今大注目の競技かるた!習い事体験談
人気コミック「ちはやふる」の映画化で一気に注目を集めるようになった競技かるた。小倉百人一首が書かれた歌がるたを使い、暗記力が必要になるスピード競技ですので、「子供が賢くなるらしい」「俊敏になりそう」など、今ママ達にとって気になる習い事です。
けれど百人一首と言えば難しいイメージもあり、またパパやママの中には子供の頃に坊主めくりしかやったことがない人も多く、「子供には難しいのでは?」「いつから習わせられるの?」「小さくても楽しめる?」といった心配の声も。実際のところはどうなのでしょう?
競技かるたとは?人口は?
競技かるたとは、小倉百人一首のかるたを使って取り札を早取りする競技。ジャーナリスト黒岩涙香によりルールが統一され、明治37年に全国競技会が開催されたのがはじまりで、現在は全日本かるた協会が大会運営などを行っています。
全日本かるた協会によると、競技かるた人口はおよそ100万人。漫画「ちはやふる」の映画化により、今後ますます増えることでしょう。
競技かるたを習い事にするメリット
競技かるたを習うことで、子供達は楽しみながら嬉しいメリットを知らぬ間に受けることができます。
- 記憶力がよくなる
- 集中力が高くなる
- 俊敏になる
- 体力がつく
- 正座ができるようになる
- 挨拶や礼儀を覚える
- 縦の人間関係に慣れる
- 小倉百人一首を覚えられる
- 古典や日本文化への知識や興味が持てる
スポーツのように激しい競技ですので、記憶力や俊敏さなどの勉強面に繋がる子供の能力だけでなく、体力もつくという嬉しいメリットがあります。また競技かるたは礼に始まり礼に終わる伝統文化ですので、子供が自然に礼儀を覚えることができるのが大きなメリットと言えます。
さらにカルタ会には大人から子供まで異年齢の人が集っていますので、核家族化が進んだ現代でも子供達が幼いころから縦の人間関係に触れ、社会性を豊かに育むことができます。
習わせる際の費用や親の手間は?
子供の習い事として競技かるたをさせるメリットを知った親が次に気になるのは、入会に向けたより具体的な情報でしょう。さっそく見ていきましょう。
どうやって始めるの?練習場所は?
一般的には最寄りの「カルタ会」に入会して練習します。カルタ会の練習場所は近場の公民館などが多いです。高校生になると部活動で競技かるたを行える学校もありますので、高校生デビューをする子もいます。
カルタ会に入会すると、全日本かるた協会の会員になって大会に出場することができます。まずは事前に「全日本かるた協会HP」より最寄りのカルタ会を調べ、メールや電話で連絡をとってから子供と一緒に見学に行ってみましょう。
費用は?
カルタ会にもよりますが、月々の会費の相場は数百円~千数百円。会費は練習場所の使用料や運営費として使われています。幼児や小学生の場合は中高生や大人よりも安いことが多く、年会費としてまとめて徴収するカルタ会もあります。
その他の経費は次の通りです。
- 競技かるた用かるた(数千円)
- カルタ会のTシャツ(2,000円前後)
- 膝サポーター(2,000円前後)
- 大会参加費(1回数百円~千数百円)
- 大会交通費・宿泊費(全て実費)
親の手間は?
通常の練習については、子供1人で行けるところにカルタ会がある場合は、大会以外はそれほど親の負担はありません。車で行く距離の場合は、送迎負担がかかります。
ただし未就園児の場合は、トイレの介助などが必要になるケースもあるため、親が側で見学しているご家庭もあります。
また大会に出場する場合も、年齢によっては付き添いが必要になります。
北海道は木のカルタ?
北海道では「板かるた」「下の句かるた」と呼ばれる取り札が木のカルタが主流です。下の句カルタでは百人一首の下の句しか読まず、上の句かるたとは遊び方が少し異なります。
ただし旭川、札幌、函館には、「上の句かるた」と呼ばれる紙のカルタ会もあります。
競技かるたは簡単?基本的なルール
競技かるたの基本的なルールは、上の句を聞いて下の句の札をできるだけ早く取り、自分の持ち札がなくなれば勝ちという簡単なもの。ただし素早さ勝負の競技のため、百人一首を全て覚えることが必要になります。
ところが子供の記憶力って凄いんです!家庭でトレーニングしなくても、親の知らぬ間に覚えてしまいますので、本人が「やりたい!」とさえ思えば、親が心配する必要はありません。
- 競技者2名は向かい合って座る
- 礼
- 百人一首100枚を裏にして混ぜる
- 互いに25枚ずつ取り、残りは箱に戻す
- 自分の陣地に3段で好きなように並べる
- 取り札の場所を覚える(15分)
- 読み手が席についたら試合開始!場にない札(空札)に手を出すとお手つき
- 札を取ったら挙手して読み手に知らせ、敵陣の札を取ったら自陣の札を1枚相手に渡す
- どちらかの持ち札がなくなったら試合終了
- 礼
子供に習わせた!ママの競技かるた体験談
子供の競技かるたに関するママの体験談では、費用はさほどかからないのに、子供が楽しめて能力がアップするのでよい習い事だという意見が聞かれました。
親の負担もあるけれど、集中力がつくからお勧め
子供が小学5年生から東京都にあるカルタ会に所属していました。今はもうやめてしまいましたが、当時はとても楽しそうに行っていました。
小学生は少なかったです。低学年では難しい語句もあるため、早くから始めるとしてもやはり5~6年生からが良いと思います。ちなみにうちの子は百人一首が大好きで、7割覚えていたため、競技カルタに生かせるかも!と思い立ったのがきっかけでした。
最初はルールを理解するのに数か月かかったものの、カルタ会に入ることでさらに暗記力がアップしましたし、集中力がついてその後の受験勉強にも役立ち結果入れて良かったです。
費用は会費が年間約8千円、大会に出るときはその都度1~2千円くらい支払いました。安いところだったので親が大会への送迎等手伝うこともあり少し大変でしたが、他よりお得な習い事だったので頑張れました。メジャーじゃないかもしれないけど、百人一首が好きなお子さんやカルタ好きなお子さんにはお勧めの習い事です。
実はメリットが沢山あります
現在小学校高学年の子供が、数年前から練習に参加しています。毎週一回市内の公民館で練習が行われますが、今でも練習の日が楽しみのようです。
私の住んでいる県では地元に根付いているかるた文化があり、その大会で勝ち進んだことがきっかけで始めました。反面、百人一首に慣れる必要はありましたが、本人は全く苦にしていなかったです。
親の方は軽い気持ちでいましたが、いざ習い始めるとその緊張感に圧倒されてしまいました。集中力や瞬発力は当然必要ですし、体力や記憶力なども影響するとにかく大変な競技です。当然練習を重ねるにつれて成長しますが、特に集中力については、普段の生活の中でも驚くほど変化がありました。
もちろんその他の面でも色々と成長が感じられるので是非みなさんにもオススメしたいのですが、もうすぐ中学に上がる段階になり少し悩みも出てきています。かるたのデメリットとまでは言えませんが、やはり優先順位的には少しずつ下がっていくかもしれません。
いずれは一度やめる時がくると思いますが、将来また再開してくれたらいいなと感じています。始めたい時に年齢を問わずまた始められるのもかるたの良さですね。
国語の勉強にもなり思考能力もアップする良い競技
息子は北海道の下の句かるた会に所属しており、習い始めてからルールを全部覚えるまでに1週間くらいかかりました。ちょっと時間がかかりましたが、本人は楽しそうだったので良かったです。
子供の習い事として習わせるのはかるたの場合はあまり早すぎても難しいので、5、6才が適していると思います。子供の学習能力を高めるには持ってこいので、かるたが理解できる年齢であれば早ければ早いほうがいいのかもしれません。
メリットは何と言っても夢中になって頭をつかうので、頭をつかう事自体が好きになってくれたことですね。デメリットは現状特に感じていませんが、強いているならちょっと夢中になりすぎちゃって、他のこと喧嘩してしまうこともあることです。それもまぁ大事な経験の一つだと考えていますが。
また、競技かるたを習う上ではほとんど謝礼もかかりませんでした。会費としては月500円程度、大抵近場なので大会・遠征費も2000円以内です。費用以外に掛かる負担も、教室となるセンターまでの送り迎えくらいでした。
このようにさほどお金もかからず、子供は夢中になってくれて勉強も頑張ってくれるようになるため競技用かるたは非常におすすめです。
アドバイスとしてかるたの習いはじめ方をどうしようと悩むことがあると思いますが、今はインターネットでかるた会を検索すればすぐに情報が出てきますし、メールや電話で一度見学を申しこめば後のことは会の人と相談してやっていけるのでスムーズですよ。
子供の頃に習った!競技かるた体験談
次は小学生の頃競技かるたを習い、今は成人した人の体験談を見てみましょう。
競技かるたの指導者の元でなら得られるものが大きい
私は小学中学年の頃、2年ほど競技かるたをしていました。有段者で子どもたちに競技かるたの指導をしている先生と知り合う機会があり、大人になってからも何度か練習風景を見せてもらったり、練習に参加したりしたことがあります。
私自身は競技かるたというより、カルタ取りといった方がいいようなレベルで、当時、句を覚えてはいるものの上の句から下の句まで全部を言わなければ出てこず、タイムロスばかりしているような有様でした。しかし、きちんと指導を受けている子どもたちは覚え方のコツから教わっているので、ある程度の上の句が分かればすぐに下の句が出てきていました。
配置のコツなどの技術だけでなく、礼儀なども指導されているそうで、靴や荷物もきちんと並べてあるし、挨拶のできる子ばかりで接していても気持ちのいい子ばかりでした。またかるたをする時の集中力や札の位置を覚える記憶力に、札を取る時の瞬発力にも目を見張るものがありました。
競技かるたに興味があるなら教養を広げる意味でも始めてみるといいと思います。ただし、きちんとした指導を継続して受けた方が身につくものは大きいです。そのうちに子どもが自然と夢中になっていると思います。
競技かるたの思い出
今は競技かるたをしてはいませんが、小学校低学年の時に短い間でしたが、新潟県かるた協会に所属をし、競技かるたをしていました。私と競技かるたの出会いは、当時通っていた小学校の今月の詩が、百人一首だったことが始まりです。
私の学校では毎月有名な歌を毎朝音読し、最終的に覚える活動を行っていました。そこから百人一首に興味がわき、かるたをするよりも先に百人一首の全ての札を暗記するほど、私はみるみる百人一首の世界に入り込んでしまいました。そんな私を見た当時の担任に「競技かるたをしてみないか」と言われ、新潟県かるた協会に入りました。
競技かるたは、最低限札を覚えなくてはならないので覚えのよい幼い方がやり易いかもしれません。費用もそれほどかかりませんし、親の負担もそれほどないです。集中力が試され、記憶力が上がるのがメリットです。競技かるたをやりたいのであれば、早い内からやらせるのが良いと思います。
習う前に小倉百人一首を家族で楽しもう
多くのメリットが期待できる競技かるた。子供に習わせてみたいと思っても、楽しさが分からなければ子供は習うのを拒んでしまうでしょう。
必要な道具は小倉百人一首だけ。ひらがなを読めない幼児の場合は絵だけで遊べる坊主めくりから始めて百人一首に親しませ、ひらがなが読めるようになってきたら、家族でルールを覚えて小倉百人一首を楽しむところから始めてみましょう。パパママと家族で一緒に競技かるたを習うのもおすすめです。