赤ちゃんが寝ながら泣くのはなぜ?知っておくべき原因と対処法
赤ちゃんはよく泣くものですが、眠っている時でも急に泣きだすことがあります。小さな声を出すだけの時もあれば、叫びながら泣くこともあり、一緒に寝ている家族がびっくりさせられることも。突然泣き出す赤ちゃんに、どう接したらよいか悩むママさんも多いのではないでしょうか。
寝ながら泣き出す赤ちゃんに間違った対処法をすると、本格的な夜泣きへと発展する恐れがあります。赤ちゃんの泣く原因を知り正しい対処法を学びましょう。
ここでは、赤ちゃんが寝ながら泣く理由や、よくある泣き方のパターン、泣いた時の対処法などについてご紹介します。現在寝ながら泣く赤ちゃんにお悩みのママはもちろん、これから出産するプレママさんも、読んでおいて損はないですよ!
赤ちゃんが寝ながら泣く4つの理由
まず初めに、赤ちゃんが寝ながら泣く理由について考えてみましょう。寝ながら泣くのがすべて夜泣きと考えがちですが、実はちょっと違います。起きて長時間泣くなら夜泣きですが、起きない状態で泣いている場合は、大人の寝言と同じような寝言泣きである可能性が高いのです。ここでは寝言泣きをする理由について4つご紹介します。
夢を見ている
赤ちゃんが夢を見ている時に、寝ながら泣くことがあります。大人だったら、夢を見た時に寝言を言うことがあります。でも、赤ちゃんはまだ言葉を話すことができないため、泣いたり叫んだりといった寝言になってしまうのです。このパターンの寝言泣きは、言葉を覚えるにつれてはっきりした寝言を喋るようになるでしょう。
寝ぼけている
赤ちゃんが寝ながら泣くのは、寝ぼけている可能性があります。赤ちゃんって少しの物音でも起きたりするので、大人より睡眠が浅いイメージがあります。何かの拍子に一瞬目を覚ました赤ちゃんが、布団で寝ていることを忘れて「ここどこ?」と、少し泣いてしまうことがあるようです。
不安を感じている
赤ちゃんは、寝ている時に不安を感じて泣き出すケースがあります。例えば、寝ている時に布団がずれた時、添い寝していたはずのママがいないことに気付いた時などに、不安を感じて泣きだすことが多いようです。
一人では何もできない赤ちゃんには、危険を察知する能力が備わっています。寝ている時でも、少し不安を感じただけで泣いてしまうのは、本能的な理由もあると考えられているのです。
日中の記憶を整理している
赤ちゃんが寝ながら泣くのは、日中の記憶を整理しているとの説もあります。起きていた間の楽しかったことや嫌だったことなどを思い出し、頭の中で整理している時に泣いてしまうようです。
赤ちゃんが寝ながら泣くのは睡眠リズムが原因?
寝ている赤ちゃんが泣くのは、赤ちゃんならではの睡眠リズムが関係しているようです。睡眠中は、大人も子供も深い眠りのノンレム睡眠と、浅い眠りのレム睡眠を繰り返しています。眠りが深くなったり浅くなったりするのは、体のどこを休めているかにより変わってきます。赤ちゃんの眠りについて知るために、睡眠の基礎知識をおさらいしてみましょう。
眠りの深いノンレム睡眠
深く眠っているノンレム睡眠の時は、脳が眠っている状態で、ストレスを消し去ったり成長ホルモンを分泌させたりする睡眠とされています。この時、体も休んでいる状態なので、心拍数や血圧が下がり、身体がほとんど動かない状態となります。
眠りが浅いレム睡眠
逆に、浅い眠りのレム睡眠は、身体が眠っているのに脳は起きている状態で、筋肉の疲れを取ったり記憶を整理したりする時間と言われています。レム睡眠では、脳が起きているため、心拍数や血圧が変動し、まぶたの下で目玉がよく動きます。ちょっとした物音で目が覚める、夢を見るなどもレム睡眠時の特徴です。
ノンレム睡眠とレム睡眠のリズム
ノンレム睡眠とレム睡眠は、大人が90~120分間隔で繰り返すのに対し、赤ちゃんは40~60分間隔と短いサイクルで切り替わります。また、大人のレム睡眠とノンレム睡眠の割合が2:8なのに対して新生児のレム睡眠は5割を占めるため、なかなか深い眠りに陥りにくいという特徴もあります。
これらのことから、赤ちゃんは眠りの浅い時間が多いことがお分かり頂けたと思います。赤ちゃんが一瞬だけ目を覚まして泣いてしまうのは、赤ちゃん特有の睡眠リズムにも原因があったんです。
寝ながら泣く赤ちゃんの4つの特徴
寝ながらぐずる赤ちゃんには、いくつかの特徴があるので、自分の子供に当てはまるものがあるかチェックしてみましょう。寝ながら泣く赤ちゃんに多い特徴を4つご紹介します。
突然「ふぇーん」と泣き声を上げる
寝ている時、突然泣き声を上げる赤ちゃんが多いです。赤ちゃんは言葉を話せませんから、寝言や不安な気持ちなどを泣き声で表現すると考えられています。泣き声の大きさはその日によって違い、はっきり聞こえる声で泣くこともあれば「フニャ」と小さい声で泣くこともあります。
40~50分間隔で泣く
寝ながら泣く赤ちゃんは、40~50分間隔で泣くという特徴があります。これは、赤ちゃんがレム睡眠になるタイミングです。深い眠りから浅い眠りへの切り替えがうまくいかず、目が覚めてしまい泣いてしまうんです。もし、赤ちゃんがこのタイミングで泣いているなら、睡眠リズムが原因だと言えるでしょう。
手足をバタバタさせる
寝ぐずりしている時は、手足をバタバタさせていることがあります。これは、赤ちゃんがお腹の中にいた時の名残ではないかと言われています。
生まれる前の赤ちゃんにも睡眠リズムがあり、レム睡眠に該当する動睡眠と、ノンレム睡眠に該当する静睡眠に分けられます。動睡眠の時は活発に動きますが、睡眠中に脳と体がうまく連動するか確かめているのではないかと言われているのです。
大人になると、レム睡眠時に体の動きが抑えられ、夢を見たとしてもそのまま動いてしまうことはありません。しかし、まだ小さい赤ちゃんには、動睡眠の名残が残っていて、体が動いてしまうと考えられているのです。赤ちゃんの動きが激しい時は、何か楽しい夢を見ているのかもしれません。
お口をむにゃむにゃ動かしている
寝ながら泣く赤ちゃんを観察してみると、目を閉じたまま口を動かしていることがあります。これは寝言を言っているのと同じ状態です。突然笑い出すこともあり、「夜中に赤ちゃんが笑っていてびっくりした」という経験を持つ先輩ママも多いです。
赤ちゃんが寝ながら泣いている時の3つの対処法
赤ちゃんが泣いた時「すぐに泣き止ませないと」と慌ててしまいがちですが、しっかり起きて泣き続ける夜泣きの場合と、一瞬起きて泣いた場合とでは対処法が違います。ここでは、赤ちゃんが、寝ながら泣いている時の、効果的な対処法について3つご紹介します。
すぐに抱っこせずに放置しておく
寝ている赤ちゃんが泣いた時、すぐに抱っこせずに放置して様子を見ると、再び寝る場合があります。レム睡眠中にちょっと起きただけの場合、抱っこするのは逆効果です。赤ちゃんの姿勢を変えることで、かえって目が覚めてしまい、睡眠リズムが崩れてしまう原因となります。間違った対処法では、本格的な夜泣きに移行してしまう可能性もあり、ママも大変な思いをすることになりかねません。
夜泣きなのか寝言泣きなのかを見極めるためにも、赤ちゃんが泣いた時には少し放置しておくのが良いでしょう。もし、本格的に泣き出したようなら、抱っこしたり授乳やおむつを替えたりしながら様子を見てください。
本当に放置するのは危険
赤ちゃんは、体調が悪くて泣いている場合があるため、赤ちゃんの様子を確認せず放置するのは止めましょう。海外では、夜泣きした赤ちゃんを放置する「cry it out」という方法がありますが、すっかり放置するわけではなく、赤ちゃんの様子をベビーモニターで確認したり、定期的に赤ちゃんの様子を見に行ったりするのです。赤ちゃんが泣いた時、すぐに手は出さないけれど目を離さないのが鉄則です。
起こさないよう優しくトントンする
赤ちゃんを起こさないよう、優しくトントンしてあげるとそのまま落ち着いて寝てくれることがあります。ママがそばにいてくれることが分かり、安心するのでしょう。
赤ちゃんが心地よい場所を触ってあげると効果的
背中やおしり、肩など赤ちゃんが気持ちいいと思う場所を、優しくトントンしてみてください。また、なでられる方が好きな子もいるので、うまくいかない場合は、色々な触り方を試してみてください。
声をかけて安心させる
赤ちゃんが寝言のように叫んでいる時は、赤ちゃんが安心できるように声をかけてあげてください。まだ言葉を喋らない赤ちゃんでも、ママの言うことはなんとなく理解してきています。「ママいるよ、大丈夫」など、安心できる言葉をかけてあげると、安心して眠りにつくでしょう。
ママの声がけは寝言にも有効
赤ちゃんが成長して少し言葉が話せるようになった時、寝言でママを呼んだり、嫌なことを思い出して「ダメ」と叫んだりすることがあります。そんな時にも声がけは効果的なので、試してみてください。