入れて混ぜても実験できます。

冷たい水を使う理由と、開けるときの注意

この実験で「冷やした水」を指定しているのには理由があります。二酸化炭素は水温が低いほど水に溶けやすく、温い水では発生した泡がそのまま空気中へ逃げてしまうためです。氷水で試したものと常温の水で試したものを飲み比べると、同じ分量でも刺激の強さがはっきり違います。ここは実験として比較する価値のあるポイントで、「なぜ冷たいほうがシュワシュワするのか」を考えさせる良い題材になります。

一方で、炭酸飲料用ではないペットボトルや、耐圧性のないボトルを使うのは避けてください。中で二酸化炭素が発生し続けるため、蓋を開けるときに勢いよく噴き出すことがあります。開けるときはシンクの上で、蓋を少しずつゆるめて音を逃がすのが基本です。子どもが開けたがったら「シューって音がしなくなるまでゆっくりね」と声をかけながら手を添えてあげてください。

【理科実験3】重曹で黒ずみが落ちる!銀製品磨き実験(還元作用)

重曹実験前後の銀製品

銀製品は長期間空気に触れると、空気中の硫化水素などに反応して硫化銀になります。この硫化銀が黒ずみ(変色)の原因です。

この実験は、硫化銀を元の銀に戻す「還元」と呼ばれる化学反応を利用します。銀よりもイオン化しやすいアルミニウム(アルミ箔)と、電解質である重曹水(または塩水)を使うことで、硫化銀から硫黄を奪い、銀をきれいにします。

銀製品の黒ずみがかなり取り除けるため、子どもも変化に驚くでしょう。重曹がない場合は、塩でも同じ実験が行えますので、両方試して比較してみてもよい実験となります。

ゴシゴシ擦らなくてもキレイ!銀製品磨き実験の材料(工業用を使用)

  • 重曹(掃除用/工業用)
  • 黒く変色した銀製品
  • シリコンかガラスの耐熱容器
  • アルミ箔
  • 熱湯(やけどに注意)

容器には金属製品を使用しないようにしましょう。重曹水(電解質)とアルミ箔の電気化学反応に影響が出たり、容器が変色する恐れがあります。シリコンや耐熱ガラスの容器がない場合は、耐熱性のあるプラスチック容器などを使用してください。

湯を注ぐ作業は必ず大人が行い、子どもは容器から離れて見守ってください。反応は60度前後の湯でも進むので、沸かしたての熱湯にこだわる必要はありません。

一晩でキレイになる!重曹銀製品磨き実験のやり方

  1. シリコン容器にアルミ箔と銀のバターナイフをつけ置きしている様子 まずは黒ずんだ銀製品が入るサイズの耐熱性の容器を用意し、アルミ箔を敷いてから銀製品を入れます。銀製品とアルミ箔が触れていることがポイントです。そこにお湯を入れてから重曹を入れます。(熱湯の使用時はやけどに十分注意してください)
  2. 実験後の銀製品 銀製品を沈めて数時間~一晩つけ置きします。お湯に硫黄が溶け出し、色が変わることがあります。つけ置きした後は、良く水気を拭き取れば完了です。

黒ずみの程度によって完全には綺麗になりませんが、真っ黒だった部分は大分薄くなりましたし、薄い色の部分は銀色に戻ってきました。

変化を記録するとレポートになる

この実験は前後の写真を並べるだけで説得力のある研究になります。撮影のコツは、同じ場所・同じ明るさ・同じ角度で撮ることです。テーブルに紙を敷いて位置を鉛筆で印しておき、開始前、30分後、3時間後、翌朝の4枚を撮ると変化の速さまで記録できます。

ただし、いぶし加工が施されたアクセサリーや、真珠や接着剤で石が留められている装飾品は、意図した黒色まで落ちたり傷んだりすることがあります。実験に使うのは無地の銀のスプーンやバターナイフなど、装飾のないものを選ぶと安心です。実験前に「これは磨いてもいいものか」を家族に確認する手順まで含めると、家庭内での約束事を学ぶ機会にもなります。

【理科実験4】重曹でお風呂が楽しくなる!バスボム作り実験

完成したバスボムを湯の中に入れた様子

重曹(炭酸水素ナトリウム)とクエン酸を使えば、中からおもちゃが出てくる市販の入浴剤のようなバスボムを簡単に手づくりできます。湯船の中で発泡する様子を観察する実験です!

バスボムがお湯に溶けると、重曹とクエン酸が反応し、サイダーの実験と同様に二酸化炭素の泡を発生させます。

基本の材料は、重曹・クエン酸・片栗粉又はコーンスターチです。バスボムは肌に触れるため、食品用または化粧品グレードの材料を使用しましょう。

中におもちゃを入れて固めれば、サプライズ付きのバスボムが簡単に作れます。可愛い型に入れたり、食用色素を使ったりすれば、スイーツの様なカラフルなバスボムなども作ることができます。

固まらない、途中で膨らむときの原因

バスボム作りで最も多いつまずきは、水を足しすぎて成形中に発泡が始まってしまうことです。水は霧吹きで2、3回吹きかける程度から始めて、握って形が残るところで止めるのが目安になります。湯船に入れる前に膨らんでしまったら、それは水分が多すぎたサインです。

また、仕上げた後に湿気の多い洗面所へ置いておくと、一晩でひび割れることがあります。乾燥剤と一緒に袋に入れて、湿気の少ない場所で保管してください。作ってから3日以内に使い切るつもりでいると失敗が減ります。

浴槽で使うときは、子どもが泡を触りたがって顔を近づけがちです。「泡は見て楽しむもので、なめないでね」と入れる前に一度伝えておくと、毎回の声かけが不要になります。おもちゃを仕込む場合は、小さすぎるパーツを選ばないことも大切です。

【理科実験5】迫力満点!重曹と酢の火山噴火実験

検索でよく調べられているのが、重曹と酢を使った火山噴火実験です。準備は10分ほど、噴火の瞬間は数十秒という手軽さながら、子どもの反応がいちばん大きい実験でもあります。飲食を伴わないため、掃除用の重曹でも実施できます。

火山噴火実験の材料と分量

  • 重曹 大さじ2(約24g)
  • 酢 100ml(穀物酢でOK)
  • 食器用洗剤 数滴
  • 食用色素または絵の具 少々
  • 紙コップまたは小さめのペットボトル
  • 山の土台にする粘土、砂、丸めた新聞紙
  • 受け皿になるバットやトレー

洗剤を数滴入れるのが噴火らしく見せる最大のコツです。洗剤があると発生した二酸化炭素が細かい泡になって粘りが出るため、勢いよく流れ落ちる溶岩のような見た目になります。入れないと泡がすぐ消えてしまい、あっけない結果になりがちです。

火山噴火実験のやり方

  1. トレーの上に紙コップを置き、周りを粘土や砂で覆って山の形を作ります。コップの口はふさがないでください
  2. コップの中に重曹大さじ2を入れ、食器用洗剤を数滴たらします
  3. 別の容器に酢100mlを取り、食用色素を数滴入れて赤やオレンジに着色します
  4. カウントダウンをして、着色した酢を一気に注ぎます
  5. 泡が収まったら、酢を追加して2回目の噴火を観察します

ベランダや庭で行うか、室内なら新聞紙を広く敷いた上で行ってください。噴き出した液は酢と重曹が反応した後のものなので、こぼれても水拭きで片づきます。ただし色素を使った場合は、白い床材やカーペットに色が残ることがあるため、受け皿は必ず用意しましょう。

噴火が弱いときのチェックポイント

思ったほど噴き出さないときは、次の順に確認すると原因が特定できます。

  • 重曹が湿気て固まっていないか(古い重曹は反応が鈍くなります)
  • コップが大きすぎないか(口の狭い容器のほうが勢いよく吹き上がります)
  • 酢を少しずつ注いでいないか(一気に注ぐと勢いが出ます)
  • 洗剤を入れ忘れていないか

ここで大切なのは、失敗を残念な結果として終わらせないことです。「1回目より2回目のほうが泡が少なかったのはどうしてだろう」と問いかければ、コップの中の重曹が減っていることに子ども自身が気づけます。理科の力は、うまくいかなかった理由を考える場面でこそ伸びていきます。

火山噴火実験を自由研究に発展させるアイデア

そのままだと見て楽しむだけで終わってしまうので、条件を1つだけ変えて比べる形にすると研究になります。

  • 酢の量を50ml、100ml、150mlと変えて、噴き出す高さを定規で測る
  • 酢とクエン酸水溶液(水100mlにクエン酸大さじ1)で噴き方を比べる
  • 冷蔵庫で冷やした酢と常温の酢で、泡が出始めるまでの時間を比べる
  • 洗剤あり、洗剤なしで泡の持続時間を比べる

本物の火山の噴火は、マグマに溶けていた水や二酸化炭素が地表近くで泡になって膨張することで起こります。この実験の泡もまた気体が急に膨らんで押し出される現象なので、しくみの一部は共通しています。ただし本物のマグマは高温の岩石が溶けたもので、中和反応で噴くわけではありません。この違いをレポートに一行書き添えておくと、模型と実物を区別できている点が評価されやすくなります。

実験別の分量早見表

重曹の実験は分量の比率さえ押さえれば応用が利きます。作りたいものに合わせて次の表を目安にしてください。

実験重曹酸(酢またはクエン酸)そのほか押さえたい点
火山噴火大さじ2酢100ml洗剤数滴、色素少々容器にふたをしない
サイダー小さじ1クエン酸小さじ1水500ml、砂糖50g水100に対し各1の割合
ラムネ菓子小さじ1/2クエン酸小さじ1粉砂糖40g、でんぷん40g重曹は最後に混ぜる
バスボム大さじ2クエン酸大さじ1でんぷん大さじ1、水少々重曹2、クエン酸1、でんぷん1の比率
銀製品磨き大さじ1使わない湯200ml、アルミ箔銀とアルミ箔を接触させる
気体を集める小さじ1酢50ml保存袋、ストロー袋の口をしっかり閉じる

迷ったときは、酢を使う実験は重曹1に対して酢を5倍程度、クエン酸を使う実験は重曹2に対してクエン酸1と覚えておくと、家にある道具で調整できます。分量を変えたときは必ず記録を残しておくと、うまくいった配合を次回も再現できます。

幼児から中学生まで学年別の楽しみ方

同じ実験でも、年齢によって面白がるポイントも、学びに変わる部分も違います。学校で習う内容と結びつけると、子どもは「これ授業でやったやつだ」と目を輝かせます。

年齢楽しみ方の中心おすすめの実験学びにつながる問いかけ
3歳から5歳変化を目で見て驚くバスボム、火山噴火どんな音がした?何色になった?
小学校低学年予想して結果を確かめるラムネ、サイダー入れる前にどうなると思う?
小学校高学年条件を変えて比べる火山噴火、銀製品磨き何を変えたら結果が変わった?
中学生数値で測って考察する質量の変化、量的関係この変化は式でどう説明できる?

小学校では6年生で水溶液の性質を学び、酸性・中性・アルカリ性の区別や、気体が溶けた水溶液があることを扱います。重曹の水溶液がアルカリ性、酢やクエン酸の水溶液が酸性で、混ぜると中和して二酸化炭素が出るという流れは、この単元とそのまま重なります。中学校では1年生で気体の性質、2年生で化学変化と原子・分子を学ぶため、同じ実験を化学反応式や質量の関係として捉え直せるようになります。

紫キャベツを刻んで熱湯に浸すと紫色の液が取れ、家庭で使える指示薬になります。酢を入れると赤に、重曹水を入れると青緑に変わり、両方混ぜると色が中間に戻ります。小学生には色の変化そのものが楽しく、中学生には酸とアルカリの中和を目に見える形で示す資料になるので、学年を問わず組み込みやすい実験です。

【理科実験6】中学生向け:重曹と酢で確かめる質量保存の法則

中学生の自由研究では、見た目の面白さより数値と考察が評価されます。重曹と酢の反応は、中学2年で学ぶ質量保存の法則を家庭で確かめられる数少ないテーマです。学校では塩酸を使いますが、家庭では酢で代用できます。

密閉と開放で質量を比べる

  1. ジッパー付きの保存袋に酢50mlを入れた小さなカップを立て、別に重曹3gを袋の底に入れます
  2. 袋の空気を抜いて口を閉じ、全体の質量を0.1g単位で量れるはかりで測定します
  3. 袋の外からカップを倒して反応させ、袋がふくらんだ状態でもう一度測定します
  4. 袋の口を開けて気体を逃がし、三度目の測定をします

密閉したままなら質量はほとんど変わらず、口を開けると二酸化炭素が逃げた分だけ軽くなります。この差こそが、目に見えない気体にも質量があるという証拠です。硬いペットボトルやびんで密閉すると圧力が高まって危険なので、必ず柔らかい保存袋を使ってください。

過不足なく反応する量を探す

酢50mlを固定し、重曹を1g、2g、3g、4g、5gと変えて同じ手順で測定します。逃げた二酸化炭素の質量をグラフにすると、ある量までは比例して増え、そこから先は横ばいになります。横ばいになった点が、酢50mlと過不足なく反応する重曹の量です。

グラフの折れ曲がりを自分の手で見つけた経験は、教科書の量的関係の図を暗記するのとはまったく違う理解につながります。考察には「なぜ途中から増えなくなったのか」を必ず書いてください。酢がすべて使われてしまい、余った重曹は反応相手がいないまま残っている、という説明ができれば十分です。

発生した気体が二酸化炭素であることを確かめる

発生した気体を袋からストローで石灰水に送り込むと、白くにごります。これは二酸化炭素を確かめる代表的な方法で、中学校の理科室で行うものと同じ手順です。石灰水が手に入らない場合は、袋にたまった気体をコップに移してから花に近づける、温度変化を記録するなど、別の観察に切り替えても研究として成立します。

【理科実験7】お菓子が膨らむしくみを確かめる重曹実験

重曹は昔から「ふくらし粉」と呼ばれてきました。加熱すると炭酸ナトリウムと水と二酸化炭素に分かれ、その二酸化炭素が生地の中に気泡を作って持ち上げます。台所でできる、いちばんおいしい重曹実験です。

3種類の蒸しパンで膨らみを比べる

同じ生地を3つに分け、次の条件で蒸して比べます。

  • 何も入れない生地
  • 重曹を入れた生地(小麦粉100gに対して小さじ1/2程度)
  • ベーキングパウダーを入れた生地(同量)

蒸し上がったら高さを定規で測り、断面の気泡の大きさを写真に残します。何も入れないものはほとんど膨らまず、重曹を入れたものは大きく膨らんで断面がやや黄色みを帯び、ベーキングパウダーのものは白く均一に膨らむはずです。

重曹だけを使うと黄色っぽくなり、独特の風味が出るのは、加熱後に残る炭酸ナトリウムがアルカリ性で、小麦粉に含まれる色素の色味を引き出すためです。ベーキングパウダーには酸性の成分があらかじめ混ぜてあり、加熱時にその酸と重曹が反応するため、アルカリ性のものが残りにくく、色も風味も出にくくなります。どら焼きやかるかんのように、あの香ばしい色と風味をあえて生かす和菓子では、今でも重曹が選ばれています。

入れすぎると苦みが出て黄色も濃くなるので、小麦粉100gに小さじ1/2を上限の目安にしてください。「入れれば入れるほど膨らむのか」を確かめたい場合は、味見用ではなく観察用として少量ずつ作り、高さと色の変化を記録するとよいでしょう。分量を変えるほど色と味が変わるという結果自体が、立派な発見になります。

重曹実験を自由研究にまとめる方法

実験そのものは1日で終わりますが、評価が分かれるのはまとめ方です。次の8項目の順に書けば、小学生でも中学生でも形になります。

  1. 研究のタイトル(何を調べたかが一目でわかるもの)
  2. この研究を始めたきっかけ
  3. 予想(やる前にどうなると思ったか)
  4. 用意したもの(分量も数字で書く)
  5. やり方(他の人が同じようにできる詳しさで)
  6. 結果(表と写真、数字を中心に)
  7. わかったこと(予想と合っていたか、違ったならなぜか)
  8. もっと調べたいこと、参考にしたもの

点数が伸びるかどうかを分けるのは、3の予想と7の考察です。予想が外れた研究のほうが、なぜ外れたのかを考える分だけ内容が濃くなります。「思ったより泡が少なかった。理由は重曹が湿っていたからだと思う。次は新しい重曹で試したい」という3行が書けていれば、それが科学の姿勢そのものです。

写真は、変化の前後を同じ構図で撮ることと、大きさがわかるように定規や硬貨を一緒に写すことを意識してください。表を作るときは、変えた条件を左の列に、測った結果を右の列に置くと読み手が理解しやすくなります。

保護者の関わり方としては、火や熱湯の作業を引き受けることと、結果を先に言わないことの2つを守れば十分です。「どうしてだと思う?」「もう一回やったら同じになるかな?」と返すだけで、子どもは自分で次の一手を考え始めます。答えを教えたくなったときこそ、質問に変えるチャンスだと思っておくと、親子の実験時間はぐっと豊かになります。

重曹の実験でよくある疑問

重曹と酢、重曹とクエン酸はどちらを使えばいいですか

口に入れるものを作るならクエン酸、勢いよく泡を出したいなら酢が向いています。粉のまま保存できるクエン酸は、水が加わるまで反応しないためラムネやバスボムに適しています。酢は液体で最初から反応が始まるので、火山噴火実験のように一気に噴き出させたい場面で力を発揮します。

泡がほとんど出ないのはなぜですか

多くの場合、重曹が古くて湿気ているか、酸の量が足りていません。開封後長く置いた重曹は固まりやすく、反応も鈍くなります。掃除用の重曹を実験に使う場合は、使う前に指で押して、さらさらと崩れるかを確かめてみてください。それでも弱いときは、酢の量を1.5倍にして再挑戦します。

ペットボトルにふたをして振ってもいいですか

反応が続いている状態でふたを閉めるのは避けてください。二酸化炭素が発生し続けると中の圧力が高くなります。サイダー作りのように短時間ふたをする場合は炭酸飲料用のペットボトルを使い、開けるときはシンクの上でゆっくりゆるめてください。気体をためて観察したいときは、柔らかいジッパー付きの保存袋を使うと安全です。

実験に使った液体はどう片づければいいですか

重曹と酢やクエン酸が反応した後の液は、水で薄めながら流して問題ありません。むしろ排水口に流すと発泡でぬめりが浮きやすくなります。油を使った海底火山タイプの実験をした場合は、油を紙で拭き取ってから流してください。

掃除用の重曹をお菓子の実験に使ってもいいですか

使えません。掃除用の重曹は口に入れることを想定した品質管理がされていないため、ラムネ、サイダー、蒸しパンなどには必ず食品用を選んでください。パッケージに食品添加物と表示されているかが見分け方です。火山噴火実験や銀製品磨きのように口にしない実験であれば、掃除用で構いません。

幼児期から家庭の重曹など身近なものを使って実験をすることで、子供は理科や化学への知的好奇心を育めます。ぜひ家族で楽しく重曹実験にトライしてみてください。

この記事を書いたライター
叶野環

叶野環

クラフト、手芸、工作を子供と楽しんでいる2児のママです。子育てに役立つプチプラで簡単な手作りアイデアを提供します!