ノートの取り方~小学生の勉強力を引き出す上手なまとめ方
お子さんのノートを見た時に「何?このノート…」と固まってしまった経験はありませんか。学校ではノートの取り方まで丁寧に教えてくれる先生はなかなかいません。そのまま放っておくと、どんどんひどい事になりかねません。ノートは授業の内容を整理する、復習するとっても大切なもの、取り方ひとつで成績もグンと変わるくらいとても重要なものなのです。また、ノートの取り方は大人になってから、仕事などのビジネスシーンにも関わってきます。もし、お子さんのノートの取り方に不安を感じているのであれば、いまから少しずつ直していきましょう。
まず子供に現状を確認しよう
ではまず、ご自身のお子さんがどのようなノートの取り方をしているのかを確認してみましょう。ちゃんと黒板に書いてある事を書き写しできているのでしょうか。もし、しっかりノートを書けていない場合は、どうやって書けばいいのか分かっていない可能性があります。お友達のノートを見せてもらう事は、とても参考になりますので有効的です。
また、全然ノートを書いていないという場合は、お子さんが書き写す前に先生が黒板を消してしまって書き写す時間が足りなかったり、先生の字が読みにくかったりする場合もあります。その場合は、ママから先生に申し入れをするとよいかもしれませんね。
なぜノートを取るの
「なんでノートに書かなきゃならないの?」とお子さんに聞かれたらしっかり答えられますか。ノートにはとっても大切な役割があります。授業の中で特に重要な内容をノートにまとめる事で、家に帰ってからの復習に使ったり、テスト前など授業の内容を振り返ったりする時に使います。教科書の重要な内容がギュッと濃縮されたものがノートなのです。
ノートの取り方が上手にできると…
ノートを取るのが上手になると、後で勉強した事を復習するときに役立ちます。きれいに書いたノートなら何回でも見直したくなるからです。逆に、なんて書いてあるのか分からないような汚いノートだと、復習しよう、ノートを見返そうなんて気持ちにはなりません。
ノートを見返した時に書いていることが分かりやすければ、復習が楽しくなります。勉強が分かると学校の授業も意欲的に取り組めるので成績アップが望めます。ノートの取り方は、成績向上につながる大事な要素なのです。
ノートの取り方
では、上手にノートを取るには一体どうやったらいいのでしょうか。後から見返した時に見やすいノートを作るにはいくつかポイントがあります。このポイントを抑えるだけでグッと見やすさがアップします。授業の内容を整理しながらノートにまとめるコツをご紹介しますので、ぜひチェックしてみてください。
表紙の書き方
ノートの中身を説明する前に、まずはノートの表紙をしっかり書きましょう。表紙が見やすいとノートを開く気持ちになりますよね。また、教科ごとにノートは分けて使いましょう。全部の教科の書き方は、共通して書くと統一感があっていいですね。下記の内容は表紙に書いておくとよいでしょう。
黒板の書き写しポイントまとめ方10
いよいよ黒板を書き写す時のポイントを見ていきましょう。
1.左側は書き写し-右側は復習用
頭のいい子のノートを見ると、縦に線が入れてある事があります。あれは、左側は書き写す用、右側を復習用とわけて使っているのです。もともとノートは復習の為に取る事が目的なので、見返した際に気付いた事などを書き込めるスペースがあるととても便利です。また、分けてある事でとっても見やすくなります。
2.上に日付を書く
日付を書く事は、意外と忘れがちです。しかし、日付がある事で、いつ頃勉強した内容なのかが一目ではっきりわかります。時系列がはっきりしていると、見直した際により見やすいノートになりますね。
3.タイトルを書く
ページの上にタイトルを書くというのもとっても効果的です。何についての授業なのか、タイトルをつけるとノートがとっても見やすくなります。逆にタイトルがないと、ダラダラとした印象になり、何の事について書いてあるのか、はっきりしません。また、どの教科もどんどん授業の内容が進んでいくので、「引き算のやり方」などのタイトルや見出しがあると、見直しの際にすぐに調べたい箇所を見つけることができるので、一石二鳥ですね。
4.勉強した教科書のページを書く
教科書のページを書いておくと、ノートの内容を教科書で確認する際にとても便利です。ノートは授業の度にどんどんページが進んでいきますので、いざ教科書と照らし合わせて勉強しようとした時に探すのに意外と苦労します。でも、ページに教科書のページを書いておくと、ペラペラと教科書を探す時間が省けるので効率的ですね。
5.字ははっきりと大きく書く
細かい字を書く子がいます。字が小さい上に、ノートの左から右までぎっちりつめて書いていたりしたら、ノートを見返そうなんて気持ちにはなりませんよね。字ははっきりと大きく書いた方が、見やすいのでおすすめです。
6.適度に余白を残す
ノートを取るのが苦手な子に多いのが、字をめいいっぱい詰めて書く事です。線やマス目によってきっちり書きたくなる気持ちも分かりますが、適度に余白がある方が断然見返した際に見やすいのです。また、気づいた事を書き込めるので余白はとっても重要です。ノートはたっぷり余裕をもって書くようにしましょう。
7.図・矢印・囲いで目立たせる
カラーペンなどを使って重要な部分を目立つようにしている子も多いかもしれません。しかし、いちいち色を変えるのは結構大変ですよね。そこで、図や矢印、囲いで重要なポイントをわかりやすくするようにしてみましょう。ポイントやテストに出る内容については自分オリジナルの記号を作る事で、書く時間を短縮できます。ただ、あまり多くの記号を使うとわかりづらくなってしまいますので気を付けましょう。
8.なるべく消しゴムを使わない
なるべく消しゴムを使わないと言われても、間違った時はどうするの?と疑問に思う人もいるかもしれませんね。間違った部分は消しゴムではなく、赤ペンなどで訂正するようにしましょう。そうすることで、自分が前回どこで間違ったのかすぐに把握できます。自分の弱点を見つけやすいのです。
9.色は復習する時に使う
色を使うためにペンを何度も持ち替えると、板書が遅れてしまいます。色を使いたいなら、おうちに帰って復習する時に使いましょう。また、特に女子に多いのですが、ノートをかわいくデコるためにカラーペンなどをふんだんに使ってノートを書いている子がいます。あんまり色を使いすぎると、いざ見直した際に訳が分からなくなります。色を使う時は、多くても3色までにしておきましょう。
10.多少汚くても気にしない
きれいに書くことにとらわれすぎると、うっかり授業の内容を聞き逃したり、ノートに書く前に黒板を消されてしまったりと本来の意味がなくなってしまいます。多少は汚くても、後で自分が見返した際に分かる程度にまとまっていれば、問題ありません。
ノートの取り方が下手な子供の書き方
ノートをきれいに書くコツがわかったけど、まだ、なんだかきれいにまとめられないなと感じているママは、下記もぜひチェックしてみてください。ノートを取るのが苦手な子にはある共通点があります。見返した時にきれい、もう一回見ようと思えるようなノートでないと、なかなか復習しようという気持ちにはなりませんよね。きれいなノートに近づくにはどのような部分に気をつければいいのでしょうか。
マス目や行を完全無視
ノートを取るのが苦手な子にとても多いのが、マス目や行を完全に無視して、自己流で書いていく子です。字が右下がりになっていたり、ゆがんでしまったりすると、後で見返した際に汚いノートという印象がついてしまいます。マス目や行は字をまっすぐ書くためのものなので、無視せずしっかりと活用しましょう。
字の大きさがばらばら
たまに字の大きさがバラバラなノートがありますが、いうまでもなくとっても見にくいですね。タイトルなどあえて強調するために文字のサイズを変えているのならともかく、書いていて自然とバラバラになってしまうようだとあまりよくありません。文字のサイズを統一するだけで、ノートがとってもきれいに見えますので、意識して直していきましょう。
細かい字で詰めて書いている
細かい字詰めて書いてしまうと、見返した際にとっても見にくいですよね。ノートを取る際はある程度ゆとりをもって書きましょう。字の大きさひとつで見やすいか、見にくいかパッと見た時の印象が全然違います。
色を使い過ぎ
カラーペンなどで分かりやすく色付けする事自体は悪くありません。しかし、たくさんの色を使いすぎるのは、板書の時間がもったいないですし、先生の話に集中できないというデメリットもあります。特に女子はたくさんの色を使い、かわいくノートをデコレーションしがちですが、あまりおすすめできません。
ママがお手本を書いてあげてもいい
もし、いろいろアドバイスしてみても、なかなかノートをうまく取れないという場合には、ママがお手本を書いてあげてもいいかもしれませんね。大好きなママがやっている事は、真似したくなるものです。友達のノートを見ても上達しなかった子でも、ママ作のノートなら効果があるかもしれません。
ノートの取り方が上手にできる小学生におすすめのノート2選
ノートの取り方が上手にできるようになるには、使いやすいノートを選ぶ事も大切です。小学生におすすめのノートをご紹介します。自分にぴったりの書きやすいノートを見つけてくださいね。
MDノート 方眼罫
株式会社デザインフィル
600円+税
用紙にもデザインにもこだわったノート。ノートの表紙をなくす事で180度ペタンと開き、とっても書きやすい。シンプルなデザインなのも、アレンジしやすく使いやすいですね。にじんだり、裏うつりしたりしにくいこだわりの紙は書き心地抜群です。
キャンパスノート
コクヨ
160円+税
大学ノートと言えばキャンパスノートといっても過言ではないくらい根強い人気のノートです。とじ方、材料品質、罫線、サイズ、デザイン、価格の視点から何をとっても満足できる内容になっています。線の幅も豊富なラインナップなので好みのノートがきっと見つかるはず。
ノートの取り方が上手になるおすすめ図書2選
ノートの取り方についてはさまざまな本で取り上げられています。もし、いろいろお子さんにアドバイスしてみてもなかなか効果が出ない時など、行き詰ったときはぜひ参考にしてみてください。とっても役に立つ内容になっていますよ。特におすすめの2冊をご紹介します。
小学生の学力は「ノート」で伸びる
親野智可等
総合出版すばる舎
1400円+税
小学生にとってノートを書くことは、授業を受ける事の基本です。書くことが得意になると学習意欲もぐんぐんあがり勉強を楽しめるようになります。内容も難しい事は書いていないので、すぐにでも親子で実践してみたくなる内容です。
子どもに教えてあげたいノートの取り方
高濱正伸 持山泰三
実務教育出版
1400円+税
小学生を対象にした内容で、ノートの必要性、目的、科目ごと、目的ごとのノートの取り方や勉強の仕方が丁寧に書かれています。勉強の仕方や親が子供に教えるべきポイントなど、分かりやすく書かれているのでとてもおすすめです。