年賀状の書き方を覚えよう!子供に伝えていきたい新年の挨拶状
年賀状の書き方には、日本の伝統として覚えておきたい大切なマナーがあります。日ごろからお世話になっている人、年賀状のみのお付き合いになっている人、昔お世話になったけれど最近はご無沙汰している人など、幅広い相手への新年のご挨拶として利用されている年賀状。SNSやメールなどの普及により昔より年賀状を出す人は減っていますが、「節目のご挨拶はきっちりしたい」「手書きの温かみを大切にしたい」という人も多くいます。
印刷のものや手書きのものなど様々な年賀状がありますが、覚えておきたい基本的なマナーや文例などを年賀状を書く前にしっかり確認しておきましょう。また、子供に「どうして年賀状を出すの?」と聞かれたときに答えられるよう、親として知識を持っておくことも大切ですね。
年賀状はいつ書いて、いつ投函したらいいの?
新年を迎えて最初のご挨拶となるのが年賀状です。「元日に届くように準備する」のが理想ですが、具体的な販売時期や投函の期限について確認しておきましょう。
年賀はがきはいつから販売されるの?
毎年11月1日にお年玉付き年賀はがきが全国で一斉に発売されます。インターネット通販での予約受付は9月上旬頃から始まり、12月下旬まで行われます。お年玉くじの抽選は、年が明けた1月中旬の日曜日に行われるのが通例です。
毎年数種類のキャラクター年賀はがきや、美しい和風柄などが発売されます。子供と一緒に「今年はどの絵柄にする?」と選ぶところから始めると、年賀状づくりへの関心が高まりますよ。
確実に元旦に届けるには「12月25日」までに投函
年賀状の投函は、毎年12月15日から受付が開始されます。この日から特別に設置される「年賀状専用ポスト(または専用の投函口)」に入れることで、通常はがきに行われる消印を省略し、元日以降に配達してくれる「年賀郵便特別取扱」となります。
日本郵便によると、12月25日の最終集荷時間までに投函した年賀状は、確実に元日に届けてくれます。26日から28日までに投函したものもできる限り元日に届くよう手配されますが、確実ではありません。「サンタさんが来るまでにポストに入れようね!」と子供と約束して、クリスマス前を目標に準備を進めるのがおすすめです。
私製はがきを使う時は、切手の下に「年賀」と朱書きする
お年玉付き年賀はがき以外の、自分で用意したポストカード(私製はがき)を使うときには、切手の下に赤いペンで「年賀」と必ず書きましょう。この朱書きがないと普通郵便とみなされるため、年内(投函した数日後)に配達されてしまい、相手を驚かせてしまいます。おめでたいお年玉付き年賀切手なども販売されているので、私製はがきに貼って使うとより特別感が出ますよ。
年賀状の宛名の書き方(表書きのマナー)
年賀状の表書きをするとき、送り先の宛名がひとりの場合はいいのですが、相手が家族連名の場合の書き方や、目上の方に対する正しい敬称がわからなくて困ったことはないでしょうか。せっかく凝ったデザインで裏面を作っても、宛名が間違っていては台無しです。相手に失礼のない表書きのルールを覚えましょう。
宛名を印刷する時のフォントの選び方
昔はすべて手書きが当たり前でしたが、最近はパソコンやアプリで宛名を印刷することが一般的になりました。宛名は年賀状を受け取った相手が最初に目にする部分なので、きちんと礼儀が伝わるものを選びたいですよね。
パソコンには丸文字やポップなフォントもありますが、年賀状の宛名には読みやすく品格のあるベーシックなフォントが適しています。「明朝体」は美しくて上品な印象、「ゴシック体」ははっきりして読みやすい印象、「筆書体(行書体など)」は古典的な和のイメージでフォーマルな場面に最適です。
敬称(様・先生)の選び方
宛名には必ず敬称をつけます。一般的に「様」であれば誰に対しても使うことができます。相手がひとりのときは名前の下に「様」をつけ、恩師や医師、政治家などに送るときは「先生」を使います。ただし、先生と呼ばれる職業の方でも、プライベートな親しいお付き合いをされている場合は「様」でも構いません。
連名の書き方(家族宛ての場合)
夫婦や家族の名前を連名で書くときは、世帯主(夫)を一番右にフルネームで書き、その左に妻、さらに左に子供という順番で書いていきます。世帯主以外の苗字は省略し、名前の頭の位置を下へ揃えて書くと美しく見えます。
連名の場合は、必ず名前一人ひとりに対して「様」をつけます(「〇〇様、〇〇様」とする)。子供や家族の人数が多くて書ききれない場合は、世帯主の名前の横に「ご一同様」または「ご家族様」と書くのがスマートです。
年賀状の裏に書くべき「5つの構成」と文例
年賀状の裏面は、デザインや写真だけでなく、しっかりとした文章の構成があります。書かなければならない言葉や、マナーとして書いてはいけないタブーもあるため、一つずつ確認してみましょう。
1. 賀詞(がし):送る相手によって使い分ける
賀詞とは、新年を祝う言葉のことです。年賀状の冒頭に「あけましておめでとうございます」「謹賀新年」「賀正」のように、一番大きく目立つように書きます。
- 「賀」「寿」「福」「春」「迎春」「賀正」
漢字一文字や二文字の賀詞は、「新年を祝います」と短く言い切る言葉のため、目下の相手や親しい友人向けです。目上の方(上司や恩師)に使うのは失礼にあたるので避けましょう。 - 「謹賀新年」「恭賀新年」
「謹んで(相手を尊んで)新年をお祝いいたします」とへりくだる意味を持つため、目上の人向けに最適です。 - 「あけましておめでとうございます」「謹んで新春のお慶びを申し上げます」
文章になっている賀詞は、基本的に誰にでも使うことができます。ただし、「新年あけましておめでとうございます」と書くと「新年」と「明ける」の意味が重複してしまうため、「あけましておめでとうございます」が正解です。 - 「Happy New Year」
友人など親しい人向けに使える表現です。「A Happy New Year」と「A」をつけると、「よいお年を(Have a happy new year)」という意味合いに近くなるため、年が明けたご挨拶としては「A」をつけない方が自然です。
【よくあるつまずきと対処法】
プリント済みのデザインはがきを買うと、すでに「謹賀新年」と大きく印刷されているのに、添え書きで「あけましておめでとうございます」と書いてしまう失敗がよくあります。賀詞は一つで十分ですので、重複しないように気をつけましょう。
2. お礼とご挨拶(忌み言葉に注意)
賀詞のあとに、「昨年は大変お世話になりました」「いつも温かいお心遣いをありがとうございます」など、日ごろの感謝やお礼の言葉を書きます。
このとき絶対に注意しなければならないのが、「去年」という言葉を使ってはいけないということです。「去る」という言葉は「離れる」「なくなる」といった不吉な意味を連想させる「忌み言葉(いみことば)」です。おめでたい場では必ず「昨年」や「旧年」に言い換えましょう。
3. 添え書き(手書きの一言メッセージ)
すべてパソコンで印刷した年賀状でも、余白に手書きで一言添えるだけで、温かみや気持ちがぐんと伝わります。相手の健康や幸福を願う言葉、自分の近況報告、次に会う約束などを書きましょう。子供が少し字を書けるようになったら、「あけましておめでとう」の部分だけ子供にペンで書かせるのも素敵なアイデアです。
一般的なお礼と今後の願い
- 旧年中は大変お世話になりました
- お互いにとって実り多き一年になるといいですね
- 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます
出産・家族が増えた報告
- 昨年夏に長女の〇〇(ふりがな)が誕生し 新たな家族が加わりました
- 今年はにぎやかなお正月を送っております
- お近くにお越しの際はぜひ遊びにいらしてくださいね
結婚の報告
- 私事ですが昨年〇月に結婚いたしました
- まだまだ未熟な二人ですが 温かく見守っていただければ幸いです
- 本年からは夫婦ともどもよろしくお願い申し上げます
目上の方(恩師・上司)へのご挨拶
- お元気で輝かしい新年をお迎えのことと存じます
- 本年も変わらぬご指導ご鞭撻の程よろしくお願い申し上げます
- 先生の益々のご健勝とご活躍を心よりお祈り申し上げます
4. 日付(年号の重複に注意)
「令和〇年 元旦」「20〇〇年1月1日」のように、年号(または西暦)と日付を裏面の最後に書きます。
元日は1月1日、元旦は「1月1日の午前中(初日の出の時刻)」を意味します。そのため、「令和〇年 一月一日 元旦」と書くと「1月1日」が重なってしまうためNGです。「令和〇年 元旦」とすっきりまとめましょう。明らかに元日に届かないと分かっている場合は、「元旦」は使わずに「令和〇年 吉日」や「一月」とだけ書くのがマナーです。
5. 差出人の名前と住所
最後に、誰からの年賀状か分かるように自分の名前と住所を書きます。裏面にデザインとして組み込まれている場合は、表面(宛名面)の差出人欄は省略しても構いません。マンションやアパートに住んでいる場合、部屋番号だけでなく建物名までしっかり書くことで、郵便事故や返信時の迷子を防げます。
年賀状に使ってはいけない言葉!句読点はいれないで
正式なマナーとして、年賀状の文章には「、」や「。」などの句読点は使いません。これは筆で毛筆書きしていた時代の名残であり、年初めのおめでたいご挨拶に「区切りをつけないため」「ご縁が途切れないようにするため」という縁起を担ぐ意味があります。読点(、)を使いたいときには一文字分スペースを空け、句点(。)を使いたいときには改行をして、読みやすさを工夫しましょう。
また、「去る」の他にも「枯れる」「衰える」「破れる」「滅びる」「落ちる」などの忌み言葉は避けます。年賀状は家族みんなで回し読みすることもあるため、「景気が悪いですね」「最近体調を崩してしまって…」といった暗い話題は避け、新年らしい明るく前向きな話題を選ぶのが相手への思いやりです。
年賀状の「これが知りたい」10のQ&A
年賀状について、いざ書く段になって迷いがちな疑問を10個ご紹介します。子供に聞かれたときの答え方としても参考にしてみてください。
Q1. 年賀状は、筆ペンじゃないとダメなの?
A. 筆ペンでなくても全く問題ありません。最近はパソコンでの印刷も増えていますし、黒や濃いブルーのサインペン、万年筆でも大丈夫です。ただし、かすれやすいボールペンや、色が薄い鉛筆などはフォーマルな挨拶状には不向きです。筆が苦手だからといってすべて印刷で済ますより、黒いペンで丁寧に一言手書きを添えるほうが、心がこもっていることが伝わります。
Q2. 書き間違いました。修正テープを使ってもいい?
A. 新年のご挨拶状に修正テープや二重線を使うのは大変失礼にあたります。書き間違いをしてしまったときは、新しい年賀はがきを使って一から書き直すようにしましょう。書き損じたはがきは、郵便局の窓口へ持っていくと、所定の手数料(1枚につき数円)を払えば新しい切手や通常のはがき(販売期間中なら年賀はがきにも)と交換してもらえますので、捨てないでくださいね。
Q3. 子供の写真を使ってもいいの?
A. 写真入りの年賀状は近況報告にもなり、祖父母や親しい友人には大変喜ばれます。しかし、目上の方や仕事上のお付き合いしかない相手には、子供だけの写真が全面に出たものはふさわしくありません。
送る相手によってデザインを何種類も分けるのが大変な場合は、子供だけでなく「家族全員が写った落ち着いた写真」を小さめに配置するか、写真なしの落ち着いた和風デザインに統一し、親しい友人には裏書きで子供の近況を添えるのが無難な対応です。
Q4. 海外の人に年賀状を送りたいのですがどうすればいいの?
A. 日本で買ったお年玉付き年賀はがきでも、海外向けの航空便ハガキの料金(現在100円)になるよう、差額分の切手を貼り足すだけで海外へ送ることができます。はがきの表面には「AIR MAIL」と「POST CARD」の文字を分かりやすく表記します。
注意しなければならないのが、海外の郵便には「1月1日まで保管して配達する」というお正月システムはありません。12月15日に投函すると、年が明ける前のクリスマス頃に届いてしまいます。日本郵便の国際郵便お届け日数表を参考に、到着日を逆算して年末ギリギリに投函するようにしましょう。
Q5. 年賀状を出すのが遅れて、松の内に間に合わない時は?
A. 1月7日(地域によっては1月15日)の「松の内」と呼ばれる期間までに届くようであれば、年賀状としてそのまま出しても問題ありません。しかし、1月8日以降に相手に届いてしまうようであれば、年賀はがきではなく通常のはがきを使い「寒中見舞い(かんちゅうみまい)」として出します。その際、「新年のご挨拶が遅れましたこと、深くお詫び申し上げます」と一言添えるのが礼儀です。
Q6. 年賀状を出さなかった人から届いた!どうすればいい?
A. いただいてからすぐに返事を書き、遅くても松の内(1月7日)までに届くようであれば、急いで年賀状として返信を出します。この時、「いただいたのに遅れてごめんなさい」と言い訳を書くのではなく、「新春のご祝詞をいただきありがとうございました」と、年賀状をいただいたお礼を述べるにとどめるのがスマートな大人のマナーです。
Q7. 喪中の方に年賀状を出してもいいの?
A. 身内にご不幸があった喪中の方へは、新年を「祝う」ご挨拶である年賀状は控えます。通常、11月下旬から12月初旬頃までに相手から「喪中欠礼はがき」が届きますので、それを受け取ったら年賀状のリストから外すようにします。代わりに、年が明けた1月8日以降に「寒中見舞い」として、相手を励ましお見舞いする手紙を送ると丁寧です。
Q8. 喪中の人に、間違って年賀状を出してしまった!
A. リストの確認漏れなどで、喪中の方にうっかり年賀状を送ってしまった場合は、気がついた時点で松の内が明けた1月8日以降に「寒中見舞い」を送り、そこでお詫びを伝えます。「ご服喪中と存じ上げず 年賀状を差し上げてしまい 大変申し訳ございませんでした」と素直に謝罪の意を記せば、相手も不快に思うことはありません。
Q9. 自分が喪中の場合、年賀状を出してもいいの?
A. 自分が喪中のときは、年賀状は出しません。喪中とは、一般的に二親等以内(親、配偶者、子供、祖父母、兄弟姉妹)の方が亡くなって喪に服している期間を指します。相手がこちらへ年賀状を準備してしまう前(11月中旬〜12月初旬頃まで)に届くよう、「喪中につき年末年始のご挨拶をご遠慮申し上げます」という喪中はがきを出してお知らせします。
Q10. 年賀はがきが余りました。どうすればいいの?
A. 何枚か余ってしまった、または印刷に失敗した年賀はがきは、郵便局の窓口へ持っていくと、所定の手数料(1枚につき数円)で通常の切手や普通郵便はがき、レターパックの封筒などと交換してもらえます。今年の分だけでなく、引き出しに眠っていた何年も前の古い年賀はがきでも交換対象になりますので、「そういえばあったかも…」と心当たりがある方は、ぜひ郵便局で有効活用してくださいね。



