ママと子どもたちの強い味方!保健室登校を活用しよう!
ある日を境に、自分の子供が「学校へ行きたくない」と言ったら、あなたはどうしますか?そんな言葉を聞くと、ママたちは学校で何かあったのではと心配になりますよね。お子さんによって理由は様々ですが、小中学生といえば、心の成長も、体の成長も著しい時期です。環境の変化や、自分の体の変化に戸惑い、自分の殻にふさぎ込んでしまう子もたくさんいます。
そんな時にママが味方になってくれると、お子さんはとても心強いはずです。お子さんの話を聞いてあげて、精神的なケアを行ってあげてください。
でも、ママだって1人の人間。決して完璧ではないので、これでいいのかと不安にもなります。お子さんのケアを一人で背負ってしまうと、今度はママの心が心配です。
そんな時に活用して欲しいのが「保健室登校」です。保健室登校は、学校に行けないお子さんとそれを支えるママの強い味方になってくれるはずです。先生たちにも相談して、一緒にお子さんが楽しく学校生活を送れる手助けをしてあげましょう。
保健室登校とは?
保健室登校とは、生徒児童が学校には登校しているものの、授業や休み時間などの学校生活時間の多くを保健室で過ごすことを指します。この場合、出席とするか欠席とするかは、その学校の校長先生の裁量に委ねられていますが、多くの学校が出席扱いにしています。保健室登校をする子の多くは、精神的に何らかのトラブルを抱えており、自分のクラスへの登校を苦手としている子たちです。
一般的に、不登校になる前段階の子どもたちが保健室登校をすると言われていますが、決してそのようなことはありません。実際に、保健室登校を活用することで、子供たちが徐々に学校に馴染み、教室へと戻れるようになった例はたくさんあります。
保健室登校は、不登校を助長するためのものではなく、子供の事を考え、精神的なケアを目的として設置されている手段です。活用することで、お子さんもママも無理なく前進できるので、マイナスに捉えないでくださいね。
保健室登校をした子どもたちの様子
保健室登校をした子どもたちは、保健室で何をして過ごすのか?これはママにとっても疑問があるところだと思います。ママの目の届かない所にいるので、不安定なお子さんを外に出すことに不安がる声や、他の子供たちと同じ授業を受けているわけではないので、勉強の進み具合を心配する声もあるでしょう。
そこで、実際に保健室登校をしたお子さんを持つママたちに、保健室登校についてお聞きしました。子供が保健室登校をするようになったきっかけから、子供たちの保健室での過ごし方、また、どのようにしてお子さんがクラスへ登校できるようになったかなど、保健室登校の疑問点を自身の体験に沿って答えてくれています。
入学当時、学校になじむのに少し時間がかかりました
小学校3年生の女の子がいます。娘が小学校に入学した当初、学校生活に慣れるのに少し時間がかかり、しばらくの間、保健室登校をしていました。元々娘は環境の変化にとても弱く、幼稚園の時から園生活に慣れるのに時間がかかる子供でした。
小学校入学直後、最初の数日は教室に行けていたのですが、精神的な緊張感からか授業中に腹痛を訴えるようになったのが保健室登校の始まりです。先生曰く、保健室に入ると腹痛はぴたっと治まり、リラックスして過ごしているとのことで、無理に教室で過ごさせるよりも、しばらく保健室登校にして学校に慣れさせるのが良いのではないかとアドバイスをいただきました。
入学してすぐで、まだ本格的に授業が始まっていたわけではないので、保健室では保健の先生と折り紙をしたり、お絵描きをしたりして楽しく過ごしていたようです。娘の様子を見ながら、先生がうまいこと教室に連れて行ってくださり、少しずつ教室で過ごせる時間を増やしていって、2週間ほどで完全に教室に復帰することができました。
慣れてしまえばその後は全く問題なく、今もそうですが学校ではお友達とも仲良く過ごし、学校に行くのを楽しみにしています。
少し長いお休みの後で
現在2年生の娘が、1年生の時に保健室登校をしました。保健室登校をしたきっかけは、入学後疲れが出たのか、風邪で体調を崩してしまい、その風邪がこじれて10日ほど学校を休んだことです。
学校へ再び行くのに躊躇していたので、まずは保健室へ登校するようになりました。保健室での様子は、養護の先生と楽しそうにすごしていて、安心することができました。少しずつ授業に参加する時間を増やして、最終的には教室へと登校することができるようになりました。
現在では、ごく普通に教室へと登校することができるようになっていますし、クラスのお友達との関係も良好です。無理をして教室へ行かせることなく、保健室登校をする方法を選んで良かったと思います。
親友との揉め事がきっかけで
子供は現在小学校2年生です。1年生の時に保健室登校をしておりました。大の仲良しの男の子と遊んでいる最中にかなり揉めたらしく、「その子の隣にもう座りたくないし顔もみたくない」という理由から、仕方なく先生の了解をとって保健室へ登校しておりました。
保健室では、保健の先生が一緒に国語の教科書を読んでくれたり、計算ドリルをしたり、日記帳やお絵描きなどをして過ごしていたようです。
それからしばらしくして、「仲の良かった彼があなたの事をとても心配している。また一緒に勉強したいって言っているよ」と担任の先生から優しく言われました。そして、彼からの手紙を読んで、やっぱり教室に戻ろうと思ったようです。現在はクラスのみんなに溶け込んで、楽しそうに勉強しております。
担任の先生の叱る声に委縮
今年4年生になる一人娘は、2年生の一学期に保健室登校するようになりました。入学してから毎日、「学校は楽しい」「学校が休みだとつまらない」といつも言っていました。そんな娘が2年生になり、新しいクラスにも馴染んだ頃、学校に行きたくないと訴えるようになりました。
その時の担任の先生は40代男性。学校でお見かけすると、笑顔で元気良く挨拶をしてくれるような先生で、周りからの評判も良い先生でした。登校を渋りつつも、なんとか1日学校で過ごして帰宅した娘に、落ち着いて話を聞くことにしました。友達からの仲間はずれや嫌がらせを心配したのですが、なんと娘は「先生が怖いから学校に行きたくない」と言ったのです。
娘自身はおとなしい性格ですが、一部うるさい子を先生が叱る時に、娘は萎縮してしまったようです。先生には母親である私から事情を話し、結局、1ヶ月ほど保健室へ登校していましたが、休み時間のたびに友達が様子を見に来てくれたりして、なんとか教室へ戻ることができました。
「自分が怒られているのではない」と理解するのも、当時は難しかった娘ですが、時間をかけて親子で話し合い、また担任の先生とも娘を交えてお話をしてきました。先生はとても反省され、大声で叱ることはなくなりました。今では、あの頃の怯えていた1ヶ月が嘘のように、また生き生きと学校生活を楽しんでいます。
極度の緊張で腹痛が続きました
現在小5の娘ですが、小学3年生の時に保健室登校をしていた経験があります。娘は極度の人見知りで、新しいお友達を作るのが得意ではありません。娘には特に仲良くしていたお友達が2人いたのですが、娘が3年生に上がった時のクラス替えで、そのいずれともクラスが別れてしまい、新しいクラスに親しいお友達がいなくなってしまったことが原因のようでした。
朝になると腹痛を訴え、学校に行けないという娘。とは言っても娘の性格や腹痛が極度の緊張によるストレスからだということが分かっていた私は、担任の先生や養護の先生と相談して、娘を保健室登校させることにしたのです。
保健室で養護の先生と話したりして、のんびりした時間を過ごすと、娘のストレスによる腹痛も和らぐそうで、午前中の半ば頃から学級での授業にも参加できたそうです。
そんな日々を1か月ほど過ごすうちに、娘にも新たな仲良しの友達ができた様子。いつのまにか、朝に腹痛を訴えることがなくなり、普段通り学校に行けるようになりました。
現在は、以前の人見知りもだいぶ改善され、学年全体に仲良しの子が増えたおかげで、クラス替えのある新学期にも、嫌がらず登校できるようになりました。
緊張性の頻尿を気にして
現在、我が子は4年生です。3年生のころ、2ヶ月ほど保健室に登校していました。最初は「なんだかお腹の調子が悪い」と言って保健室に行き始めました。寝ているほど具合が悪いわけではないけれど、頻回にトイレに行きたいようで、クラスの子の目もあり、担任の先生と相談して保健室にてケアする事になりました。
保健室では、他の子と同様の内容を養護の先生に教えてもらっていました。子供は割とストレスに弱い子で胃の痛みを訴えていた時期もあり、私はストレス性のものだと思っていたのですが、ある日養護の先生から電話で、給食の時間に保健室まで来てもらえないかと言われました。
先生が本人から話を聞いてくれたところ、どうやら頻尿だというのです。算数の問題が少し難しい、漢字のテストをする、そういったタイミングで必ず「トイレに行きたい」と言うのだそうです。
病院の受診も考えましたが、先生が一度ゆっくり対応してみますので受診はその後でもいいのでは?ということでお任せしました。すると、体育の時間や図書の時間などの座学ではない時間から、少しずつクラスメイトと過ごせるようになってきたようなのです。
先生の「大丈夫」と「できたね」という言葉で自信が持てて、徐々に座学でも一緒に過ごせるようになりました。
今でも運動会の前や発表会の前では「今日は保健室に行ったよ」と言っていましたが、自分でも「大丈夫だよ」と笑顔で言ってくれるようになりました。
友達との交流が上手くいかずに保健室登校
現在娘は14歳、中学2年生です。小学校3年生の夏休みが終わった時に、急に学校へ行きたくないと言い出しました。その原因は友達への不信感から会話が出来なくなり、学校に行くことがつまらないという事でした。
子供の様子を見て、時間をかけるよりも早急にこの事態を対処しなくてはと思い、学校に相談しました。すると、養護の先生から保健室登校の提案がありました。娘に相談すると、保健室登校なら学校に行けるというので登校させてもらう事にしました。
養護の先生は担任の先生からプリントをもらい、勉強を教えてくれていました。また、養護の先生のお手伝いや授業以外でやりたい事を娘から聞いて、編み物などやらせてくれていました。
6ヶ月くらい保健室登校していましたが、同級生の中には心配して声を掛けてくれる子供が多く、だんだんと子供の様子が変わってきました。現在はとても明るくなり友達と仲良く付き合い過ごしています。
宿題を忘れたことで落ち込んでしまった
わたしの娘は現在15歳です。中学校に毎日元気に通っていますが、10歳くらいのとき、保健室に登校していた時期があります。
きっかけは、宿題を忘れたことでした。娘は当時の担任の先生から信頼され、手のかからない子だったのですが、宿題を忘れたことを注意されて落ち込んでしまったんです。それで教室に入ることができなくなり、保健室に通っていました。
保健室では、教科ごとのプリントをもらって勉強をしていました。分からないところは保健室の先生が教えてくれていました。その後、お友だちが熱心に誘ってくれていたこともあり、半年ほどで教室に復帰しました。現在はひどく気落ちすることもなく、学校の委員会と部活に忙しく動き回っています。
対人恐怖症
子どもは、現在小学校6年(12歳)、三姉妹の次女です。保健室登校をしていたのは、5年生の後半から半年くらいでした。風邪を引いて1週間近く学校を休み、その後学校へ登校できなくなりました。
どうしてこんなに長く休んだのか、さぼっていたのではないのかと思われる、あるいは聞かれるのが怖かったのだそうです。確かに、育児休暇を1年取った後復帰した私も、職場の方々は事情を知っているとはいえ、行きづらかった経験がありましたので、長期に休んだ後の復帰には勇気がいるものなのかも知れません。
次女が高学年になってから、同様のケースで学校に行けなくなることがありましたが、この時は、最終的には教室に行けていました。また、不登校になる前の出来事ですが、一緒に買い物に行っても、近所のスーパーでは友達に会ったら大変だからと車で待っていました。何となく、対人恐怖の兆しがあったように思います。
幸い小学校には、教室に行けない子どもを担当する先生が常駐していましたので、そこで勉強を見てもらっていました。その後、担任の先生の計らいで、クラスの女子がお昼ごはんを持って保健室に来てくれ、そこで一緒に給食を食べたり、行けそうな授業だけ参加したりと、日常を取り戻して行きました。
6年生になった現在は、集団登校はできていませんが、保護者の送迎で登校しています。そして、1日教室で過ごした後、友人と下校するまでになりました。修学旅行にも参加することができて本当に良かったです。
クラスの女子から仲間はずれにされて
娘は10歳の小学校5年生です。ちょうど今保健室登校をしております。保健室登校を始めたのは、ちょうど2か月前からで、夏休み明けからです。保健室登校になった理由は、クラスの女子から嫌われてしまって教室に入りづらいから、と娘から報告がありました。担任の先生に相談し、毎日保健室登校をし、給食を食べて下校しています。
学校の登校は8時までなんですが、娘は8時30分に登校しています。マンションに住んでいますが、朝は集団登校をするので、皆とは時間をずらして登校したいとの娘の要望があって、特別に先生にお願いをしました。
保健室に着いたら、国語や算数のプリントを自分のペースで解いているとの事です。保健室にはうちの娘のほか、あと3人ほど保健室登校の生徒がおり、時に保健室の先生と一緒におしゃべりしたり、折り紙を折ったりしながら過ごしているそうです。
担任の先生と時折面談して、娘の様子をヒアリングし、少しずつクラス登校をするように促しているそうです。
友達と先生のおかげで登校できました
子どもは現在高校生です。小学校5年生のときに数か月間保健室登校をしていました。理由はクラスの中に入りずらいとのことでした。女の子のリーダーがいて、その子が面白半分で気に入らない子をはずしたり、無視したりということをしていて、うちの子もその子にそのようなことをされてしまいました。
何度か同じ事があって、とうとう教室に入れなくなりました。保健室では自分の好きなことをしたり、本を読んだり、先生の用意してくださったプリントをしたりして過ごしていました。
教室に行けるようになったのは、友達と担任の先生のおかげです。休み時間になると、保健室に来てくれたり誘ったりしてくれた友達、子どものために一生懸命クラスの子に語り掛けてくれた担任の先生。
そのおかげで、何とか教室にも行けるようになりました。その後、幸い保健室登校にはなりませんでした。今は元気に高校生として過ごしています。
息子と一緒に保健室に通いました
現在、高校3年の息子が小学5年生だった時のことです。夏休みが明け、宿題を持って久しぶりに登校というタイミングで「体調が悪いから行きたくない。」と言い出しました。
小さい頃から、自家中毒の症状を持っていて、ひどく緊張すると嘔吐や発熱を繰り返す体質ではありました。私も焦りましたが、いつ吐いてしまうか分からない状態は、本人が一番つらそうでした。
そこで、息子の同級生が保健室に一緒に登校しないか、と提案すると承諾してくれたので、母親の私も一緒に保健室通いをさせてもらいました。最初の数日は、保健室に行けたということが彼の自信に繋がっていったようです。
2~3週間後、お昼時間をまたいでプリントなどで自習をしていたら、同級生が給食を持ってきてくれました。同級生が「吐いても大丈夫だから、教室においでよ」と声をかけてくれたのをきっかけに、少しずつ教室に戻れたことを思い出します。
励ましてくれた諸先生、お友達に感謝です。それから、中学、高校と体は大きく、強くなって、高校3年の今、受験勉強に励んでおります。
色んな事が重なって自信喪失。教室に入れない様に…
現在14歳の娘は、小学校5年生の時に2学期、3学期と保健室登校をしていました。きっかけの1つは、クラス替えです。1学期の中頃から新しいクラスにあまり馴染めていないという話を聞いていました。
2つ目に、せっかく仲良くなったお友達も、遊ぶ約束をしていたのにお互いの勘違いがあり、遊べなかった事で関係が崩れ始めました。そして、勉強も難しくなってきて、本人もついていけないと自信を無くしていた時期とも重なり、教室に入れなくなってしまいました。
スクールカウンセラーの先生に相談して、保健室登校を勧められ、毎日保健室に通うようになりました。保健室では養護教諭と話をしたり、担任の先生が出してくれたプリントをして過ごしていました。違うクラスですが、仲の良い友達が保健室に遊びに来てくれたりもしていました。
6年生になった時のクラス替えで、保健室によく顔を出してくれていたお友達と同じクラスになり、心機一転登校できるようになりました。メンタルが弱い子なので、今でも何か問題がないかと心配していますが、娘も心身ともに成長したようで、問題なく元気に学校生活を送っています。
保健室では自主学習
今は18歳の男子高校生です。保健室登校していたのは小学校5年から卒業までです。原因ははっきりしませんが、登校を嫌がっていました。
保健室では、教科書を自主学習していました。保健室では用務の先生が相手をしてくれていました。教室に行きたくなったらいつでも行ってよかったようですが、結局、卒業まで教室に登校できませんでした。
そして、中学校は1日も登校できませんでした。そんな息子も、今は単位制の高校3年生です。学校を休むことなく、課題も完全にこなして卒業間近です。文化祭などもきちんと参加しています。
楽しいかどうかは分かりませんが、文句を言いながらも何とかなっています。現在は、センター試験の準備中で、四年制大学に進学予定です。
生理への戸惑い
私には現在小学校五年生になる一人娘がいます。天真爛漫な子でしたので、悩んだりしてもすぐに立ち直る性格でした。
しかし、一回だけ娘が小学校3年生の冬に生理になった時はとても落ち込んでいました。大人になるための準備という説明はしたのですが、彼女の中で自身の身体に起きた事についていけなかったのでしょう。初めて学校を休むと言い出したのです。
朝になっても気持ちを変えきれず、泣いて嫌がっていました。この状態でクラスの子に合いたくない、生理が終わるまで学校を休むと聞かないのです。
その日は一日学校を休ませました。これでは、生理くるたびに学校にいけないと心配になった私は、担任の先生に相談しました。すると、保健室登校を進められました。カウンセラーの先生もいらっしゃるとの事でしたので、娘にも提案したところなんとか受け入れてもらえました。
生理からお腹も痛くなるとの事でしたので、ベッドで休んだり、カウンセリングをしたり、宿題をしたりと、勉強もしながらその子のペースに合わせてみてもらえるそうです。
今の学校の仕組みに私は驚きましたが、娘が学校に登校する姿をみてホッとしました。それから一週間程保健室へ登校しました。
今では、教室に戻り他の子と同じように授業を受けています。当時同じ時期に生理になった女生徒と今も仲良く遊んでいます。先生の丁寧な指導にとても感謝しています。