離婚届不受理申し立てに関する記事

【離婚届け不受理申し立て】離婚のトラブルを防ぐ方法

【離婚届け不受理申し立て】離婚のトラブルを防ぐ方法

離婚届の不受理申出の必要性、効果、方法を解説!納得できないままの離婚届けの受理やトラブルを防ぐために。

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離婚届不受理届出で意に反する離婚届の提出を防ぐ

離婚届を勝手に出されて激昂する女性

毎日顔を合わせる夫婦。お互い1番近い存在であるからこそ、一度歯車が狂ってしまうと修復するにはかなりの努力を要することもあります。

夫婦というのは、元々は他人同士。意見や価値観が合わず、夫婦関係を修復できない時は、お互いのために別々の人生を歩む決断をしなくてならない時だってあります。とはいえ、離婚は子供を持つ女性にとって、簡単に決断できるものではありませんし、離婚後少しでも安定した生活を送るためにも慎重に話を進めていかなければなりません。

一時の感情での離婚を防ぐため、またはお互いが離婚条件に納得できない場合など離婚のトラブルを未然に防ぐためには、相手に勝手に離婚届けを提出されてしまう前に離婚届の不受理申し立てをしておくべきケースや離婚届不受理についてご紹介していきます。

離婚届不受理申し立てが必要なとき

離婚についての話し合いをする夫婦

離婚は夫婦両者の意思があって成立するものですが、夫が一方的に離婚したいという場合、離婚届を偽装したり、話し合いの途中で離婚の意思が固まっていないことを知っているにもにもかかわらず、とりあえず署名捺印した離婚届けを勝手に提出してしまう可能性もあります。

離婚に向け、感情の整理と事務的整理を同時に進めていくためには、話し合いは必要不可欠で、かなりの時間とエネルギーを必要とします。自分の知らないところで離婚が成立していたという事実が分かった時は、精神的ダメージだけでなく、金銭的、社会的手続きを進められなくなる可能性もあります。

離婚後前向きに生きていくためにも、離婚をめぐるトラブルは可能な限り防いで、財産分与や養育費など決めるべき事の話し合いや感情の整理を少しずつしていきたいときに、離婚届の不受理申し立てが有効に働いてくれます。

離婚届けは受理されてしまうと取り下げは不可

夫が離婚届を偽装したりこちらが離婚に同意していないのに勝手に提出した場合でも、提出された離婚届けに書類上問題がなければ受理されてしまいます。

相手の署名捺印を偽装し離婚届を提出することは犯罪で、相手に離婚の意思がないことを知りながら提出された離婚届は無効とすることは出来ても、一度受理された離婚届は市役所・町村役場が離婚届を取り下げ撤回することはないため、意思に反する離婚を防ぐためには不受理申し立てをしておくべきと言えるでしょう。

離婚届不受理申し立ての手続き方法

離婚届け不受理申請の手続きの仕方をメモする女性

事前に離婚届不受理の手続きをしておけば、夫が勝手に提出した離婚届は受理されないため、自分が知らないうちに離婚していたということはなくなります。

どんなタイミングで提出すればいいのか?ですが、「過去に署名捺印をした離婚届けがある」「相手がまだ提出しないと言いながら離婚届への署名捺印を求めてきたためサインした」「離婚に際して相手からいつまでに提出したいなどの期限や締切りを言われた」などの場合で、あなた自身に離婚の意思がないのなら離婚届不受理の提出を考えた方が良いでしょう。

離婚届不受理申し立てに必要な書類

  • 離婚届不受理申出(市役所・町村役場でもらえます)

必要事項を記入し、提出には、本人の署名押印が必要です。(シャチハタは認められません)

  • 本人確認書類

運転免許証やパスポートなどのように顔写真がついていて、本人の顔と照らし合わせて当事者だと確認ができる物が必要です。

離婚届の不受理申出は原則本人が届け出なければいけません。どうしても本人による窓口での提出が不可能なやむを得ない事情があるときのみ、不受理申出をする旨が記載され、公証人の認証を受けた公正証書が必要になります。

離婚届不受理申し立ての提出先

  • 原則、夫婦の本籍地のある市役所・町村役場の窓口

本籍地以外の市役所・町村役場でも提出できますが、夫婦の本籍地のある市区町村役場に申請書が送付されます。本籍地の市役所・町村役場への提出が郵送等にかかる余計な時間が省かれるため、一刻を争う場合は本籍のある市役所に届け出ましょう。

送付期間中に、相手が本籍地の市役所・町村役場に離婚届を提出した場合、離婚届は受理されてしまう可能性があります。また、離婚届の不受理申出は郵送では受け付けてもらえません。

離婚届不受理は申出本人の取り下げが必要

不受理申請を電話で取り消ししようとする女性

離婚届不受理の有効期間は、最長6ヵ月でしたが、法改正により平成20年5月1日以降からは、有効期間は無期限となりました。

そのため、届け出た本人が離婚届不受理の申請を取り下げなければ、その効力は無期限で続きます。離婚へ向けての話がまとまり、いざ離婚届を提出する時に、離婚届不受理の取り下げ手続きがされていないと離婚届は受理してもらえないので、必要がなくなった段階で速やかに離婚届不受理の取り下げを申請しましょう

離婚届不受理の取り下げ申出人

  • 離婚届不受理を申し出た人

取り下げに必要な書類

  • 不受理申出取下(市役所・町村役場でもらえます)

必要事項を記入し、提出には、本人の署名押印が必要です。(シャチハタは認められません)

  • 本人確認書類

(運転免許証やパスポートなど顔写真がついているもの)

提出先

  • 届出人の本籍地、所在地、住所地のいずれか市役所・町村役場の窓口

離婚届不受理届出と同じく郵送では受け付けてもらえませんので、忙しくても時間を作って直接提出しに行きましょう。

離婚に向けて決めるべき事、やらなければならない事

やらなければならないことに手を上げる子供達

離婚にいたるまでには、精神的に途方もないダメージを伴います。それでも、離婚する前にしっかりと離婚後の生活を見据えて話し合いをしていかねばなりません。離婚に向けて動く場合、離婚届不受理をしている間に、離婚した後心配がないようにしっかり話し合っておくべきことをチェックしていきましょう。

親権について

未成年の子供と同居し日々の世話や教育などの監護をし、保護していくことや、未成年の子供の財産を管理する権利です。一人前の成人になるまで、父母どちらが引き取るか決めなければなりません。

子供との面接交渉

離婚後、親権がない親が子供と会う権利です。離婚をしても子供の親には変わらないので当然に持っている権利ですが、子供にとって悪影響がある場合などは例外もあります。月に何回、何時間、どこで会えるか、学校行事に参加してもよいか、電話やメールをしてもよいかなど、詳細に決める必要があります。

養育費について

離婚後子供と一緒に生活する側は、子供が20歳になるまで、子供の衣食住、教育費、医療費、自立するまでの費用などを請求することができます。

財産分与について

結婚生活中に作った財産やお金は夫婦のものです。共働きでも、専業主婦でも基本的に財産分与は2分の1の割合で請求することができます。

年金分割について

婚姻後に専業主婦やパートになった女性は将来の年金保障がない不安が伴います。そのため婚姻期間中の相手の厚生年金報酬を分割できる制度があります。離婚後から2年以内に年金事務所で手続きしなければなりません。

公正証書

離婚にあたっての金銭の支払いなどの取り決め事項を相手が守らなった場合、強制的に執行することができるのが公正証書の効力です。公証役場で公証人に作成してもらう必要があります。強制執行するには正本をもっている必要があります。養育費などを最初だけ支払って、後々支払わなくなるなど、よく聞くことですので、必ず作成しましょう。

離婚後の氏について

婚姻によって、氏が変わった人は、離婚すると、旧姓に戻りますが、離婚の日から3ヵ月以内に婚氏続称の届出を提出すれば、婚姻後の氏をそのまま使用することができます。

収支の計算

離婚後に特に大切なことは、生活を維持することです。
相手方からの財産分与やシングルマザーの場合は、養育費、社会保障制度を利用した場合の収入と支出を計算し、離婚後に生活を維持できるか確認しなければなりません。

心の整理

事務的な手続きはもちろんですが、心の準備や整理ができていないにもかかわらず離婚をしてしまうと、離婚による傷を引きずって、長い間苦しみ続けなければなりません。だからこそ、離婚を現実として受け入れられるか、過去を引きずらずに前向きに生きられるか、自分にとって将来プラスになると思えるかなど自問自答する必要があります。

離婚に際しての手続きも様々なものがありすべて対応するのは本当に大変ですが、子供のため、そして自分のためにも自分の身は自分で守り、子供にとって1番最良の方法を選択し、決定して行くようにしましょう。

もしも、離婚届を勝手に出されて受理されてしまったら

本来、無効の離婚届を出すことは犯罪であり、重い罪を背負いますし、夫婦両者に離婚の意思がない場合ももちろん離婚は無効とすることができます。だたし、一旦受理された離婚届を撤回することは、簡単ではありません。

勝手に提出された離婚届けを無効としたい場合は、家庭裁判所に赴き、協議離婚無効確認調停を申し立て、離婚届が偽装されたことや離婚届を提出した時夫婦両者が離婚を承諾していなかったことを証明し、離婚を無効にして戸籍を訂正する裁判や調停が必要になります。

裁判所の調停を経て「合意に相当する審判」を得る、もしくは裁判所で訴訟を起こして判決を得て、確定した審判書もしくは判決書をもって、市役所・町村役場で手続きをする…それだけの過程をふむには、証人尋問などもあり、沢山の証拠を出さなくてはいけない場合もあるため、かなりの時間と労力を要する場合もあることを覚えておきましょう。

この記事を書いたライター
木村さくら

木村さくら

自称「健康オタクで美容オタク」。最近自家栽培にハマってます。

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