近所付き合いのトラブル防止法に関する記事

近所付き合いのトラブルを防ぐ6つのポイントと引越し時の挨拶のマナー

近所付き合いのトラブルを防ぐ6つのポイントと引越し時の挨拶のマナー

苦手と思いこむのは損だった!?上手に付き合うことで生活が楽しくなる、近所付き合いのトラブル回避必殺法を伝授します。

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ご近所付き合いのメリットとトラブル回避術:現代の希薄な関係で失敗しない6つのコツ

ご近所さんとの付き合いが希薄になったと言われる現代。一昔前までは、「奥さん、お醤油貸してよ!」といった助け合いが日常的に見られましたが、今ではほとんど見られなくなりました。

古き良き村社会が崩壊した現代では、確かにご近所さんとのかかわりは少なくなりました。意識調査の結果によると、近所付き合いをしなくてもいいと考える人は、社会全体の半数近くにも及ぶというデータもあります。

しかしその一方で、「困った時には助け合える近所付き合いが理想」という意見はいまだに根強く残っています。日常的には浅く、万が一の時は親密に、というこのアンビバレンツ(両価的)な理想が相まって、ご近所付き合いを煩わしく感じさせているのかもしれません。今回は、煩わしさを減らし、必要なメリットだけを享受するための賢いご近所付き合いの方法をご紹介します。

ご近所付き合いのトラブル回避の原点は、引越し時のマナーにあり!

家族であいさつ回り

新しい生活のスタートを切るための引っ越しですが、あなたは引越しの時の挨拶回りの必要性についてどう考えるでしょうか。良好な近所付き合いの関係作りのために、挨拶は必須と考えますか?それとも、古臭い風習だと考えますか?

ある意識調査によると、引越し時の挨拶回りをすると答えた独身者は全体の約40パーセントであるのに対して、結婚している人の割合は約80パーセントに上ります。若い独身の頃は意識をしていなくても、やがて人生経験を重ねて人との協力の必要性を実感するようになると、防犯や災害時など、いざという時の助け合いのために近所付き合いの必要性を痛感するようになるのです。

どんなにその場所に住むことが短くても、周りに受け入れられずに無視されて過ごすことは辛いものです。やはり近所付き合いの必要性を感じる人は多いのだといえるでしょう。

良好なご近所付き合いをするポイントは、自分からそのご近所の輪に入っていくアクションを起こすことにあります。ですから引っ越しの時の挨拶はとても大切です。自分が引越しをして転入する時には、積極的に挨拶回りをするようにしましょう。この最初のステップで、ご近所からの「よそ者」への不信感を解消することが、その後の生活の鍵となります。

新生活を円滑に始めるための引っ越しあいさつのマナーは・・・

・挨拶の時期は引っ越し当日か、遅くとも翌日までには済ませましょう。訪問する時間は深夜・早朝、食事時をできるだけ避け、日中の10時から17時の間に短時間で挨拶をするよう気を利かせましょう。
・引越しの挨拶はできるだけ家族全員で行くのがベストです。特に小さな子どもがいる場合は、騒音などでご迷惑をおかけする可能性があることを一言伝えると、理解を得やすくなります。
・手土産の目安は500円~1,000円を目安に、日持ちがしてお返しの必要がない粗品を選びましょう。相手に名前を覚えてもらうためにも「外のし」をかけて、自分の姓を記入しましょう。
・挨拶をする範囲は、一戸建ての住宅街だったら「向こう三軒両隣(むこうさんげんりょうどなり)」が基本です。マンションやアパートなどの集合住宅だったら、自分の家の両側と上下には必ず挨拶をしておきましょう。

挨拶はトラブルレスな関係を築くための第一歩!

そもそも、集団で暮らす私たち人間は「よそ者」に不信感を持ちやすく、転入者には排斥ムードを作りやすい傾向があります。引っ越しのあいさつは「私は不審なものではなく、この地域のルールを尊重します」という意思をアピールする大事な機会です。

それほどかしこまった挨拶をする必要はありません。真心を込めて、「どうぞよろしくお願いいたします」と笑顔で言えれば100点満点といえるのではないでしょうか。

見ず知らずのお宅に訪問するのは勇気がいりますが、挨拶を済ませておくことで、ゴミ出しや地区のマナー、地域の防犯情報なども教えてもらえる可能性があります。引越し時の挨拶をしないと、その後のご近所付き合いもギクシャクをしてしまいがちです。するかしないか迷うくらいなら、きちんと挨拶をすることを選んだほうが、安全で円滑な生活を送る上で絶対にお得です。

また、逆に転入の挨拶を受ける立場になっても同じことです。挨拶回りの人が来たら、自分の名前や家族構成を相手に笑顔で伝えましょう。ご近所さんといざという時に頼り合えるような関係を最初の一歩から作っていくことは、あなたの生活の安心感に繋がります。

自分を磨いてスキルアップ!継続的なご近所付き合いの6つのポイント

引っ越しのご挨拶を無事済ませて近所付き合いの良好なスタートを切っても、その後の接し方によってはトラブルが勃発してしまうことがあります。これは身内でも他人でも同じことです。

物理的な距離が近いご近所さんとのお付き合いでは、一度トラブルが起こって互いの心にしこりができると、長期間嫌な思いをする羽目になります。そのため、気心が知れるまでは特に次のようなポイントに気を付けてお付き合いをしましょう。

ご近所さんとは程よい距離感をもって接しましょう

住宅街を歩く女性

親族、職場、友人など、さまざまな交友関係がありますが、ご近所付き合いは「まず家ありき」のお付き合いであり、生活に根差していて簡単には変えようがない、長く続けていかなくてはいけないのが特徴です。単純な友人同士の関係とは、性質が異なります。

簡単に住み替えることが難しい以上、安心して生活を続けるためにも、ご近所さんとの感情的なトラブルは避けたいものです。良い関係を築くポイントは、相手と程よい距離感を保つことです。特に、つかず離れず、長く細々と続けていくという意識が大切です。

同じ近所に住む集団は家族構成や収入などの面で共通する事項が多いだけに、ともすれば親密なお付き合いを始めてしまいがちです。しかし、多くの人と親密な付き合いをすれば、それだけ関係は複雑になり、感情的なトラブルなどを引き起こしてしまうこともまた事実です。

近所付き合いは地域の情報や防犯の情報を手に入れるためのの手段として割り切って考え、相手とは一歩置いた距離でお付き合いをしましょう。広く浅くの交際であれば、自分にピッタリくるように相手の人間性などを事細かに選ぶ必要もなくなりますので、その分お付き合いの煩わしさから解放されて楽になります。

程よい距離感の作るためのコツは・・・

・付き合う相手を限定せず、特定のグループに深入りしない
・相手のプライベートに感情移入をしすぎない
・相手に頼りすぎず、対等な立場を維持する
・自分は自分、と周りに流されないようにする

2トラブルのもととなる原因を作らないように注意しましょう

ゴミ集積場所

たくさんの人が集まって作るご近所さんとのおつきあい。できるだけ巻き込まれたくはないご近所トラブルですが、そのためには自分がその原因を作らないという心がけが大切です。

隣人とのトラブルは、自分と相手の生活部分が重なるところで起きやすい傾向にあります。一軒家が立ち並ぶ住宅街であれば、庭先や境界越しで。アパートなどの集合住宅であれば、階段・廊下などの共用部分や壁越しで起こりがちです。

こういった場所でトラブルの原因を作らないようにするためには、「相手にとっては迷惑にならないかな」と常に相手の身に立って考えて行動することが大切です。特に、騒音(子どもの声、ペットの鳴き声、楽器の音など)やゴミ出しのルール違反はトラブルに発展しやすいため、細心の注意を払いましょう。

また、上手にご近所さんとお付き合いをするためには、「多少のことは許しあう」のも大切なマナーです。同じ地域で生活をしていれば、お互いに迷惑をかけることもあるでしょう。ちょっと相手に意見を言いたいときは、「お互い様」と考えると、ささくれ立った心も少しは落ち着きます。自分の意見を押し通すことを考えるだけではなく、相手の事情を察してあげることも、お付き合いの大事なマナーの一つです。

ご近所トラブルに発展しやすいものは・・・

・騒音(生活音、ペット、深夜の洗濯など)や異臭(タバコ、ペットの排泄物、料理の匂い)
・共用部分の私物化や使い方の間違い
・ゴミ出しのマナー違反(分別間違い、日時厳守の不徹底)
・ペットの飼育やガーデニングにおける敷地外への影響(落ち葉、害虫など)
・日常的な挨拶の有無や、苦情の申し立て方の間違い

聞き上手に徹しましょう

相手の話を笑顔で聞く女性

人間は好奇心の強い生き物です。集団になれば、相手のことがもっと知りたくなるもの。好奇心のあまりに相手に踏み込まれすぎて、ご近所付き合いが煩わしくなるというケースは多いようです。

こういった煩わしさから逃げるためには、集団の会話に極力深く入り込まないのが一番です。そのためにも、ご近所付き合いでは話をリードする側ではなく、話を聞く側、聞き上手に徹するように心がけましょう。自分のプライベートな情報を不用意に話さなければ、相手に付け入る隙を与えずに済みます。

理想的な割合は聴く8割に、話すを2割。自分から話すことは少なめにして、相手の話を聴くことを重視したコミュニケーションができると、トラブルに巻き込まれにくくなります。心理学的にも、聞き上手な人は相手から好印象を持たれるもの。つかず離れず、長く良い関係を持ち続けるには、周りから好かれる自分でいることも大切なことです。

ご近所同士の話題に選びたいものは・・・

・お天気や季節、気候の話題
・地域の清掃や防犯などの地域活動の話題(ただし意見は控えめに)
・子供の学校や習い事など、表面的な情報共有に留まる話題

話題は豊富に用意し、自分から積極的に挨拶をする

話す女性と聞く女性

ご近所付き合いは、自分だけでは入手しにくい地域の情報や防犯の情報、生活の情報などを入手するための貴重な繋がりです。お買い物に出かける時、お仕事から帰って来たときなど、ご近所さんと顔を合わせた時には無視などせず、自分から積極的に明るい挨拶をしましょう。

いつも遅れて挨拶をするようだと、「この人あまりお付き合いをしたくないのかしら」と疎遠にされてしまいがちです。ここはひとつ自分から、積極的で明るい挨拶を心掛けて下さい。

また、ご近所付き合いの煩わしさを感じる原因に、相手との話題に困るという問題があります。いざご近所さんに声をかけてみたものの、何を話していいかわからないと思う人は多いものです。いつも同じ「いい天気ですね」ではやっぱり飽きられてしまうので、話題はできるだけ多く用意するように心掛けましょう。

同じ天気の話題でも、「日の出が・・。」「雨が・・。「布団干しが・・。」など、話の切り口やバリエーションをつける工夫をするのがコツです。地区で回ってくる回覧板などの情報をチェックしておくと、地域の話題に事欠かず役に立ちます。また、地区の活動に積極的に参加しておくのも効果的。同じ経験を共有することで話題も増え、周りの人との会話も弾むようになります。

ご近所付き合いでのNG話題は・・・

・お金の話題や家族の収入に関する話題
・特定の人の個人的な噂話や批判
・自分の自慢話や、子供の能力に対する競争心をあおる話
・政治、宗教、病気など、価値観が大きく分かれる話題

相手の良い面向き合う努力をしましょう

「遠くの親戚より近くの知人」と昔から言われるように、うまく関係が作れればいざという時にとても頼りになるご近所さんです。通常の友人付き合いは、自分と気が合う相手を選べますが、ご近所付き合いは全く別物。自分の好みにかかわらず、用意された相手とチェンジ不可で付き合っていくというネガティブな側面があります。

そんな時はご近所付き合いの難しさに落ち込むのではなく、ぜひ前向きに、ご近所とのお付き合いを自分のコミュニケーション能力を磨くためのステージとして活用するよう前向きに考えてみて下さい。

苦手な相手だからといって避けてしまうと、その人の良い面に気付かず、思わぬメリット(地域の役立つ情報など)を得られずに損をしているのかもしれません。ご近所さんは、住む場所がある限り繋がりを維持しなくてはいけない相手です。

ぜひ相手の良い部分を見つける努力をして、こういった機会に自分のコミュニケーション能力を磨いてみて下さい。相手の良い面を探し出せるようになることは、あなたをより人間的に成長させてくれるはずです。ご近所付き合いだけでなく、さまざまな人間関係に自信が持てるようになること間違いなしです。

相手の良い面を見つけることの自分自身のメリットは・・・

・他人の悪い面に目がいかなくなることで、悪口や陰口が気にならなくなる
・他人を非難することが減り、ストレスが減る
・他人と建設的な関係が構築できるようになり、人間関係の幅が広がる

陰口・悪口の輪に入らないように心がけましょう

悪口を言う輪を離れて見る女性

人間はもともと集団生活をして、お互いに助け合って生活をする生き物です。特に同じような家族構成や生活レベルの家庭が集まるご近所さんは、お互いに助け合えるコミュニティです。ただし、それがゆえにちょっと集団から外れる相手を排斥しようとするのが悪いところです。

特に女性の集団は、気に入らない相手を集団で排斥しがちです。そういった行為がご近所さんトラブルを引き起こすきっかけも多々ありますので、そういった陰口・悪口の集団には入らないよう心がけるほうが無難です。

誰かの悪口や陰口は、面白おかしくても、聞くことにメリットはありません。むしろ聞くことで自分自身が不快な感情をため込む原因にもなります。自分もいずれ誰かに悪口を言われるのではないか、そんなストレスを抱え込んでしまう可能性も否定することはできません。

ご近所付き合いは、通常の友達のように気が合わなくなったらおつきあいをやめるような簡単な関係ではありません。長く、良好な関係を維持していきたいと考えるのであれば、コミュニティの和を崩すような行為は慎むべきでしょう。あまり感情を入れすぎて、不用意に誰かの味方にならないように注意してください。一定の距離を保ち、中立的な立場でいることが、長く地域で暮らすための鉄則です。

悪口・陰口のお誘いの上手な断り方は・・・

・「ちょっと大事な電話が来る予定があるので・・・」と誘いを断る
・「これから出かける用事があるので・・・」と誘いを断る
・意見を求められても「その人のことをよく知らないので」「あまり関わっていないので」とかわす
・話をそらすなど、否定せずにその場を立ち去ることを優先する

この記事を書いたライター
木村さくら

木村さくら

自称「健康オタクで美容オタク」。最近自家栽培にハマってます。