子供心と親育てに関する記事

子供心が気づかせてくれた大切なこと~親育てエピソード

子供心が気づかせてくれた大切なこと~親育てエピソード

子育て中は子供心にハッとさせられることがよくあり、親育ての機会になることが多いのですが、時には親としての不甲斐なさに落ち込んでしまうママも…。けれど子供心は親への贈り物ですので、ポジティブに受け止めたいですね。

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子供心が教えてくれた親育てエピソード~我が子のお蔭で気づけた

子供が成長して自分の意志を言葉で表現するようになると、親は子供心にハッとして「私何しているんだろう」と我に返ったり学んだりすることがあります。親は子供を一方的に育てるだけではありません。「良い親ほど子供心に育てられる」と言う先輩ママや教育者も少なくありません。

子供心に親が気づくのは子供から発せられた言葉、そして我が子の様子を見守るママが汲み取った心の叫び声からですが、こうした気づきの繰り返しが親となってからの自分を磨き、育て、大きくしてくれるのです。子供心は自分を大切に育ててくれる両親への子供からの贈り物。ぜひ子育てで得た宝物として大切に自分磨きに使いましょう。

子供心が教えてくれた!親育てメッセージ

大人である自分自身を情けなく感じることもありますが、同時に親である自分を育ててくれる子供の存在に感謝し、子供を誇らしく思い、そんな子供をこの世に生み出して育てている自分自身を誇らしく感じさせてくれる。それが子供から発せられた子供心たっぷりの言葉です。

恋心が芽生えた子供の心

親はいつまでも子供を赤ちゃん扱いしがち。恋なんてまだまだ先のことと思ってしまいがちですが、小さいうちから恋心を抱く子供はけっして少なくありません。子供ながらに恋を知った子供心に気づいた時は、子ども扱いしたり邪険に扱ったりせず、きちんと向き合って話を聞いてあげましょう。

はな
38歳

「〇〇ちゃん はずかしい」

マジックを持つ子供の手

息子が4歳の時に、幼稚園で同じクラスの女の子を好きになりました。とはいえ「〇〇ちゃんがかわいいの~」と言ってはしゃいでいましたが、まだまだ年少組の小さな子供なのでお遊びの延長みたいなものなんだろうなぁと思っていました。

ところがある日息子が「ラブレターを書きたい」というので紙とマジックを渡したところ、その内容を見てハッとしてしまいました。そこには『〇〇ちゃん はずかしい』と書いてあったのです。まだ「好き」というような想いを表現する言葉を知らない息子が、必死に感情を伝えようとひねり出した言葉が『はずかしい』でした。そうです。これはお遊びなんかではなくて立派な初恋だったのです。

それ以来、〇〇ちゃんの話をする息子の話に真剣に耳を傾けるようになり、息子はその想いを卒園式まで貫いた結果、別々の小学校に進学した今も時々お手紙をやり取りする間柄にまで進展しました。なので、もしもお子さんに恋の話をされる事があれば、たかが子供の恋愛の話とは思わずに真剣に聞いてあげてください。意外と大人顔負けの真剣な感情に心が打たれる事になるかもしれませんよ。

自分を傷つける不器用な子供心

子供は生きる術をまだよく知りません。何もかもが初めてですので体当たりでぶつかって身に着けていくのですが、時には誤った学習をして自分を傷つけてしまうこともあります。

構って欲しい」という切なる願いを持つ子供心を誤った形で満たそうとする様子が見られたら、親はスルーせずに正しい方法を教えてあげたいものです。そのためにも子供心を何気なくスルーせずに済むように、手を止め、目を見て子供の話を聞きましょう。

あいたす
30歳

「叩かれるとみんなが心配して構ってくれるから嬉しい」

驚く夫婦のイラスト

4歳になる娘が突然「幼稚園で友達に叩かれて嬉しい」と言い出しました。え!?とびっくりして「詳しく教えて」と言ったのですがそのときは教えてくれず、そういう風に言うことが度々ありました。

そしてある日ついに理由を娘が話してくれました。「叩かれるとみんなが心配してくれるから、構ってくれるから嬉しい」。構ってもらいたいけどうまく人とコミュニケーションがとれない娘にとっての一つの手段として考えているのかな、と娘を抱きしめて「叩かれなくてもお友達に遊ぼうっていおうね」と言ってあげました。

毎日「幼稚園楽しかったー」と言っていたので、娘のそう言った思いに全く気づけていなかったことがショックだったので、その日から娘には「あなたが1番大事だから、叩かれなくてもいいんだよ。お友達に構って欲しいときは、叩かれなくても遊ぼうって言えばいいんだよ」と伝えました。

気づけなければ娘の心の葛藤を知らないままだったので良い機会だと思いましたし、先生や私が気づかないことによって娘は知らずのうちに傷ついていったと思います。子供心って結構ギョッとする発言や行動の裏に問題が隠れていることが多いので、少しでも疑問に思ったら気にかけてあげると良いと思います。

パパの大切さを教えてくれる子供心

子育て中にパパにイラつく女性は非常に多く、特に子供が乳幼児の頃は産後クライシスに陥る家庭も少なくありません。石倉文信さんの著書「なぜ妻は、夫のやることなすこと気に食わないのか エイリアン妻と矯正するための15の戦略」では、女性は一日に男性の約3倍の2万語の単語を発し、一日6000語以下だとストレスを感じやすくなると述べられています。

そのため子育て中のママはパパへのストレスを言葉に出して発散したくなりがちですが、子供心は『家族とはママひとりではなくパパや子供を含めた家族全員で成り立っている』『子供にとってはママだけでなくパパの存在も大切』ということに気づかせてくれることがあります。

まいこ
40代前半

「そんなこといっちゃだめ。パパが好きだから」

お父さんに肩車をしてもらう女の子

日々育児と家事に追われて、主人にイライラしてしまうことがあります。子供が3歳になったばかりのころ、つい主人がいないときに子供に主人の悪口を言ってしまいました

すると「そんなこといっちゃだめ。パパが好きだから」と言われ、子供心にハッとさせられました。確かに、子供にとってはたった一人の大事なパパであり、その悪口をママに言われるのは嫌だったはずです。それに気づけなかった私は、子供に対して可哀相なことをしてしまったと感じました。

それからは子供の前では主人の悪口は言わず、むしろ褒めるように心がけました。子供心に気づくことができて良かったと思います。

このように子供心に気づけないまま、知らずしらずのうちに子供を傷つけてしまっていることが、大人にはあると思います。子供が発する言葉、行動で表しているメッセージを見逃さないように日々気を付けることで、子供心に気づくことができると思います。

大人よりも大人な子供心

パパやママを大好きでいたいのが子供心。そして傷つきたくないのも子供心です。親はそうした心を持つ子供と接する中で、自立できる大人へと体だけでなく心も育てていく役割を担っているのですが、親があまりにも自分中心であったり、自己主張ばかりに偏ってしまったりすると、子供に自分の意志や価値観を否定することを選択させてしまうことがあります。けれど子供が自立するためには協調性と自己主張のどちらも大切

ですから子育て中の親は、家庭は安らぎの場であると同時に家族が成長する場でもあるということを意識することが重要です。こうしたことに気づかせてくれるのが子供心なのです。

みるみる
40代前半

「本当は私、家にいたいと思っていたんだ~」

手を繋いで芝生を歩いている家族

私が子供心にハッとしたのは、子供が7歳頃の時です。私の夫はどちらかと言うと亭主関白で、子供も基本的にはパパの言うことは絶対!と言う感じです。

ある時、子供が「〇〇したいな~」と休みの日のお出かけの希望を言ったのですが、夫はそれを聞いて「え~、家でのんびりしようよ(面倒くさいから)」と言い、それを聞いた子供が「本当は私、家にいたいと思っていたんだ~」と言ったのです。

これを聞いて親の顔色を見る子供になってしまっている!とハっとしました。「パパの言うことを聞かないと、怒られる」といつの間にか思うようになってしまっていたように思います。子供心に気づく前の自分は、今思うと子供のことをきちんと見ることができていなかったなぁと思います。反省です。

子供心に気づいてからは、子供の本心をきちんと聞くように心がけるようになりました。子供心に気づけて良かったです。自分の意見がない人間になってからでは手遅れですからね。子供心に気づかないことで大人は子供を傷つけているし、実際私の子供も傷つけてしまっていたと思います。

子供心に気づかないママやパパへのアドバイスとしては、家事や仕事の手を止めて子供のことをちゃんと見て、ちゃんと話を聞いてあげて欲しいな、ということですね。子供も「ママ・パパはちゃんと自分に向き合ってくれている」と感じてくれるはずです。

ぽにょママ
30代後半

「幼稚園に行かなかったら仲良くできるでしょ?」

娘が3歳の時のことです。私は3年制の私立の幼稚園に娘を入れてやりたいと思っているのに、夫は2年制の市立幼稚園でいいと言い張り、毎日のようにどっちにするか話し合っていました。

「娘は早く幼稚園でお勉強がしたい」とよく言っていたのに、ある日突然「幼稚園に行きたくない」と言い出したんです。「だってパパとママがケンカするもん。幼稚園に行かなかったら仲良くできるでしょ?」と言われてハッとしました。ちゃんと私たちの話を聞いていて自分の幼稚園の話だと分かって、毎日どうやったらパパとママが仲良しに戻れるのか悩んでいたんです。

早く幼稚園に入れてやりたいなんて私のエゴだと気付かされました。それから娘に喧嘩をしている訳ではないことを説明し、夫との話し合いも娘がいない所でするように気を付けました。また気まぐれに適当な事を言っていると聞き流さずに子供心に気づいてあげられて本当に良かったです。娘のためにとことん夫と話し合おうと思っていましたが、そういう頑なな態度がケンカしていると思わせ、娘を傷つけていたのだと思います。

子供は思っているよりいつの間にか親の話をよく聞いて内容も理解しています。不用意に子供の前で話をして不安にさせないであげてください。急に変なことを言い出したら、気まぐれだと思わずにしっかり理由を聞いてあげて下さい。子供の言うことには子供なりの考えがちゃんとあるんです。

ジア
20代前半

「ママ、泣かないで」

子供が2歳の時、育児や夫婦間での不満や不安などを一人で抱え込み辛く泣いてしまったのですが、子供は「ママ、泣かないで」と言って抱きしめてくれました。その時に初めて子供は私のことをよく見ているんだなと気づきました

その日から子供を叱る時もその場で起きた出来事について怒るのではなく、どういう経緯でなぜそうなったのかを聞くようになりました。子供心に気づけたことによって、育児に対して気持ちが楽になりました

子供心や小さなサインなどは忙しくて気が付けないこともあるかもしれませんがそれが子供の気持ちを寂しくさせてしまうと思います。それが心の傷となり後々大変なことも多くなると思います。

家事育児に追われて時間がない、余裕がないとなってしまうかもしれませんが、ゆっくり落ち着いて自分を客観視し、子供も客観視することで違う視点から物事を見ることができるので、子供心の小さなサインも見えてきますよ。

とんとん
30代半ば

「怒ったママだって大好きなのに、なんで怒るの?」

長女が小学校に入って数ヶ月たったときのこと、段々小学校に慣れてきたなぁとは思っていましたが、それでも幼稚園生活とは違った規則や長い授業時間、気を張って頑張っているだろうと思いながらも、下の子が絡むと怒らなくても良い場面で怒ってしまったり、自分の感情で長女を叱ってしまったりしました。

今思えば母として未熟でした。そんな時、怒った私に長女は反抗する言葉ではなく「鈴音は怒ったママだって、どんなママだって大好きなのに、なんでそんなに怒るの?ママ」と涙ながらに言われました。一瞬にして我に返った言葉でした。

“なんで愛しているのに、母なのに、甘えて自分の感情のまま長女にあたってしまうのだろう”と一気に自己嫌悪になりましたが、すぐに「ごめんね、大好きなのに怒ってしまってママのほうが子供だね」と長女を返し抱きしめました。

開きなおるつもりはありませんが、ダメな自分でもまたやり直せる素直に謝ろうと思って体制を整え、気持ちを切り替えるようにしています。完璧な母になろうと子育てが始まったばかりの頃は無理をしていましたが、ダメな自分をさらけ出し素直な気持ちをこどもにも伝えるようになってからは楽に楽しくなったように思います。

ママは素敵!子供心を汲み取る親

子供心は時にママを自己嫌悪に陥らせることもありますが、ママは日々子供が言葉にした子供心だけでなく、言葉にしなかった子供心も汲み取りながら子育てをしていることでしょう。ですから100%子供心に気づけなかったからといって、落ち込む必要はありません

親になる前の自分よりも素敵に成長している自分自身に気づき、そんな親育てをしてくれた我が子の存在や子供心をこれからも楽しく嬉しく有難く発見しながら学んでいけばよいのです。そうした前向きな生き方を子供に見せることで、子供も親から前向きな生き方を学ぶことができるでしょう。

ひなまる
40歳

怒鳴った分だけ、怖くなる

女の子の机

『娘はどうしてこんなに泣いたり怖がったりするのだろう』といつも悩んでいました。そんな娘にハッとさせられたのは、娘が6歳の頃。小学校に通い始めたけれど朝は起きない、宿題はできないで苦労していた頃です。当時私は育児がイヤでたまらなくなっていました。

ある日何かのことで小さい時の娘の写真を見ることがあり、生まれた時の幸せな気持ちや可愛いという気持ちが溢れてきました。その時ふと気づいたのです。私自身が娘を怖がらせ泣かせていることに。

その頃の私は彼女の一つ一つの経験を早く上手にできることを望んでいました。今思うととても過酷なことをしていたと思います。私は猛反省し、娘に謝りました。

それからは娘への声かけを工夫しました。本を読み、知人の保育士に相談しました。「全て勉強だから失敗しても大丈夫」という気持ちでポジティプな声かけをするようにしました。娘は以前より笑顔が増え、泣くことや怖がることが少なくなりました。私もイライラが少なくなりました。娘への態度を改めることができて、苦しみから逃れられました。

大人は子供に上手くできることを望みます。でもまだ子供なのですから、できないのは当たり前。これからできれば良いのです。小学生になると加速的に様々なことをできるように求められます。だからそれまではゆっくりゆっくり「出来るから大丈夫だよ」と安心させてあげることが大切なのでは、と今は思います。

のま
40代前半

喧嘩をしていると何も話さなくなる癖

食事をする家族

遅い年齢でできた子供は私たち夫婦にとって可愛いものでしたが、子供は喧嘩をしている家族がいると、何も話さなくなったり静かに過ごしたりするようになってしまいました。きっと険悪な空気がつらいという子供心の表れでしょう。

小学生になった頃から『この子は家族の空気をよく見ている子だ』と気が付き、私も以前はイライラするとすぐ怒ってしまったり感情が先立ってしまったりしたのですが、今は一呼吸おけるように。子供心のお蔭でつい感情で家族と接しているのが分かってよかったと思います。

親は子供に対して一人の人間として接しなければいけないこと、きっと子供は言葉には出さなくても傷ついていることがいっぱいあると思います。ちょっと感情で家族と喧嘩をしそうになった時は、子供の顔を見てあげてください。きっと寂しそうな悲しそうな表情をしているに違いありません。イライラしたときはひと呼吸置いて、冷静になるのが賢明です。

かんママ
38才

今までにない大きな声で泣いた子供たち

子供が9才と4才のときに三人目の子供が産まれました。両親と義両親に頼ることができなかったので家族で乗り切りました。赤ちゃんが産まれてから赤ちゃんにつきっきりになってしまったので上の二人のことを見ることができず、二人で自分のことをし、お手伝いをして頑張ってくれていていました。

でも産後1ヶ月を過ぎてからは兄弟喧嘩が多くなり、ある日ついに怒ってしまいました。すると二人は今までにない大きな声で泣いてしまいました。その姿を見て「もしかしたら私に甘えたいのに我慢していたのかも」と気づき、二人を抱きしめました。思い返してみると私が退院してから、何だか二人はイライラしていたように思います。

早めに気づけてよかったです。子供心に気づかないときは子供をよく観察するといつもと違うことに気づくと思います。

子供心を汲み取りながら親子で成長しよう!

子供心を汲み取らないことがある親が、必ずしも子供を粗末に扱っているとは言えません。子供への躾のシーンでは、親の厳しい態度に子供が涙を流してかんしゃくを起こす場面もあるでしょう。けれどそれが正当なしつけであれば、子供心を受け入れずに厳しく規制することで子供を正しい行動へと導き、よりよい自分へのイメージ作りや規範意識の育成に役立てられることが多いのです。

一方、躾と称した親の価値観の押し付けによる束縛や叱責は逆に混乱や反抗のもととなり、子供を非行へと走らせてしまうことがあります。子供とのコニュニケーションや外出といった親密な触れ合いを大切にしつつ、親として自信を持って正しいしつけを行わなければ、子供は反発するばかりです。またそうしたしつけには母親だけでなく夫婦・家族の協力も必要です。(注1)

反発する子供心に正しく自信を持って答えられない時こそ、親として自らが成長するチャンスとポジティブに捉え、親子で成長する姿勢を持ち続けましょう。