幼児の体幹を鍛えるとどう変わる?弱い子のデメリットと強い子のメリット
幼児の体幹を鍛えると、入学後に大きなメリットを実感することができます。体幹とは「インナーマッスル」や「コア」とも呼ばれる、体の胴の部分にある筋肉のことです。
「鍛える」と聞くとちょっと抵抗があるママやパパもいるかもしれませんが、「効率よく体幹を鍛えられるのは、大人よりも幼児や小学生」と言われていますので、ぜひ無理のない範囲で自然に楽しく幼児の体幹を鍛えられる遊びを試してみて下さい。
幼児の体幹が弱いデメリット!姿勢が悪くなる
幼児の体幹が弱い大きなデメリットは、姿勢が悪くなることです。幼児期に体幹を鍛えている子はバランスが良くなり、無理なくきちんとした姿勢を長時間維持しやすくなります。
小さな幼児は何もしなくても姿勢がいい子が多いのですが、幼児期から体幹を鍛えておかないと、次第に姿勢が悪くなってしまいます。
その結果、小学校入学後に体幹の弱さが元で長時間の着席が苦痛になり、他の子供よりも集中力が乏しくなったり、勉強だけでなく学校生活も辛くなったりしやすくなります。また常に姿勢が悪いため、視力低下にも注意が必要になります。
幼児期に体幹を鍛えるメリット!体力がアップし運動神経も良くなる
幼児の体幹を鍛えると体の軸がしっかりしますが、スポーツ庁が行った「平成28年度体力・運動能力調査」の分析結果によると、幼児期から運動や外遊びなどを多くしている子供の方が、小学生になった後もスポーツや遊ぶ癖がついていて体力もあるという結果が出ています。
実際に幼児のサッカーなどのスポーツ教室でも、準備体操に体幹を鍛えるトレーニングを組み込んでいる所は多く、中高生の陸上でも体幹トレーニングは欠かせません。体幹は運動の基礎。後々運動神経の向上にもつながるため、疎かにはできません。
ただし幼児の体幹を鍛える目的でサッカーを習わせるのは、必ずしもプラスにならないことも。幼児のサッカーは子供に合う指導者が見つからないなど向き不向きもありますので、遊びで子供の体幹を無意識のうちに鍛えてあげましょう。
幼児の体幹を鍛えられる!おすすめの外遊び8つ
幼児の体幹は、たっぷりと外遊びをすることで鍛えられます。ただ足場が悪い道を歩くだけでも、体のバランス感覚を鍛えるのに役立ちますが、中でもおすすめしたい幼児の体幹トレーニングになる遊びは次の8つです。
1地面に◯を書いてケンケンパをする
昔遊びにはぽっくりなど体幹トレーニングに役立つものが多いのですが、どこでも手軽にできる体幹を鍛えるのにおすすめの昔遊びは、ケンケンパ。地面に丸を書き、丸の中だけを片足や両足で飛んで進む簡単な遊びです。
ただし未就園の幼児の場合、ケンケン自体が難しいです。ケンケンが利き足でできるようになったら、反対の足でケンケンをするところからスタートすると、効率よく体幹を鍛えられます。
「家の中でも廊下にマスキングテープで丸を書き、ケンケンパを子供がしている」という家庭もありましたので、下の階に迷惑にならないようであれば、雨の日の体幹トレーニングに取り入れてみましょう。
2利き手と反対ボール投げをする
身体のバランスを鍛えて体幹を強くするために、利き手でボール投げができるようになったら、反対の手でボール投げをしましょう。
利き手と反対の手でも同じ動作ができるようにすることは、体のバランスを良くするだけでなく、体幹を鍛えることにも繋がります。
大人でも利き手の反対の手では、上手にボールを投げられない人が多いものです。子供とお互いが変な所に飛ばすことを笑い合いながら、楽しく外遊びで幼児の体幹を鍛えましょう。
3平均台でドンじゃんけんポンをする
幼児の体幹を遊びながら鍛えるには、何と言っても平均台がおすすめ。ただし公園や児童館には平均台が無いところもあるので、もし見つけた場合は積極的に活用しましょう。
幼児の場合、最初は平均台を歩くことすら上手にできませんが、慣れるとどんどん早く歩ける(走れる)ようになります。平均台が上手に歩けるようになるということは、幼児の体幹やバランス感覚が前より強くなった証拠です。
普通に平均台を歩くのも楽しいですが、親子で両端から中心に向かって歩き、近づいたらじゃんけんポンをして、負けた方が平均台を降りてスタート地点からやり直す遊びも、楽しく遊びながら体幹を鍛えられるのでおすすめです。
4木登りをする
幼児の体幹を自然に鍛えられる外遊びの一つが、昔から行われてきた木登りです。不安定な枝に足をかけ登って行くことで、自然に体幹が強くなります。
どの木なら登れるかどの枝に最初に足をかけるか考えながら登るので、体幹だけでなく思考力も鍛えられます。慣れるまでどの木に登るかママがアドバイスしてあげるのも良いでしょう。そのうちどんどん登れる木の種類が増えてきてママもビックリしてしまうほどになります。
ただし見通しのいい木にはあまりいませんが、毛虫やハチの巣などは事前に確認しておくことを忘れずに。また高いところに子供が登りすぎて降りられなくならないように注意しましょう。
5公園のアスレチックで遊ぶ
幼児の体幹を鍛えてられる外遊びプレイスの代表格「アスレチック」。体全身を使い登る、ぶら下がる、ジャンプすると様々な動作ができます。
ただし幼児の年齢や性格によっては、大きすぎる遊具や混雑しているアスレチックに驚き、怖がる場合もありますので、無理せず幼児の体幹遊びの体験を増やしてあげましょう。
6コンビカーやキックバイクに乗る
親が驚くほどビュンビュン乗りこなす未就園児もいるコンビカーやキックバイク。公園だとスピードが出ないコンビカーもありますが、ガタガタした道だからこそ体のバランスが必要になり、脚力もついて体幹が鍛えられます。
キックバイクもバランス感覚が必要な乗り物ですので、幼児の体幹が鍛えられます。公園で思いっきり乗らせてあげましょう。
どちらも2歳から乗れますが、2歳では判断力が乏しいため大人のサポートが必要になりますので、しっかり目を離さないようにしてください。
7鉄棒や遊具のうんていにぶら下がる
高めの鉄棒にぶら下がるだけでも、幼児の体幹を鍛えられます。右手から左手へ重心の移行運動のうんていは手の筋力も必要なため、最初から最後まで進むことは年長さんでも難しい子も少なくありません。
鉄棒で少しぶら下がれるほどの筋力をつけてから、うんていにチャレンジしてバランス感覚を身につけましょう。
8縄跳びでニョロニョロ遊びをする
幼児のジャンプ力を鍛えることで、体幹も鍛えられます。2歳ごろからジャンプを好む幼児増えますが、ジャンプをしない子や縄跳びを飛べない幼児もいますので、そのような場合は縄跳びをニョロニョロヘビに跳んでもらいましょう。
電灯や木に縄跳びの片方を固定し大人が縄跳びをニョロニョロするだけです。大小様々なニョロニョロをすることで、幼児は様々なジャンプをします。
大人はできるだけ見守って!
小さな幼児の場合の体幹トレーニングは、大人が転ぶことをハラハラする場面もあるでしょうが、後遺症が残るほどの怪我をする状況でなければ、極力手を出さずに見守るようにしましょう。幼児期のハラハラ経験は知育にも繋がります。
幼児の体幹は室内でも鍛えられる!6つのトレーニング
幼児の体幹は、雨の日や高温や低温で外出できない日でも室内で遊びながらトレーニングできます。外出できない日の運動不足やストレス解消にも繋がりますので、さっそく実践してみましょう。
1横に寝かせたお芋ポーズでゴロゴロ横転
幼児の体操教室での体幹トレーニングに用いられて方法です。手足をピンと伸ばして真横に寝かせたさつま芋の形を作り、あとはゴロゴロと横に転がるだけです。
一見簡単なのですが、体幹が鍛えられていないと曲がってしまうため真っすぐ転がることはできません。またゆっくり転がれてもスピードを出すと曲がる場合もあります。
2バランスボールをする
幼児の体幹を大人のようにバランスボールで鍛えるのも一つの方法です。ただし、幼児が一人で乗るのはもちろん難しいので、大人がボールを支えて座ることから始めてみましょう。
最初はボールも子供の体も固定が必要だったのに子供の支えが不要になりそしてボールの支えまでもいらなくなります。
バランスボールの跳ねる感覚に子供は喜び座った状態でぴょんぴょんする場合も。もちろんこれも体幹を鍛えるのに効果的な運動ですが、勢い余って子供が頭から転倒する恐れもありますので注意しましょう。
3手押し車をする
幼児期に体幹を鍛えられる親子遊びです。子供の足首を大人が持ち、幼児は手で前に進みます。足を持つ大人も手押し車になる子供も、どちらもバランス感覚が必要です。
持つ人が片方の足だけに重心が傾くように持つと、手押し車をする子供は上手く進めませんので注意しましょう。
4親子でダイアゴナル競争をする
四つん這いの状態から右手と左足を挙げる姿勢を「ダイアゴナル」と言います。テレビなどで目にしたことのある人も少なくないでしょう。これもインナーマッスルを鍛える方法の一つです。
ただし幼児一人でさせても楽しくないため長続きしません。ママやパパも一緒に行い、競争してみましょう。その際、片側を競争し終えたら、反対も忘れないようにしてください。両方をやることで体幹が強くなります。
5パパやママの体を登る
幼児におすすめの体幹親子遊びです。パパやママは片足を立てて座った状態になり、幼児の手をしっかり握って肩まで登らせてみましょう。
未就園児から始められますが、登られるパパやママの体幹もしっかりしていないと、子供と一緒に崩れますので注意が必要。最初は苦労していたのにそのうちスイスイ頭まで登るようになり成長も感じられます
6トランポリンをする
幼児の室内遊びの中でも、体幹を鍛えられる代表と言っても過言ではないのがトランポリン。子供が楽しいと脳で感じるだけではなく、頭の中と実際の体のズレを調整する調整力を身につけることができます。
ただし、米小児科学会では6歳未満の幼児のトランポリンに否定的な意見です。幼児にトランポリンをさせる際は注意事項を厳守し、トランポリンの事故に気を付けましょう。
遊びながら体幹を鍛えるおもちゃ4選!幼児用バランスボールやトランポリン
幼児の体幹を鍛えられるおもちゃは色々と発売されていますが、こちらでは特におすすめの4選をご紹介します。
子供が使いやすいことや飽きが来ないものを選ぶと長く愛用できますので、他の商品を購入する際もこうしたコツを考えて選ぶとよいでしょう。
アンパンマン顔ボール3号
株式会社アガマツ
700円+税
アンパンマン、バイキンマン、ドキンちゃんの3つの小さなソフトビニールボールのセットです。1.5歳から使えるため、小さな幼児がボール遊びで体幹を鍛えるのにはおすすめのサイズです。
利き手と反対の手で投げるのにも軽いので投げやすいく、3つも入っているので子供の気分によってボールを選べるのも飽きっぽい幼児には嬉しいところです。
RODY
ギムニク・バランス
7,000円+税
馬がモチーフの子供用バランスボールです。可愛い姿に目にしたことがある人も少なくないでしょう。可愛いだけでなく、バランスボールで有名なギムニク・バランスで作られていることや色も10色あり子供が好きな色を選べるのも嬉しいところです。
早い子ですと1歳半ごろからまたぐようになり徐々にジャンプします。耐荷重が200キロなので大人も乗れる優れものです。
へんしんバイク
Vitamin i Factory
14,800円+税
30分で自転車デビューのうたい文句で有名な自転車に変身する前のキックバイクの状態は子供の体幹を鍛えます。それだけではなくすぐに自転車に乗れるようになると一石二鳥の商品です。
実際に使用したママは「自転車屋さんで自転車に変身して家に帰るまでの5分で子供が自転車に乗っていた」という驚きの体験談も聞かれました。
RIORES (リオレス) トランポリン 102cm 耐荷重110kg 折り畳み式 静音型
RIORES(リオレス)
オープン価格
トランポリンの体幹を鍛えられる効果に興味はあっても、ネックなのが置く場所。そんなお悩みのママにも折り畳み式なので安心です。
耐荷重110kg、直径102cmなので家族みんなで楽しめますし、子供が家で遊ぶには十分なサイズです。毎日ぴょんぴょん、楽しく体幹を鍛えられます。