学童とはどんな施設?入学前の気になる点を保護者目線でチェック
子供が小学校に入学すると一安心!と思いきや、パパとママが共働きだと放課後に家に帰っても誰もいない家庭が多いです。
低学年のうちは留守番させるのも心配だし、できればパパやママが帰ってくる時間までに学校の宿題をしたり習い事に行ったりして、放課後を有意義に過ごさせたいのが親心。
入学直前になると地域の「学童」の説明かいがありますが、共働きの家庭では大抵の場合学童を利用します。対象年齢、主な活動内容、申し込みの時期や方法、よくある疑問、実際に学童を利用しているママの体験談と合わせて詳しく確認しましょう。
学童とは?放課後や長期休みに小学生を有料で預かる保育事業
学童とは、「学童保育」の略称で、共働きの家庭などで日中保護者が家にいない小学生児童に対して、放課後に適切な遊びや生活の場を与えて、児童の健全な育成を目的とする保育事業のことです。
学童は大まかに、「学童クラブ」「放課後こども教室」「民間学童保育」の3つに分けられます。
学童は小学校や児童館の近くにあることが多いので、入学する前から目にしたことのある人もいるでしょう。
学童とは何歳から何歳までが通える施設?今は小学校全学年が対象
子供を預ける場としては、小学校入学前には保育所などの施設がありますから、学童は、原則として小学校入学からの利用となっています。一方、「何歳まで利用できるか?」についてですが、これまでは、ニーズの高い小学3年生以下が対象だったけれど、2015年度より、小学生全員が対象となっています。
学童とは子供が何をする場所?年齢に必要な課題をこなせる施設
学童に預けると子供達は年齢に関係なくスケジュール(お約束)を元に過ごし、縦の関わりを日々体験するのが一般的です。ちょっとおませな子は高学年の男の子に憧れてキャーキャー言うなんてこともありますが、学童が縦割りの施設だからこそ、基本的な学習習慣を身に着けたり異年齢の子どもとのコニュニケーション能力を高めたりするのに役立つのです。
1宿題をする
学童を利用しない子でも、放課後家に帰ったら、まず宿題をします。ママが宿題をみてあげる家庭も多いのではないでしょうか。さらに、夏休みなどの長期休みには宿題も大量!計画的にしないと終わらないし、読書感想文や自由研究など子供だけではなかなかできない宿題も多いですよね。
学童では、時間を決めて宿題をさせる場を設けてくれているので安心です。また、勉強に今一つついていけてない子へのフォローもしてくれるのです。仕事から帰って家事をしないといけないママにとっては、子供の宿題をみてくれていると助かりますね。
2友達と遊ぶ
子供にとっては、学校での勉強だけでなく、色々な学年のたくさんの友達と関わり、遊ぶことも大切ですよね。学童では、そのような遊びの機会も与えてくれるのです。
特に、夏休みや冬休み中はいろいろなイベントがあったり、小学校のプール解放にも連れて行ってくれたりするところもあるようですよ。
3おやつやご飯を食べる
子供は、一日3食の他にも間食で栄養を摂ることが望ましいと言われています。たしかに、学校の給食から家に帰って晩御飯を食べるまで何も食べないのでは、宿題したりや遊んだりするパワーが出ません。おやつを食べさせてくれると安心ですね。学童によっては晩御飯を食べさせてくれるところもあるのです。
学童の申し込みはいつ?どうすればいい?10月ごろ自治体HPをチェック
申込の時期や方法については、学童の種類によって一概には言えませんが、自治体が運営する学童の場合は、申込時期や定員に注意が必要です。ほとんどの地域で11月頃に申請書類資料の配布や申し込み受付が始まるようなので、10月頃には自治体のホームページで確認してみましょう。
申し込みのときには、各学童へ勤務先での就労証明書をはじめとする必要書類を提出します。その後、審査や面接をおこなって、利用条件を満たしている家庭から採用となります。民間の学童も同じような手続きですが、カリキュラムや曜日によって定員が埋まりやすいため、早めに問い合わせることをおすすめします。
学童とは子供にとっていい場所?ママが悩む5つのあるあるQ&A
学童とは子供の安全を守るために必要な施設ですが、様々な家庭環境の異年齢のこともが集まり少人数の大人が全ての子供達の世話をしますので、家庭で親が見るほど目が行き届かないこともあります。そのため心配する保護者も多いでしょう。そこでママによくある学童への質問にお答えします。
Q1入学と同時に入所で本人に負担はない?
A.
小学校に入学するだけでも心配は山積みなのに、それと同時に異年齢の子が一つの場所で過ごす学童に入所するということで、さらに心配になるママの気持ちはよくわかります。けれど、新しい生活がスタートするときに、子供にとって心身共に負担がかかることは仕方がないこと。そこで負担を少しでも減らすために、入学前から次のようなことができるように準備をしておくと良いですよ。
<学童入所前できるようにしておくこと>
- 着替えや身支度などの身の回りのことが自分でできる
- 早寝早起きなど規則正しい生活ができる
- 食事は偏食せずに時間をかけずに食べられる
- 自分の名前、親の名前、家の住所と電話番号が言える
- 自分でトイレに行ける
- 基本的な挨拶ができる
- 自分の持ち物を認識している
- 出掛ける前にカギをかけられる
特に、小学校のトイレは和式で、苦手な子供が多いようです。苦手なあまり一日中トイレを我慢することがあっては本人にも大きな負担になります。また、上記のことは入学して必要になってくることなので、入学前にできるようになっておくと、環境の変化による身体的精神的な負担も軽減できるでしょう。
Q2学童保育員は安心して任せられる人?
A.
学童の保育員は、保育士や小学校教諭の資格を持っている人が多いのですが、一方で、これまで明確な資格などは必要ありませんでした。しかし、2015年度より、「放課後児童支援員」という学童の保育員のための専門資格が創設され、この有資格者が学童保育に2人以上配置されることが義務づけられたのです。
これによって、学童保育員の質も高くなり、子供同士のさまざまなトラブルへの対応や勉強のフォローなど、パパやママが気になることでも、安心して任せられると思いますよ。
Q3各学童によって勉強や遊びの時間は違うの?
A.
地域や各学童によって、勉強や遊びの時間は違います。また、夏休みや冬休みなどの長期休みには、午前1時間、午後1時間の合計2時間を、勉強時間に設けたり、自由研究を全員にさせ、終わるまで面倒みてくれたりするところもあるようです。
低学年と高学年では宿題の量や宿題に取りかかる意欲も違いますから、2時間で少ないと思うか多いと思うかは、各自の考え方でしょう。中学受験を考えているお子さんの場合は、塾も兼ねている民間学童を利用するケースも多いようです。
勉強ももちろん大切ですが、長期休みならではの遊びやスポーツのカリキュラムがある学童は、勉強時間は少ないようですね。保護者として、勉強と遊びによる経験、どちらに重きを置くのかを考えたうえで、各学童を選択しましょう。
Q4学童に乱暴な子がいる等のトラブルはどうすればいい?
A.
子供同士のトラブルは、まずは学童指導員に相談しましょう。学童によっては、連絡帳などで連絡を取り合っている場合もあると思うので、一言書いておくと良いですね。じっくり指導員と話したいのであれば、その旨を連絡帳や電話で伝えておくと良いです。
基本的に、学童指導員は人数が限られているので、保育時間内の相談は受け付けてもらえないことも多いでしょう。必ず、事前に相談したい旨を伝えましょう。また、指導員と相談しても埒が明かない場合は、各自治体に学童の連絡協議会があるので、そちらの方に要望や意見などを伝え、相談してみましょう。
Q5学童に通っても放課後の習い事はできる?
A.
習い事のために、早く帰ったり途中で抜けたりすることができるかは、各学童によって対応がさまざまです。入所前に確認しておくことをおすすめしますが、自治体運営の学童では、早帰りや途中抜けを許可している学童でも、早帰り率や欠席率が高いと、次年度からの継続利用を断られることもあるので、合わせて確認しておきましょう。
民間の学童では、オプションとして習い事への送迎をしてくれる場合もあります。小学校に上がって子供が習い事をする予定の人や就学前からの習い事を続けたいと思っている人は、習い事の時間の調整や送迎方法を確認しておきましょう。
ママにとって学童とはどんな場所?先輩ママの体験談
地域によって学童は多種多様。実際に子供が学童に入所した経験のある先輩ママから、学童について生の声を聞いてみましょう。
A民間の学童を利用しました
息子が低学年のとき、私はフルで働いているし、いざというときに頼る実家も近くにはないので、融通のきく民間の学童を利用していました。
自治体が運営する学童よりは、少し料金が割高の民間学童。ですが、夜も20時まで対応してくれたり、希望すれば晩御飯も食べさせてくれたりするのがとても助かりました。
何より、サッカーをしていた息子の送迎までお世話になったので、無理なくサッカーを続けることができたことに、とても感謝しています。
A意地悪な子がいて困りました。
娘は入学と同時に学童に入所しましたが、当時は、小学校3年生までの子といっしょに過ごしていました。そこでボス的な女の子がいて、常に誰かをターゲットにして、ちょっかいを出したりからかったりしていたようで…。
娘がターゲットにされた翌日は、「学童行きたくない」ということもたびたびありましたが、誰に相談したらよいのかわからず、悶々とした日々を過ごしていました。
しかし、夏休みに入って学童の保護者懇談会があり、そこで、同じような目に遭っていた子のお母さんが、ちょっかいを出す子について発言したのをきっかけに、家庭でも学童でも指導があったようで、トラブルはなくなりました。
トラブルがなければ、異年齢の子が同じ場所で過ごすことはとても良いことだと思います。
A夏休みの宿題の悩みが解決!
上の子が3年生のとき、下の子が入学したことをきっかけに、今まで祖父母に預けていたのですが、学童を利用することになりました。
それまでの私の悩みのタネは夏休みの宿題。子供の宿題というよりも、親がしなくちゃいけないことが多くて本当に大変でした。
しかし、学童では保育時間内に宿題をみてくれていたので、計画的に宿題もはかどったし、自由研究や読書感想文などの大物も学童の指導員さんがやっつけてくれ、とても助かりましたよ。