あなたの家は居心地のいい家ですか?子供も旦那もくつろげる家庭
家族全員が居心地のいい家とは、一体どのような家庭なのでしょうか。私たちにとって「家」とは、子どもを産み育て、家族全員が安らぎを感じて過ごす「巣」のような存在です。ところが、母親になり忙しくなると余裕がなくなり、どうしても家の見た目や体裁を整えることばかりに気を取られて、家族がリラックスできる「内側の空間造り」がおろそかになってしまう傾向があります。その結果、夫の帰宅が遅くなったり、子どもが自分の部屋に籠りがちになったりする家になってしまうこともあります。
子どもも夫もくつろげて、家族が「早く家に帰りたい」と心から思える空間は、どのように作ればよいのでしょうか。今回は、家族が居心地よく過ごせる家の条件や環境の整え方、参考にしたい環境づくりの考え方などについても、詳しくご紹介していきます。
子供も旦那もくつろげる居心地のいい家8つの条件
どんなに豪華にしつらえていても、夫や子どもがなかなか寄り付かない家もあれば、賃貸で狭くて雑然としているのに、一日中楽しげな家族の笑い声が聞こえる家もあり、家族の空間作りはなかなか難しいものですね。家族にとって居心地のいい家とはどのような家なのでしょうか。
1整理整頓されている

居心地のいい家として誰もが条件にあげるのは、室内が整理整頓されていることです。家族、しかも小さい子どもがいれば何かと必要な物が多く、室内は散らかりがちですが、どこに何があるかがわかりやすく整理されていると、子どもも自分で取り出したり片付けたりしやすく、住みやすい空間になります。
整理整頓は得意な人もいれば、苦手な人もいますが、物の多い室内もコツがわかればスムーズに整えることができますよ。
これはママだけがやっても片付かないので、収納する場所にわかりやすくラベルなどをつけておいて、家族全員が自分で整理整頓ができるように働きかけていきましょう。
2トイレなどの水回りがキレイ

家の中で最もキレイであって欲しい場所は、トイレやお風呂、キッチンなどの水回りです。水回りは家の中でも最も汚れやすい場所なので、お掃除をサボって汚れた印象になってしまうと、子どもは大人以上に「もう、ここにいたくない」と不快感を抱いてしまうものです。
トイレやキッチンなどの水回りは、大きな窓が近くにあったり、鏡やステンレスなどの光を反射して輝く建材が多く使われていたりすることが多い場所ですよね。そういった光を反射する部分を集中的に磨いておくことで、簡単にキレイな印象を作ることができ、居心地のいい家に一歩近づきますので、ぜひ試してみてください。
3笑顔で帰りを待っていてくれる人がいる

自宅に帰ってきたときに、「おかえりなさい」と暖かく、笑顔で迎えてくれる家族がいるのはいいものです。夫や子どもたちが自宅に帰ってきたときに「ホッ」と一息がつけるような居心地のいい家にするには、家族が帰ってきたら家事などで忙しくてもちょっと手を止めて、笑顔で迎える言葉をかけてあげるように心掛けましょう。
最近は夫婦共働きが増えていて、子どもが帰ってくる時間帯に家に居ることができないママも多いですよね。そんな時にはちょっとしたおやつと共にメッセージカードを机の上に置いておくだけでも構いません。ママが気にかけてくれる愛情を感じて、ママが思っている以上にホッとするものですよ。
また、パパが帰ってきたときは、ママだけでなく子どもも「おかえりなさい」と迎えに出るよう働きかけて、子どもにもいい習慣を身につけさせてあげましょう。
4家族間の信頼関係が築けている

家族がホッとくつろいでいるのに「いつ宿題やるの!」「少しは手伝ってよ!」などと怒鳴り声が聴こえたり、誰かが喧嘩をしていたりすると、やはり家族は不安で嫌な気持ちになってしまいます。仕事や家事が忙しいと、ついつい家族に厳しく言ってしまうものですが、これでは家族がリラックスして過ごせませんし、次第に仲がギクシャクして、家族がリビングに集うような居心地のいい家にはなりません。
愛し合って結婚した仲であっても、血がつながっている親子であっても、一緒に暮らす家族は別個の人間です。考え方も気持ちも違う人間が一緒に仲良く生活するためには、お互いに信頼し合うことが大切です。次のような気持を忘れずに、日頃から家族の信頼関係をしっかり築いておきましょう。
- 相手を思いやる
- 相手を尊重する
- 家族としての役割を果たす
5食事が美味しい

家族が家の中で必ず顔を合わせる場所は、家族の食卓です。食卓は物を食べる場所であるとともに、おしゃべりをして楽しくコミュニケーションをとる場所でもあります。家族が楽しく美味しい食事をすることで、「家に帰ってママの料理が食べたい」と思い出す居心地のいい家になります。
食べ物の好き嫌いは良くありませんが、人間どうしても苦手な食べ物はあるものです。いくら栄養があっても苦手なものを無理やり食卓に出してばかりいると家族が食卓に寄り付かなくなってしまいます。栄養はさまざまな食材からも摂ることはできますので、食材を変えたり、調理方法を変えたりするなどして工夫してみてください。
6面と向かわず座れるリビング

多くの家族が集まる場所だからこそ、全員がくつろげるように整えるのが難しいのがリビングルームです。リビングで座ってみたものの、「なんとなく落ち着かない」と思う場合には、ソファなどの家具の配置をリラックスできるものに変えてみましょう。
私たち人間が心からリラックスするためには、お互いの距離感を程よく保つことが大事です。家族であっても、密接している配置や、視線が常に重なってしまう配置ではリラックスができません。ソファや座布団などの座る場所の配置は、視線がぶつからないように人と人が90度で向かいあえるL字形の配置をイメージすると、簡単なくつろぎのリビングを作ることができ、居心地のいい家になっていきますよ。
家族でゴロゴロしています
5歳と3歳の男の子2人のママです。今住んでいる自宅は賃貸なのですが、自費で改修は可能な物件なので、古い畳をフローリングに変えて大きなラグマットを敷き、家族でゴロゴロとできる、居心地のいいリビングを作りました。たまにそこに毛布を持ち込んで、テレビで映画を楽しみながら家族みんなで寝ちゃうくらいです。
テレビを見るスペースにはソファをおいてありますが、狭いのでたくさんのソファはおけません。大きめの1シーターとスツールで我慢しているのですが、やっぱりソファの配置って大事です。横長のソファは見た目の安定感もありますし、スツールを組み合わせると向かい合う形にも、テレビを片側にアイランド形にもできるので、家族向けにおススメですよ。
7温かみのある色調

私たちはさまざまな色に囲まれて生活をしていますが、カーテンの色やクッションの色、照明の色なども、リラックスできる色を選ぶことで居心地のいい家になります。子どもはメタリックや黒、ブルーなどの寒色系よりも、白やベージュなどの暖色系が多い家の方が、安心感を得られやすくリラックスできます。そのため、リビングは暖色系の温かみのある色で揃えるのがおすすめです。
逆に、気持ちをクールダウンさせ、集中力を高める効果がある黒やブルーは、勉強部屋や書斎におススメです。どうしても寒色系を使いたい時は、カーテンやマットなどの大きな面積に暖色を使い、寒色はクッションなどの小さな面積に使うと、優しい雰囲気を維持したままでアクセントをつけることができますよ。
一度自宅を外から見てみて!
2年前に念願のマイホームを購入しました。以来夫と、3歳になる娘と一緒に暮らしているのですが、ある日の夕方私が買い物から帰ってきた時に、自宅のリビングの窓から漏れるあかりを見てビックリしました。柄が可愛いかなと思って購入した緑色のカーテンを使っていたのですが、外から見るとものすごい寒々とした光だったんですよね。
夫がいつも帰宅する時にこんな寒々とした光景を見ているのかなと不安になり、夫に聞いてみたところ、夫も同じことを思っていたそうです。なので、早速カーテンをベージュ系の物に変えて、LEDのリビング灯をオレンジに近いものに調光し直しました。
そうしたらとっても明るい、暖かな雰囲気で、色や光って大事だなと実感しました。今では夫も「夕方の家の明かりって、ホッとするよね」と言ってくれます。
8光や風を感じられる

日本人は古くから家の建材に木を使い、障子などで外界を完全に遮断せずに、自然な光や風を多く室内に取り込むことで、リラックスできる居心地のいい家の雰囲気を作ってきました。現代では防寒・防犯のためにしっかり家を覆ってしまいますが、できるだけガラス窓を開けて、外の光や風を室内に取り込みましょう。
室内で自然の光や風を感じさせる方法としては、グリーンを取り入れるのも効果的です。緑色は人をリラックスさせる効果がありますから、置き場所に気をつけながら緑の面積の大きい観葉植物を選んで、こまめに葉っぱを拭いて輝きを出してみてください。
居心地のいい家と環境整備の考え方
東洋にはご存知の通り、「風水」という考え方があります。テレビやインテリア雑誌などで取り上げられることも多いのですが、風水は「気の流れ」を整えることで、家の中に良い運を呼び込むための環境整備の考え方です。そのためには、家族が心身ともにくつろげる空間を作ることが第一だと説いています。
良い運は環境の良いところを好むため、「家族がくつろげて居心地がいい家」と思うような室内空間を作ることで、家事や仕事、子どもの勉強がはかどって、どんどん家族が幸せになれるという考え方です。風水は高額な、縁起の良い置物を買って置かなくても、次のような室内を整えるだけの簡単ステップからでOKです。
- 家の中の環境をチェックして、「嫌だな」とか、「汚いな」と思うところをチェックします。
- 一度徹底的に、家中の掃除をします。
- 必要のない物や使っていない物は、思い切って処分します。
これは、ここまでご紹介した家族がくつろげる家の条件とも一致しています。ぜひ家族が住みやすい空間を作って、良い運を呼び込んでください。
子供や旦那にとって居心地のいい家とは

基本的に、女性は自然と家に居つくことが多いです。家事をする役割の性だからという前時代的な理由ではなく、女性の方が自分の周りを快適に整えるスキルに長けているので、自然と自分の家ではリラックスできるものです。ですが、男性や子どもにとっての家は少し違います。
男性にとっての家とは「帰る場所」であり、自分が主体となって管理をする場所ではないと考える人が多いです。男性は大きな室内で過ごすよりも、むしろ書斎などのような「俺の城」と言えるような小スペースにいることを好みますから、女性は「家族はみんなで過ごすもの」という考え方を少し変えて、夫にも少し自分だけで自由にできる空間や時間を持たせてあげる方が、夫にとって居心地のいい家になるはずです。
そして、子どもにとっての家は、成長して自宅を離れても、「必ず迎え入れてくれる場所」であることが理想です。自分が育った自宅は、子どもにとって将来作る自分の家や家族のお手本となるものですので、できるだけ家族がリラックスできる空間をママが作ってあげて、子どもに家族とくつろいだ、居心地のいい家の記憶を残してあげてください。