【小学生の読書感想文】本選びと書き方のポイント8つ
小学生の夏休みの宿題の中で、読書感想文が後回しになってしまうことは多いもの。特に、文章を書くのが苦手な子供はやる気をなくしてしまいがちです。普段から読書をする習慣がない子供だと、興味を持って読み進められるように本選びも重要になってきます。
そこで、小学生の読書感想文ではどんな本を選べばいいのか、書き方のポイントをご紹介していきます。子供の読書感想文攻略のためにパパやママのサポートも大切ですが、その際、注意すべきことも低学年~高学年別に挙げていきますので参考にしてくださいね。
読書感想文を書くための本選び
青少年読書感想文全国コンクールの課題図書がありますが、必ずしも課題図書から本選びをする必要はありません。子供自身が興味を持てる題材を選ぶとよいでしょう。
低学年の本選び
字が大きく挿絵もあって読みやすいものを選びましょう。ページ数も24~30ページ程度の児童書がおすすめです。子供が読んでも大人が読んでも感慨深く、リズム良く表現されている内容であるといいですね。子供自身が読みやすい本であることが大切です。どうしても文字を読むことが苦痛なお子さんや、図鑑には強い興味を抱くお子さんの場合は、図鑑でもよいのです。
本の感想を書くことができれば、ジャンルにこだわらず好きな本を選ばせるようにしましょう。小さい頃からお気に入りだった絵本を再度、読み直すというのもいい方法ですね。
高学年の本選び
高学年になると自分で図書館や本屋さんに行ったり、インターネットでの本選びも多くなるでしょう。自分と同年代の主人公の本などは感情移入がしやすいのでおすすめです。自分の生活や生き方と向きあうことで、多くの感想が書きやすいため、感想文を書くコツが掴めるようになることもあります。
課題図書から選ぶ
毎年、青少年読書感想文全国コンクールの主催者が選ぶ課題図書が発表されます。機会があればぜひ読んでみるといいでしょう。図書館や書店で課題図書のコーナーを設けているところもありますよね。
子供の好みもありますから、読書感想文のために無理に読ませる必要はありませんが、大人が読んでも面白いと感じる物もあり、読んでみると「面白かった~」と喜ぶ子もいますよ。コンクールへの応募は、課題図書以外の本でも自由読書として応募することができます。
読書感想文に良い本とは?
子供の年齢に合っていて、子供が興味を持っている内容であることが大切です。読んだあとに感動できる、楽しめる、悲しくなる、考えさせられる、など自分の心が動かされるような内容の本だと感想文が書きやすいでしょう。感じ方は人それぞれですが、周りのママや図書館の人におすすめの本を聞いてみるのもいいですね。
小学生の読書感想文の書き方8つのコツ
本選び、読書、感想文という3つのステップを踏まなくてはならない読書感想文は、夏休みの宿題の中で最も悩める課題の一つですね。「最初の書き始めがわからず原稿用紙とにらめっこ…」にならないために8つのポイントをご紹介します。
1面白い、印象に残ったところにふせんを貼る
印象深いところや面白かったところなど、感想文に書きたい内容のページにふせんを貼りながら読みましょう。ふせんを貼ったところをメインに感想文を書くためです。あまり何ヶ所もふせんがあると混乱するので、特に印象深いところを2~4ヶ所でよいです。そのページだけをすぐに読み返すことができるので書き進めやすくなります。
2段落やマスに気をつける
原稿用紙の書き方も気をつけましょう。まず題名は上2マス(3マスの場合もあります)を空けて書きます。次の行に○年○組、1マス空けて苗字、1マス空けて名前を書きますが、名前の下に1マス空ける配置にします。名前から書いて上へ書き進めた方が間違いはなさそうですね。書き出しも上1マス空けます。話が変わる箇所では上1マスを空けて、段落の違いをつけると読みやすくなりますよ。
3題名を決める
題名は文章を書き終わって、読み返してから決めてもよいでしょう。人に「読みたいな」と思わせるような題名にできたら、最初のつかみはOKです。「○○を読んで」とオーソドックスな題名でなくてもいいのです。「かっこいい○○!」や「かわいい○○」など気持ちをそのまま表した題名も独創的ですね。
4書き出しは本の説明から
読書感想文は書き出しに悩む子供が多いもの。まずはどんな本を読んだのかを説明していきます。
例:「わたしが読んだ本は○○○です。主人公の○○が○○するお話です。」このような始まりで大丈夫です。感想文のタイトルは最後でかまいません。
5本を選んだ理由やきっかけを書く
その本を選んだ理由をそのまま書けば大丈夫です。本の内容の前に、動機などを入れると文字数が埋まります。
例:“表紙を見て面白そうだったので読もうと思いました。”
6本のテーマや作者が言いたいことを読み取る
どの本にも作者が伝えたいことや表現したいテーマがあるので、それは何かを読み取りましょう。小学生が読む本のテーマとして、命の重さ、家族や友達の大切さ、頑張ることの大切さ、自然を守る大切さなどが多くみられます。
もし、作者が伝えたいことと異なる解釈で感想文を書いてしまったとしても大丈夫!読書感想文は素直な感想を書くことに意義がありますので、子どもが今思う気持ちを表現することが重要なのです。
例:“作者の○○さんはきっと~であると伝えたいのだと思います。”
7ふせんを貼った個所の感想や意見を書く
ふせんを貼った場面の感想や自分の意見を書いていきます。その本のすべてについて内容を紹介する必要はありません。あらすじや解説をそのまま書き写すのはやめましょう。
例:“主人公はこうしたけど、わたしなら~したと思います。”
“~でしょうか。”と問いかけるような文を入れてもよいでしょう。
8読む前と読み終わってからの気持ちを書く
本を読む前と読み終わったあとの気持ちの違いを率直に書いてみましょう。自分の想像と異なる結末であった場合は、最初はなぜそう思っていたのか、読み終わって今はどのように気持ちが変わったのかを書いてみましょう。
例:“最初は~だと思っていたけど、~だと思うようになりました。
「思います」の表現いろいろ
感想文は「~思います」という文末になりがちです。同じ文末を避けるためにいろんな表現を使ってみましょう。
- 感じました
- 印象を受けました
- ~な気持ちになりました
- 知ることができます
- ~だとわかってきました
- ~な興味がわいてきました
サポートするママやパパが注意することは?
子供がスムーズに感想文を書き進めるためには親のサポートも大切です。その際に注意することを低学年・高学年別にご紹介します。
低学年へのサポート
まとまった文章を書くとなると、せいぜい数行が限界というお子さんもまだまだ多い年齢です。子供の宿題を手伝うことに抵抗がある親御さんもいるでしょうが低学年の読書感想文は、親のサポートがなければ書けないと言っても過言ではないと考えましょう。この機会を文章力を学ぶチャンスと捉えて一緒に挑み、親子のよい思い出を作りましょう。後の学力向上にも繋がります。
ただし、「好きなように書いてごらん」では、何も学べずただ文字数を埋めるだけになってしまうかもしれません。書き方のポイントに沿って親子で話し合い、「どうしてこの本を選んだのかな?」「この場面はどう思った?」など上手く気持ちを聞き出し、思いを言葉にさせ、その気持ちを上手に書くアドバイスをしてあげることで、子供も感想文の書き方の手順を学べます。
高学年へのサポート
高学年の場合、親が付きっきりでサポートするよりも、読書感想文のポイントを教えてあげるだけで、自力で書ける子もいるでしょう。ただ、やはり休みギリギリまで感想文に手を付けない子もいるので、日数的な管理は必要かもしれません。ハリーポッター人気で分厚い小説本を選ぶ子もいますが、本当に読み切れるのかどうか、書いている途中で行き詰っていたら声かけをしてサポートしてあげましょう。