言うことを聞かない子どもの原因はしつけの誤り?親の接し方
親の言うことを聞かない子どもが、わがままを言うのもたまになら可愛いものですが、毎日毎日のことだとママもさすがに疲れてしまいますよね。子どもがしつこく反抗的な態度をしたり、朝の忙しい時間帯にごねたりすると、「もう!なんで言うこと聞かないの!?」とついイライラとしてしまうものです。その結果、ママが精神的に追い込まれて、心身ともに疲れ果ててしまうことも…。
今回はママの気持ちを楽にする、子供が親の言うことを聞かない原因や、子供への具体的な接し方・声かけを年齢別にご紹介します。親の接し方や声かけの工夫が変わると、次第に子供の態度が改善しますので、今日からすぐに実践できるものを取り入れてみて下さいね。
言うことを聞かない子どもの原因は?親の無意識なNG行動9選
一般的に、生まれたときから親の言うことに反抗する子供はいません。子供はパパやママに生活のほとんどを依存していますし、お世話をしてくれるママ達に強い愛情を感じていますから、もともとは素直に、喜んで大人の言うことを聞いていたはずです。
それなのになぜ、突然言うことを聞かなくなってしまうのか?そこには、親の無意識な接し方や、子どもへ伝わりにくい言葉が大きく影響している可能性があります。「反抗期だから」と済ませてしまうママが多いのですが、言うことを聞かない子どもの裏には、子供からの何らかのSOSやメッセージが隠されているのかもしれません。まずは日常のやり取りを振り返ってみましょう。
1親が子供の話を聞かない
言うことを聞かない子どもの反抗的な行動は、親が子供の話を全く聞かない態度の裏返しであることがあります。ママやパパは子供の話を聞かず、一方的に「早くしなさい」「こうしなさい」と要求を伝えてきませんでしたか?また、子供の様子を見ずに、長々と理由を聞かせようとしてきませんでしたか?
子供は一つのことに集中することが難しく、大人の話を長々と黙って聞いていられる忍耐力を持ちません。そのため、ママが話をしていても、他のことに気を取られてしまったり、別のことをしようとしたりします。ところが、大人は、「この子は話を全く聞く気がない」と、子供の能力を考慮しない話し方をして、一方的にイラッとすることがあります。すると、子どもはどんどん大人の言うことを聞けなくなってしまうのです。
【具体的な対処法】
子供に何かを言い聞かせる場合には、大人が言いたいことをしゃべるのではなく、まずは「どうしたかったの?」と子供に話をさせて聞き上手になりましょう。どうしても今聞けない時は「時計の長い針がここに来るまで待っててね。その後しっかり聞くよ」と約束し、必ず守るようにすると、子どもは「自分の言い分を聞いてもらえた」と満足し、素直に言葉を受け入れてくれるようになります。
2「ながら」で話をしている
子供は大人が思う以上に大人の様子を観察していて、大人が真剣な態度で話をしていないと、子供も真剣に答えてくれません。子供に何かを言い聞かせるときに、キッチンでお皿を洗うなど、家事をしながら背中越しに話をしていませんか?それでは子供にはママの真剣さが伝わらず、大人の言葉を右から左へと聞き流すようになってしまいます。
【具体的な対処法】
真剣な態度は、大きな声を出したり、ガミガミと言ったりするなどの高圧的な態度とは全く違います。子供に何かを言い聞かせる場合には、家事の手を一度止め、しゃがんで子供の高さにおりて目線を合わせ、お互いに正面から向き合って話をすることを心掛けましょう。手を握りながら目を見て話すだけでも、伝わり方は劇的に変わります。
3言うことや態度をコロコロと変える
自分が強く叱ったことで子供がシュンとしてしまうと、罪悪感にかられて「ごめんね、ママが言い過ぎたわ。じゃあ今日だけ特別ね」と態度を軟化させてしまうことはありませんか?大人が子供の顔色をみて態度をコロッと変えてしまうと、子供は「泣いて反省した振りをしておけば許してもらえる」と勘違いをしてしまい、大人の言葉を軽く考えて言うことを聞かなくなってしまいます。
【具体的な対処法】
ママの言葉や態度に一貫性がないと、子供は理不尽さを感じてしまいます。「いけないことはいけない」と毅然とした態度を貫くことが大切です。叱った後にフォローをする場合は、ルールを曲げるのではなく、「ママは〇〇ちゃんが大好きだから注意したんだよ」と、行動だけを叱り愛情は変わらないことを伝えるようにしましょう。
4大きな声で脅迫するように叱る
子供は、大人の態度に敏感で、大好きなママが大きな声で感情的に怒鳴っただけでショックを受けてしまいます。ママが感情的に子供に指導をすることは、一時的にスッキリするかもしれませんが、子供は怯えてママの言うことを聞くどころではなくなってしまいます。
また、「いうことを聞かない子は夕食抜き!」「鬼が来るよ!」などと脅迫めいた叱り方をしてしまうことがありますが、これには全く効果はありません。何度か繰り返すうちに、子供は言いつけを守らなくても脅迫内容が実行されないことを知ってしまい、「口先だけのこと」と舐めてかかって大人の言うことを全く聞かない子どもになってしまいます。
【具体的な対処法】
怒りが沸点に達しそうになったら、深呼吸をするか、安全を確保した上で3分だけ別の部屋へ移動してクールダウンしましょう。感情の波がおさまってから、「夕食抜き」ではなく、「今お片付けしないと、絵本を読む時間がなくなっちゃうよ」と、実際に起こる論理的な結果を落ち着いて伝えることが大切です。
5叱るだけで褒めない
小さくても子供にも感情やプライドがありますから、叱られてばっかりでは反抗心をもってしまい、大人の言うことを聞かない子どもになってしまいます。子供は褒めて伸ばせといいますが、子供に何かを言い含めるときも、叱ったらその倍は子供を褒めてあげることをおすすめします。
【具体的な対処法】
ママは、子供がしぶしぶでもいうことを聞いて態度を変えたら、「結果」ではなく「行動」を大げさなくらい褒めてあげましょう。「えらいね」だけでなく、「自分でおもちゃを箱に入れられたね!ママ助かるな」と具体的に褒めることで、子供は嬉しくなり、もっとママの期待に応えようと素直に言うことを聞くようになってくれますよ。
6子どものペースに合わせず急かす
子供はとてもマイペースで、大人の都合に合わせた行動はできません。しかし、大人は家事に仕事にと時間に追われて生活をしていますので、子供に何かを言い含めるときにも大人のペースで進めてしまい、子供が理解して行動に移すための充分な時間を与えてあげないことが多い傾向があります。けれど、それでは子供は大人が言わんとすることが理解できず、言うことを聞くことなんてできるはずもありません。
【具体的な対処法】
子供がノロノロとしていると、つい「早く!急いで!」と急かしてしまいますが、連呼される「早く」という言葉に慣れてしまって、やる気も失ってしまいます。「早く」の代わりに、「時計の針が6になったらお着替えしようね」「どっちが先にお着替えできるか競争しよう!」と、ゲーム感覚を取り入れたり具体的な目安を伝えたりすると、子ども自身で動きやすくなります。
7頭ごなしに子供を否定する
子供のやることなすことに、ダメ出しばかりしていませんか?特にママは、将来を心配しするあまり、頭ごなしに「ダメ!」「ちがうでしょ!」を連発してしまいがちです。ところが、全てを否定されることで子供はママに失望し、「どうせ怒られるから言うことを聞く価値はない」と全てを諦め、言うことを聞かない子どもになってしまうことがあります。
【具体的な対処法】
子供に指導をする場合には、まず「〇〇したかったんだね」と子供のいい分をよく聞いて共感し、その上で「でも、ここは危ないからやめようね」と何がいけないのか納得するまで説明をしてあげましょう。「ダメ」という言葉は、命を守るためや危険を回避する時などの特別な時に使うようにしないと効果が薄れてしまいます。
8子供を物でつる
子供に何かを言い聞かせる時にやってしまいがちなのが、「いうことを聞いたらお菓子を買ってあげるよ」という取引ですね。取引は子供の関心を引こうとしているだけで、躾ですらありません。子供は「物をもらえるから言うことを聞く」ものだと勘違いをしてしまい、「なぜそれがいけないのか」という躾の本質を間違って学習してしまいます。
【具体的な対処法】
何とか言うことをきかせようと子供を度々物で釣っていると、ご褒美がなくては大人の言うことを全く聞かない人間になってしまいます。物で釣るのではなく、「お着替えが終わったら、一緒に公園で遊ぼうね」など、楽しい「体験」や「親子の時間」を前向きな目標として設定してあげましょう。
9無責任に「頑張れ!」を連発する
子供に言うことを聞かせようと、「頑張れ」と側で繰り返していることはないですか?この言葉は、一見ママが応援している風のよい言葉だと勘違いされがちですが、子供の頑張りを認めていない言葉にも捉えられることもあります。子供自身は頑張っているつもりなのに、ママが「もっと頑張れ」と期待を押しつけているように感じてしまった場合、「もうこれ以上頑張れないよ」と子供がキレてしまうこともあります。
【具体的な対処法】
大人であるママの目からすれば、しぶしぶ・ノロノロという動きでも、子供は最大限の努力をしています。「頑張れ」ではなく、「ここまでできたね」「あとボタン一つだね、ママも手伝おうか?」と、子供の頑張りを認めて具体的にサポートする言葉をかけ、子供をその気にさせましょう。
【年齢別】言うことを聞かない子どもへの接し方と声かけ
年齢によって、子どもが言うことを聞かない理由や、効果的なアプローチ方法は大きく異なります。発達段階に合わせた接し方のコツを見ていきましょう。
言うことを聞かない2歳~3歳(イヤイヤ期)への接し方
2歳~3歳のイヤイヤ期の小さな子どもに対して、論理的に言い含めることは難しいことですね。魔の2歳児とも呼ばれる時期は、自我が芽生え始めたばかりで「自分でやりたい!」という気持ちが爆発しているだけです。大抵の場合は、大人の話を聞く状態ではないことから、かんしゃくを起し、駄々をこねるだけですので、ママは子供の生理的欲求に配慮しながら接していきましょう。
言うことを聞かない2歳~3歳へのアプローチ
- 生理的欲求を満たす:眠い、お腹が空いている時は何を言っても無駄です。まずは落ち着かせましょう。
- 選択肢を与える:「服を着なさい」ではなく、「赤い服と青い服、どっちを着る?」と選ばせることで、「自分で決めた」という満足感を与えられます。
- 気を逸らす:別の楽しいおもちゃを見せたり、「あ!窓の向こうに車がいるよ」と視点を変えたりすると、コロッと機嫌が直ることがあります。
言うことを聞かない4歳~5歳(反抗期)への接し方
4歳~5歳の子どもは、会話のキャッチボールも十分できるようになりますが、その反面自我が強く芽生えてきます。特に、4歳の反抗期や5歳の反抗期の特徴として、大人の言い分に理不尽さを感じると「どうして?」と口答えして、言うことを聞かない子どもに早がわりしてしまうこともあります。
4歳~5歳の子どもとの接し方のコツ
- 理由をきちんと説明する:「ダメだからダメ」は通用しません。「道路に飛び出すと車とぶつかって痛いから、手を繋ごうね」と、なぜいけないのか論理的に話します。
- 予告をして心の準備をさせる:急に「帰るよ」と言うのではなく、「時計の針が〇になったら帰ろうね」と前もって約束します。
- プライドをくすぐる:「お兄ちゃん(お姉ちゃん)だから、かっこよくできるかな?」と、少し背伸びしたい気持ちを尊重してあげると効果的です。
言うことを聞かない小学生(中間反抗期)への接し方
5歳以上になると「中間反抗期」と呼ばれる感情のコントロールの難しい時期に入ってきます。大人の意思や感情よりも、自分の感情を優先させたいという欲求が強くなってくる年齢ですので、親の言うことにあえて逆らったり、キレて暴れてみたりすることもあります。親への反抗も、自分を一人前として認めてほしいという本能からくる悪意の無いものです。
小学生との接し方で大切なポイント
- 子どもをルール作りに参加させる:「宿題しなさい」と指示するのではなく、「宿題はいつやるのがいいと思う?」と子ども自身に決めさせます。
- 約束事を「見える化」する:話し合って決めたルールを紙に書いて壁に貼ることで、親が口うるさく言う回数を減らせます。
- 逃げ道や一人の時間を作る:イライラしている時はそっとしておき、プライバシーを尊重する距離感も必要になります。
言うことを聞かない子どもへのイライラは、ママ自身のSOS
ママが子供の指導に疲れると、ストレスが溜まりネガティブな気分に陥り、気分がひどく落ち込んでしまいがちになります。あまり子供のことを心配し過ぎると、ママ自身の心に悪影響を与えてしまいかねず、親子で悪循環に陥る可能性もあります。
言うことを聞かない子どもの態度を気に病んで、「私の育て方がいけないのかな…」と自分を責める必要はありません。子供が大人の言うことを聞かないことは当たり前のことで、親に対して反抗心が芽生えてくることは子供の心が正しく成長している何よりの証拠です。ベテランママになると「反抗的な口答えをするようになったから、順調に育ってる証拠!」と、子どもの自我の発達に一安心する人もいる程です。時期が来れば子どもの態度は必ず落ち着いてきますから、ママは自分を追い詰めず、気長に子供に接していきましょう。
また、イライラした時や疲れた時、やる気が起きない時は、自分自身の心からのSOSだと捉えましょう。一時的に子どもと離れる時間を作ったり、自分の好きなことをしてうっぷんを発散させたりして、ママ自身を一番に労わりながら子育ての波を乗り越えていってくださいね。


