夫婦喧嘩を子供の前でする?しない?子供への影響5つ
共に生活をする夫婦の真剣バトル、夫婦喧嘩。
程度にもよりますが夫婦喧嘩は自分の意見を主張しあい、生活の質を高めあう手段の一つであって、決してしてはいけないものではありません。
ですが、子供の前で夫婦喧嘩をすることで、子供に影響はないのでしょうか?
胎児から思春期まで身体的な悪影響を及ぼしてしまう、子供の前での夫婦喧嘩。
夫婦喧嘩が子供に与える悪影響を5つご紹介いたします。
心や体の発達にデメリット大!夫婦喧嘩による子供への影響5つ
街中で、見知らぬ人が言い争ったり、殴りあったりしている場面に出くわしてしまったら、大人でもかなり不安になりますよね。
他人の喧嘩でさえこんなに不安になるのに、信頼する、大好きな両親が目の前で喧嘩をいていたら、子供はどのように感じるのでしょうか?
不安や恐怖、失望…。そんな感情が子供の心に刻まれることが、子供の心や体にどのような悪影響を及ぼすのでしょう
1PTSDなどの精神疾患になる
言い争いや怒鳴り合いなどの様子を見ることは、人を緊張させ、恐怖感を与えます。
両親とのかかわりが生活の全ての小さな子供にとっては、飲み込んだ緊張感や恐怖感は他に発散する場所もなく、ストレスとして小さな胸の中に蓄積していきます。
夫婦にとってはとるに足らない些細な言い争いでも、喧嘩の理由を把握できない子供は不安に駆られます。パパやママの大きな声や荒げた口調、恐い表情に恐怖を覚え、心理的に抑圧された状態がトラウマとなり、PTSD(心的外傷後ストレス障害)を引き起こす可能性があります。
PTSD(心的外傷後ストレス障害)の症状
- 過緊張による頭痛や不眠、腹痛や吐き気などの身体症状
- 精神機能がショック状態となるパニック、ヒステリー症状
- 幼児退行や登校拒否、ひきこもりなどのコミュニケーション障害
- 摂食障害や自傷行為
2身体的成長を阻害する
あなたが困った時や悩み事がある時に眠れなくなるように、子供は夫婦喧嘩によって不安を感じると、充分な睡眠をとることができなくなり、成長ができなくなります。
「寝る子は育つ」というように、睡眠は体の疲れをとるだけでなく、子供の成長にとって必要不可欠な成長ホルモンを分泌させる大事な時間。
夫婦喧嘩の影響で、子供の正常な身体の成長を妨害してしまうこともあるのです。
お父さんとお母さんは、自分を守ってくれるもの…。
あなたが自分を育んでくれた御両親に信頼を置くように、あなたの子供も、あなた方両親に絶対の信頼をおいています。だからこそ夫婦喧嘩は子どもの心を深く深く傷つけるのです。
精神面だけでなく、子供の成長にとって必要なのは、安心できる家庭環境。
子供の前での夫婦喧嘩はなるべく避けるようにしましょう。
成長ホルモンの分泌が悪くなる影響
- 成長期の子供は身長が伸びなくなる
- 疲れが取れず無気力になり、情緒不安定になる
- 病気への抵抗力や免疫力が下がり、感染症にかかりやすくなる
- 脂肪が増加し太りやすくなる
3恋愛/結婚に否定的になる
「子は親の鏡」とよく言われるように、子供はあらゆることを親から学び取ろうとします。
夫婦喧嘩を子供に見せることによって、子供の結婚や夫婦生活に対する考え方がいびつになってしまうことがあります。
「お父さんとお母さんは、結婚したからいつも喧嘩ばっかりしているんだ。」
そう学んだ子供は、自分が大人になった時に、結婚に対する希望をもつことができません。
たとえ結婚をしても、両親のように夫婦喧嘩が絶えない不安定な結婚生活を営む、という事例もあります。
男女が諍いあう姿がトラウマとなって、異性に興味をもてないことも心配です。
夫婦間であればお互い愛情があることを承知していますから、多少相手を非難したり、否定しても関係を修復できますが、子供はそうはいきません。
子供時代に学ばせたい結婚への肯定感
- 愛する人との結婚生活は幸せなもの
- パートナーと協力して生活をすることの素晴らしさ
4自己肯定感が育まれない
「自分は大切な存在である」と思える心の状態を自己肯定感と言います。
両親の仲が良い家庭で育った子供は自己肯定感が強く、多少のことではめげずに、堂々と人生を歩んでいきます。
人が幸せを感じる時はどんな時でしょうか?
それは誰かに必要とされ、愛され、自分が大切な存在であることに自信がもてたとき。自分自身を愛することができたときではないでしょうか?。
子供にとって、両親は絶対の存在です。
「お父さんやお母さんは間違いなんてしない、自分が生まれたからお父さんとお母さんは喧嘩してるんだ。自分なんて生まれてこなければよかったんだ…。」
喧嘩の理由を理解できない子供は、夫婦喧嘩によってこのように考え、恐怖と絶望を味わってしまい、ひどい場合には「自分はいらない存在だ」と自己否定に陥ってしまいます。
子供の自己肯定感を育むためにも、子供の前での夫婦喧嘩は避けた方がいいのです。
自己肯定感が低い人の特徴
- 常に怯え、周りの様子をうかがう
- 自分の人生に価値を見いだせず、自傷行為をする
- 人前で委縮して自分の表現できず、人間関係を構築できない
- 他人も自分も信じられない
- 何ごとにもやる気がない
- 自暴自棄になりやすい
5乱暴な大人に育つ
些細な言い争いがあるだけでも、子供は多大なストレスを感じます。そのストレスから体や心を守るため、子供がとる悲しい行動は何だと思いますか?
それは、自分自身がそのストレスを与えるもの以上の存在になろうとすること。
暴力に対しては暴力で、諍いに対しては言葉の暴力で訴える行動をはじめるのです。
これは子供にできる唯一の自衛本能ですが、他人からはただの「乱暴な子」にしか写りません。
友達からも乱暴だと一線を引かれて自己を否定され、さらにそのストレスのはけ口を求めて乱暴になる…。
これは親として無視できることではありません。
子供がピンチ!こんな様子は心配
夫婦喧嘩を見た子供が泣かずに黙って見ているのは、危険な状態です!反応に対して無気力になってしまったり、平気なフリで我慢する子供の心理状態は極めて悪く、将来的にトラウマとなる可能性があります。
子供へのフォローが大切!夫婦喧嘩の後始末
夫婦喧嘩は計画してできるものではなく、突然勃発するもの。
自分では子供に見せるつもりではなかったのに、我慢できずに言い合いを始めてしまうことだってありますね。
子供の前でパートナーに対する不満が我慢できなくなったら、子供の顔を見てみましょう。
困ったり、泣いたりしている子供の顔。
熱くなった頭を冷やし、クールダウンして、夫婦喧嘩をほどほどに抑えることができますよ。
出来れば見せてほしくない夫婦喧嘩ですが、大事なのは子供へのフォローです。
喧嘩の後の荒れた気持ちは治めて、かならず子供を慰めてあげましょう。
信頼する両親の喧嘩をみることで不安になってしまった子供に、
「あなたが悪いわけではない、あなたが大好き!不安にさせてごめんね」
と伝えましょう。抱きしめることが、最大の愛情の表現です。
夫婦喧嘩を子供に見せてしまった時は、それを反省することが大事です。
自分自身を省みて、パートナーや子供を思いやれるようになるのが理想的ですね。
こういった子供に関する情報はパートナーと共有して、二人の関係を見直すのにも役立ててくださいね。